ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年6月

23件の記事があります。

2020年06月02日【小笠原】OPEN!! 

小笠原国立公園 坂田彩

みなさんこんにちは。小笠原の坂田です。

5月に緊急事態宣言が解除され、6月1日から小笠原の世界遺産センターが開館することとなりました!!

通常の開館とは異なり、6月の開館は平日の9:00~17:00。

新型コロナウィルス対策として以下のことをお願いしています。

・発熱・咳・咽頭痛などの症状がある方は入館をお控えください。

・マスクの着用、玄関での手指消毒をお願いします。

・施設内は消毒済みスリッパをご使用下さい。

・施設スタッフの感染対策として、一般利用者のトイレ利用はできません。

・混雑時は入館をお断りすることがあります。

7月からは感染対策を継続しつつ通常開館を予定しています。

開館日は、おがさわら丸入港中で、開館時間は9:00~17:00。

緊急事態宣言は解除されたものの、小笠原村では引き続き来島の自粛をお願いしています。

島外からお越しいただくのはもう少し先となるかもしれませんが、島民の方にはひと足早く、

感染症対策をしっかりと行ったうえで世界遺産センターを楽しんでいただければと思います!!

※状況によっては開館についての変更等もあるかと思います。

詳細は、環境省小笠原自然保護官事務所(04998-2-7174)までお問合せください。

※来島にあたっての最新情報等は小笠原村のHPをご確認ください。

https://www.vill.ogasawara.tokyo.jp/

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2020年06月02日#STAYHOME  「みんなの1枚@尾瀬」

尾瀬国立公園 片品 尾池こず江

 こんにちは。片品自然保護官事務所の尾池です。

6月に入り、関東の梅雨入りがいつになるのか気になる今日この頃です。外出自粛が続き、これから長雨が続く梅雨の季節がやってくるのでまたSTAYHOMEになるのかなと思うと少し憂鬱になりがちですね。しかし、この時期に楽しめることを考えながら気分をリフレッシュできると良いかなと思います。

 今回は、片品自然保護官事務所の職員が尾瀬の巡視や業務で撮った写真を載せようと思います。

4月より新たなメンバーとなり4人体制の事務所となりました。

▼自然保護官の石井保護官の1枚

2020.05.12 センサーカメラ点検

518日のAR日記でも紹介した、センサーカメラの点検に行く道中、カモシカに出会いました。

カモシカを見たのは初めてですが、ニホンジカと比べ丸々としている印象でした。毛の色合いも相まって、一瞬イノシシかと思ったほどです。

このように、巡視などで外に出る度に、シカやクマ、小鳥から猛禽類まで多種多様な鳥たち、イモリ、カエル、イワナなどの魚・・・と、たくさんの動物に出会うことができ(あまり歓迎できない動物もいますが・・・)、

自然豊かでにぎやかな場所に来たのだと、改めて実感します。(石井)

▼利用企画官の安類企画官の1枚

■2020.05.27 ハルザキヤマガラシ駆除作業

この時期に毎年行っている駆除作業に参加しました。ハルザキヤマガラシは北米やヨーロッパから持ち込まれた外来植物で、10年ほど前から鳩待峠まで侵入が確認されました。作業の効果も見え始めかつての大繁殖は無くなってきましたが、まだまだ油断ができないですね。(安類)

▼生態系保全等専門員の小林専門員の1枚

■2020.05.29 下ノ大堀シカ柵設置

尾瀬国立公園では環境省の事業として植生保護柵を設置しています。設置作業は業者に委託していますが、先日お手伝いとして作業に参加してきました。支柱やネットなどの資材はかなり重く、肩にアザができていました・・・。シカの食害から湿原植生を保護するためには大変な労力と時間が必要であることを痛感しました。(小林)

▼私の1枚

■2020.05.28 研究見本園のミズバショウ

下ノ大堀のシカ柵設置に行く途中に撮影しました。山ノ鼻エリアにある研究見本園ではミズバショウが可愛らしく咲いていました。「研究見本園」と作られた植物園のような名前ですが、自然に自生していて人工的なものではありません。(尾池)

全国の「緊急事態宣言」が解除されましたが、引き続き、県境をまたぐ移動の自粛要請等が出されています。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当面の間、尾瀬への入山を控えるようお願いしております。

群馬県側のみ入山は可能となっておりますが、上記のことから山小屋や多くの施設が休止しているため、救助体制が整っておりません。また携帯電話はほとんどの場所でつながりません。これから6月は雨が多く、木道がとても滑りやすくなります。木道はヌルヌルしている箇所があり、登山靴でも滑ることがあります。毎年転倒してケガをしてしまう方がいますので、十分に気をつけなければなりません。

【お知らせ】尾瀬への入山自粛について(2020.5.29現在)

https://www.oze-fnd.or.jp/archives/99378/

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2020年06月01日#STAYHOME 6月1日は何の日?

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

みなさんにとって61日はなんの日ですか?大切な人の誕生日だったり、何かの記念日だったり。わたしにとっての61日は、『南アルプスが国立公園に指定された日』です。今日で指定から56年を迎えました!

南アルプス国立公園は1964(昭和39)年61日に北海道の知床国立公園とともに23番目の国立公園として指定されました。

南北に長い形をしており、国内高峰第2位の北岳、3位の間ノ岳をはじめ、3,000m級の山々が10座以上ある日本有数の山岳公園です。また、とても水が豊富なで大井川、天竜川、富士川の源流になっています。中部山岳国立公園は¨北アルプス¨という名称で親しまれていますが、南アルプス国立公園は¨南アルプス¨がそのまま国立公園の名称になっています。

面積は35.752ヘクタールで、日本の国立公園としては広い方ではありません。関東管内の国立公園と比較してみると、わかりやすいですね。

(クリックすると大きな画面で見られます)

南アルプスは他の山域に比べ、アクセスが長く、人の手があまり入らず開発が進まなかったことから、自然林やそれに近い状態の森林が広く残されています。

ここで、南アルプス国立公園に関わる歴史を振り返ってみたいと思います。

19502月 「南アルプス国立公園指定促進協議会」発足

山梨、長野、静岡の3県が主体となり、南アルプス地域を国立公園に指定することを目指して発足。

196461日 「南アルプス国立公園」誕生

3県が中心となって行われた度重なる現地調査や地道な関係機関との調整により、南アルプス国立公園誕生!

19763月 「大井川源流部原生自然環境保全地域」指定。

(クリックすると大きな画面で見られます)

大井川源流部の光岳周辺が原生自然環境保全地域に指定され、同時に、南アルプス国立公園の一部が国立公園区域から原生自然環境保全地域に編入される。

詳しくはこちら

199412月 「キタダケソウ生育保護区」指定

北岳の山頂直下のみに生育するキタダケソウの保護を図るため、38.5ヘクタールを生育保護区に指定。

20046月から 広河原までの区間におけるマイカー規制

安全な通行と自然環境の保全を図るため、2004年から芦安-広河原間で、2005年から奈良田-広河原間でマイカー規制を開始。マイカー規制開始はずいぶん前のことに思われがちですが、意外と最近なのです。

200810月 南アルプス自然保護官事務所開設

自然保護官事務所が開設され、専任の自然保護官が着任

20096月 「南アルプス高山植物等保全対策連絡会」発足

荒川岳東カール(標高2,920m付近)のセンサーカメラに写るニホンジカ

1998年頃からニホンジカが稜線でも見られるようになりました。高山帯を彩っていたお花畑がニホンジカによる食害や踏圧等により深刻な影響を受け、関係する15機関による広域でのニホンジカ対策の連携・情報共有の場として発足。

20106月 野呂川広河原インフォメーションセンター開設

山梨県南アルプス市芦安にある環境省直轄施設です。南アルプス北部の玄関口になっており、夏期にはたくさんの人で賑わいます。登山道情報や山好きにはたまらない古い文庫が揃っています。※今年はコロナウイルスの影響により、開館日は未定

20113月 「南アルプス国立公園ニホンジカ対策方針」策定

南アルプス高山植物等保全等対策連絡会において、主に高山植物保護を目的としたニホンジカ対策についての方針を策定。9月には環境省と農林水産省が「南アルプス国立公園生態系維持回復事業計画」というニホンジカ対策についての計画を策定。

201461日 南アルプス国立公園が指定50年を迎える

50周年記念事業として、式典や講演会、南アルプス国立公園のシンボルマークの公募などのイベントを実施しました。南アルプス国立公園のシンボルマークは缶バッチにもなっており、現在でも人気があるオリジナルグッズです。

●2014年6月 「南アルプスユネスコエコパーク」登録

生態系の保全と持続可能な利活用の調和を目的として登録されました。原生的な自然環境や貴重な動植物が生育・生息している核心地域、環境教育や野外活動、レジャーに利用できる緩衝地域、人が生活して自然と調和した農業や観光が行われている移行地域の3つのエリアに分かれています。

今年で56年目を迎える南アルプス国立公園。これまで関わってくださった方々のおかげで国内外問わず、その存在と価値を知っていただけていると思います。今回、南アルプス国立公園のこれまでの歴史を振り返ってみて、歴史と共にたくさんの魅力が詰まっているこの南アルプス国立公園をもっと多くの方に知ってもらいたい!と私自身強く思いました。60年、70年とこれから先もずっとこの素晴らしい自然が後世へ受け継がれていくことを切に願います。

 

 

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