ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年10月 6日

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2020年10月06日尾瀬ヶ原の巡視で

尾瀬国立公園 片品 尾池こず江

 こんにちは。片品自然保護官事務所の尾池です。

尾瀬では、夏色から一気に秋色となり草紅葉が見頃になっています。

久しぶりの日記なので、今回は夏から秋にかけて巡視時に出会った尾瀬の様子を一部載せたいと思います。今年は、長雨で夏が短く感じたのは私だけでしょうか。

 それでは、まず6月といえば尾瀬で人気のワタスゲです。ミズバショウが終わった頃にワタスゲが期待されはじめます。綿がフワフワと揺れて思わず触ってみたくなりますね。天気が良い日に歩いていると、楽園にいるような感じになれます。実はこの白いフワフワは、花ではなく果穂なんです。

▲尾瀬ヶ原のワタスゲ(6月21日撮影)

 次に7月といえば、尾瀬でも主役級のニッコウキスゲです。毎年見頃がいつ頃になるのか気にしている方も多いのではないでしょうか。個人的な感想ですが、ここ数年から比べると今年は全体的に花が多かったように感じました。

▲大江湿原のニッコウキスゲ(7月19日撮影)

 続いて、8月の尾瀬では、木道付近まで出てきてしまう黒い動物が頻繁に目撃されました。

もともと尾瀬には生息していて目撃されるのは8月だけではありませんが、私も今年は何度か遭遇しました。色々と対策をしていますが、うまく共存したいものです。

▲黒い動物とは、ツキノワグマです

 続いて9月の尾瀬ヶ原の様子です。下田代は、尾瀬ヶ原の中では大きく開けた場所であるため、放射冷却による冷え込みが厳しい所となっています。全体的に花があまり目立つところではありませんが、草紅葉を早く見られるのはここです。

▲下田代展望スペースより(9月17日撮影)

 最後に10月に入り、環境省の事業として設置している植生保護柵の撤去を行った時の様子です。尾瀬は豪雪地帯ですので、柵が壊れてしまわないようにこの時期に下ろす作業をします。植物を食べてしまうシカは、雪が降る頃には日光方面へ季節移動して越冬します。

▲植生保護柵を下ろす作業(10月2日撮影)

 今、草紅葉が見頃ですが、これから尾瀬の木々の紅葉も進みそうです。

寒くなってきましたので、尾瀬に行く際は、必ず防寒着をお持ちください。

▲秋色の尾瀬ヶ原(10月2日撮影)

 ※2020年の尾瀬シーズンも、残りわずかとなりました。

山小屋や休憩所等の営業終了日をご確認のうえお越しください。

▼詳しい情報は・・・

公益財団法人 尾瀬保護財団HP

https://www.oze-fnd.or.jp/archives/105048/

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