ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2019年4月11日

2件の記事があります。

2019年04月11日自然に親しむ、現代版『東海道五十三次』

富士箱根伊豆国立公園 沼津 山田優子

皆さま、はじめまして!!

4月1日より沼津管理官事務所にアクティブ・レンジャーとして着任しました山田優子です。

静岡県に生まれ富士山をはじめ山と海に囲まれながら生活してきました。

この度、アクティブ・レンジャーとして自然を守るお手伝いが出来ることになりうれしく思っています。

沼津管理官事務所の管轄はとても広く、富士箱根伊豆国立公園の富士山の山頂部とその静岡県側、伊豆半島北半分と箱根の静岡県側になります。これから四季折々の情報をたくさん発信していきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、先日初めて巡視に行った東海自然歩道について紹介したいと思います。

「東海自然歩道」は、東京高尾山から大阪箕面を結ぶ全長約1,700kmの長距離歩道です。日本の美しい自然や貴重な文化財を守り、多くの人々が足で歩いて自然の魅力にふれる健全なレクリエーションと情操教育の場として、昭和45年から整備されてきました。

 

この歩道は、沿線の自然保護をはかりながら、ハイキングを楽しめるように整備されています。野鳥のさえずり、清らかな渓流、木漏れ日が射し込む緑の林、めずらしい動植物の生態、そして由緒ある寺社や古墳などの文化遺産があります。 現代版の 『東海道五十三次』 となっているそうです。

【 標識看板 】

今回はその中で、富士宮市北部にある朝霧高原周辺の、静岡県と山梨県の県境バス停から割石峠(県境)誘導標識を登り、標識看板を左へ、根原口バス停までを周り戻ってくる1時間30分程のルートです。

沼津管理官事務所が管理する看板、木橋や、ロープ手すりなどをチェックしたり、木や石が登山道を遮っていないかなど確認しながら、登山道を進んでいきます。

【 玉雪 】

途中、切り株の根元にまだ雪が残っていました。発砲スチロールのような小さな丸が集まったような雪で

『玉雪』と言って、比較的あたたかい時期に降る雪です。なんだかかわいいですね。

【 バイケイソウ 】

『バイケイソウ』の芽も出ていました。『バイケイソウ』は6月から8月に、梅の花に似た緑白色の花を房状に多数つけます。葉は長楕円形で先が尖っています。若芽は山菜のオオバギボウシやギョウジャニンニクの若芽に似ていますが、有毒で、誤食すると血管拡張作用があり血圧低下を引き起こし重篤な場合死に至るのでお気をつけください!

木橋にクルミの殻が落ちていました。リスが上手に割って食べたのでしょうか?想像すると山歩きが楽しくなりますね。人々が足で歩いて自然と触れ合えるように整備されてきた自然歩道ですが、動物たちもこの歩道を使っているのでしょうか?

玉雪や植物の芽、動物の活動など、山の春を感じることが出来ました。

県が整備している新しく建設されたトイレです。

キレイで気持ちよく使えてトイレがあると女性は安心出来ますよね。

山から下りてくると正面に富士山が見えてきます。何十年も見てきましたがその存在に圧倒されますし、季節折々の顔があり見る場所によっても見え方が違い飽きませんね。

このコースは、普段登山をしない方でも短い時間で自然を感じながらいい運動になり、またこれから夏に向けて登山をしようと思っている方も準備運動におすすめです。

 途中、登山道が狭くなっている場所が何ヶ所かあるので、しっかりと足下を確認しながら楽しんでいただけたらと思います。

これから沼津の広い管轄を生かし、いろんな顔の富士山も随時お届けできたらいいなと思っています。

たくさんの人の意識に自然を大切に思う心や、「自然っていいなー」と思ってもらえるような活動をしていけるように日々がんばっていこうと思っていますのでよろしくお願いします!!

沼津管理官事務所 山田優子

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2019年04月11日トキ、繁殖中

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。

佐渡自然保護官事務所の近藤です。

<サクラと大佐渡山脈 2019.4.5. 撮影>

新潟県佐渡市では、4月に入っても雪が降る不安定な天気が続いていましたがが、ここ数日、だいぶ暖かくなってきました。トキの繁殖も順調に進んでいます。

今年は、佐渡の自然界で巣を作り、産卵の準備をしているペアが14組、すでに産卵し卵を温めているペアが7組確認されています。これから、ますます増えていくと予想されます。

<巣を整えているトキのペア 2019.3.25 撮影>

佐渡の自然界には、345羽のトキが生息していると推定されており、トキの巣立ち数は年々増加傾向にあります。今年の繁殖期は何羽のヒナが巣立つのでしょうか。引き続き、観察を続けていきます。

~おまけ~

渡りの途中、佐渡に立ち寄った旅鳥の「シマアジ」が加茂湖にいました。

佐渡の豊かな自然は、トキだけでなく、こうした渡り鳥たちも支えているようです。

<シマアジのオス 2019.4.2 撮影>

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