ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2016年7月21日

2件の記事があります。

2016年07月21日ライチョウ親子、無事放鳥!

南アルプス国立公園 大石佳織

みなさん、こんにちは。

テレビ等の報道でご存知の方も多いと思いますが、南アルプスの北岳では平成27年度から
ライチョウの保護増殖事業*の一環として「ケージ内保護法」という手法を使ってライチョウ
保護を行っています。

 *ライチョウや保護増殖事業について詳細はコチラ

ライチョウは孵化してから約1ヶ月間のヒナの死亡率が約8割と高いことが明らかになって
います。
「ケージ内保護法」は、孵化したばかりのヒナと母鳥をケージで約1ヶ月間保護し、天敵や
寒さから守ってヒナの生存率を上げるというもので、乗鞍岳で試験的に実施され有効性が
確認されている手法です。

南アルプスの白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)周辺で、ライチョウが減少しているという
調査結果を受けて、ライチョウの減少を食い止めようと北岳周辺でこの手法が実施されることに
なりました。

(ケージ内保護法で使用されたケージ。7月19日撮影)


保護されたライチョウ親子は、日中、ケージの外に出されて自由にエサを食べます。この間、
研究者の中村浩志氏をはじめとするスタッフが付きっきりで見守ります!!
しかし、人が見守っていようがいまいが、ヒナがエサを食べている間、母鳥は常に周囲に注意
を払い、誰よりも早く天敵の猛禽類に気が付いてヒナに注意を促すなど、自然界を生きる母鳥
の姿を見せてくれました。
(周囲を警戒する母鳥。7月18日撮影)


そして、ヒナが孵化して約1ヶ月を迎えた7月19日親子を放鳥することになり、私もその現場
に立ち会うことができました。
ただ「放鳥」と言っても、もとの縄張りまでライチョウ自身に歩いて行ってもらうんです。
もとの縄張りまでの道のりは、スタッフがライチョウ親子に付き添って、間違った方へ行かない
ように牧羊犬ならぬ牧雷鳥人(!?)となって誘導しました。

(もとの縄張りに向かう途中、親子で仲良く休憩する場面も...。かわいい。7月19日撮影)



(もとの縄張りに歩いて向かうライチョウ親子。後ろは北岳。7月19日撮影)


上手とは言えないながらも自力で飛べるようになったヒナたちに「天敵に捕まらない
ように元気に生き抜くんだよ!」と声を掛けながら見送りました。

【 開花情報 】
大樺沢二俣付近では、ミヤマハナシノブが満開です!
他にも... クガイソウ、タカネグンナイフウロ、イブキトラノオ、ミソガワソウなどが
咲き乱れています!

八本歯の分岐から北岳山荘への登山道沿い(トラバースルート)では...
タカネビランジ、キンロバイ、ミヤマムラサキ、タカネナデシコ、ミネウスユキソウ、
チシマギキョウ、タカネコウリンカ、イブキジャコウソウ、ヤツガタケタンポポ、
ミヤママンネングサ、ヒメコゴメグサ、タカネシュロソウ、ミヤマミミナグサなど
今回も載せきれないほどたくさんの種類が咲いています!

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2016年07月21日ノアザミ、ホザキシモツケ花盛り!

日光国立公園 太田祐司

皆さんこんにちは!

西日本では梅雨が明けて、いよいよ夏本番のようですね!

関東はまだ梅雨明けとなっていませんが、奥日光では梅雨が無いと言われるように、いろは坂より下では雨でも戦場ヶ原では晴れていることがありますので、ぜひおいでください。

さて、小田代原では今ノアザミが見頃です、小田代展望台から小田代原を見ると貴婦人シラカバの手前の当たりが紅紫にかすむような花の量です。






戦場ヶ原や小田代原では、ホザキシモツケも花盛りです。




幼虫がホザキシモツケを食べて、栃木県では奥日光だけで見られるフタスジチョウもたくさん飛んでいます。




まもなく梅雨明けです、高原の花や蝶を見ながら、戦場ヶ原や小田代原の自然を楽しみに是非おいでください。

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