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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

秋の箱根白浜(箱根地域)

2021年10月26日
富士箱根伊豆国立公園 千葉康人

皆さん、こんにちは。

富士箱根伊豆国立公園管理事務所の山口です。

気温が下がり、秋晴れの青空が美しい季節になってきました。箱根事務所の直轄地「白浜」からは、芦ノ湖を挟んで対岸に、箱根のシンボル「駒ヶ岳」の素晴らしい景観が眺められます。

【白浜から見える駒ヶ岳】

この秋、白浜には可愛らしいピンクの花が咲いていました。その名は「ウナギツカミ」。タデ科イヌタデ属の1年草になります。

【ウナギツカミ】

かわいい花とはギャップのあるその名前に、なぜウナギツカミ??と不思議に思いませんか?面白い名前の由来は茎にあるこちらから。

【茎に並ぶトゲトゲ】

このトゲがあれば、ウナギも逃がさずつかめるかも?と、付いた名のようです。実際触ってみると、トゲがはっきりと感じられます。ざらついて衣服にも絡みつきます。もしこの植物に出会って触ってみようという時には、小さなお子さんは怪我をしないように、十分気をつけてください。

実はこの面白い名前だけは、以前植物に詳しいパークボランティアさんから教わっていました。どんな植物だろうと想像していましたが、白浜で出会った実物は、思った以上に可愛らしい花でした。ちなみに、近縁には「ドジョウツカミ」や「ウナギツカメズ」という種もあるそうです。またいつか出会ってみたいものです。

一方で、白浜には残念ながら、まだゴミを残して帰る人たちが少数ですが見られます。

【燃え残りの炭や木材】

このところ目立つのは、直置きの焚き火に加えて、焚き火台を持ち込んで行う焚き火です。箱根地域においては、国立公園であることを踏まえ、特定の場所を除き火気の使用は控えていただいており、白浜においては禁止されています。そして、燃え残りを放置するのはゴミの置き去りと同じ行為です。キャンプやアウトドアの遊びが流行している昨今、おしゃれな焚き火を楽しむ方が増えている様ですが、炭などの燃えかすを必ず持ち帰る習慣作りを提案します。アウトドアメーカーで片付けまでの普及啓発を促進してもらえないか、真剣に考えてしまいます。

芦ノ湖の水が澄んで、気持ちよく釣りを楽しむ人たちが増えるシーズンです。最近の白浜は、少しゴミが減ってきており、気のせいかもしれませんが、ハイカーや釣り人たちのマナー向上を感じています。先日は巡視の際に「ゴミを拾って帰りますよ」と話される方たちにお会いした、嬉しい出来事もありました。やはりきれいな浜の維持には、利用者一人一人の協力が欠かせません。

楽しく遊んだ後には、片付けまで率先して実施下さい。マナーを守って、美しい国立公園を大切に利用していきましょう。

【環境省で配布をしているパンフレットの抜粋】