ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2018年3月

5件の記事があります。

2018年03月22日西伊豆町で開催! 伊豆半島ジオパークロゲイニング大会

富士箱根伊豆国立公園 吉川貴光

西伊豆町で伊豆半島ジオパークロゲイニング大会が開催されました。

(スタート前のルール説明)

ロゲイニングとは、制限時間内に様々な箇所に置かれたチェックポイントに行き、獲得した得点を競うというスポーツです。チェックポイントの回り方は自由で、今回は自走または路線バスで移動を行い、チェックポイントで決められた写真を証明として撮るというルールでした。

(地図とチェックポイント表)

走りに自信がある方は坂道の続く山方面で高得点を狙ったり、バスを使って遠くのチェックポイントを目指したりとそれぞれ自分に合った作戦を立てて挑みます。我々は主に国立公園内になる海沿いを回ることにしました。

(黄金崎 馬ロックのチェックポイント)

(三四郎島のチェックポイント)

チェックポイントは西伊豆町の見所や伊豆半島ジオパークのジオサイトが多く、

自然や観光を楽しみながら回ることができます。 

(浦守神社のチェックポイント)

いつも車で通りすぎて気がつかない場所も自分の足で走ることで新しい発見ができ、とても楽しかったです。

西伊豆町の魅力を走ることを通して感じることができるスポーツイベントでした。

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2018年03月22日南アルプスニホンジカ対策ワーキンググループ会議が行われました。

南アルプス国立公園 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

39日(金)、南アルプス市で「南アルプス自然環境保全活用連携協議会 ニホンジカ対策ワーキンググループ会議」が開催され、関係市町村、県、国、研究機関、地権者等を交えて南アルプス国立公園とその周辺のニホンジカ対策に関する意見交換が行われました。

会議のようす

(会議のようす)

南アルプスの高山帯では、1990年代頃からニホンジカによる影響が見られるようになりました。

ニホンジカによる食痕  樹皮が剥がされた木

(ニホンジカによる食痕)             (樹皮が剥がされた木)

南アルプスでは、お花畑をはじめとする高山の生態系を保全するために、高山植物に悪影響を与えるニホンジカへの対策が実施されています。国や県、市町村が役割分担しながら、モニタリング、植生保護、シカ捕獲、技術開発・普及啓発等に取り組んできました。この会議は、各機関で情報を共有することによって、効率的・効果的な取り組みを実施するために開催されています。

南アルプス周辺におけるニホンジカ対策の流れは以下のようになっています。

ニホンジカ対策ワーキンググループに至るまでの経緯と南アルプスニホンジカ対策方針の経緯

(ニホンジカ対策ワーキンググループ設置及び南アルプスニホンジカ対策方針策定の経緯)

現在、南アルプス周辺で実施されているニホンジカ対策は、南アルプスニホンジカ対策方針のもとに位置づけられています。ニホンジカ対策方針は平成29年5月に南アルプス自然環境保全活用連携協議会(南アルプスユネスコエコパークの管理運営組織)において策定され、ニホンジカ対策ワーキンググループにおいて情報共有、方針の更新が行われます。

今回の会議では、関連機関の事業報告に加え、すれジカ対策、植生保護のあり方、ジビエ活用等についても意見交換が行われました。また、アドバイザーとして招いた専門家から、北岳周辺のニホンジカ出現傾向と植生への影響、ニホンジカの行動特性等についてお話しいただきました。気温の上昇によって高山帯にニホンジカが住めるようになってしまった今、お花畑を守るためには、ニホンジカを柵によって閉め出すか、数を減らしていかなければいけないことに改めて気づかされました。

環境省の取り組み1:伏工(環境の改善)  環境省の取り組み2:防鹿柵(ニホンジカの防除)

(環境省の取り組み1:伏工(環境の改善))  (環境省の取り組み2:防鹿柵(ニホンジカの防除))

このワーキンググループ会議を通して情報共有をすすめ、今後の南アルプスにおけるニホンジカ対策の改善を図っていきたいと考えています。

高山のニホンジカ問題は遠くの問題としてとらえられがちですが、人のくらす町が里山、そして高山へつながっているように、ニホンジカも農村から低山、そして高山へと広がっていきます。ニホンジカによって植生が失われると、貴重で脆弱な高山の生態系が劣化するだけでなく、やがては土壌侵食や災害リスクの増大等にもつながります。皆さんも、ニホンジカを見かけたとき、山に登ったとき、ふとしたときに南アルプスのお花畑とニホンジカを思い出してみてください。

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2018年03月14日雪が残る尾瀬に行きました!

尾瀬国立公園 細川有希

みなさん、こんにちは。

尾瀬檜枝岐自然保護官事務所の細川です。

尾瀬は冬期間に入るため去年の11月に山小屋の人が降り、ずっと無人の状態でした。

今年の2月頃から山小屋の方が屋根の雪を降ろすため、少しずつ入ってくるようになっています。

今回は、環境省の施設である尾瀬沼のビジターセンターや公衆トイレなどの雪下ろしを行いました。

まず、檜枝岐村のスキー場からヘリで尾瀬沼に向かいます。

(2018/3/13 檜枝岐温泉スキー場)

ヘリに乗るのは2回目ですが、普段見られない高い所からの風景は新鮮でとてもキレイでした。

檜枝岐村からまっすぐ燧ヶ岳方面を目指して約10分程の旅です。

(2018/3/13 正面に見える赤丸が燧ヶ岳)

会津駒ヶ岳も冬期間は山小屋が閉まっていますが、雪山を登ってからスキーで下りる「山スキー」に訪れる人もいらっしゃいます。

(2018/3/13 見晴地区の山小屋)

見晴の湿原も雪を被り雪原になっています。

ここもまた、山小屋の方が雪下ろしのためにヘリでいらっしゃっています。

(2018/3/13 尾瀬沼ビジターセンター裏側)

尾瀬沼に着きました!

尾瀬沼にはいくつもの環境省が所管している施設があります。

雪の影響で壊れたりしていないか、除雪方法等を業者と相談します。

ビジターセンターは除雪の際は、ちょうど雪が積もって出入りしやすいので正面ではなく裏口2階から入ります。

屋根に積もっている雪はてっぺんから切り分けるように落とします。

(2018/3/13 尾瀬沼宿舎)

雪は2mほど積もっており、地元の方からすると今年は雪の量が非常に少なく溶けるのも早いだろうとのことでした。

雪が少ないと花の開花や動物達が例年よりも早く出てくる可能性があります。

一方で雪が早く溶けることによって雪の下で栄養を蓄えるはずだった植物が蓄えられず十分な姿で芽吹くことができないこともあります。

(2018/3/13 長蔵小屋付近から撮影した燧ヶ岳)

少しずつ春に向けて人も山も準備を始めています。

毎年、違う景色を見せてくれる尾瀬は今年はどんな美しい自然を見せてくれるでしょうか。

楽しみです!

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2018年03月09日南伊豆の春が咲く 菜の花と河津桜

富士箱根伊豆国立公園 吉川貴光

今回は南伊豆町の河津桜をご紹介します。 

(2018/2/28 菜の花と河津桜)

今年は冬の寒さが厳しかった影響で、河津桜の見頃が例年より2週間前後遅れたようです。

3月に入り、いよいよ見頃を迎えようとしています。

南伊豆町青野川沿いの河津桜は、一面を埋め尽くす黄色い菜の花と一緒に見られるところが 

魅力となっています。

(2018/2/28 青野川の河津桜)

河原が菜の花で黄色く染めるまでにはもう少しかかりそうです。 

河津桜も日陰のところは、まだまだといった感じです。 

これから全体が見頃となるにつれてもっともっと綺麗な風景になっていきます。 

(2018/2/28 青野川沿いの歩道)

お昼時には、みんなベンチや河原に座り、桜を見ながらお弁当を食べていました。

人力車が走っていたり、写真を撮っていたり、ランニングしている方やおしゃべりしながら散歩する方など、観光で来ている人も地元の人も楽しめるとても温かい雰囲気に包まれたお花見所です。

(2018/2/28 青野川の河原)

陽気が暖かくなってきてマガモたちが気持ちよさそうにお昼寝していました。

伊豆半島はもうすぐ春です。

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2018年03月09日トキと一緒にいる生き物

佐渡 近藤陽子

 皆様、こんにちは。

<佐渡自然保護官事務所のふもとから撮影した夕日 2/22撮影>

 新潟県佐渡市は、暖かく晴れる日が増え、春の気配を感じられるようになりました。トキたちも、凍り付いた水田が減り、ようやくエサを確保しやすい時期になったのではないでしょうか。

 間もなく、春の訪れとともに、渡り鳥たちが佐渡にもやって来ます。

今回は、渡り鳥も含め、トキと一緒にいる生き物をご紹介したいと思います。

 トキと一緒にいることが多い生き物。まずはサギ類。


<あぜで日光浴するトキとアオザギ>     

<水路で採餌するトキとダイサギ>

 トキもサギもどちらも大型の水鳥で、水辺でエサを取ります。トキが下りているところにサギが下りてきたり、サギが下りているところにトキが下りてきたり。サギ類は、トキにとって時としてエサ場の目印となる、ありがたい存在なのかもしれません。

 次によくトキと一緒にいる生き物。それは、カラスとトビ。

 

<採餌中のトキとハシブトガラス>


<トキと同じ木にとまるトビ>      

 カラスは、トキの放鳥が始まった2008年から、トキの天敵とされてきました。トキを追い回し、トキの卵を盗んだり、トキのヒナを攻撃して死なせてしまったりと、佐渡では悪者のイメージが強い鳥です。しかし、放鳥10周年を迎える2018年現在、トキを追いかけるカラスを見ることはほとんどなくなりました。トキの数が佐渡島内でも増加し、カラスにとって見慣れた鳥になったからかもしれません。

 また、トビは猛禽ですが、トキと一緒に木にとまっているところをよく目にします。営巣林もトキとトビとで共有していることも多く、トキの巣を見ていると思ったら、トビの巣だった。なんてこともあります。トキがトビの古巣を使用することもあります。天敵からお互い身を守りやすい等、営巣林を共有するメリットが何かあるのかもしれません。

 水田を利用するシギ類もトキと一緒にいます。

<積雪で限られたエサ場にあらわれたトキとタシギ>   


<トキの幼鳥と採餌するタカブシギ>

 越冬しに佐渡に渡ってくるタシギ、渡りの途中に佐渡に立ち寄るタカブシギ。佐渡の水辺が、トキだけでなく多くの鳥たちのオアシスとなっていることが分かります。

 その他、珍客とトキが一緒にいることもあります。


 

<トキの群れに混ざって採餌するアカガシラサギ>


<トキの群れに混ざって飛翔するヘラサギ>

 アカガシラサギは佐渡では毎年数羽確認されています。トキの群れに混ざって確認されることも多く、トキとともにねぐら出し、トキとともに採餌していました。また、トキと交尾のまねごと(擬交尾)をする様子も観察されています。

 ヘラサギは、希な迷鳥として確認されています。トキと同じトキ科に属する水鳥で、ハクチョウの群れとともに行動していたり、トキの群れとともに行動していたり、白っぽい鳥といる印象を受けました。佐渡で確認されることがほとんどないヘラサギと、日本では佐渡でしか見ることのできないトキの群れ。ヘラサギとトキ3羽が一緒に飛翔する姿を捉えたこの写真は大変貴重なものと言えるでしょう。

 そして、時にはこんなことも...

 

<トキににじりよるクロネコ>        

<トキを狙う茶トラネコ>

 トキを襲うそぶりを見せるネコたちですが、実際に襲った様子が観察されたことはありません。観察していると、トキは、首を伸ばして大きく見えるような姿勢を取り、「ター!ター!」と警戒して鳴き続けます。ネコの獲物としては大きいようで、ネコも狙ってはみるものの、本気で襲うつもりはないようです。トキたちもそれを知ってか知らずか、ネコが近付いてもすぐに飛び立つことはせず、しばらく様子を見ていることが多いように感じます。

 

 最後に、トキと一緒にいる生き物。

一度は、絶滅してしまったトキですが、今では人間もトキと一緒にいる生き物に含まれるようになりました。



 

これからも、こんな風景がずっと続きますように。

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