ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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尾瀬国立公園

191件の記事があります。

2012年11月01日四季の移り変わり

尾瀬国立公園 服部 恵子

私が4月に尾瀬へ赴任してから7か月が経ちました。
5月末に開山してから日に日に景色は変化していき、
季節を通して約2週間毎にまったく違う景色が現れます。
そのため、街中にいる時よりも季節の移り変わりが非常に早く感じます。

アクティブ・レンジャーの仕事の一環として定点撮影を行っています。
そのうちの1ヵ所である大清水登山口の写真をお見せしたいと思います。


2012年4月12日撮影



2012年7月24日撮影



2012年10月30日撮影

真っ白な雪や青々とした木々、色とりどりの紅葉。
訪れる時期によって、いろいろな表情が楽しめます。

現在は、枯葉が落ちていくのと同時に山小屋や公衆トイレも次々と
閉鎖していきます。
11月5日以降には尾瀬ヶ原に架かる橋の橋板も撤去されます。

また、11月14日には津奈木橋~鳩待峠間、戸倉交差点~大清水間などの登山口へ通じる道路も冬期通行止めになります。

詳しくは尾瀬保護財団のホームページをご覧ください。
トップページ>尾瀬に行くには?>アクセス>尾瀬周辺道路の情報
http://www.oze-fnd.or.jp/main/frmain.html(尾瀬保護財団HP)

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2012年10月16日黄金色の草原

尾瀬国立公園 長峯 彩

檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。

10月になり閉山も近づいた尾瀬ですが、事務所ではイベント真っ盛りです。

先週末は尾瀬沼を周遊する歩道の調査が行われました。

設計図面を見ながら、現場で調整を行います(注:片足は木道の杭の上です!)

この道標をもっと登山客が見やすくするにはどうしたら良いか、実物を見ながら打ち合わせ

また、14日には尾瀬国立公園パークボランティアが尾瀬沼での活動最終日を迎え、パークボランティア詰所の閉所作業を行いました。

慣れた手つきでどんどん閉所していくボランティアさん

今週から来週にかけて、山小屋もどんどん閉まっていく一方、
登山客が少なくなる時期を狙って木道工事などが行われていきます。

さて、先週の尾瀬はというと・・・
黄金色の草原!



そのもの蒼き衣をまとい金色の野に降り立つべし・・・

あっ、このネタわかりますか?

ちなみにその真っ青な異国の衣を着ているのは・・・?


私です。
(いつもすみません!)




黄金の尾瀬。これが終わると、すっかり冬です。

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2012年10月09日隠れた尾瀬、帝釈山・田代山

尾瀬国立公園 長峯 彩

檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。

先週末、尾瀬国立公園内の帝釈山、田代山に巡視に行って来ました。

帝釈山・田代山は、尾瀬国立公園が日光国立公園から独立した時、国立公園に新しく編入された場所です。

馬坂峠~帝釈山間は紅葉の落ち葉を踏みながら進みます

帝釈山・田代山はなかなか晴れない機嫌の悪い山だそうですが、帝釈山からは運が良ければ富士山を見ることが出来るそうです。

帝釈山山頂より。この日は絶景!残念ながら富士山は見えませんでした・・・。



帝釈山から田代山に向かう途中にはこんなスリリングな場所も・・・。
雨の日は特に滑りやすいので、しっかり足場を確認して降りて下さい。


田代山は頂上が平らで、まるで頂上付近だけ鋭利な刃物で切り取られたかのようです。
頂上付近には湿原が広がり、変わった形の植物を見ることが出来ます。

風が強いため矮性化(伸長できず小型化)したネズコ

同じく、枝先が箒状になったコメツガ

まるで屍のような枯木も・・・



帝釈山2059m、田代山1926mですが、檜枝岐側からは馬坂峠まで車で入れるので、片道2時間半で縦走ができます。
尾瀬ヶ原や尾瀬沼の湿原とはまた違った風景が見れるので面白いですよ。

田代山は尾瀬とは違って木道が低いので、天気が悪いときは湿原の水が上がってくることがありますので、田代山では長靴をお勧めします。


さて、9月28日から檜枝岐村の御池ロッジ館内にて「国立公園・野生生物フォトコレクション」を開催しています。
関東管内のアクティブレンジャーが撮影した写真を展示していますので、近くにお越しの際は是非寄ってみて下さい。
詳細はこちら


檜枝岐村も10月に入りどんどん寒くなってきました。
来週をピークに山小屋も閉まり、閉山に向かいます。
日が落ちるのも早くなってきましたので、無理のない登山の計画をお願い致します。

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2012年10月05日尾瀬の穴場

尾瀬国立公園 服部 恵子

10月3日にアヤメ平へ巡視に行ってきました。
各地で秋の便りが届いていますが、
アヤメ平では草紅葉と木々の紅葉のコラボレーションをひっそりと楽しむことができます。


「アヤメ平」とは言っても、アヤメがたくさん生えているわけではありません。
アヤメ平の名前の由来は、キンコウカの葉をアヤメの葉と間違えて名付けられたと言われています。
このキンコウカの葉がオレンジ色に染まり、草紅葉の主役となっています。

アヤメ平は標高約1960mで、鳩待峠や尾瀬ヶ原、富士見下から2~3時間程登るとたどり着きます。
現在はアクセスのしやすさから尾瀬ヶ原や尾瀬沼が観光スポットの主流となっていますが、
昔はアヤメ平にも多くの登山者が訪れていました。


アヤメ平に通じるルートの1つ八木沢道には、
現在とても大きな木が横たわっている場所があります。

近日除去予定ですが、
通行の際にはご注意ください。

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2012年09月19日尾瀬の自然と保護

尾瀬国立公園 長峯 彩

9月の1日~2日にかけて、燧ヶ岳中腹にある熊沢田代で環境省が行っている、植生復元事業の本年度作業事前調査に同行してきました。



熊沢田代は標高2000m付近にある高層湿原


初日の打ち合わせ会議のようす


二日目は雨の中、現地調査

御池駐車場から燧ヶ岳に至るこのルートは、木道が敷かれ、途中に湿原もある人気のコースです。

今は福島県が整備したしっかりとした木道があるものの、今より約20年前はただ枕木が置かれただけのような状態でした。

その頃は今のような自然保護の規制も厳しくなく、湿原も入り放題でした。
その結果、湿原が踏み荒らされ、植物が生えなくなってしまった箇所が熊沢田代には何カ所かあります。


土壌の硬度を確認中

裸地化した所は、高層湿原に生える植物が根を下ろすことが出来ず、雨などによって土砂が流れてしまいます。
また、乾燥によってどんどん裸地が広がってしまう可能性もあります。

しかし、この踏み荒らしは昔だけではありません。現在でも起こっているのです。


木道の周りが踏み荒らされている状態

尾瀬一帯は冬は豪雪地帯になる上、湿原に敷かれた木道は傷みやすく、いたる所で木道の劣化や傾きがみられます。
そうした箇所を登山客が避けて歩くことによって、新たな踏み荒らしが増えていくのです。


過去の植生復元事業によって徐々に植生が戻っている所

湿原は1年に1ミリという泥炭が積み重なり成長しています。
荒らされたところが自然の状態まで戻るのは、気が遠くなる位の年月が必要です。

長い自然の営みをこれからも残していくためにも、不用意に木道から降りないようお願いします。

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2012年08月24日秋の尾瀬沼

尾瀬国立公園 長峯 彩

檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。

まだまだ残暑が続く尾瀬。
とは行っても、標高1660mの尾瀬沼は既に秋の様子です。


空もすっかり秋模様


ヒツジグサの紅葉もちょうど見頃!


そして最近よく見かけるのが・・・


ご飯中かな?青みがかった、灰色の鳥は・・・

アオサギです。
夕方頃、浅湖湿原方面を見てみるといるかもしれません!



どんどん冬の準備に入っている尾瀬。
なんだかちょっぴり寂しくなってしまうのは
秋だからでしょうか!?

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2012年08月10日クマ出没注意(‐(I)‐)

尾瀬国立公園 服部 恵子

先日、山ノ鼻地区の草刈りに行ってきました。
クマと遭遇しないように木道の見通しをよくするためです。

クマは臆病な動物で、普段は人との接触を避けて生活しています。
しかし不意に至近距離で遭遇すると、
クマが自分の身を守るために攻撃してくるかもしれません。


Before


After

尾瀬ヶ原では7月中旬から8月上旬にかけてホタルが見られます。
私も8月4日にホタルを見に闇夜の中へと繰り出しました。
川のそばまで来たところで、
茂みの中から「ガサガサッ」と大きなものが動く音が聞こえました。
・・そこから先へ進むのを断念したのは言うまでもありません。

尾瀬はクマの生息地であり、私たち人間はそこにお邪魔させていただいている存在です。
朝夕の薄暗い時間帯や人気が少ない場所を歩く際には、クマ鈴を鳴らす、手を叩くなどしてクマに人がいることを知らせてあげましょう。

しかし、見通しのよい湿原を歩くときなどは、みんなが気持ちよく自然を楽しむために、クマ鈴はならさないようにしましょう。

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2012年08月09日尾瀬で生活するためには・・・

尾瀬国立公園 長峯 彩

檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。

先日、現在改修工事中である、尾瀬国立公園の見晴公衆トイレの浄化槽(トイレの屎尿を貯めておくタンク)が搬入されると聞き、確認に行って来ました。



このタンクがトイレの下に入る浄化槽です

このタンクは約2tの重さがあり、通常のヘリでは運搬出来ないため、この搬入のために通常よりも大きいヘリコプターが来ていました。


定員は30名、通常使用するヘリの5~6倍の大きさ!

このヘリを飛ばすには1分数十万円かかるそうです。

『だったら、わざわざヘリじゃなくて車で運べばいいんじゃないの?』と思いませんか?


ところが尾瀬は車両での入山ができません。
と、お伝えしても・・・

『そうは言っても、山小屋さん達が使う運搬道路くらいはあるんでしょ?』

と、なかなか皆さんに信じてもらえませんが、
尾瀬にはそもそも運搬道路が通っていない為、物資運搬は全てヘリコプターか歩荷(ボッカ)さんが行っているのです。


もちろんユンボもね!

なので、トイレなどの施設を作るとなると、運搬だけでも莫大なお金がかかるのです。

しかし、こうした苦労のお陰で、あの有名な歌のような自然が守られているのですね。

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2012年08月03日山ガール発見!?

尾瀬国立公園 長峯 彩

檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。

昨日、御池駐車場から燧ヶ岳まで巡視に行って来ました。
山頂で、写真を撮る山ガールに遭遇!


?ザックに環境省のワッペン??

と思ったら私でした!

尾瀬とはいえど、この日は熱中症になりかねないほどの暑さ。
普段は黄緑色のレンジャー服を着ていますが、さすがにこの日は無理でした・・・。

御池駐車場は標高1500m、燧ヶ岳は標高2356mありますが、日差しが強い時には気温は30度にもなりますので、
来られる際の暑さ対策と水分補給は必ずお願いします。

さて正面に見えるのは尾瀬沼。
燧ヶ岳の山頂からは、尾瀬沼・尾瀬ヶ原両方見渡せます。



燧ヶ岳に至る途中の広沢田代、熊沢田代も絶景。

尾瀬沼や尾瀬ヶ原ではもう見れなくなったヒメシャクナゲやワタスゲ、チングルマの穂の群落もまだまだ見られます。

尾瀬には尾瀬沼や尾瀬ヶ原だけでなく小さな湿原が沢山あり、よく観察してみると生息している植物や生き物が少しずつ違います。

尾瀬の色々な湿原を見ながら、その違いに気づくのも面白いですよ。

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2012年08月02日十匹十色

尾瀬国立公園 服部 恵子

今回は尾瀬で出会った小さな生き物をクローズアップしてみたいと思います。

まずはヒメバチ科の一種です。

腹部の後ろに見られる長い針のようなもの(約3㎝)は、
人間などの外敵を刺すための武器!ではありません。
この長い針のようなものは「産卵管」と呼ばれ、
ハチやチョウの幼虫に刺して卵を産みつけるための器官です。

続いてはアカケダニです。
林内の木道の上を真っ赤な点が動いているのですぐに気がつきます。

ダニといっても成虫は動物の血を吸うことはありません。
土壌の有機物を食べて生きています。
体中に赤い毛が生えていて、別名:ベルベット・マイトといいます。
彼らの繁殖形態もまた変わっています。
詳細は下記のURL参照(中日新聞CHUNICHI Webのサイトです。)
http://eco.chunichi.co.jp/column/column11/2012/05/post-26.html

最後にご紹介するのはカゲロウです。

彼らは幼虫の時期は水の中で生活していますが、
生殖活動のためだけに成虫になり、食事すらしません。
成虫になってからは、わずか1~3日程で死んでしまいます。
今日出会ったカゲロウは、明日はこの世に存在していないかもしれません。

身近な生き物を掘り下げてみると、面白いことが分かるかもしれません。
夏休みの自由研究にいかがでしょうか?

※どんなに小さな生物でも国立公園の特別保護地区内で捕まえる行為は法律で禁止されています。
気がついたらカバンの中に・・なんて言い訳は通用しませんのでご注意ください。

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