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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

3,033m、仙丈ヶ岳の頂へ

2017年10月24日
南アルプス国立公園

みなさん、こんにちは。南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

最近になって、急激に冷え込んできましたね。季節の変わり目なので、体調管理には十分気を付けたいですね。

10月4、5日に仙丈ヶ岳へ行ってきました。

登山開始時には雨が降ったり止んだりを繰り返していましたが、2,600m 付近まで登ると青空が見えてきました。後ろを振り向くと・・・雲が切れ、白い甲斐駒ヶ岳 (2,967m)が顔を出してくれました!急峻な甲斐駒ヶ岳の山容はいつ見てもかっこいいですね。

ガスの切れ間から顔を出す甲斐駒ヶ岳

(ガスの切れ間から顔を出す甲斐駒ヶ岳)

甲斐駒ヶ岳のほか、栗沢山(2,714m)や、仙水峠から鳳凰三山に続く早川尾根も見ることができました。

さらに標高を上げ、3,033mの頂上に来てみるとそこは雲の上でした。

3,033m、仙丈ヶ岳の山頂

(標高3,033m 仙丈ヶ岳の山頂)

この日は雲が高く、残念ながら展望がありませんでしたが、天気が良い日には日本高山第1位富士山(標高3,776m)、第2位北岳(標高3,193m)、第3位間ノ岳(標高3,190m)をはじめ、八ヶ岳、中央アルプス、北アルプスの山々を楽しむことができます。仙丈ヶ岳は、南アルプス山域の中では比較的危険箇所が少なく、南アルプス入門の山としても多くの方に親しまれています。

そしてこの仙丈ヶ岳で忘れてはならないのが、地形です。

仙丈ヶ岳を代表する藪沢カール

(仙丈ヶ岳を代表する藪沢カール)

2万年前の氷河の作用によって形成されたカール(圏谷)が特徴的です。カール(圏谷)とは、氷河によって山頂付近が削られてできたもので、スプーンで削ったように丸みを帯びた緩やかな谷地形のことをいいます。中でも藪沢カール、小仙丈カール、大仙丈カールが有名です。氷河地形の他にも岩稜帯や原生林、夏には高山植物のお花畑も楽しむことができます!

仙丈ヶ岳で見られる紅葉もとてもきれいでした。

紅葉で色付く仙丈ヶ岳

(紅葉で色づく仙丈ヶ岳 10月4日撮影)

仙丈ヶ岳は何度登っても、そのたびにいろいろな楽しみ方ができるのでオススメです!

【仙丈ヶ岳への登山を計画されるみなさまへ】

山梨県側と長野県側ではバスの最終運行日が異なりますのでご注意ください。

(山梨県側)

芦安-広河原、奈良田-広河原、広河原-北沢峠のバスの運行は11月5日(日)まで

路線バス 詳しくはコチラ⇒http://yamanashikotsu.co.jp/

乗合タクシー 詳しくはコチラ⇒http://ashiyasu-kankou.co.jp/taxi_for_hill_climbing2/

(長野県側)

戸台-北沢峠のバスの運行は11月15日(水)まで

※1日4便の運行。10月からの運行時間が月曜日(祝日を除く)から金曜日は始発8:05 。ご注意ください。

詳しくはコチラをご覧ください。⇒http://www.inacity.jp/kankojoho/sangaku_alps/minamialps/minamialps_jikokuhyo.html

馬の背ヒュッテ、仙丈小屋は10月15日で営業を終了しています。北沢峠こもれび山荘は11月2日(木)まで、長衛小屋は11月4日(土)(※11月1日からは素泊まりのみ)までの営業になります。

また、10月16日から仙丈ヶ岳登山道の藪沢新道、五合目(藪沢・小仙丈ヶ岳分岐)から馬ノ背への藪沢ルート(トラバース道)が通行止めになっています。

詳しくはコチラをご覧ください。⇒http://www.inacity.jp/kankojoho/index.html

バス及びタクシーの時刻、山の状況を確認した上で安全に登山を楽しんでくださいね。