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アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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南アルプス国立公園 南アルプス

185件の記事があります。

2021年02月16日南アルプスを上から見ると・・・?③

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

これまでに引き続き、『南アルプスを上から見ると・・・?』シリーズ、今回は聖岳です。

聖岳は南アルプス山域の中で最も南に位置する3,000メートル峰です。登りながら見る聖岳もかっこいいですが、空から見る聖岳はかっこよさ増し増しです!どっしりとした山体に荒々しさが感じられる聖岳、わたしは大好きです。初めて小聖岳から聖岳を目にしたときは、¨頂上までどこを歩くの?¨と思うほど、ザレザレの斜面を歩きました。

上河内岳から聖岳へ向かう途中に薊畑(あざみばた)という場所があります。訪れたことがある方はご存知かと思いますが、この場所では防鹿柵や伏工などのニホンジカ対策が行われています。

薊畑は南アルプス山域の中で1番最初に防鹿柵が設置されたところです。昔、この場所にはニッコウキスゲの大群落がありましたが、ニホンジカの食外により消滅。防鹿柵を設置し、今では株数が徐々に増えています。

設置した柵の効果は一目瞭然!!

柵の外側では花がほとんどなく草丈も低い状態ですが、柵の内側では高山植物が花をつけ、草丈も高くなっています。植生調査では、柵の内側と外側で、植物の種類や量が異なることが明らかになっています。防鹿柵設置などの作業は南アルプスで活動するボランティアの方々が主体となっています。たくさんの方のおかげで南アルプスの豊かな自然が守られていると思うと、嬉しくなりますし、感謝の気持ちでいっぱいです。

わたしが聖岳周辺の魅力としてお伝えしたいのが、赤石岳に続く縦走路です。聖岳から兎岳、中盛丸山と続きます。兎岳も中盛丸山もあまり大きく目立ちませんが、アップダウンがあり、南アルプスの山深さ、雄大さが感じられます。


ライチョウの生息地になっており、運が良いと見られるかもしれません。また、たくさんの高山植物が咲くほか、登山道脇の岩場に赤色チャートの岩盤露出地があります。聖岳から赤石岳の縦走路へはピンポイントに登山道がないので、長時間の歩行が必須になります。宿泊を伴う山行になりますが、その山行で得られる感動は大きいと思います。時間を作ってぜひ、登ってみてください。

次回は赤石岳についてお伝えします。

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2021年02月05日南アルプスを上から見てみると・・・?②

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

前回の『南アルプスを上から見てみると・・・?①』に続いて、今回は茶臼岳、上河内岳についてお伝えします。

と、その前に!イザルガ岳から茶臼岳に飛んでいることに違和感がある方もいらっしゃるかと思います。残念ながら上空からの写真はありませんが、見どころはしっかりあります。

イザルガ岳を北上し、三吉平、三吉ガレを経由すると易老岳に着きます。山頂には展望がありませんが、シラビソやシダ類に囲まれています。シダ類がお好きな方にはたまらない場所です。

さらに北上すると、希望峰、仁田岳、仁田池が見えてきます。

△仁田岳               △仁田池

仁田岳は希望峰から分岐するため道線上から外れますが、360度の展望がとても良いので時間と体力に余裕があるようでしたら往復をおすすめします。希望峰を北に進むと、仁田池が現れます。6月頃、タカネザクラの花びらが池に落ちている様子はとても美しく感じられます。この周辺はライチョウの生息地で、運が良いと「ゲロゲロ」を耳にできるかもしれません・・・!

さて、ここから【茶臼岳、上河内岳】です。

茶臼岳(標高2,604メートル)と上河内岳(標高2,803メートル)は静岡県静岡市と長野県飯田市にまたがっています。主な登山口は『畑薙大吊橋』(国立公園外)です。

高さ30メートル、長さ約182メートル!!初めて畑薙大吊橋を渡りきったとき、高所恐怖症の私は気分が悪くなりました。おすすめの時期は紅葉の秋です。登山者だけでなく、紅葉狩りを楽しまれる方も多いです。

茶臼岳まではいくつもの吊り橋を渡り、尾根に辿り着きます。茶臼小屋前にはお花畑が広がり、静岡県によって季節型の防鹿柵(立ち上げ・撤去要)が設置されています。

山頂部分は岩稜帯になっており、光岳、大無間山、上河内岳、聖岳などの展望が楽しめます。

東側に見える布引山からの日の出は圧巻です。茶臼小屋から山頂まではそう遠くないので、日の出の時間に合わせて登頂するのもいいですね♪

上河内岳は上空写真からも分かるように、標高約2,800メートルにも関わらず、緑緑していますね。山頂部は岩稜帯とハイマツ帯が入り交じっています。

山頂からの360度の展望は最高です!ご自身でぜひ、体感してみてください!

茶臼岳から上河内岳へ向かう登山道でも光岳・センジヶ原にある構造土が見られます。植生があるところ、ないところで亀の甲羅模様が見られるほか、大きな線状凹凸で二重稜線になっており、南アルプスに氷河地形が残っていることを改めて感じます。

茶臼岳、上河内岳は林道東俣線の沼田ゲートから登山道が最も近くにあるため、入山は比較的容易ですが、幾度も沢を渡り、斜度がきつい尾根を登るので、相応の体力・技術が必要になります。余裕をもった計画を心がけてください。

次回は聖岳について、お伝えします。

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2021年01月29日南アルプスを上から見ると・・・?①

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

今回は空から見た南アルプス山域の様子や見どころを紹介します。撮影時期が秋なので、樹木が紅葉している様子をお楽しみください。南アルプス国立公園の全体図とあわせてご覧ください。

【光岳・イザルガ岳】

静岡県川根本町、長野県飯田市にまたがり、南アルプス国立公園の最も南に位置する光岳(標高2,592メートル)。「ひかりだけ」と読みたくなりますが、読み方は「てかりだけ」です。日本百名山に選定されています。南アルプスの名だたる3000m級の高峰の山頂は、岩肌がむき出しで眺望が良いイメージがありますが、光岳の山頂はわずかに森林限界を超える程度で、ダケカンバなどに覆われています。

山頂を下った先にある『光岩』が太陽光で反射し、光って目立つことから光岳と呼ばれるようになったようです。その『光岩』がこちら!

石灰岩から成る光岩は高さ約50メートル。周辺では氷河時代の遺存種であるチョウノスケソウやミヤマアケボノソウ、高山チョウが生息・生育しています。

イザルガ岳はセンジヶ原(1枚目写真 イザルガ岳と光岳小屋の間付近)の分岐から往復15分ほど歩くと着きます。ロケーションが良く、ライチョウの生息地の世界的南限になっています。

センジヶ原には南アルプス国立公園でも珍しい木道が整備されています。

△センジヶ原            △構造土(アースハンモック)

この木道の両脇の草原は構造土(アースハンモック)と呼ばれ、植生に覆われていない部分が先に凍結し、植生がある部分を押し上げてできた地形です。周辺にはイネ科植物やコケ類が被覆し、上部が全く植生に覆われていない「冷凍ハゲ」が分布しています。

光岳をさらに南下すると、大無間山や十枚山などを含む奥大井県立自然公園や大井川源流部原生自然環境保全地域があります。原生自然環境保全地域は国内で5箇所しかなく、本州には大井川源流部原生自然環境保全地域のみです。

光岳やイザルガ岳は登山口および山頂までのアクセスが容易ではないため、他の山に比べ登山者は少ないです。静かな山歩きができる上に、希少な動植物や氷河地形を楽しむことができます。見どころがたくさんなのでじっくり時間をかけて歩きたいものです。

次回は茶臼岳・上河内岳について、お伝えします。

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2021年01月21日夜叉神峠、高谷山へ巡視に行ってきました

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

1月中旬に夜叉神峠と高谷山へ巡視に行きましたので、その様子をお伝えします。夜叉神峠がゴールの巡視が多いですが、今回は足を伸ばして高谷山まで。この日は快晴!まさに巡視日和でした♪

夜叉神峠までの間、カラマツやヒノキ、ミズナラなど登山口から山頂までの約300メートルの標高差の中で数多くの種類の樹木を楽しむことができます。山頂まで15分ほどの登山道では櫛形山方面からひょっこり富士山が現れます。

夜叉神峠では¨白峰三山は見えるけど、富士山が見えない¨と思われがちですが、富士山の9、8合目あたりまで望むことができます。例年では、見えている部分は積雪で白くなりますが、青々していました。

夜叉神峠に着くと、白峰三山がお出迎え。いつ見てもやはりお美しいです・・!!

わたし独自の定点から撮影した1ヶ月前の白峰三山と比較してみました。右から北岳、間ノ岳、農鳥岳です。白さが一目瞭然!北岳山頂付近やところどころ沢筋がうっすら白くなっており、着実に積雪量は増えているようです。

夜叉神峠をあとにし、高谷山へ。登山道に1本線になっている足跡が。よく見ると、登山道についていた足跡はヒトではなく、キツネでした。


キツネの足跡の上をニホンジカが横切っていたり、テンのような小動物の足跡があったり。利用者が多く、賑やかな登山道でした。

南アルプス国立公園のエリアは高谷山までですが、南へ続く登山道の先は『南アルプス巨摩自然公園』という県立公園になります。(南アルプス巨摩自然公園を含む、山梨県の自然公園についてはこちら!)

夜叉神峠で下山される方が多いですが、高谷山方面では白峰三山に加え、栗沢山などの早川尾根方面や甲斐駒ヶ岳を望むことができます。夜叉神峠よりも登山者が少ない分、まったり存分に南アルプスを楽しめます。夜叉神峠から20分ほど歩いたところにあるので、少し足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

この時期の夜叉神峠、高谷山までの登山道は凍結の可能性があるため、軽アイゼンの携帯をおすすめします。また、マスク着用、手指の消毒、ソーシャルディスタンスの確保等の基本的な感染症対策に努めるようお願いします。

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2021年01月14日令和2年度、アクティブ・レンジャー写真展の写真紹介!

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

1月7日から28日まで、山梨県甲府市にあるアウトドアショップ、OUTING PRODUCTS ELKにて、奥多摩、富士五湖、南アルプスの3事務所合同アクティブ・レンジャー写真展が開催されています。詳しくは富士五湖 小西ARの「アクティブレンジャー写真展、3国立公園合同で開催中です!」をご覧ください。

今回は私が今年度のアクティブ・レンジャー写真展で展示している2枚の写真の紹介をしたいと思います。

◆ ハイ、チーズ!!

撮影場所:北岳 撮影日 :2019/8/4

北岳、間ノ岳、農鳥岳から成る白峰三山は南アルプス山域の中でも特に、ライチョウの個体数の減少が著しいため、個体数回復を目的に、平成27 年(2015 年)から令和元年(2019 年)までの5年間にわたり、孵化したライチョウの家族を高山帯に設置したケージを用いて、悪天候と捕食者から守るケージ保護法を用いた域内保全を実施しました。(令和2年以降は捕食者対策のみ実施)

このライチョウはケージ保護されていた母ライチョウです。海外ではライチョウが狩猟対象のため、人を見ると逃げてしまうようですが、日本では古くから神の鳥として崇められ、捕獲や触れることすら禁止されています。そのため、¨人間から攻撃されることはない¨と分かっているせいか、一定の距離を保てば逃げることはあまりないです。一定の距離を保ちながら、望遠レンズで連写しました。カメラ目線で首を傾けてポーズを取ってくれた(?)姿はまさにモデルのよう。私自身、何度見ても「かわいい~」と思ってしまいます。

◆ 南アルプスの隠れた魅力

撮影場所:荒川岳(前岳・中岳分岐より荒川小屋方面に40分ほど下った場所)

撮影日 :2019/10/5

日本列島ができる遙か昔、南アルプスの山々は海底にありました。約2千万年前に日本列島の原型となる島がユーラシア大陸から分裂。その後、フィリピン海プレートの運動、古伊豆小笠原諸島をはじめとする島々が激突。南アルプスの原型が隆起を始めました。南アルプスの山々に大きな変化を与えたのが、3百万年から10万年前に伊豆ヶ島が衝突したことで、隆起が急速に進み、その速さは1年間に約4mm!現在もそのスピードを維持しています。隆起のほかに氷河が現在のカール(圏谷)やモレーンなどが作られました。世界最速級で隆起し続けている南アルプスですが、山全体の崩壊スピードもかなり速いです。南アルプスは降雨が多く、地形が流水によって削られやすく、その結果出来る特徴的な地形が、この写真のV字谷です。希少な動植物や高山が連なる南アルプスですが、長い歴史があってつくられた山域で、知れば知るほど奥深く、「もっと知りたい!」と興味をそそられます。

参考:山と渓谷 特集「南アルプス」

被写体は小赤石岳と大聖寺平。黄色や白色のお花畑と違って地味な色が多いですが、山そのものが大きく見えます。雑誌などではお花畑と小赤石岳が取り上げられていますが、私は紅葉の時期のこの構図もお気に入りです。

アクティブ・レンジャー写真展では、文字の見やすさなどを考慮して30文字程度の説明文がありますが、写真への想いやエピソードを30文字に集約するのは難しいです。この日記を通して、想いやエピソードを知っていただけると嬉しいです。そして、ぜひ会場へ足を運んでいただけると嬉しいです♪みなさんのお越しをお待ちしています。

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2021年01月05日南アルプスで見られる「丑」さん

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、あけましておめでとうございます。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。本年もどうぞ、よろしくお願いします。

今年は丑年!!丑といえば・・・ニホンカモシカ(以下、カモシカ)!


¨え、カモシカはシカじゃないの?¨と思われた方もいらっしゃるかと思います。名前にシカとありますが、カモシカとニホンジカではなにが違うのでしょう。そこで!カモシカとニホンジカの違いをまとめてみました。

見比べてみると、違う部分がたくさんありますね。

カモシカは日本固有種としての学術的価値から、1934年(昭和9年)、天然記念物に、1955年(昭和30年)特別天然記念物に指定されました。山梨県、長野県、静岡県で成る南アルプス地域では1980年(昭和55年)にカモシカ保護地域に指定されており、希少な地域個体群として、生息状況と生息環境のモニタリングなどが行われています。

全国的にも、南アルプス地域でも大切にされているカモシカですが、農作物及び幼齢造林木への被害が目立つようになり、1979年(昭和54年)にカモシカ保護管理方針の大幅な改正により、長野県、静岡県など限られた地域での捕獲が認められるようになりました。捕獲するにあたり、長野県や静岡県では特定鳥獣管理計画が策定されています。自然の中で生きる動物とのバランスを保つのは簡単なことではありませんが、よい方向に、よりよい方法を見つけていきたいですね。

南アルプス自然保護官事務所ではニホンジカ動向調査のために自動撮影カメラを設置しています。ニホンジカ以外にもツキノワグマやノウサギなどが撮影され、カモシカも写っています。

どアップで写っている子もいれば、どこか遠くを見ている子。右下は事務所がある南アルプス市芦安地域で見られたカモシカです。

みなさんは今年の目標、決まっていますか?わたしの今年の密かな目標の1つとして、「カモシカをたくさん見つけること」です・・・♪

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2020年12月24日夜叉神峠にセンサーカメラを設置しました

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

これまでに何度か夜叉神峠巡視の様子をアクティブ・レンジャー日記に掲載してきました。巡視する度に見かけるニホンジカ。多いときには10頭以上見たこともあります。ニホンジカだけではなく、糞や樹皮剥ぎ、食痕も多く見られます。

環境省では、夜叉峠で新たにニホンジカ捕獲事業を実施する予定であり、夜叉神峠のどの場所にどのくらいのニホンジカが生息しているのかを知るために、これまでの目撃情報と糞や食害の多さ、積雪に残っていた新しい痕跡などから設置候補地を挙げ、センサーカメラの設置を行いました。設置したこのセンサーカメラは動いている物体に赤外線が反応し、撮影することができます。昼間だけでなく、夜間の撮影も可能です。

シカが通る場所が映るようにカメラを良い角度で設置できるかによって、うまく撮影できる・できないが大きく変わります。直立する樹木にカメラを設置するのですが、斜面の場合には、カメラを下向きに調節するため、落ちている枯れ枝を支えにするなど設置にコツが必要になります。この日は5台のセンサーカメラを設置。最初の1台こそ時間がかかりましたが、数を重ねるにつれて設置に時間がかからなくなり、テスト撮影も一発クリア!これまで設置されているセンサーカメラを見ても特になんの感情もなかったですが、実際に設置作業を経験してみて、¨大変な作業なんだ¨と気づかされました。

今後は月に1回程度、電池の交換やデータの回収を行います。作業の様子や撮影状況については、アクティブ・レンジャー日記でもお伝えしたいと思っています。

この日は快晴で白峰三山が綺麗に見えました。前回はガスで真っ白な白峰三山だったので、今回はスッキリした景色を眺めることができて良かったです♪


ただ、やはり積雪が少ないような気がします。年末年始は寒波が到来するようで、今後の降雪に期待です。

南アルプス自然保護官事務所からお届けするアクティブ・レンジャー日記は年内これで最後になります。令和3年も更新を頑張りますので、引き続き、よろしくお願いいたします。みなさん、よいお年をお迎えください。

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2020年12月17日今年、最後の広河原

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

1210日に広河原へ行ってきました。この日は天気が良く、雲ひとつない快晴!お昼には12度になり、この時期の広河原にしては暖かいほうだったと思います。

△北岳

△栗沢山、アサヨ峰

栗沢山やアサヨ峰は黒々としていて冬らしさを感じられませんでしたが、北岳は順調に白さを増しています!ここ数日の寒さできっと、南アルプス山域は真っ白になっているかもしれません・・・♪

広河原橋を渡って、広河原山荘へ。広河原山荘には南アルプス山域の中でも広い面積のテント場があります。テント場を散策していると・・・やっぱりありました。

ニホンジカの糞です。今年の広河原は工事関係者やトラックが行き交っていたものの、橋より奥の北岳や広河原山荘、広河原園地での人の出入りがほぼなかったため、ニホンジカにとって、住み心地の良い場所になっていたようです。

通常、テントを張る平らな場所にも足跡がたくさん。

この足跡は野呂川からのびており、水分補給をしたあとテント場へきたことが推測できます。今年は例年に比べて、広河原へ訪れる回数が圧倒的に少なかったため、高山植物の開花ピーク時を見ることができていませんが、来年はこれまでと変わらず、広河原周辺にも北岳にも高山植物が咲いてくれることを願います。

これからの時期は林道が凍結し、通行が危険な場合があるため、春先まで広河原から見る北岳はお預けになりそうです。寂しい気持ちもありますが、徐々に白さを増す北岳を下界から眺めたいと思います。

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2020年12月08日西口登山口から夜叉神峠へ

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

1127日、夜叉神峠にニホンジカの食害状況確認に行ってきました。普段の夜叉神峠の巡視は夜叉神峠登山口(夜叉神ヒュッテ前)ですが、今回は夜叉神峠西口登山口から入山しました。

西口登山道の入口は山梨交通のバス停が設けられており、マイカー規制中は途中下車ができます。山頂まで約1時間。夜叉神峠登山口と同様、危険箇所は特にありませんが、マーキングが少なく、分岐など分かりづらい場所があります。歩き始めからトラバース道までの傾斜が若干きついですが、登山者が少ないため、静かな山歩きを楽しめます。山頂付近にはカラマツ林が広がっており、紅葉の時期はきっと綺麗なハズ!¨メインルートとは違う登山道で夜叉神峠に行ってみたい!¨という方におすすめです。

歩き始めて15分ほどで食害が多く見られるようになってきました。樹皮剥ぎや植物の先が食べられており、生育しているササの背はとても低い状況でした。

ニホンジカの簡単な痕跡調査として「糞がどれだけ落ちているか」を調べる方法があります。けもの道もよく見かけられますが、ニホンジカ以外の動物が利用している可能性もあり、利用しているかどうかの判断は難しくなります。

西口登山道は夜叉神峠登山口に比べて登山者が少ないためか、シカが警戒していないようで糞があちこちに落ちており、利用している場所が多いようでした。登山道上に糞が落ちている場所もあり、人間が利用する場所との区別が全くなく、気味が悪く感じました。

落ちている糞の色によって、排泄時間のおおよそを推定できます。排泄されてから時間が経つにつれて真緑色、茶色、黒と徐々に色が変化します。

写真左は乾燥しているため黒く、写真右は比較的新しいため水分を含んだ茶色っぽくなっていることから、排泄時間に差があることが分かります。山林内に落ちている糞ですが、よく見ると個体の生活が見えてくるので面白いです。(衛生的な問題もあるので、手にとっての観察はおすすめしません。)

この日の夜叉神峠からの景色は真っ白で何も見えず・・・。平日だったこともあり、登山者も2~3人程度でした。

20201127日撮影)

撮影日から約10日が経ちます。夜叉神峠から見る白峰三山は白くなっているのでしょうか。次回の巡視の楽しみにとっておこうと思います♪

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2020年12月04日【お知らせ】モンベル諏訪店でアクティブ・レンジャー写真展開催中!

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

本日より、長野県諏訪市にあるモンベル諏訪店で「環境省 アクティブ・レンジャー写真展」を開催しています。

★ 環境省 アクティブ・レンジャー写真展

開催場所:モンベル諏訪店 2階サロンスペース

     長野県諏訪市沖田町5-10 諏訪ステーションパーク

開催期間:令和2年12月4日(金)から25日(金)※25日は12時まで

◇ 営業時間や店舗情報につきましては、Webサイトをご覧ください。

⇒ https://store.montbell.jp/search/shopinfo/?shop_no=618854

関東地方環境事務所管内には、6つの国立公園、14の国指定鳥獣保護区があります。このアクティブ・レンジャー写真展では関東地方環境事務所管内の自然の素晴らしさや大切さ、国立公園の魅力、環境省職員であるアクティブ・レンジャーによる自然環境保全や適正な利用促進の業務について紹介するため、平成22年度から開催しています。

 

写真のほかに、アクティブ・レンジャー含む、レンジャーが着用しているレンジャー服の展示や、南アルプスユネスコエコパークのパンフレットや南アルプスジオパークについてのパンフレットの配布を行っています。

また、モンベルクラブ会員の方はレジにてモンベルクラブカードをご提示いただくと、南アルプス国立公園オリジナルの焼き印コースターのプレゼントもあります!

南アルプス国立公園を象徴する『ライチョウ』、『キタダケソウ』、『ヤマトイワナ』、南アルプス国立公園50周年記念の際に作られた南アルプス国立公園のシンボルマークのイラストの4種類があります。コースターは南アルプス自然保護官事務所がある芦安地域で倒木などのため伐採されたリョウブやウリハダカエデ、コナラなどを使用しています。ひとつひとつ手作りなので、焼印の位置や濃さにばらつきがありますが、ご了承ください。(※パンフレットおよび焼印コースターともに、なくなり次第配布終了です。)

お近くに来られる際は、ぜひお立ち寄りください!

◆ ◇ ◆ モンベル諏訪店 入店時について ◆ ◇ ◆

コロナ対応のため注意点がございます。

・マスクを着用してください。

・手指を消毒してください。

・咳や発熱などの症状がある方はご入店をおやめください。

・できるだけ短時間でのお買い物をお願いします。

・状況により入店制限を行う場合があります。

※補助犬同伴での入店が可能です

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