ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年5月19日

2件の記事があります。

2020年05月19日【お知らせ】南アルプスの山小屋等情報(5月19日)

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

コロナへの対応に伴う山小屋等施設の休止について519日現在の情報をお伝えします。最新情報につきましては各機関へお問い合わせください。

【環境省 直轄施設】

○野呂川広河原インフォメーションセンター

722日(水)まで休館。トイレやロッカー等の使用できません。

○北沢峠休憩所

<山梨県側>

201910月台風19号で発生した土砂崩れによって広河原-北沢峠間が通行止めにつき、開所しません。

<長野県側>

未定

問い合わせ先:南アルプス自然保護官事務所

【白峰三山周辺】

北岳山荘 広河原山荘 白根御池小屋 長衛小屋 両俣小屋

722日(水)まで休業

北岳肩ノ小屋

722日(水)まで休業

大門沢小屋

未定

農鳥小屋につきましては直接お問い合わせください。

【甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山】

七丈小屋

524日(日)まで休業

薬師岳小屋、南御室小屋

531日(日)まで休業

鳳凰小屋

610日(水)まで休業

夜叉神峠小屋、夜叉神ヒュッテにつきましては直接お問い合わせください。

【仙丈ヶ岳、塩見小屋】

馬の背ヒュッテ

2020年度休業

仙丈小屋、塩見小屋、北沢峠こもれび山荘

今後の方針は未確定

三伏峠小屋につきましては直接お問い合わせください。

【荒川岳、赤石岳、熊の平小屋】

千枚小屋、荒川小屋、赤石小屋、小河内岳避難小屋、中岳避難小屋、赤石岳避難小屋、熊の平小屋、百間洞山の家、高山裏避難小屋、椹島ロッヂ

2020年度休業

【茶臼岳、聖岳】

茶臼小屋、聖平小屋、横窪沢小屋

2020年度休業

【光岳】

光岳小屋

2020年度休業

小屋によってはテント場の利用も不可となっております。事前に確認するようにしてください。コロナウイルス感染拡大防止に協力し、みなさんに南アルプス国立公園を楽しんでいただけける日が少しでも早く訪れることを願っています。

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2020年05月19日「STAY HOME」伊豆半島のお家大好きな生き物たち 第4弾 #STAYHOME

富士箱根伊豆国立公園 下田 齋田滉大

みなさん、こんにちは。

自宅にいる時間が長いせいか、すっかりネットショッピングにはまってしまった齋田です。

最近は気にいった雨具を手に入れたため、あれだけ嫌いだった梅雨の時期が少しだけ楽しみに思います。

さて、「伊豆半島のお家大好きな生き物たち」シリーズも、早いもので今回が4回目となりました。

次回の更新からは平常通りの内容をお送りできることを祈りつつ、今回の日記では、とっておきの生き物をご紹介したいと思います。

今回みなさんにご紹介するのはこの生き物!

植物の形態形成を巧みに操る引きこもり集団「モンゼンイスアブラムシ」です。

【イスノキ 静岡県下田市】

青々とした艶のある葉がなんとも美しい立派なイスノキですね!これぞ常緑高木といった様相です。

(どうして唐突に木本の写真?と感じた方が多いとは思いますが、この写真だけで理解してしまったマニアな方は暫しの間お付き合いください。)

アブラムシ(アリマキ)といえば、甘露をアリ等に提供することで外敵から身を守ってもらう「共生(複数種の生物が相互関係をもって生活すること)関係」が有名ですね。一般には、テントウムシからアリに守ってもらいながら植物の汁を吸う小さな虫というイメージが強いと思います。

実は、アブラムシの仲間には植物に寄生して虫こぶをつくる種も少なくなく、このモンゼンイスアブラムシもイスノキに虫こぶを形成することで外敵等から身を守って暮らしています。

さて、写真のどこにモンゼンイスアブラムシたち(の虫こぶ)がいる(ある)か、みなさんはもうお分かりですね?

虫こぶの中で究極の引きこもり生活を行うモンゼンイスアブラムシ。

単純に引きこもるだけならヒト科のみなさんや他の生き物たちと同様ですが、彼らの驚くべきところは、植物の形態等を操作して自分たちにとって都合の良い楽園に変えてしまう点にあります。

モンゼンイスアブラムシの寄生により植物細胞の成長や分化に異常が生じることで形成された虫こぶは、彼らを外的要因から守るだけでなく、同時に食物の供給源にもなるのです。さらに、彼らの排出物は虫こぶの内壁により吸収除去されることが最近の研究で明らかとなっています。

閉鎖された虫こぶの中でほぼ全ての生活を完結させてしまう姿は、これぞまさに引きこもりの究極系と言えますね。

今回は、外部環境と隔絶された虫こぶの中で「STAY HOME」を実施するアブラムシのご紹介でした。

本来であれば、いつもの通り『お家でじっとしている姿は私たちもぜひ見習いたいものですね』で締めくくるところではありますが、虫こぶ内で1,000匹を超える仲間たちと暮らすのは、「密閉」・「密集」・「密接」のいわゆる3密を満たしますので、みなさんは植物の性質を改変しての「STAY HOME」はお控えください。

■タイトル末尾のハッシュタグ #STAYHOME について

新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛を受けて、国立公園の魅力をインターネット上で広く情報発信することを目的とした『#STAYHOME おうちで国立公園を楽しもう!プロジェクト』が令和2年4月23日(木)より始動しました。

当日記においても、かねてより「STAY HOME」を呼びかけてきましたが、新型コロナウイルス感染症の収束をより一層に願い、日記タイトルにはプロジェクトの象徴であるハッシュタグ"#STAYHOME"を追加してお送りしています。

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