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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

三原山火口に現れた小鳥の群れ 大島 三原山 (伊豆諸島地域)

2020年12月18日
伊豆諸島

こんにちは。

伊豆諸島管理官事務所の竹下です。

11月下旬頃から、三原山中央火口の周りで小鳥の大群を見かけるようになりました。

50羽くらいの群れで、火口やその周りの荒原を飛び回っているのです。

三原山中央火口(2020年12月3日)

▲三原山中央火口(2020123日)

荒涼とした静かな景色の中に、ときどき、チュチュチュ・・・というにぎやかな声が聞こえてきます。

昨年も同じくらいの時期に見かけていて、どこから来たのか、どんな鳥なのか、気になっていました。

いつも距離が遠くて、じっくり観察できずにいたのですが、ついに先日写真を撮ることができました!

二羽のハギマシコ

▲スズメ目アトリ科 ハギマシコ(Asian Rosy Finch) Leucosticte arctoa 

歩道の柵に同化して静かに待っていると、群れが近くまで来てくれました。

脇腹の薄紅色、黄色い嘴がかわいらしい、ハギマシコという鳥でした。

北方から越冬のために日本へ渡ってくる冬鳥です。

三原山の火口周辺は、越冬するのにちょうど良い環境なのでしょうか。

ハチジョウイタドリの種をついばむハギマシコ

▲ハチジョウイタドリの種子をついばむハギマシコ

主な食べ物は草の種です。この時も、斜面を移動しながら草の種をついばんでいました。

火口周辺にはハチジョウイタドリなどの草本類が多く生えているので、草の種はたくさん見つかりそうです。

火口周辺の低木に鈴なりになって一休み。表に見えているのは20羽ほどですが、木の中にもたくさんとまっています

▲火口周辺の低木に鈴なりになって一休み。(表に見えているのは20羽ほどですが、木の中にもたくさんとまっています)

ときどき、一斉に低い木に集まります。休息しているようです。

木にとまっている間も、チュチュチュ・・・と鳴きあって、にぎやかです。

地図も持っていないのに、どうやってこの場所を見つけたのか?

いつからここへ来ているのか?

噴火の時はどうしていたのか?

疑問は尽きません。

【伊豆大島】

・東京からの距離は約120km

・東京竹芝桟橋から大型客船で約8時間(夜行の場合)、高速船で約1時間45

・東京以外にも、横浜、久里浜、熱海などから船が就航

・調布飛行場から25

・面積 約90㎢(伊豆諸島最大)

伊豆諸島の図

【ご注意ください】

伊豆諸島では、自治体ごとに来島のガイドラインを掲げ、島内での感染拡大防止への協力を求めています(202012月現在)。伊豆諸島へ旅行を計画されている方は、自治体のホームページで来島のガイドラインをよく読み、最新の情報を必ず確認してください。