2017年7月 3日
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2017年07月03日奥日光の巨樹たち
日光国立公園 太田祐司
みなさん、こんにちは。
奥日光では大人気のクリンソウもほぼ終了で、戦場ヶ原のワタスゲもピークを過ぎました。小田代原のレンゲツツジやアヤメがこれからは見頃でしょうか?
奥日光は、そんなきれいな花ばかりではなく、大きな樹木も見応えがあります。
そんな巨木を紹介させてください。
光徳園地の三本楢
最初は光徳牧場のそばの光徳園地にある木です。
光徳園地には大きなミズナラが三本並んで生育しています。
この周りではお昼時、修学旅行の子供たちがお弁当を広げています。
牧場のアイスクリームを食べながら、園地の野外卓に座って眺めてください。
戦場ヶ原の赤沼発の低公害バスに乗って、西ノ湖入り口で下車し約20分ほど歩くと柳沢川を渡る吊り橋があります。橋を渡ると巨木の森になります。この当たりは千手が原と呼ばれ、ハルニレやミズナラの巨木が林立しています。森を抜けると西ノ湖です。ここではヤチダモ林が有名ですが、湖岸には巨木も多いです。
西ノ湖の西岸にあるドロノキの巨木
撮影は6月上旬だったので、ズミの花も咲いていました。
西ノ湖の千手楢
北岸には多くの太い枝を張りだしたミズナラの巨木があります。遠くから見ると千手観音の手のように枝を張り出しています。
この巨木を支えるために、根も大きく盛り上がり、まるで熱帯雨林にある樹木の板根のような雰囲気です。
これらの巨木はお花のような派手さはありませんが、何か神々しさを感じます。
奥日光は日光市街地が雨でも、晴れていることがあります。梅雨時でも是非、見に来てください。
みなさま、こんにちは
6月22日(木)に佐渡の行谷小学校にて「水辺の生きもの調べ」に参加してきました。
この生きもの調べは校区内のトキのえさ場となり得る場所で、生き物の観察をすることによって佐渡の自然や環境に対する興味を深めさせることを目的に2001年より行われています。全校生徒69名が参加し、4つの地区に分かれて行います。
▲長靴の上から水が入るのもお構いなしで水田の江(水路上の深み)に入る子供たち
▲生きものを捕まえたら、容器に入れて観察します
私たちはボランティアティーチャーとして参加しましたが、重要な注意点が1つあります。それは、生きものの名前をすぐに教えないこと。子供たちが自分たちで調べられる環境を作ることが大切なのです。実際に高学年の子は生きもの調べの経験も豊富になり、知識の豊かさに感心しました。このカエルはなんだろう、、サドガエルかな、、、と話しているとすぐに、「サドガエルはお腹が黄色いからこれはツチガエルだよ」と教えてくれます。私自身、トキのえさ場で実際に生きものの観察をするのは初めてだったので、水辺で観察できる生きものの種類と数の多さに驚きました。
▲生きもの図鑑を使って名前を教え合う子供たち
▲変態中のアマガエル
中には変態真っ最中のアマガエルもいました。「この尻尾はどうなるでしょう。」という問いかけに、答えるべくこの個体は学校に持ち帰って継続観察を行うようです。
今回観察を行った場所はトキの飛来が多く確認されるだけでなく、今の時期には屈指のホタル観察スポットとなります。
▲水辺を飛ぶホタル
今回の生きもの調べを通して、水田を含む水辺の環境はトキのえさ場となるのはもちろんのこと、様々な生きもののすみかとなり、豊かな自然を育む大切な存在であることを改めて認識しました。農業従事者の高齢化が進む中で、次世代をになう子供たちが佐渡の自然の豊かさを楽しみながら学ぶ様子を見て、この自然への興味を大人になってもぜひ持ち続けてほしいと勝手ながら思いました。