ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2018年6月

17件の記事があります。

2018年06月28日トキ放鳥(ほうちょう)までの道のり

佐渡 原奈緒子

こんにちは、佐渡事務所の原です。

突然ですが、みなさんは放鳥と聞くとどんなイメージを持ちますか?

佐渡では、6月8日(金)に第18回のトキ放鳥を行いました。

▲ケージから飛翔し放鳥された19羽のトキ

放鳥とは、簡単にいうと飼育下で増やした個体を野外に放すことです。

トキたちは厳しい自然界で生き抜いていくために、放鳥をむかえるまでに3ヶ月かけて様々な準備をしています。6月21日(木)には第19回放鳥のための訓練が開始しました。

【放鳥までの道のり】

道のり 其の一 健康診断

▲足環の装着

野外でも個体の識別ができるように足環を付けます。左足には写真のような個体

番号の入ったナンバーリングを装着します。写真の個体はNo.324で放鳥後も新穂地区で確認されています。他にも飛翔したときに識別しやすいようにアニマルマーカーを塗布したり、体重測定なども行います。

道のり 其の二 訓練開始!

▲順化ケージに放されるトキ

道のり 其の三 順化ケージ内での生活

▲順化ケージの中の様子。山の傾斜を利用して水田もつくられています。

順化ケージの広さは4,000㎡あり、サッカーコートより2まわり小さいくらいで、高さが15mある放鳥個体の訓練専用のケージです。ここで3ヶ月生活をして、野外で生活するために必要な飛ぶ力・エサを捕る力・社会性を身につけていきます。訓練を無事に終えると、いよいよ放鳥です。

道のり 其の四 放鳥

▲(左)ハードリリースと(右)ソフトリリース

上の写真はどちらもトキの放鳥の写真です。

左は第1回放鳥の様子で1羽ずつ箱に入れ、一斉に蓋をあけるハードリリース方式です。右は第2回放鳥以降の方法で順化ケージの扉を開放して自然に飛び立つのを待つソフトリリースの様子です。

佐渡では2008年からトキの野生復帰の取り組みとして再び佐渡の空にトキを戻す放鳥を行っており今回までの18回で、のべ308羽のトキを放鳥しています。

放鳥日は朝6時にケージの扉が開放され、私たちはケージから野外に飛翔したトキがどこへ行くのか、落下などの事故が起きないかを少し離れた場所から観察します。いつトキが飛翔するのかはトキ次第。この方法を始めてからの記録では最長で6日間、最短で半日で放鳥されています(15時には扉を閉じ、翌日の6時に再び扉を開放します)。

▲放鳥モニタリングの様子。モニタリングボランティアさんたちと行います。

▲離れた場所から、どこへ飛んでいくかを追いかけます

今回は全19羽が無事に1日で全羽放鳥されました。放鳥が終わって、2週間経ち半分以上の個体が既存個体に合流してねぐらをとったり、とまり木にいる様子が確認されています。短い日数で放鳥された方が、その後の生存率がよくなる傾向が確認されているため今後の動きにも期待し、モニタリングを続けていきたいと思います。

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2018年06月26日2018 南アルプス開山祭が行われました

南アルプス国立公園 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

6月23日(土)に山梨県南アルプス市にあります広河原インフォメーションセンターにて「2018 南アルプス開山祭」が行われました。

南アルプス開山祭は先駆者の偉業に感謝し、入山者の安全を祈願するために行われています。

石碑が建てられている広場

△石碑が建てられている広場

広河原インフォメーションセンター前の石碑に刻まれているのは南アルプス林道開通に努力した天野久前知事、旧芦安村長名取運一、外国人として初めて北岳に登頂したイギリス人宣教師のウォルター・ウェストンです。

開山祭では地元芦安中学校による合唱や、夜叉神太鼓の力強い演奏が行われました。最後に「蔓払い(つるはらい)」の儀式が行われました。「蔓払い」とは明治時代の「山の案内人」のイメージした格好で登場する案内人が蔓の門を斧で切る儀式のことをいいます。蔓を払うにあたって、山案内人が開山祈願の言葉を述べます。

開山祈願のことばを述べる山案内人

△開山祈願のことばを述べる山案内人

『本日を南アルプス開山祭と定め、御池(おんいけ)の主神大竜権元(おおがみだいりゅうごんげん)の神、併せて周囲の山々の大天狗、子天狗の神々に本年の善良なる入山者の全てが無事故のことわが里、芦安の活性化と我らが甲斐の国の繁栄のこと、我々山案内人衆が信者に成り代わり御誓願申し上げ奉る。多くの先人の偉業を永く思い語り、豊かな自然を後世に残し継ぐ事を宣言し、我等は開山の蔓を払うなり。』

蔓の門を斧で切るようす

△蔓の門を斧で切るようす

この蔓払いはかつて未開であった登山道の蔓を切り開くことを表現し、また切った蔓の飛び跳ねる動きによって悪霊払い、また山を清めることを意味しています。

切り開かれた蔓を整えて道を作っているようす

切り開かれた蔓を整えて道を作っているようす

切り開かれた蔓を従者が整え、道ができます。参加者がこの1年の安全登山を祈りながらこの道を抜け、「開山式」が終了します。今シーズンは大きな事故がなく、入山されるすべての皆さんの安全を願っています。

6月中旬に北岳へキタダケソウの開花状況確認へ行ってきました。美しく咲くキタダケソウを見て、これからも守っていきたいと強く思いました。

キタダケソウ

△キタダケソウ

キタダケソウに限らず、高山植物の写真撮影等を行う際は登山道から外れたり、ロープを超えたりすることのないよう、ご協力お願いします。

★お知らせ

今週末、6月30日(土)に長衛小屋 長衛翁碑前にて「第60回 長衛祭」が行われます。

日 時:平成30年6月30日(土)午前10時から

場 所:長衛小屋 長衛翁碑前

地元芦安小学校および長谷小学校生徒による合唱や竹澤長衛翁の写真や動画の展示なども行われます。長野県側からも山梨県側からも比較的、アクセスがしやすいです。記念すべき60回目の長衛祭に訪れてみてはいかがでしょうか。

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2018年06月26日6月17日(日)「深緑の箱根湖畔 九頭龍の森で遊ぶ」行事報告

富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎

こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。

箱根地域では一般の方により箱根の自然を知ってもらうべく【箱根地区 自然に親しむ運動委員会】(環境省・神奈川県・箱根町・(公財)神奈川県公園協会・(一財)自然公園財団箱根支部)が主催する「箱根地域自然に親しむ運動」というイベントを年9回開催しております。

6月17日(日)は私ども環境省が担当する自然観察会「深緑の箱根湖畔 九頭竜の森で遊ぶ」を開催致しました。

この行事は九頭龍の森でネイチャーゲームや生きもの観察会を実施するお子さんから大人まで楽しめるイベントです。当日は梅雨の晴れ間に当たり、季候も良く、箱根らしい初夏の雰囲気が漂う中での開催となりました。

9:30 開会式

このときはまだ霧雨が降っていたため、箱根ビジターセンター内で開会式を行いました。

↑開会式の様子

9:50 アイスブレイク「動物交差点(私は誰でしょう)」

このゲームは背中に動物のイラストを付け、その動物を他の人に挨拶をしながら「私の動物は空を飛びますか?」や「地面を歩くほ乳類ですか?」など聞き、何の動物か当てるゲームです。これをやったおかげで、参加者同士はもちろん、パークボランティアやスタッフともうち解ける事が出来ました。

↑アイスブレイクの様子

10:00 九頭龍の森に向け出発

九頭龍の森へは芦ノ湖東岸遊歩道という車の通行を規制している区間を通ります。

途中では箱根の固有植物の「ハコネイトスゲ」や「ハコネシチケシダ」などの観察や葉っぱで卵を守る揺り籠を作る「オトシブミの仲間」を観察しました。

↑「ハコネイトスゲ」を紹介するパークボランティア

↑オトシブミの仲間の観察(丸写真は卵が入った揺り籠)

12:20 九頭龍の森到着 お昼休憩

12:45 2班で行動

1班は九頭龍の森園内の散策と九頭龍神社へ参拝に行きました。

↑九頭龍神社周辺での様子

「九頭龍神社」はその昔、万字ヶ池(まんじがいけ:今の芦ノ湖)に九つの頭を持つ龍が棲んでおり、毎年7月に池から出て近くの村を襲い、住民を殺めたり、田畑を荒らしていたそうです。人々はその悪龍の心を静めるため、若い娘を人身御供(ひとみごくう)として差し出していました。これを聞いた万巻上人(まんがんじょうにん)と言う僧侶が三日三晩、池の畔に作った祭壇で祈祷を行ったことで、悪龍が観念し許しを乞うため出現したところを逆さ杉に鉄の鎖で縛り上げ、懲らしめたそうです。すると不思議なことに九頭龍が九頭の龍神に変身したことで、その奇跡にあやかろうと、その場所に九頭龍神社を造り奉ったことが由来とされています。

↑九頭龍神社。今は恋愛の神様として人気が高く、多くの人が訪れます。

2班は広場に残り、お手製の生きものビンゴで九頭龍の森に棲む生きもの観察をしました。

↑生きもの観察の様子     

          

↑お手製の生きものビンゴブック

13:45 ネイチャーゲーム「カモフラージュゲーム」

このゲームは生きものの「擬態」について学ぶゲームです。生きものは自然の風景に溶け込む模様になっています。それを学ぶため、人工物(ペンやぬいぐるみなど)と自然物(木の実や鳥の羽など)を一定の範囲で森の中に隠し、それらを探すというモノです。意外と見つからず、参加者並びにスタッフも全13個を見つける事が出来ませんでした。

↑カモフラージュゲームの様子

↑この写真だけでもここにあります。

14:10 国立公園3択クイズ

環境省レンジャー考案の国立公園や箱根地域についての3択クイズを実施しました。

箱根地域で一番高い山はどこだとか芦ノ湖に元々生息している魚類はどれだなど全部で5問実施しましたが、ほとんどの参加者が全問正解・・・。意外と皆さん箱根に詳しいと実感しました。

↑3択クイズの様子

14:30 閉会式・解散

今回は参加人数が少なかったですが、みなさんに箱根の自然について楽しんでいただけたようで、満足して帰られました。来年もまた、子ども親子を対象に開催できればと思っています。

九頭龍の森はプリンズホテルズ箱根芦ノ湖が委託管理している施設です。

入園料は大人500円、子ども250円。

入口までは自家用車への乗り入れが出来ず、近隣の湖尻ターミナル箱根園から芦ノ湖東岸遊歩道を通って徒歩もしくは自転車でのアクセスとなります。

入り口までは木陰が多い道なりで箱根らしい涼しい風とヤマアジサイなどの初夏の花々が楽しめるコースです。この夏、涼を楽しみに九頭龍の森併せて芦ノ湖東岸コースへ行かれてみてはいかがでしょうか。

このほかにも今年度はあと5回のイベントを予定しております。ご予定が合いましたら是非ご参加ください。

イベント案内はコチラ!

http://hakonevc.sunnyday.jp/shitashimuundou.html#

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2018年06月25日平成30年度「アクティブ・レンジャー写真展」開催中

佐渡 近藤陽子

 皆様、こんにちは。

<新潟県佐渡市金井 6/22撮影>


 平成30年度「アクティブ・レンジャー写真展」のご案内です。

 関東地方環境事務所では、平成22年度から、管内のアクティブ・レンジャーが撮影した動植物や風景の写真を多くの人々に紹介し、自然の素晴らしさ、大切さを伝え、自然保護や国立公園について普及啓発を行うことを目的とする巡回写真展「アクティブ・レンジャー写真展 国立公園・野生生物フォトコレクション」を開催しています。 




 展示する写真は、関東地方環境事務所管内の13の自然保護官事務所に勤務する19名のアクティブ・レンジャーが撮影した計28点の作品となり、国立公園や国指定鳥獣保護区といった日本を代表する雄大な自然風景やそこに生きる貴重な動植物の活き活きとした姿をご紹介します。



 佐渡自然保護官事務所からは、2名のアクティブ・レンジャーが撮影したトキ等の写真2点を出品します。佐渡会場では、飼育トキの誕生から放鳥までの貴重な写真も特別に展示いたします。

 両津港へお越しの際は、写真展へも足を運んでみてはいかがでしょうか。


<両津港ターミナル周辺図>

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2018年06月19日防鹿柵設置シーズン突入!!

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

みなさんは、南アルプスのあちこちに防鹿柵が設置されているのをご存じでしょうか。南アルプスでは2000年頃からニホンジカが稜線付近に現れるようになり、高山帯を綺麗に彩るお花畑での食害が深刻化していました。ニホンジカは群れで行動し、気に入った場所が見つけるとしばらく滞在する習性があり、高山植物が根こそぎ食べられてしまう恐れがあります。

ニホンジカ(北沢峠にて撮影)

△ニホンジカ(北沢峠にて撮影)

ニホンジカから高山植物を守るために、環境省や県、市町村が防鹿柵を設置しています。

先日、静岡県が主体となり、ボランティアの方々と行っている三伏峠の植生保護活動に参加しました。三伏峠はシカの食圧により、一時草原化したものの、平成19年、20年、24年に設置した防鹿柵の成果もあり、着実に回復しています。

三伏峠には季節型防鹿柵と常設型防鹿柵の2つが設置されています。季節型防鹿柵は雪解け後にネットを立ち上げ、積雪前に撤去するタイプの柵です。常設型防鹿柵は撤去作業等を行わず、1年中設置されているタイプの柵です。

防鹿柵設置作業を行う際は、植生を痛めないために地下足袋などの靴底が柔らかいものを履いて行います。

季節型防鹿柵のネット立ち上げ作業のようす

△季節型防鹿柵のネット立ち上げ作業のようす

立ち上げられた防鹿柵

△立ち上げられた防鹿柵

経験豊富なボランティアの方々によってあっという間に柵の立ち上げ及び補修が行われました!

登山道や三伏峠小屋周辺にはエンレイソウやシナノコザクラが咲いていました。防鹿柵周辺にはシナノキンバイやハクサンチドリ、キバナノコマノツメが咲いていました。他にもたくさんの植物が開花または開花の準備を始めています。

ミヤマエンレイソウ

△ミヤマエンレイソウ

シナノキンバイ

△シナノキンバイ

例年ではこの時期でも小屋周辺や柵周辺には雪が残っているようですが、今年は全くないです!そのため、花の開花時期も2週間ほど早めです。

三伏峠小屋および塩見小屋は7月1日から夏季営業開始予定です。楽しく安全な登山を心がけましょう。

★お知らせ

今週末、6月23日(土)に広河原インフォメーションセンターにて「2018 南アルプス開山祭」が行われます。

日 時:平成30年6月23日(土)午前10時から

場 所:広河原インフォメーションセンター

※雨天決行(南アルプス林道が通行止めの場合は南アルプス芦安山岳館にて行われます。)

地元・芦安中学校生徒による合唱や夜叉神太鼓の演奏や百年前の衣装を身にまとった山案内人による「蔓払い」の儀式が行われます。「蔓払い」の儀式ってなに??と思った方!ぜひ、開山祭でお待ちしています!

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2018年06月19日コウシンソウ

日光国立公園 鈴木祥之

皆さんこんにちは

日光国立公園の太田です。

先日、日光国立公園の最南部地区の日光市足尾町の庚申山に巡視に行きました。

庚申山は信仰の山、修験者の山で、修験者が修行を積んだ険しい岩場もあります。

おやま巡りのコース

コウシンソウはこのような岩場の日陰や湿った部分に多く見られるようです。

コウシンソウの群落

庚申山のコウシンソウは国の特別天然記念物で、庚申山ではじめて発見されたことから和名が付けられています。分布は日光地区に限られ、日光国立公園を代表する植物のひとつと言って良いと思います。

コウシンソウ

この植物は食中植物で、葉面に粘液を出して小昆虫を捕らえます。花は花茎を伸ばした先にお辞儀をするような感じで咲きます。

花後は花茎を岩壁に伸ばす

花が咲き終わると、花茎は反り返るように伸長して行き、結実すると岩壁に種子をくっつけるようにするそうです。コウシンソウが常に岩壁に生育していけるように、適応してきたためと言われているようです。

皇海山

この日は天気も良く、コウシンソウも見頃だったため、平日にもかかわらず多くの登山者がいました。庚申山の少し西のピークからは、周囲の山々が一望できました。西の方には日光国立公園最南端の二千m峰で、日本百名山の皇海山(すかいさん)がそびえ、今後の巡視対象として早急に行かねば、という強い思いが出てきました。

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2018年06月18日足環装着って何?

佐渡 近藤陽子

 皆様、こんにちは。

 新潟県佐渡市では、日中25℃を越える日が増え始め、夏の気配を感じるようになりました。

<佐渡市羽茂亀脇>

 この時期、自然界のトキたちの間では、ヒナの巣立ちが続々と確認されています。

<巣立ちしたトキの幼鳥>

上の巣立ちしたトキの写真を見て、何か気になることはありませんか?

自然界で巣立ったトキなのに、カラフルな足環(あしわ)が付いているんです。

この足環、いったいどうやって付いたのか。

今回は足環装着についてお話ししたいと思います。

そもそも足環は何のため?

 足環を装着すると、個々のトキを識別できるようになり、自然界のトキたちの動向や生存率が分かります。放鳥するトキ全てと、自然界で誕生したトキの一部(30羽程度)に足環を装着しています。

放鳥するトキは、放鳥前の飼育されている時期に捕獲され、足環を装着されます。

では、自然界の巣にいるヒナたちには、どうやって足環を装着しているのでしょうか。

答えは、「トキの巣がある木に登って、巣にいるヒナを捕獲し、足環を装着している」です。

~足環装着作業の流れ~

①樹上作業者がトキの巣がある木に登り、ヒナを捕獲します。

 捕獲したヒナは、専用のケースに入れられ、地上へ下ろされます。

<トキの巣がある木に登り、ヒナを捕獲する作業者>

<ヒナを捕獲する作業者 クロースアップ>

②地上にて、獣医師を含む作業者がヒナの身体測定と足環の装着等を行います。

 樹上作業者は、ヒナがいない間、巣の計測等を行います。

<捕獲され、地上におろされたヒナ3羽>    



<足環装着されるヒナ>


<雌雄判定のための羽毛採取>



<巣の計測>


<足環装着作業中、心配そうに巣上空を飛ぶ親鳥2羽>

③作業後、ヒナを巣に戻し、作業者は巣から離れます。

 モニタリング担当の職員が巣から離れた場所で観察を行い、親鳥が巣へ戻ったのを確認して足環装着作業の工程すべてが終了します。

<巣にもどされたヒナ>


<作業者が巣から離れたのを確認してから戻って来た親鳥>

※足環装着作業の際、親鳥は一時的に巣を離れることとなりますが、必ず巣に戻り育雛放棄することはありません。

※天敵となるカラスやテンなどが多い場所での足環装着は行わないなど、足環装着作業を行うことで生じるリスクを最小限にする様々な配慮や対策を講じたうえで実施しています。

 環境省は、トキのヒナの両脚が巣から出た時点を「巣立ち」と定義しており、巣立ったトキは、「ヒナ」から「幼鳥(ようちょう)」と呼び名が変わります。幼鳥は自由に飛べるようになると、島内を広く移動します。足環が付いていれば、どこで誕生し、何歳のオス/メスで、親は誰なのか等が分かります。

 このようにトキの動きを追跡することで、現在進められているトキの野生復帰事業を評価することができます。

 6月8日(金)には、第18回目となるトキの放鳥が行われ、日本の自然界に生きるトキはちょうど300羽となりました。この羽数も、足環によって個体の追跡ができているから出せる数字です。

<佐渡の自然界へ飛び立つ第18回放鳥トキ>

 いずれこうした追跡を行う必要がないほどにトキが増え、トキを支えることができる佐渡の豊かな自然がこれからもずっと続くことを願っています。

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2018年06月13日長者ヶ岳・小田貫湿原巡視報告

富士箱根伊豆国立公園 松岡宏明

皆さまこんにちは!富士箱根伊豆国立公園の沼津管理官事務所アクティブ・レンジャーをしています、松岡宏明でございます。
今回は、長者ヶ岳を中心に周辺を巡視してきたので、張り切ってその内容を報告させていただきます!

今日紹介させていただくのは、富士山の西方にある、長者ヶ岳と小田貫湿原(こたぬきしつげん)です!


まずは、長者ヶ岳です。
この日は快晴で前日が雨だったこともあり、草花や木々がキラキラ、イキイキとしていてとても活力をもらいました。しかし、登山道がぬかるんでいる箇所や木道がつるつるしていて滑りやすくなっている場所もあったので、雨上がりに登山される際は注意が必要です!
長者ヶ岳の登山口は主に3か所ありますが、今回は東海自然歩道入口から登りました。序盤は階段が続き、標高を稼ぐにはいいですが、体力的にはしんどいかもしれません。
しかし、頑張って歩を進めて、休憩がてら周りを見渡してみると...!

△ 緑輝く登山道

木漏れ日あふれる綺麗な世界が広がっています。それに加えて、今の時期だとコアジサイが可愛らしい花をたくさん咲かせています。

△小さい花が特徴のコアジサイ

青くて小さい花がなんともキュートですよね!道中を少しだけほっこりさせてくれます。
また、長者ヶ岳には富士山の展望地点もあって、その景観を見れば登山の疲れをいやしてくれること間違いなしです!その中でも、長者ヶ岳山頂は「富士山がある風景100選」(http://kanto.env.go.jp/to_2017/post_94.html)にも選ばれている場所です。この場所だけではなく他の選定地も富士山が綺麗に見える場所なので、富士山を自然の中で観たい!撮影したい!という方は巡ってみてもいいかもしれません。
さてさて、そんな長者ヶ岳山頂からはこんな景色が広がっています。

△ 長者ヶ岳山頂からの富士山(冬季)

どどーん!と壮麗ですね!
...え、なぜ今の時期に富士山に雪があって、周りの木々が寒い感じかって?...実は、この日雨上がりだったこともあり、富士山に巨大な雲がかかってしまい、まったく見えませんでした...。なので、11月ごろに撮影した長者ヶ岳山頂から撮影した写真を使用させていただきました。すみません。
上の写真のように晴れていれば、とても綺麗な景観が待っています。長者ヶ岳に登る際は富士山に雲が多くない日を選んで登山することをおすすめします。皆さんは私のようにならないように注意してくださいね!

そして、次に紹介するのが長者ヶ岳の登山口からほど近いところにある、小田貫湿原です。

△ 小田貫湿原の木道

ぐるりと森林に囲まれて、ながーい木道とカエルの鳴き声やサラサラと草がこすれる音が自然と聞こえてくるような癒しスポットです。
湿原ならではの花や植物、生き物たちもたくさん観察でき、段差や危険な箇所も少ないので、お子さんを連れていかれるのもいいかもしれません。田貫湖周辺を訪れた際はぜひお立ち寄りください!

次回は、今回の巡視で上記の二つの他に巡視した田貫湖ふれあい自然塾(http://www.tanuki-ko.gr.jp/)と白糸の滝(http://www.fujinomiya.gr.jp/shiraito/index.html)について紹介したいと思います!乞うご期待です!

沼津管理官事務所 松岡宏明

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2018年06月12日アクティブ・レンジャー写真展開催中です in 富士山レーダードーム館<富士五湖地域>

富士箱根伊豆国立公園 小西 美緒

こんにちは。富士山頂の雪もだいぶ少なくなり、登山シーズンが近くなってきていることを感じます。

かなり雪が少なくなってきました(6月8日撮影)
※インターネット自然研究所(富士山北麓フラックス観測サイト)【環境省生物多様性センター】
映像を使用し加工


富士五湖地域では、アクティブ・レンジャー写真展を「富士山レーダードーム館」にて現在開催中です。

<開催期間>2018年5月30日 ~ 6月18日 9:00 ~ 17:00(火曜定休)
<場  所>富士山レーダードーム館(山梨県富士吉田市新屋1936-1)
 アクセス方法はこちら

 写真展の詳細についてはこちら

開催中のアクティブ・レンジャー写真展(富士山レーダードーム館)

 

わたしたちアクティブ・レンジャーの目を通して見た関東エリアの多様な自然をお楽しみください!

ダイヤモンド富士(富士箱根伊豆国立公園 富士五湖管理官事務所)

大島のバームクーヘン地層(富士箱根伊豆国立公園 伊豆諸島管理官事務所)

トキ科の希少種クロツラヘラサギ(佐渡島 佐渡自然保護官事務所)

会場の富士山レーダードーム館は、建物上部にある大きな球体が目を引きます。
1964年に富士山頂に設置された球体の中にレーダーが置かれ台風観測のために使用されていましたが、1999年に役目を終え富士吉田市に下されたものです。

富士山レーダードーム館(山梨県富士吉田市)

こんなに大きなものが山頂にあったというのは驚きです。館内では山頂にドームが設置されるまでの映像(NHKプロジェクトX並みの映像)や山頂の厳しい寒さが体験できます(館内展示は有料)。

また、富士山レーダードームの周辺には富士山の歴史を学べる「ふじさんミュージアム」もあります。
ふじさんミュージアム:http://www.fy-museum.jp/forms/top/top.aspx

今年は、富士山と周辺が世界文化遺産に登録されて5周年です。
富士山をもう少し深く知ってみませんか?

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2018年06月12日今年も登山者カウンター設置しました!

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

6月4日に南アルプス自然保護官事務所では北岳登山道上の2か所に登山者カウンターを設置してきました。登山者カウンターの設置は平成22年から毎年設置しており、広河原から北岳山頂に続く、大樺沢ルート(分岐を左)、白根御池小屋ルート(分岐を右)のそれぞれにどんな時間にどれくらいの人が利用しているのかを調べています。

大樺沢ルートと白根御池小屋ルート分岐

△大樺沢ルートと白根御池小屋ルート分岐

登山者カウンターの設置を行う小池自然保護官

△登山者カウンターの設置を行う小池自然保護官

昨年度は、入山は大樺沢ルート、下山は白根御池小屋ルートを使用する方が多かったです。大樺沢ルートの左俣は開山してからも雪が多く残る場所なので、アイゼンおよびピッケルを持参し、安全に十分配慮して通行してください。

設置後は月に1回メンテナンスを行います。今年はどのくらいの人が通行するのか楽しみです。

設置された登山者カウンター(上部)

△設置された登山者カウンター(上部)

今年も雨にも負けず、風にも負けず、暑さにも寒さにも負けず、頑張って通過される皆さんをカウントしてもらいたいと思います。設置された登山者カウンターですが、正面で立ち止まったり、複数の人が同時に通行する、何度も行ったり来たりを繰り返してしまうとうまくカウントができない場合があります。カウンター前を通過される方は立ち止まらずに1人ずつ通過していただきますよう、ご協力お願いします。センサーで通過人数をカウントする機械であって、通過者の顔写真を撮ることはありませんので、女性の方も気にせず通行してくださいね。

●南アルプス林道崩落のため今年度は6月12日から戸台から歌宿が開通、6月15日から戸台から北沢峠間が運行します。

http://www.inacity.jp/kankojoho/sangaku_alps/minamialps/minamialps_jikokuhyo.html

●県営林道南アルプス線(芦安から広河原)、県道南アルプス線(奈良田から広河原)、広河原から北沢峠間は6月22日から開通します。

芦安・奈良田から広河原

http://yamanashikotsu.co.jp/

広河原から野呂川出合・北沢峠

https://www.city.minami-alps.yamanashi.jp/docs/mycar_bus_taxi_tozan.html

※平日・休日によってダイヤが変わります。また、南アルプス林道(伊那市側)と県営林道南アルプス線(芦安から広河原)、県道南アルプス線(奈良田から広河原)は運行日が異なるため、計画される際は十分にお気をつけください。

6月4日の北岳のようすです。

雲一つない快晴の北岳

△雲一つない快晴の北岳

この日は雲一つなく、北岳山頂がよく見えました。昨年は遅くまで雪が残り、雪が多いといわれ、その反面、今年は雪が少ないといわれています。ですが、大樺沢左俣(鞍部下の雪が残る場所)はご覧の通り、真っ白です。雪の量は例年通りです。ご自身の体力、技量に合わせてルート選びをしてください。いよいよ南アルプスの山開きですね。ぜひ、南アルプス国立公園へお越しください。

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