ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年11月

19件の記事があります。

2020年11月11日霊峰仰ぐ毛無山

富士箱根伊豆国立公園 義高樹

11月になりまして、冬の訪れをひしひしと感じます。

今回は静岡県と山梨県の間に聳える天子山塊、その最高峰である毛無山についてご紹介します。

標高2000m近い毛無山は、中々に登りごたえのある山です。

やや急坂で岩場もあり、時には設置されているロープを駆使して登らなければなりません。

ハァハァと息が上がり、じんわりと汗が滲みます。

しかし、つらいことばかりではありません。

富士宮市からのルートでは、途中に堂々たる不動の滝や、豊かな樹林帯を眺めながら登山することができます。


不動の滝

極めつけは、富士展望台から眺める見事な富士山です。


富士山

展望台といっても、階段やデッキが設置されているわけではありませんので、ワイルドに岩の上に登って見て下さいね。

同じように北アルプス展望台もあります。

北アルプス

富士山と北アルプスの両方を見ることができるなんて、とってもお得だと思いませんか。

山頂へ辿りつくと、これまでの急坂が嘘のようになだらかな草原があります。

のんびりとした景色が広がるその向こうに、下界と富士山の両方が見えますよ。

毛無山山頂より

毛無山はこの他にも隣の雨ヶ岳まで縦走するルートがありますが、クマザサのせいで道が分かり辛くなっているので、利用する際は十分注意して下さい。また、充分な装備と準備をもって臨みましょう!【※新型コロナウイルス対策(マスク、ソーシャルディスタンス等)も忘れずにお願いします。】

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2020年11月11日【小笠原】小学校ハンミョウの授業

小笠原国立公園 近藤希

みなさんこんにちは。

今年も残すところあと1ヶ月と少しですね。

小笠原にいるとまだ暖かいので「年末感」がなく、不思議な気分です。

先日、世界遺産センターで小笠原小学校3年生の子ども達に、ハンミョウの授業を行いました。

固有種であるオガサワラハンミョウの体のつくりについて学んだり、

幼虫・さなぎ・成虫の実物を観察してスケッチしたり。

「意外とかわいい」「目が大きい」「顔が怖い」など、子ども達の純粋なリアクションに

こちらも楽しくなりました。

▲オガサワラハンミョウの実物を観察する様子

授業ではこんなクイズも出しました。

みなさんはこの写真のどこにハンミョウがいるか分かりますか?

正解は、この赤丸で囲ったところです!

子ども達の視力でも、この問題はなかなか難しかったようです。

野生下ではまさにこの写真のような環境に生息しているので、

生息地に立ち入る時には足下に細心の注意を払わなければなりません。

また、普段一般の方は入ることのできない保護増殖室(固有のマイマイとハンミョウを飼育している部屋)

の中で、オガサワラハンミョウを飼育する様子を間近に見学してもらいました。

この授業を通して五感で感じたことが、生物や自然に興味を持ち、

守りたいと思うきっかけになると嬉しいです。

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2020年11月10日【那須】 箱庭山岳は絶景の嵐 前編

日光国立公園 那須 善養寺聡彦

みなさま、こんにちは。 日光国立公園 那須管理官事務所の善養寺聡彦です。

今回は、那須の最も基本的な登山ルートをご紹介します。

まだ那須の山に登ったことがない方、

那須ロープウェイには乗ったけど山頂駅周辺しか行っていないかた、

はたまた茶臼岳の山頂で満足して、そこから引き返してしまった方には、

重要な情報です。

那須といえば茶臼岳(那須岳とも呼ばれますが、周辺の山々全体をさして那須岳と呼ぶこともあります)。茶臼岳は山頂の真下までロープウェイで行けるので、とてもお手軽に登山ができる山と言えるでしょう。とはいえ、山頂は1915m、風が出ればかなりの強風になることもしばしばです。そして歩道は石が多くて大変崩れやすく転びやすいので、登山をする場合は、登山に適した靴、雨具や防寒具などの準備はしっかりしてください。

茶臼岳には、山頂へ登る歩道の他に、山をほぼ平行に一周する周回線があります。茶臼岳の隣には朝日岳があり、この二つの山への登山が、那須での基本中の基本と言えるでしょう。この二座はほぼ半日で回れるルートですが、ここは非常に変化に富んだ地形で、少し歩くと風景が次々と変わります。コンパクトに様々な絶景が詰め込まれていて、絶景の箱庭と言えるでしょう。

ロープウェイ山頂駅を降りると、目の前には茶臼岳の溶岩ドームが立ちはだかります。

植生がほとんど無い荒々しい山頂をもつ活火山です(昭和28年にも小噴火がありました)。少しでも火山に興味がある人なら、すぐにこれが溶岩ドームであることが分かるでしょう。頂上を目指して登って行くと、溶岩ドームから崩れ落ちたとみられる大岩がそこここに見られます。

            ちょっとアルプスっぽい?

そんな岩の中には・・・、

              【 岩の恋 】

山頂までは急坂ですが、ゆっくりでも40分ほどで到着できます。

山頂からは、南東に広がる広大な扇状地、那須野が一望できますが、

雲海の日もしばしばあります。

遠く日光や尾瀬の山々が、雲海に浮かぶ島のようです。

山頂の脇には火口があります。

火口と思われる地形は数多く有り、那須連山が様々に姿を変えてきたことが分かります。

次に、火口を一周して、周回路に降りて行きましょう。

周回路に降りると、やがて峰の茶屋跡避難小屋が見えてきます。

            【ナスのマチュピチュ❤】

以前は同じ場所に茶屋が営業していましたが、今は建てかえられて避難小屋になっています。

やっぱり マチュピチュ?

ここから隣の朝日岳に向かってみます。

急峻で荒々しい山で、見る方向によって様々異なる姿を見せてくれます。

緑と岩肌のコントラストが目を引きます。

朝日岳に向かう途中には、

誰が名付けたか、【恵比須大黒!!】

こうした荒々しい岩の絶景が次々と現れます。

恵比須大黒は、現在2本の奇岩から成り立っていますが、以前は3本だったそうです。

絶えず姿を変える、それが那須連山です。

 

今回はここまで。

次回は朝日岳に登頂し、その後茶臼岳の周回路に戻って茶臼岳の裏側(北側)を回ります。

まだまだ絶景は続く・・・。

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2020年11月09日【告知】新宿御苑アートギャラリーで写真展やります!

秩父多摩甲斐国立公園 小林真弥美

みなさん、こんにちは。

奥多摩自然保護官事務所の小林です。

秩父多摩甲斐国立公園70周年記念シリーズの番外編を残していますが、

ここでお知らせがあります!

今月、11/17(火)~29(日)に、新宿御苑のアートギャラリーで

「ようこそ首都圏の最果て地! ここから始まる森と渓谷の山岳公園秩父多摩甲斐国立公園 指定70周年記念写真展」をさせて頂けることになりました!!

入場無料です!

※インフォメーションセンターの営業時間は9:00~16:30、24日は休園日です。

アートギャラリーはインフォメーションセンターの中にあって、

今年7月にリニューアルしたばかりでとても素敵です!!

この写真展では、当国立公園の代表地の景色、植物などをまるで奥秩父稜線を歩いているかのように楽しめるようになっています。

そして、特別企画として、各関係都道府県から出してもらった、選りすぐりの1枚を展示致します!

関係市町村が圧倒的に多いこの国立公園だからこそ、その関係を深めていけたらと思っています。

さらに!!!

東京を拠点に活動する登山グループ「Tokyo Climb」さんが作って下さった、

秩父多摩甲斐国立公園指定70周年記念PVも流す予定です!

この動画は、YAMAP動画コンテスト2020でなんと「大賞」を受賞しました!!

おめでとうございます!!

山小屋さんや、ここに関わる人の「想い」を感じながら、

美しい景色とともに秩父多摩甲斐国立公園のことをもっと知れる動画です!

写真展に来られない方のために、URLをお付けします!

https://www.youtube.com/watch?v=NVWgRDvXrS0

是非ご覧下さい!

秩父多摩甲斐国立公園にはどんな山・渓谷・植物があるのか、そもそもどの範囲なのか、

より多くの方々に知って頂き、もちろん以前から知っていた人にも、この場所を守っていきたい!

と思って頂けるような、写真展になればいいなと思っています。

お時間のある方は是非お越しください!

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2020年11月06日トキ野生復帰事業の普及啓発

佐渡 近藤陽子

 皆様、こんにちは。

 佐渡自然保護官事務所の近藤です。

 佐渡では朝晩冷え込む日が多くなりました。山々の紅葉が深まり、見頃を迎えています。


<野生復帰ステーションの木々も色づき始めました>

 さて、私が勤務する佐渡自然保護官事務所では、学校などから見学依頼があった場合に、トキ野生復帰についての解説や施設案内を行っています。

 佐渡自然保護官事務所は、佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションという施設内にあります。ここでは、私たち佐渡自然保護官事務所と野生復帰ステーションの新潟県の職員さんとが同じ部屋で仕事をしており、見学者の対応は環境省と新潟県が協力して行うことがよくあります。その場合、新潟県はトキの飼育・繁殖・順化訓練に関する話を、私たちは野生下のトキに関する話をしています。

<手前が佐渡自然保護官事務所、奥が新潟県。新潟県側には野生復帰ステーションで飼育されているトキの様子が映し出されたモニターが並んでいます。>

 今回は、先月対応した佐渡島内の3つの学校への解説・案内の様子を紹介します。

1.佐渡高校2年生

<順化ケージ内で新潟県の獣医師からトキの訓練について説明を受ける生徒>

 新潟県職員とアクティブ・レンジャーがトキの野生復帰の取り組みのレクチャーを行い、野生復帰ステーション内、※順化ケージ、※※トキのテラスなどの施設を案内しました。

※順化ケージ

トキが野生下で生きていくために必要な飛翔能力、採餌能力、社会性などを身につけるために訓練を行う、佐渡の里山環境を再現した大型のケージ。野生復帰ステーションの敷地内にあります。

※※トキのテラス

野生下に再導入したトキを適切に観察できるとともに、トキが生息する佐渡島の自然豊かな里地里山等を展望できる施設。野生復帰ステーション管理棟から徒歩5分ほどの場所にあります。

2.新穂(にいぼ)中学校1年生

<トキのテラスのピロティで解説をしている様子>

 アクティブ・レンジャーがトキのテラスでトキの野生復帰の取り組みについて解説しました。

3.新穂小学校3年生

<新潟県の獣医師が児童からのインタビューに答える様子>

 新潟県職員とアクティブ・レンジャーが野生復帰の取り組みのレクチャーを行い、順化ケージを案内して、児童からのトキのプロとしてのインタビューに答えました。

 トキの野生復帰は、「トキの飼育・繁殖」、「生息環境の整備」、「社会環境の整備」など、様々な側面から様々な人々が関わって進められています。トキを放鳥しても生息環境が整っていなければ、地域の方の理解がなければ、野生復帰は実現しません。

 トキの野生復帰の普及啓発を通して、佐渡の豊かな自然環境に目を向け、故郷を大切に思う心が、佐渡の未来を担う子供たちに育まれてくれると嬉しいです。

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2020年11月06日式根島の不思議な地形 式根島(伊豆諸島地域)

富士箱根伊豆国立公園 伊豆諸島 竹下実生

こんにちは。伊豆諸島管理官事務所の竹下です。

もう11月、事務所のある伊豆大島も、だんだんと寒くなっています。

気温が下がって雲や霞が少なくなり、海の向こうの伊豆半島の町並みや富士山の姿がはっきり見えるようになってきました。

さて、前回の日記では、9月の初めに訪れた新島について紹介しました。

(前回の日記はこちら:新島の砂浜の色 新島(伊豆諸島地域)http://kanto.env.go.jp/blog/2020/10/post-946.html

新島を訪れた翌日、隣の式根島に渡りました。

新島から見た式根島(新島 富士見峠展望台より撮影)

▲新島から見た式根島(新島 富士見峠展望台より撮影)

式根島は、東京から南に約160kmの距離にある伊豆諸島の島です。

東京竹芝桟橋からは大型客船で約10時間、高速船は約3時間でアクセスできます。

新島からはすぐ隣の場所で、大型客船で20分、高速船で15分もすれば到着します。

外周は約12km、坂道は多いものの、歩いて一周できる小さな島です。

上の写真を見てください。

式根島は不思議な形をしていると思いませんか?

手前の新島や奥の神津島と比べると、標高が低くて平らな形をしています。

こんな不思議な形をしていますが、実は式根島も火山なのです。

式根島カンビキ展望台からの景色

▲式根島の西部のリアス式海岸(式根島 カンビキ展望台より撮影)

遠くから見ると平らに見える式根島ですが、実際にはいくつかの小さな丘があり、多少凹凸しています。

上の写真は、標高98.5mのカンビキ山にある展望台から撮影したものです。

島の周りはリアス式海岸になっていて、小さな湾が並んでいます。

波静かな湾は、海水浴やシュノーケリングのスポットになっています。

このきれいな景色は、式根島火山の溶岩が作り出しました。

式根島の地図

▲式根島の地図(円:火口の推定位置、赤矢印:溶岩の流れた方向、赤線:溶岩のしわの方向)

今の式根島の形を作った式根島火山は、約1万年前に噴火しました。

当時は、上の地図の円(赤破線)で囲んだ辺りに火口があったと推定されています。

噴火の際に火口の縁の一部が壊れて、赤矢印の方向に溶岩が流れ出しました。

式根島火山は流紋岩質で、溶岩は白っぽい色、粘り気の強い性質を持っています。

溶岩は黒い矢印の方向に流れ出し、破線の方向にいくつかの溶岩の「しわ」ができました。

(気になる人は、ハチミツなどの粘り気のあるものをお皿に流し出してみてください。流れる方向と垂直な方向にしわができる様子が分かると思います。)

式根島の海岸の形を見てみてください。

いくつかの湾(写真で見たリアス式海岸)が破線と同じ方向に口を開けているのがわかるでしょうか。

内陸では、溶岩のしわ(赤破線)と同じ方向に、いくつかの小さな丘が連なっています。

この湾や丘が作る地面の凹凸の連なりは、溶岩が流れた時の「しわ」の名残であると見られています。

式根島 泊海岸

▲式根島 泊海岸

式根島のリアス式海岸では、上の写真のようなきれいな丸い形の湾が見られます。

このような丸い形の湾は、溶岩が海に流れ込んだ時に、高温のマグマと海水が触れて爆発を起こしたことで作られました。

式根島 唐人津城

▲式根島 唐人津城

1万年前の噴火の時に火口があったとされる島の南西部には、白い流紋岩質の岩場が残っています。

平坦な形をしていて、一見すると火山には見えない式根島ですが、

島の中には、いくつもの火山の痕跡が美しい景色となって残っていました。

のんびりハイキングをしながら、式根島の成り立ちに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

【式根島の観光情報】

・式根島観光協会 https://shikinejima.tokyo/

 ハイキングマップのダウンロードもできます!

【参考資料】

・磯部 一洋(新島村博物館 館外研究協力委員), 海面変動下での新島単成火山群の形成について. 平成29年度新島村博物館研究紀要, p28-50

・産業技術総合研究所地質調査総合センター, 詳細火山データ集 新島火山 新島・式根島・地内島および早島を構成する単成火山群 式根島火山. 2013, https://gbank.gsj.jp/volcano/Act_Vol/niijima/page3_15.html, (参照20201029日)

【ご注意ください】

伊豆諸島では、自治体ごとに来島のガイドラインを掲げ、島内での感染拡大防止への協力を求めています(2020114日現在)。伊豆諸島へ旅行を計画されている方は、自治体や観光協会のホームページで来島のガイドラインをよく読み、最新の情報を必ず確認してください。

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2020年11月05日ニホンジカ対策 ¨攻め¨の取り組み

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

南アルプス国立公園の大きな課題として、ニホンジカによる食害や踏圧による被害があげられます。これまでにも、被害状況の調査や、防鹿柵や伏工の設置作業の様子を掲載してきました。掲載してきた対策は¨守り¨の取り組みが多いですが、防鹿柵や伏工では高山植物を守ることはできても、ニホンジカそのものの数を減らすことはできません。南アルプス国立公園では、¨攻め¨の取り組みである、捕獲も積極的に実施しています。南アルプス自然保護官事務所では国立公園内の林道沿いで、山麓などの周辺では林野庁や県、市町村などが捕獲を行っています。

南アルプスの高山植物を食べるニホンジカは雪解けや植物の芽吹きに伴い、5月から6月頃に高山帯へ移動し、降雪が始まる10月中・下旬頃に標高が低い場所へ移動します。『高山帯にいるニホンジカの捕獲は高山帯で行うほうが効率的ではないか?』と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、高山帯での捕獲は登山者の安全確保、変わりやすい気象条件への対応、捕獲した動物をどのように処理するかなどの課題が多くあります。そのため、標高を少し下げ、季節移動のタイミングを狙って、車でアクセス可能な場所で捕獲しています。

手法は安全性に考慮した足くくりわなを用います。足くくりわなはけもの道などに設置し、わな上を通過すると、わなが作動する仕組みになっています。けもの道は平坦な道だけでなく、写真のような急斜面にも見られます。南アルプス山域一帯の林道は平坦な場所が少なく、急斜面や足場が悪い場所が多いです。

ニホンジカの特性として学習能力が高いことがあげられ、一度捕獲された場所での捕獲は難しいと言われています。また、その年の気候や天気に大きく影響されるため、簡単には捕獲できません。

南アルプスは山深いため、捕獲した個体の搬出にも費用や労力を費やします。大きいもので100キロを超える個体もいます。


命を無駄にしないためにも、ジビエ料理として提供したり、毛皮や角を名刺入れやアクセサリーにするなど、利活用する動きもあります。

高山のニホンジカ問題は遠くの問題としてとらえられがちですが、高山帯の生態系だけでなく、里山での農林業被害も非常に多いです。最近では市街地にも現れるようになり、行動範囲を広げています。ただ、ニホンジカも生きるために必死です。ニホンジカと生態系のバランスが保てるように、ヒトとの共生ができる環境が作れるように、どのような対策を行うべきか、日々考えていきたいです。

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2020年11月04日【小笠原】クイズに答えてお菓子をGet!!

小笠原国立公園 坂田彩

みなさんこんにちは。小笠原の坂田です。

雨の多い小笠原はキノコの秋ですね♪

小笠原のグリーンぺぺ(ヤコウタケ)も綺麗に輝いています!!

△休日に見つけたグリーンぺぺ

小笠原では10月31日のハロウィンに島の子どもたちのほとんどが仮装して家々を回っていく姿が見られ、とても賑わうイベントとして楽しまれています。

小笠原の世界遺産センターでも装飾をしてイベントを準備するのが恒例です!!

△今年のハロウィン装飾の一部

今年は新型コロナウィルス感染症予防のため、実施日を増やして来館時間の分散、マスク着用・手指消毒等の対策をしつつ実施しました!!

世界遺産センターのハロウィンはクイズが定番になっています。

今年も子どもたちにイベントを通して 小笠原の自然に興味を持ってもらうべく、遺産センターの展示に関係のあるクイズを用意しました!!

△今年のクイズ一例

来てくれた子どもたちにクイズを出題し、正解だったらお菓子をGET!!

「TRICK or TREAT!!」ではお菓子がもらえないのが世界遺産センター!!

△センター内の答え

少し難しい問題もありますが、遺産センターの中に答えを隠しているので最後はみんながお菓子をGET!!

今回はハロウィンということもあり、子どもたちが「楽しい!!」と感じられるものになれば良いなぁと、知っている・見たことがある生物を中心にクイズを作成しました。

身近な生物だから興味がわきやすく、意外と知らない新たな発見もあります。

初めから答えを知っていてさらっと問題に答える子。

センター内の展示から答えを探し出す子。

友達や両親と協力して答えを導き出す子。

各々がいろいろなやり方で参加していました。

中には「これってどういう意味?」とクイズに関連した質問が出てくることも・・・。

子どもの「なぜ?」を聞くと嬉しくなってしまいますね!!

今回のことを通して、子どもたちの興味がさらに広がっていくと良いなと感じるイベントでした。

たくさんのご参加ありがとうございました!!

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2020年11月02日誰の足跡?

日光国立公園 日光 池田理恵

こんにちは。

日光国立公園管理事務所の池田です。

奥日光の小滝-泉門池の湯川沿い歩道は現在、通行止めになっていて、

その迂回路が西側の広葉樹林の中を開設されています。

10月初旬の朝9時頃、その迂回路を歩きました。

落ちたドングリを眺めながら歩いていると・・・・・・

ぬかるみの中に早速足跡を発見!

分かりますでしょうか?

蹄が2つ、平行に並んでいます。

奥日光でこの足跡といえば・・・・・・ニホンジカです。

戦場ヶ原周辺は、湿原の植物がシカに食べられるのを防ぐためにシカ柵で囲われているのですが、柵の中でうろついているシカがいますね。

さらに歩いて行くと・・・

あっ!これは!

5本指に縦に長い肉球といえば・・・・・・クマの後足ですね!

あまりにもくっきり残っていたので、感動してしまい、計測するのを忘れてしまったのですが、だいたい長さ15cm、幅10cm 程だったと思います。

よく見てみると、右上に毛の跡も付いています

クマの足跡は前足と後足の形が違い、後足は人間と同様にかかとが地面につくので、前足よりも縦長の形になります。

【クマの前足】

迂回路はぬかるんでいる場所が数箇所あり、歩きにくい歩道ではありますが、そのぬかるみには動物の痕跡がはっきり残っていることがあります。

昼間に人間が通った場所を、夜間は動物が利用しているのだと実感できます。

もし迂回路を通る時は動物の足跡を探しながら歩いてみるのも面白いですよ。

また、冬になり雪が積もるときれいな足跡を見ることができます。

雪上の足跡コレクションが揃ったら、このアクティブレンジャー日記にてご紹介したいと思います。

戦場ヶ原周辺を歩く際は歩道上の案内看板を確認していただきますようお願いいたします。

湯元ビジターセンターのHPでも歩道などの状況を確認できます。

〈歩道・道路状況〉 http://www.nikkoyumoto-vc.com/road/

〈戦場ヶ原通行止め・迂回路お知らせ〉 http://www.nikkoyumoto-vc.com/new/oshirase_d.html?0:2262

〈クマ情報〉 http://www.nikkoyumoto-vc.com/nature/kuma.html

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