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アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2019年8月23日

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2019年08月23日奥日光はツキノワグマの生息地です!

日光国立公園 村田麻理沙

こんにちは。日光国立公園管理事務所の村田です。

まずは、先日、戦場ヶ原で撮った、ノアザミと男体山、コオニユリの写真をご覧ください。

△ノアザミと男体山

△コオニユリ

この日は一日晴れていましたが、奥日光では、8月になっても一日中晴天という日が少なく、午前中は晴れていても、午後に急変して雷雨となることが多くあります。

散策される際は、雨具の準備や散策コースの所要時間を確認し、時間配分を考えて安全に行動してください。

さて、戦場ヶ原といえば、2週間ほど前から、クマ出没対策用「クマ鐘」を設置しています。というのも、北戦場ヶ原の歩道で親子グマの目撃情報が複数あったためです(至近距離での遭遇は18時頃です)。

ご存じの方も多いと思いますが、奥日光はツキノワグマの生息地です。

下の写真は、先日確認したクマの痕跡(クマ剥ぎ)です。

諸説ありますが、クマ剥ぎとは、クマが樹皮を剥いで、歯で内樹皮や形成層をかじりとる行動で、写真のように歯形が残っています。

△クマ剥ぎ(広葉樹)


△クマ剥ぎ(カラマツ)

クマは、昼行性で薄明薄暮(早朝、夕方)に活動が活発になるといわれています。今年は、日中に歩道や道路からの目撃情報があり、地面を掘っている姿等が確認されています。クマは目が悪いので、食物が少ないこの時期に採食に夢中になりすぎて、気がついたら、人間が近くにいた、ということもあるような気がします。

というような状況であるため、見通しの悪い場所やクマの目撃情報があった場所付近に、クマに人間の存在を知らせるための鐘が設置してあります。

△クマ鐘

△戦場ヶ原歩道脇のクマ鐘

「常にクマ鈴を持っている!」「見通しの悪いところでは手を叩いている!」という皆さんは引き続きその方法でご協力いただき、「何も持っていなくて不安!」という方は、鐘を鳴らして存在をクマに知らせてください。あわせて、クマを誘引しないよう、ご自身で持ち込んだゴミは必ず持ち帰るようにお願いします。人とクマの無用な衝突を避けるため、ご協力をお願いいたします。

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