ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

2018年11月

15件の記事があります。

2018年11月30日帰って来たNo.264

佐渡 近藤陽子

みなさま、こんにちは。

佐渡自然保護官事務所の近藤です。


▲佐渡市外海府からの日本海 

新潟県佐渡市では、不安定な天気が続き、冬がもうそこまで迫ってきています。

 以前、No.264という個体番号が付けられ、本州に渡ったメスのトキについてお話ししました。このNo.264が、先日佐渡へ戻って来ました。

 11月17日(土)、No.264は、ねぐらとして使っていた富山県黒部市の神社にある池のふちで死んでいるのが確認されました。富山県で鳥インフルエンザの簡易検査が行われ、陰性を確認しました。そして死因を特定する解剖のため、佐渡へ送られてきました。

 264を見守って来た私たちには辛い現実でした。

 死因は溺死。しかし、どうして溺死に至ったのかまでは分かりませんでした。外傷はなく、健康状態も良好で、胃の中はエサで満たされていました。

  

▲解剖前の計測    
     

▲解剖開始

 No.264が冷たくなって佐渡へ戻ってきたことは本当に残念でしたが、死体が回収できたことは幸運でした。野生下でトキの死体を回収できることはほとんどありません。彼女の解剖から得られた知見は、今後のトキ野生復帰のために大いに活かされることでしょう。

 そして、これで本州からトキがいなくなったわけではありません。

 11月8日(木)、No.333という個体番号が付けられた2017年いしかわ動物園生まれのメスのトキが、新潟県長岡市にて確認されました。

日本海を渡り、本州へ飛来するトキの数は増えています。

 野生のトキを見たことがある方は多くはないでしょう。でも一度、大空を舞うトキを見ていただきたい。佐渡に来て4年経った今でも私は「こんなに美しい鳥が日本にいるのか」と感動を覚えます。

▲水田上空を飛翔するトキ

 人が暮らす里地里山の豊かな環境に生きるトキ。日本が誇るこの美しい自然と生き物たちが、この先ずっと見られる未来であってほしい。本州へ渡るトキたちが、多くの人の心に残り、自然へ関心を向けるきっかけになればと思います。

 No.333、これからどんな動きを見せてくれるのでしょうか。本州でも元気に過ごしていることを願っています。

ページ先頭へ↑

2018年11月27日箱根地区パークボランティア 創立30周年記念式典の開催(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎

こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。

富士箱根伊豆国立公園の箱根地区で活動する「箱根地区パークボランティア」が今年度で創立30周年を迎え、それを記念して「創立30周年記念式典」が先日11月24日(土)に行われました。

↑式典会場。藤城パークボランティアが作成した装花がとても映えます。

箱根地区パークボランティアは昭和62年(1987年)10月より新聞に掲載された記事などを見て40名足らずの希望者が箱根に集まり、研修会が行われた後、翌年の昭和63年(1988年)4月より活動が始まりました。

当初は(財)日本自然保護協会所属のサブレンジャーが自然解説活動を行っていましたが、箱根地区パークボランティア発足後は協会の協力を得ながら行い、半年後にパークボランティアに一本化したそうです。

また、同年6月にはパークボランティア内で「箱根ボランティア解説員連絡会」が発足し、今現在もこの連絡会が運営の中心となってボランティア活動が続いています。

平成元年(1989年)には第2期生が集まり、その後、自然解説だけでなく、清掃活動やクラフト教室、登山道補修活動が加わり、活動が増えるとともに、パークボランティアの会員数も増え、平成29年(2017年)に8期生が加わり、現在は95名の方が箱根地区でボランティア活動をされ、今日を迎えることが出来ました。

〈式典の様子〉

↑開会の宣言をされる箱根ボランティア解説員連絡会 会長の佐藤薫氏(2期生)

↑ご祝辞を頂戴した来賓方

左より当事務所長の石川所長、神奈川県県西地域県政総合センター川瀬所長、箱根町 山口町長

↑活動にご協力いただいている箱根湿生花園様、ホテル箱根パウエル様へ感謝状の贈呈

↑記念講演をしていただいた元環境省関東地方環境事務所長の上杉氏。全国の国立公園の状況などをお話くださいました。

↑同じく記念講演していただいた神奈川県生命の星・地球博物館 平田館長(左図)と勝山 学芸員(右図)

 平田館長には地学について、勝山学芸員にはご専門の「箱根の植物」についてお話してくださいました。

今回の式典について、皆さんの日々の活動の結果、こんなにも素敵な式典になり、多くの方にご列席を賜ることができたのではないかと思います。このような貴重な瞬間に携われたことを光栄に思います。これからも継続していけるようサポートしていきたいと思います。これからも箱根地区パークボランティアをどうぞよろしくお願い致します。

↑前年度までパークボランティア業務を担当していた元アクティブレンジャーの後藤さんより届いたお祝いのお花。現在、箱根ビジターセンターで開催されている箱根地区パークボランティア記念写真展前に飾らせていただきました。

ページ先頭へ↑

2018年11月27日登山者カウンター、撤去へ

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

11月14日に小池自然保護官にお手伝いしていただきながら登山者カウンターの撤去作業を行いました。登山者カウンターの設置は平成22年から毎年設置しており、広河原から北岳山頂に続く、大樺沢ルート、白根御池小屋ルートにどれくらいの人が利用しているのかを調べています。登山者カウンター設置のようすは6月12日更新の「今年も登山者カウンター設置しました!」をご覧ください。

撤去を行う小池保護官

△撤去を行う小池保護官

今年は6月4日に設置してから164日もの間、雨にも負けず風にも負けず、週末の度訪れる台風にも負けず頑張って登山者のみなさんをカウントし続けてくれました!写真に写っている太陽光パネルと内蔵されているバッテリーを主な電源としているので日照時間が短いと電圧がどんどん下がってしまうのですが、確認したところ、電圧も問題なく頑張って稼働してくれました!これからデータを分析し、まとめて集計します。今年は台風により、大樺沢ルートが何度か通行止めになったため、例年に比べて大樺沢ルートのカウント数が少ないと予想しています。どのような結果になるのか楽しみです♪

広河原から見た北岳

△広河原から見た北岳

この日は撤去作業に向かう途中にほんの少し雨に降られたものの、作業中には晴れ間も見えました。写真では雲が広がっていますが、晴れ間からときどき顔を出してくれました。バットレスや北岳山頂は白く綺麗に輝いていました。

広河原から見たアサヨ峰方面(真ん中のとんがり)

△広河原から見たアサヨ峰方面(真ん中のとんがり)

北岳山頂は見ることができなかったですが、方向を変えてみるとアサヨ峰がよく見えました!アサヨ峰は甲斐駒ヶ岳と鳳凰三山を結ぶ早川尾根上にある山です。北沢峠や白鳳峠から登ることもできます。標高は2,799mと決して低山と言える山ではないですが、この日は雪が積もっている様子はありませんでした。しかし、ここ数日間は気温が低かったこともあるので、きっとうっすら白くなっている景色を見ることができるでしょう。

広河原インフォメーションセンターのようす

△広河原インフォメーションセンターのようす

11月初旬までは広河原も紅葉を楽しむことができましたが、広河原周辺の木々も葉を落とし冬の準備を始めているようです。この写真は広河原インフォメーションセンターから北岳へ向かう途中にある橋、広河原橋から撮った写真です。落葉によって遮るものが何もなくなり、橋からでも広河原インフォメーションセンターが見えました。登山者カウンターの撤去も終わり、わたし自身も広河原インフォメーションセンターへ足を運ぶのはもうじき最後になります。下界から白くなっていく北岳を見てわくわくすることにします♪

ページ先頭へ↑

2018年11月22日三原山ルートネーミング企画

富士箱根伊豆国立公園 伊豆諸島 椋本 真里奈

島全体(一部集落を除く)が国立公園の伊豆大島は、2010年から日本ジオパークにも認定されています。「大地の公園」を意味する「ジオパーク」とは、地球を学び、丸ごと楽しむことができる場所のことです。

伊豆大島は若い活火山の島であり、噴火の歴史が形作った大地(ジオ)や、溶岩の上で再生を繰り返す生態系(エコ)、厳しい環境の中で島民が築いてきた文化や歴史(ヒト)の繋がりを体感できます。

そんな伊豆大島の見どころはなんといっても三原山カルデラ内側の山頂エリア!

1500年間の噴火で作られたさまざまな溶岩地形があちこちで見られ、その原始的な景色から国立公園でも最も重要なエリアとして特別保護地区に指定されています。

そんな山頂エリアにおいて、伊豆大島ジオパーク推進委員会による「登山ルートのネーミング企画」が行われました。ネーミング対象は、利用者が多いにも関わらずこれまで決まった呼び名のなかった一本道および周辺の注目ポイントです。

(※公園事業道路としての名称は以前からあります)

216件もの応募から選考された5つの愛称が先月発表されたので、各所の見どころと一緒に紹介します!

1】再生の一本道

ここは、かつての噴火で吹き出した真っ黒い溶岩の大地の上に、数百年をかけて再生した植生が見られるエリアです。この一本道を歩くだけで、草原から森林へと植生回復の過程が辿れます。

これをさらに2つの区間に分けて、以下の愛称が付けられることになりました。


「こもれびトンネル」

三原山火口から離れた、噴火の影響が少ない場所から植生は再生します。

この区間では木々が歩道を覆うようにして育ち、登山者へ優しい木漏れ日を注ぎます。ひんやりと涼しいので、夏季は真昼でもヒグラシがたくさん鳴いています。


「いつか森になる道」

木々の茂るこもれびトンネルから山側へ抜けると、徐々に景色が開け三原山が望めます。

歩道の両側には、ハチジョウススキ(準固有種)やオオバヤシャブシ(準固有種)など、再生の初期段階の植生が見られます。


初期段階とは言え、それぞれの季節で開花も見られます。

写真は、4~5月に咲くシチトウスミレ(固有種)です。スコリア(黒い火山噴出物)の隙間から顔を出していました。

ここに照葉樹の森ができるのと次の噴火が起きるのは、どちらが早いでしょうか。

2】ジオ・ロックガーデン

1986年に起こった割れ目噴火の溶岩流のしぶきが、3m以上も降り積もって固まった奇石のエリアです。

黒い水面がピタリと動きを止めたようで、大迫力ですね。

3】裏砂漠・風の丘

さらに三原山へ近づいていくと、そこにはまだ植生回復が始まっていない一面スコリアの丘が!

植生が再生しているカルデラ床と海が一望できる絶好の望見スポットです。遮るものがないので風に乗って遠くの音まで聞こえてきます。


足元には稀にこんな溶岩も落ちています。

噴火で吹き出たマグマが空中で急激に冷やされるとキラキラしたガラス質になると言いますが、これもそうしてできたものなのでしょうか。碧くきらめいてとても綺麗です。とても綺麗ですが、カルデラの内側は全域が特別保護地区のため、石や植物の採取は一切禁止されています。(自転車を含む車両の乗入れもいけません。)目で楽しんだ後は、どんなに綺麗でも持ち帰らず、その場に置いていきましょう。

いかがでしたでしょうか。

いずれも、その場所の景観が感じられる&爽やかな印象の素敵な愛称ですね!

夏季は山が雲に包まれる「島曇り」と呼ばれる現象が起きやすいですが、冬季は空気が澄んでいて海やその向こうの富士山まで見渡せるので、三原山登山はまだまだ楽しめます。

今回新たにネーミングされたルートの他にも、山頂へ向かう道はいくつかあります。

観光協会やジオガイドさんに相談して、お好みのルートを見つけてみてください。

<参考>

伊豆大島ジオパーク公式サイト:http://www.izu-oshima.or.jp/geopark/

ページ先頭へ↑

2018年11月20日アクティブ・レンジャー写真展が静岡市で開催されています

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

11月13日(火)から12月9日(日)まで静岡市立南部図書館にて「アクティブ・レンジャー写真展 -国立公園・野生生物フォトコレクション-」が開催されます。関東地方環境事務所管内で活動するアクティブ・レンジャー達が、国立公園や国指定鳥獣保護区で昨年度撮影した写真の数々を展示しています。

★ アクティブ・レンジャー写真展 -国立公園・野生生物フォトコレクション-

 開催場所  静岡市立南部図書館 玄関ホール

 開催期間  平成30年11月13日(火)から12月9日(日)

 開館時間  9:00から21:00

 入 館 料  無料

 静岡市立南部図書館HPhttp://www.toshokan.city.shizuoka.jp/?page_id=91

静岡市立南部図書館の玄関ホールが会場となっていますので、図書館利用前後に見ることもできます。静岡市立南部図書館は閉館していますが、玄関ホールは21時まで開放しているので仕事終わりに見ることもできます。

展示のようす その1

△展示のようす その1

展示のようす その2

△展示のようす その2

美しい景色や動物、植物や昆虫まで!写真をご覧になって「行ってみたい!」と思う場所がありましたら、各国立公園のパンフレットの配布も行っておりますので、お手にとってみてください。

玄関ホールから入って右側の特集コーナーでは、「知ってほしい! 南アルプス国立公園について」と題して南アルプス国立公園の基本情報、ライチョウ、ニホンジカ問題について展示しています。

展示のようす その3

△展示のようす その3

「知ってほしい! 南アルプス国立公園について」の展示の前にはライチョウや国立公園についての本も展示されています。展示されている本は貸し出しが可能だそうです。その場で読むも良し、借りてじっくり読むも良しです。多くのみなさんに南アルプス国立公園について知っていただけたら幸いです。

静岡県にお住まいの方、静岡市立南部図書館に用事がある方、近くまで遊びに行かれる方、ぜひ足を運んでみてください!みなさんのお越しをお待ちしています!!

ページ先頭へ↑

2018年11月19日マガンとヒシクイ

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。

佐渡自然保護官事務所の近藤です。

▲佐渡の「ふゆみずたんぼ」と大佐渡。遠くにコハクチョウが数羽下りています。(2018/11/13撮影)

 例年より暖かい日が続く新潟県佐渡市ですが、今年も冬の到来を告げる渡り鳥たちが佐渡へやって来ました。

 佐渡市では2008年のトキ放鳥開始に伴い、トキの餌場確保と生物多様性の米作りを目的とした「朱鷺と暮らす郷づくり認証制度」を立ち上げ、生きものを育む農法を進めてきました。

 トキたちにとって暮らしやすい佐渡の環境は、遠くシベリアから渡来したこの野鳥たちにとっても貴重な越冬地・休息地となっているようです。

▲マガン、ヒシクイ、コハクチョウの3種類が、生きものを育む農法のひとつ「ふゆみずたんぼ」という稲刈り後も水をはった水田で採餌。

今回は、この3種のうちのよく似た2種、「マガン」と「ヒシクイ」の違いについてお話しします。

それではまず、写真をご覧ください。

こちらが「マガン」、

こちらが「ヒシクイ」です。

何が違うのでしょうか。

もっとも分かりやすい違いは「大きさ」です。

マガンのほうが小さく、ヒシクイは大きいです。

▲左がマガン、右がヒシクイ

マガンとヒシクイが一緒にいれば違いは一目瞭然ですが、一緒にいなかった場合、識別のポイントは2つあります。

一つは「くちばし」、もう一つは「おなかの模様」です。


【マガン】

くちばしはピンク色で、額からくちばしの根元にかけて白くなっている部分があります。

おなかには、黒の縞模様が入ります。

【ヒシクイ】

くちばしは黒く、先端近くにオレンジ色の帯が入ります。

おなかに模様はありません。

では、次の写真をご覧ください。

これは、マガンでしょうか。ヒシクイでしょうか。

額からくちばしの根元にかけて白くなっている部分がなく、おなかに黒の縞模様はありません。

でも、くちばしはヒシクイのように黒くなく、ピンク色をしています。

答えは「マガンの幼鳥」。

マガンは、成鳥と幼鳥とで色や模様が異なります。大きさはマガンの成鳥と同じくらいです。

 マガンの群れは東北地方から日本海側にかけて冬にシベリアから渡来します。もしマガンの群れを見る機会がありましたら、幼鳥を探してみるのも面白いかもしれません。

ちなみに、ヒシクイの幼鳥のくちばしは、成鳥と同じく黒色にオレンジの帯が入ります。

それでは、最後に復習です。こちらの写真をご覧ください。

マガン、ヒシクイ、どちらでしょう?答えは記事最後に記載しています。

 生きものを育む農法により、佐渡の水田には佐渡島固有種サドガエルを含む、多様な生きものが生息しています。人が管理する佐渡の水田は、トキだけでなく、こうした水田に生きる小動物から、遠く外国から渡って来る鳥たちまで、多くの生きものの命を支えています。

▲「ふゆみずたんぼ」で羽繕いするコハクチョウの群れ 

~参考~

【マガン】

英名:White-fronted goose

国の天然記念物に指定されており、環境省のレッドデータブックでは準絶滅危惧に指定されています。

【ヒシクイ】

英名:Bean goose

国の天然記念物に指定されています。

環境省のレッドデータブックでは、亜種ヒシクイが絶滅危惧II類に、亜種オオヒシクイが準絶滅危惧に指定されています。

答え:①マガン(成鳥) ②ヒシクイ(亜種オオヒシクイ) ③マガン(幼鳥)

ページ先頭へ↑

2018年11月19日早起きのご褒美(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎

こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。

ぐっと寒くなり、日本各地から冬の便りを耳にすることが多くなってきましたね。箱根地域でも、放射冷却の影響で葉には霜、地表に霜柱ができはじめ、いよいよ冬の始まりを感じます。

そんなぐっと寒くなった日に少し早起きをして、箱根へこんな風景を見に来てみませんか?

↑国道138号線から見た仙石原の雲海

↑県道736号線(仙石原~長尾峠間)よりからの様子。紅葉と雲海のセットが見られます。

【撮影日:11月16日(金)午前6時半~7時】

「早起きは三文の徳」と言いますが、それ以上の価値のある風景が見られます。

仙石原は、大涌谷や姥子からの温泉の湿気や湿原の湿気が溜まりやすく、気温が急に下がる11月中旬から12月初旬にかけて水蒸気(雲)が発生し、雲海が見られることがあります。

今時期は陽が昇るのが遅いうえ、箱根外輪山に遮られ、平地よりも遅く陽が昇るため、それほど早い時間でなくても、日の出と雲海のセットで見られることがあります。

観光でコチラにお越しの際には、出発時間を少し早めて、雲海と朝日も一緒に楽しみに来てみてはいかがでしょうか?また、見頃をむかえた仙石原のススキ草原の様子は先週末に池田ARが情報をアップしてくれているので、下記を参考にしてください。

http://kanto.env.go.jp/blog/2018/11/post-577.html

※雲海が発生する日は気温がとても下がります。十分な防寒着を持ってお出かけください。

ページ先頭へ↑

2018年11月15日黄金色のススキ草原【箱根地域】

富士箱根伊豆国立公園 箱根 池田興平

こんにちは、箱根地域から日記をお届け致します!

最近より一段と肌寒さを感じるようになった箱根ですが、紅葉が見頃を迎え、温泉なども楽しまれる観光客で連日多くの賑わいを見せております。

その中でも、箱根仙石原のススキ草原では、今の時期、黄金色に染め上げた最盛期のススキを見ようと多くの人が訪れる一大スポットになっています。

【仙石原ススキ草原11/8撮影】

9月、10月、11月にかけてススキの白い稲が風に吹かれる度に揺れる光景は、日本の秋らしさを感じます。

そしてススキ草原のすぐ向かいには、仙石原湿原が広がっており神奈川県内唯一の湿原環境になります。

6月の仙石原湿原】

関東近県でも数少ない湿原環境ということもあり、特別保護地区に指定されています。

かつては多くの場所で見られたススキの原ですが、大きいスケールとなると神奈川県では仙石原のみです。草原は人の手が入ることで維持されているのですが、毎年3月頃に野焼きを続けることで、毎年美しい一面になびくススキの風景が見られます。

そして、この仙石原のススキ草原からは、2月、5月、8月、11月に湿原の様子を定点観察してモニタリング調査を行っています。

モニタリング調査は仙石原湿原における漕木伐採、ヨシ、ハコネダケの刈り取り及び、火入れ等の自然環境の影響による植生の遷移状況を把握するため、平成12年より継続して実施しています。


8月のススキ草原】青草が生えていて夏らしい光景が見られます。

11月のススキ草原】空気が寒々しくなり稲穂も白くなり秋の気配を感じます。

定点観察で見てみると3ヶ月経過しただけで、このように箱根の季節の移ろいが一目瞭然になりますね。


国立公園に訪れた際は四季折々の自然の美しさを存分に楽しまれて下さい!

ページ先頭へ↑

2018年11月14日中国からやってきました

佐渡 原奈緒子

こんにちは、佐渡自然保護官事務所の原です。

今秋の佐渡は天気が荒れることが少ないので、いつもより長い間紅葉を楽しむことができます。

▲大佐渡スカイライン沿いの紅葉


さて、10月は佐渡トキ野生復帰10周年の記念式典があったことをご紹介しましたが、それに引き続き、もう一つ大きなイベントがありました。10月17日に中国から新たに2羽のトキがやって来ました。提供されたのはオスの「楼楼(ロウロウ)」とメスの「関関(グワングワン)」の2羽でどちらも2歳です。中国からのトキの提供は2007年以来の11年ぶりとなりました。

▲中国から送られてきたときの移送箱

底は3層構造になっていて、扉には通気窓があります。移送中、通気窓は布で覆われて光が入らないようになっていました。この箱に入った状態で中国から成田空港までは飛行機、成田空港から佐渡まではヘリコプターで運ばれてきました。

▲ヘリコプターにトキを乗せて、成田から佐渡まで運ぶ様子。

トキの獣医師と自然保護官らが同乗しています。

はじめの2週間は自主検疫のため野生復帰ステーションの収容ケージに2羽を隔離収容していましたが、問題ないとの検査結果が出たことから、10月30日にはそれぞれペアとなる個体と一緒に佐渡トキ保護センターの繁殖ケージに移されました。

▲日本の飼育番号が印字された足環を装着する様子(オスのロウロウ)

▲野生復帰ステーションとトキ保護センターは車で10分くらいの距離にあります

▲繁殖ケージにペアとなる個体と一緒に入ったメスのグワングワン(地面にいる方)

獣医さんがそっと見守り無事にケージへの移送が完了しました。

現在、日本の野生下には369羽のトキが生息していますが、元をたどると中国から送られてきた5羽のトキのいずれかの子孫になります。

・1999年 友友(ヨウヨウ)♂・洋洋(ヤンヤン)♀ 

来日した年に日本で初めてトキの人工繁殖に成功し「優優(ユウユウ)」が誕生

・2000年 美美(メイメイ)

 優優のパートナーとして来日

・2007年 華陽(ホワヤン)♂・溢水(イーシュイ)

この5羽に今回提供されたロウロウとグワングワンが加わることで日本のトキ個体群の遺伝的多様性の維持・向上が期待されており、来春の繁殖期に無事にヒナが生まれてくることを心待ちにしています。

また、今回のトキの提供を通して、トキは日本と中国の友好のシンボルであることを改めて実感しました。両国で進められているトキ野生復帰事業がますます発展していきますように。

◇放鳥トキ情報 野生下のトキに関する最新情報を毎週更新中!

http://blog.goo.ne.jp/tokimaster

◇公式ツイッター 「佐渡の車窓から」好評連載中!

https://twitter.com/kankyoshosado01?s=09

ページ先頭へ↑

2018年11月13日今シーズン最後の北岳巡視

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

111日に今シーズン最後の北岳巡視に行ってきました。この日は1日中天気が良く、今シーズン最後の巡視を気持ちよく締めくくることができました。

北岳の登山口の橋を渡ってすぐ、赤や黄色のじゅうたんが出迎えてくれました。落葉しても綺麗さは健在です。

赤や黄色の葉っぱじゅうたん

△赤や黄色の葉っぱじゅうたん

台風が来る週末が何度も続いて色づきが心配されましたが、そんな心配もご無用!さまざまな樹木が広河原を色鮮やかに染め、広河原の紅葉を目的に多くの方が足を運んでくださいました。10月後半には冠雪した北岳と広河原の紅葉を見ることもできました。(冠雪した北岳と広河原の紅葉については「1023日更新 南アルプス、雪の便り」をご覧ください)

白根御池小屋・大樺沢分岐から白根御池小屋ルートを2時間ほど歩くと見えてくるのが白根御池小屋です。この小屋の前には大きな池があり、この池こそが「白根御池」です。雨を降らせる雨乞いの池として知られています。これまでにこの池の前を何度も通過したことがありますが、この日はなんと池に氷が張っていました!

氷が張った白根御池

△氷が張った白根御池

日が差しているものの朝晩の気温が低いせいか脇にあった氷を投げても割れませんでした。標高2,400m付近でも気温がかなり低くなっていたようです。白根御池小屋から稜線に出るまでの間は登山道に影響はないものの、道脇にはちらほら雪が見られました。

稜線に出てからはところどころ雪や氷。降雪し、それらが踏み固められて表面はつるつるになっていました。そのため、小太郎尾根分岐辺りからアイゼンを着用!日影の部分はもちろん、日が差しているところでもかちこちに凍っていました!

雪化粧した富士山

△雪化粧した富士山

稜線からは仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山の南アルプス主峰はもちろんのこと、富士山も見ることができました!夏の真っ青な富士山もいいですが、雪化粧した富士山もきれいですね。

下山は右俣から大樺沢ルートを使いました。大樺沢ルートは沢沿いのため、橋が凍っている可能性があります。広河原目指して歩いていると凍っている橋に直面!橋がつるつるになっていました!どのくらいつるつるなのか写真がないのが残念。。。わたしは靴を脱ぎ、渡渉することに。沢の水は思っているよりはるかに冷たかったですが、なんだかスッキリした感覚でした♪

静寂に包まれた北岳

△静寂に包まれた北岳

無事、広河原に下山。歩いてきた道を振り返ると、雲がかかって暗くなった北岳が。なんだか、物寂しさを感じます。南アルプスは着々と冬支度を進めています。広河原や北沢峠へ向かう道路は冬季閉鎖になり、来年の6月下旬まで野呂川広河原インフォメーションセンターは冬眠に入ります。

戸台から北沢峠へのバスは15日まで運行しています。来シーズンのバス運行情報等は、来年度以降、各機関から発表される情報をご確認ください。

ページ先頭へ↑

ページ先頭へ