ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

佐渡

136件の記事があります。

2014年08月06日トキの野生復帰特別展

佐渡 平野 邦典

皆様、こんにちは。8月になりました。
 佐渡では、連日30℃を超える真夏日が続いており、トキも木陰などで休息をとることが多くなっています。皆様も体調管理には充分ご注意下さい。


休息するトキ2羽

現在、山梨県にある環境省生物多様性センターにて、「トキの野生復帰特別展」が開催されています。
    
    ■場所:環境省生物多様性センター
    ■期間:7月15日(火)~9月30日(火) 9時~17時
    
トキがどんな鳥なのか、どのような取り組みが行われているかを紹介する特別展です。
 
展示の様子1


展示の様子2


展示の様子3

8月3日には、私も特別展に参加し、トキの野生復帰についての講義を行ってきました。
 トキに興味がある方が多く、佐渡以外でもトキへの注目度が高いことを認識しました。
 質問やクイズにも積極的に応えてくれる方も多く、意識の高さにびっくりすると同時に嬉しくもありました。短い時間でしたが、とても貴重な経験をさせていただきました。
    

講義中
    
特別展は9月30日まで開催していますので、皆様も是非足をお運び下さい。

http://www.biodic.go.jp/event/2014/nipponia.pdf
(トキの野生復帰特別展パンフレット)



ページ先頭へ↑

2014年07月25日2014年野生下のトキの繁殖期報告

佐渡 後藤 由香

皆様こんにちは。佐渡の後藤です。
日記の更新が滞ってしまいすみません。
今回は、その間めまぐるしくあっという間に過ぎたトキの繁殖期について報告したいと思います。

2014年の繁殖期は、35組が営巣し、そのうち14組から36羽のヒナが誕生、さらにそのうち11組から31羽が巣立つという結果となりました。
野生下のトキの全体数が増えたこともあるとは思いますが、巣立ちまで至った羽数は一昨年の8羽、昨年の4羽と比べかなりの好成績となりました。嬉しい限りです。

今年最初に巣立った幼鳥

今年は、2012年に野外で生まれた個体が繁殖可能な2歳になるということで、野生下のトキで3世代目となる「3世」とも呼ばれるヒナの誕生が期待されていました。
結果は、野外生まれのオス(2歳)/放鳥トキのメス(3歳・№127 )ペアと放鳥トキのオス(5歳・№74)/野外生まれのメス(2歳)ペアの2組からそれぞれ2羽、3羽の合計5羽が巣立ちました。
しかし、既にその5羽のうち1羽の死亡が確認されており、その他にも1羽の幼鳥の死亡が確認されています。
去年一昨年の幼鳥は、巣立ち後1年近く全羽が確認されていました。巣立ち数が増えればそれだけ事故などに遭う個体が出てくるのは仕方がないことだと思いますが、野外で生きていくことの厳しさを改めて実感させられました。

畑で餌を探すトキ「3世」

巣立ち率が上がったことの他にも、嬉しいことがありました。
これまで、一度営巣を放棄し、2回目に作った巣では繁殖は成功しないとみられていましたが、それを覆すペアが出てきたのです。
そのペアは、1度は産卵までしたものの何らかの理由で巣を放棄しましたが、再び場所を変えて営巣し産卵しました。そして、3羽をふ化させ、最終的に3羽とも巣立たせました。このペアは、過去5回の繁殖期でもペアを形成し産卵はするものの、1度もふ化を成功させていなかったため、今回の成功には、皆驚き、喜びました。

また、幼鳥は巣立ち後も1ヶ月間ほどは親の給餌を受けるのですが、今期の繁殖期では、実親でないトキからも給餌を受けているとみられる様子が観察されました。トキの謎は増えるばかりです・・・

今後も、4世5世と続いていき、さらに多くの幼鳥が空を飛ぶ日が来ることが楽しみです。
幼鳥たちがどのように成長していくか、しっかりモニタリングしていきたいです。

親鳥に餌をねだる幼鳥




ページ先頭へ↑

2014年01月21日本年もよろしくお願いします

佐渡 後藤 由香

2014年も早いものでもう半月が過ぎました。

さて、佐渡自然保護官事務所では新年早々の1月7日、とても嬉しいニュースが飛び込んできました。
なんと、去年9月末の放鳥直後から行方が分からなくなっていたトキが、本州で見つかったというものです。
年末からトキらしき鳥がいるという目撃情報は何件か入っていましたが、まさか本当に、という感じでした。


(2014年1月7日 環境省 新潟事務所撮影)
本州に渡った個体は実に3年ぶりです。
今回渡った個体はメスです。これまで渡った10羽の内8羽がメスということになります。
本州に渡る個体にメスが多いのは、繁殖期によりよいオスを求めてのことだとも言われていますが、詳しいことは分かっていません。

これから少しずつ本州でもトキが増えていけばいいというのが願いです。

ページ先頭へ↑

2013年12月16日冬にむけて

佐渡 後藤 由香

佐渡では一日雪模様の日もあり、本格的な冬がやってきたなという感じです。

先週行ったモニタリング時もかなり天気が荒れていて、トキ達もねぐらを出たはいいが強風で押し戻されながら必死に飛んでいました。

さて、報道発表もされましたが、トキの中には羽色が黒くなってきたものが出てきて、繁殖期への準備が着々と進んでいるようです。



(2013年12月11日に撮影された写真)
このように、黒い「化粧」をする鳥は世界中探してもトキだけです。
繁殖期には、耳周りから顎の下にかけての皮膚脱落物を、水浴び時などに羽に塗りつけ、頭、翼、背が灰黒色になります。
色づくことにより自分は繁殖期に入ったことを示すとともに、抱卵時には保護色の役割を果たすということです。

今年は例年に比べ早い色づきだということで、トキ達も本格的な冬を前に早めの準備に入ったということでしょうか。

ページ先頭へ↑

2013年12月03日AR写真展開催

佐渡 平野 邦典

12月になり佐渡島もすっかり寒くなり、金北山も雪化粧をしています。
トキも色を黒く染め始め、繁殖期に向けて着々と準備を始めているようです。

金北山

さて、毎年恒例となりました「国立公園・野生生物フォトコレクション」が
トキの森公園資料展示館にて開催されています。

場所:トキの森公園資料展示館
開催期間:11月30日~12月23日
開館時間:8:30~17:00
定休日:毎週月曜日(但し、月曜日が国民の祝日にあたるときは火曜日)
及び年末年始(今年は12月26日から1月7日)
協力費:大人 400円
    子人 100円


関東地方の国立公園と国指定鳥獣保護区で活動するアクティブ・レンジャーが撮影した、雄大な自然や動植物の写真で、各地の様子を紹介します。
皆様のお越しをお待ちしております。


写真展会場の様子

ページ先頭へ↑

2013年11月14日はじめまして

佐渡 後藤 由香

11月より佐渡自然保護官事務所のアクティブ・レンジャーとして勤務しております後藤由香です。
以後よろしくお願いします。

さて、佐渡では一昨日、みぞれが降り始め本格的な冬の訪れを感じています。

そんな折、トキのモニタリングを早速開始しています。
佐渡のアクティブ・レンジャーの業務の中心は、放鳥トキの生息状況を日々把握するモニタリング業務です。
実際トキを見るのも初めてだったのですが、飛んでいる際に光で透ける羽は幻想的で、とても感動しました。モニタリングはまだ始めたばかりでこれからトキ三昧の日々を送れると思うととても嬉しいです。

これから、このAR日記を通じトキの様子はもちろん、この目で見た佐渡の良さや素晴らしさを皆さまにご紹介していけたらと思います。
佐渡に訪れたのは初めてで、まだまだ慣れないことが多いですが、少しずつ経験を積み頑張りますのでよろしくお願いいたします。


飛翔するトキとコハクチョウ(2013年10月22日撮影)

モニタリング中に今の状況として写真を撮ることもあるかと思います。
今後は自分の撮った写真でご紹介できたらと思います。

ページ先頭へ↑

2013年11月13日はじめまして

佐渡 後藤 由香

11月より佐渡地区のアクティブ・レンジャーになりました、後藤由香です。
佐渡に訪れたのも初めてで、まだまだ慣れないことが多く、至らないことも多いかと思いますが、少しずつ経験を積み頑張りますのでよろしくお願いいたします。
これから、このAR日記を通しアクティブ・レンジャーの活動や、この目で見た佐渡の良さ素晴らしさを皆さんに紹介していけたらと思います。

実際トキを見るのも初めてで、飛んでいる際に光で透ける羽がとても幻想的で感動しました。
飛んでいる姿を見るたび綺麗だ、と言っているほどです。
今野生のトキはは島内に97羽ほどいるということで、もし佐渡に訪れた際は是非空を見上げてみてください。
私は今のこれだけトキが飛んでいる風景しか知りませんが、これまでそれを夢見てきた方にすると本当に感慨深いものがあるだろうと思います。
今後もっと広い地域でも見られるよう何ができるか考えながら尽力していきたいと思います。
では、今後ともよろしくお願いします。


最後にお知らせを。
今年の3月30日にオープンした「トキふれあいプラザ」について紹介しておきます。
先日行ってきたのですが、ケージの中からは外のようすが見えない(=トキからは人間が見えない)特殊なガラスを窓ガラスとして使用するなどの工夫がされているということで、ほんとに目の前でトキが探餌しているところを見られました。とても感動したので、是非皆さんも訪れていただきたいと思います。

以下紹介
「トキふれあいプラザ」は、これまでより間近にトキの自然に近い姿を見ていただき、トキに親しんで野生復帰の取り組みを知ってもらうことを目的として新しく作られた施設です。施設はトキの森公園内にあり、トキが飛ぶことができるケージが整備され、その中にエサ場となる池や止まり木などを配置し、自然に近い環境を再現することで飛翔・採餌・巣作りなどの生態を観察することができます。
■開館時間  午前8時30分~午後5時まで(入館締切り午後4時30分)
■休館日   12月~2月の毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は、その翌日の火曜日)、年末年始(12月29日から1月3日まで)
■協力費   大人1人400円(一般・高校生)、小人1人100円(中学生・小学生)
※トキ資料展示館との2館分です。
■注意事項  ・観察は静かに、またフラッシュ撮影をしないようお願いします。
        ・混雑時は、入場制限を行うことがあります。
        ・車椅子での見学は可能ですが、介助者が必要となります。
■お問い合わせ先  トキの森公園内 トキふれあいプラザ TEL:0259-24-6550


ふれあいプラザのトキ

ページ先頭へ↑

2013年07月03日2013年放鳥トキ繁殖期報告

佐渡 平野 邦典

7月に入り、佐渡島も蒸し暑くなってきました。放鳥トキも抱卵しているペアは、1組を残すのみとなりました。
3月から繁殖期に入り、3ヶ月が過ぎました。7月3日時点で24組のペアが営巣し、そのうち5組から14羽のヒナが誕生しました。さらにそのうち2組から4羽が巣立ちを迎えました。
巣立った4羽は元気に飛び回り、順調に成長しています。この時期になると親に給餌してもらう回数も減り、自分達の力で探餌するようになります。一人立ちする日も遠くなさそうです。

残念なことに今期は巣立ちを迎えることができなかったヒナが相次ぎました。ハシブトガラスの攻撃により死亡するケース、メスの親鳥による育雛放棄によって死亡するケースなど様々な事象により命を落としていきました。
生まれた8羽すべてが巣立った昨年がたまたま良かっただけ、野生下での巣立ちが如何に難しいかを再認識させられました。

また、今期は18日齢~25日齢(孵化から18日~25日)を迎えたヒナに足環を装着しました。足環を装着する作業は、とても重要です。
足環を装着していないと、ヒナがどこに動いたのかが分からなくなり、またどのくらい生きてどういう生活するのかを解明していくために不可欠となります。

山階鳥類研究所や自然環境センターからお呼びした木登り名人が巣の中にいるヒナを捕獲し、丈夫なカゴに入れて地上に降ろし、足環を装着します。
もちろん安全性は、十分考慮しています。18日齢~25日齢までなら、ヒナは飛べないので巣から落ちる心配もなく、足環装着によるケガの心配もありません。
最悪ヒナが巣から落下した場合も想定して職員がネットを持って巣の下で待機していました。
また足環装着の際、羽毛を採取して付着した血液を用いてDNA分析を行いました。
DNA分析の結果、巣立ったヒナは、オスが1羽とメスが3羽と解りました。

トキの野生復帰はまだまだ道半ばですが、確実に次の世代にバトンは繋がれています。

巣立ちを迎え飛翔する幼鳥2羽

ページ先頭へ↑

2013年01月04日恋の季節到来

佐渡 平野 邦典

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

佐渡島は、昨年末より雪が降り積もり、あたり一面銀世界。佐渡の代表的な山、金北山も雪化粧をしています。
日に照らされた金北山は美しく、感動します。冬の佐渡も見所はいっぱいです。

さて、トキについてですが、恋の季節・・・繁殖期が近づき「生殖羽」(繁殖羽)に変化しつつあります。少なくても12羽のトキが首から背中にかけてうっすらと黒くなっています。
「生殖羽」とは、春から夏に見られる繁殖に関係する羽のことをいい、繁殖可能であることを示します。
トキの場合は、首のあたりの皮膚が粉状になってはがれ、それを羽や頭などに擦りつけることによって黒く変色していきます。黒い背中は保護色にもなると言われています。

気になる相手には、枝を渡したり、羽繕いをしてあげたりします。最近ではそれらの行動がよく見られるようになりました。婚活中といったところでしょうか。

今年も昨年に続きヒナ誕生が期待されます。今年も何羽のヒナが生まれるか今から楽しみです。


ページ先頭へ↑

2012年01月27日仲良きことは美しきかな

佐渡 平野 邦典

日本各地で雪の日が多い天気になっていますが、佐渡島でも大雪が降っています。雪が降っている日は、モニタリングも一苦労です。トキと雪が重なって何を見ているか分からなくなったり、水田などに降りて採餌を始めても、積雪でまったく発見できなくなったりします。年末から積もっていた雪がようやく溶け始めたと喜んだのもつかの間、先日の大雪でまた雪国に戻ってしまいました。
雪が降らない暖かい春の到来が待ち遠しいです。
さて、こんな大雪でもトキは元気に生活をしています。水田が雪に覆われてエサを食べる場所が限られていますが、水路や雪が溶けている場所を巧みに見つけて採餌しています。大雪によるエサ不足を心配していましたが、大丈夫そうで安心しました。
そしてこのトキ達は、もうすぐ繁殖期を迎えます。最近では、気になる相手に枝を渡したりと、そわそわして落ち着きがないように見えます。枝渡しなどにより、仲良しになったペアは一緒に行動することが多くなります。ですが、その周りには、お邪魔虫・・・という訳ではありませんが、相手が見つかっていないトキがいます。今のところ仲を引き裂いたりすることはないので害はありませんが、「あなた達もはやくペアをつくりなさい」と言いたくなります。
多くのペアができ、繁殖、育雛が成功し、野生トキ二世が佐渡の空を舞う日が待ち遠しいです。


ねぐらに2羽並んで帰る様子

ページ先頭へ↑

ページ先頭へ