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関東地方環境事務所

報道発表資料

2015年04月14日
  • 報道発表

(定例発表)野生下のトキの営巣状況について

平成27年4月14日(火)

関東地方環境事務所
所長 上杉 哲郎
野生生物課長 荒牧 まりさ
(℡:048-600-0817)

佐渡自然保護官事務所
首席自然保護官 広野 行男
(℡:0259-22-3372)

本日時点での野生下のトキの営巣状況について、知らせします。

営巣が確認されているペアは18組、そのうち17組で抱卵が確認されています。

1 抱卵を確認したペアについて

(1)個体番号

 No.177(2012年生まれ、オス) 及び No.199(2012年生まれ、メス)

(2)確認日

 平成27年4月13日(月)

(3)場所

 新潟県佐渡市

(4)経過

 このペアは、4月3日に営巣を確認していた
 4月13日午前7時42分頃から8時18分頃にかけて、環境省職員が巣を観察したところ、巣上にNo.199(メス)が座り込む様子が確認されたことから、抱卵を開始したものと判断した。
 4月10日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、10日の夕刻以降に産卵した可能性が高いと思われる。

2 営巣・抱卵を確認したペア

(Ⅰ)

(1)個体番号

 No.161(2011年生まれ、オス) 及び No.149(2012年生まれ、メス)

(2)確認日

 平成27年4月13日(月)

(3)場所

 新潟県佐渡市

(4)経過

 このペアは、3月下旬頃から2羽で探餌する様子が観察され、4月上旬からは枝を運ぶ様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。
 4月13日午前6時29分頃から7時17分頃にかけて、環境省職員が観察したところ、スダジイの樹上に巣が造られ巣上にNo.149(メス)が座り込んでいる様子を確認したことから、抱卵を開始したものと判断した。
 4月12日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、12日の夕刻以降に産卵した可能性が高いと思われる。
 営巣場所は、水田に隣接する雑木林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

(Ⅱ)

(1)個体番号

 No.143(2011年生まれ、オス) 及び No.183(2013年生まれ、メス)

(2)確認日

 平成27年4月13日(月)

(3)場所

 新潟県佐渡市

(4)経過

 このペアは、3月下旬に擬交尾する様子が観察され、4月上旬からは同ペアとみられる個体が枝を運ぶ様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。
 4月13日午前11時25分頃から11時45分頃にかけて、モニタリングチーム(調査請負事業者職員)が観察したところ、スギの樹上に巣が造られ1羽が座り込んでいる様子を確認したことから、抱卵を開始したものと判断した。
 4月10日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、10日の夕刻以降に産卵した可能性が高いと思われる。
 営巣場所は、集落に隣接する杉林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

(Ⅲ)

(1)個体番号

 No.85(2009年生まれ、オス) 及び No.93(2009年生まれ、メス)

(2)確認日

 平成27年4月14日(火)

(3)場所

 新潟県佐渡市

(4)経過

 このペアは、3月下旬から枝を運ぶ様子が観察され、4月上旬以降2羽で巣造りする様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。
 4月14日午前10時45分頃から11時43分頃にかけて、環境省職員及びモニタリングチーム(調査請負事業者職員)が観察したところ、スギの樹の巣上にNo.93(メス)が座り込んでいる様子を確認したことから、抱卵を開始したものと判断した。
 前日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、13日の夕刻以降に産卵した可能性が高いと思われる。
 営巣場所は、3月26日にNo.107とNo.95のペアが営巣していた場所と同位置で、集落に隣接する杉林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

3 抱卵中止を確認したペア

(Ⅰ)

(1)個体番号

 No.137(2011年生まれ、オス) 及び No.194(2012年生まれ、メス)

(2)確認日

 平成27年4月13日(月)

(3)場所

 新潟県佐渡市

(4)経過

 このペアは、3月27日に抱卵を確認していた。
 4月13日午前5時30分頃に、モニタリングチーム(新潟大学職員)が巣を観察したところ、巣が空いた状態が確認され、同午後5時6分頃に、環境省職員が同巣を再度観察した際にも同様の状態で、抱卵の継続が確認できなかったことから、抱卵を中止したものと判断した。
 なお、卵の殻の回収は本日時点で実施しておらず、巣内の観察は困難であり、抱卵を中止した理由は不明である。

(Ⅱ)

(1)個体番号

 足環なし(オス) 及び No.127(2011年生まれ、メス)

(2)確認日

 平成27年4月13日(月)

(3)場所

 新潟県佐渡市

(4)経過

 このペアは、3月28日に抱卵を確認していた。
 4月13日午前5時50分頃に、モニタリングチーム(新潟大学職員)が巣を観察したところ、巣が空いた状態が確認され、同午後4時26分頃に、環境省職員が同巣を再度観察した際にも同様の状態で、抱卵の継続が確認できなかったことから、抱卵を中止したものと判断した。
 なお、卵の殻の回収は本日時点で実施しておらず、巣内の観察は困難であり、抱卵を中止した理由は不明である。

(Ⅲ)

(1)個体番号

 足環なし(オス) 及び No.96(2010年生まれ、メス)

(2)確認日

 平成27年4月13日(月)

(3)場所

 新潟県佐渡市

(4)経過

 このペアは、3月28日に抱卵を確認していた。
 4月13日午前6時30分頃に、モニタリングチーム(市民ボランティア)が巣を観察したところ、巣が空いた状態が確認され、同午後5時5分頃に、環境省職員が同巣を再度観察した際にも同様の状態で、抱卵の継続が確認できなかったことから、抱卵を中止したものと判断した。
 なお、卵の殻の回収は本日時点で実施しておらず、巣内の観察は困難であり、抱卵を中止した理由は不明である。

4 野生下のトキの営巣状況(まとめ)

(1)営巣・抱卵中

番号 生まれ年 性別

状況

No.86  2009年 オス

No.134 2011年 メス

3月15日 スギで営巣を確認

3月22日 抱卵確認

     (21日夕刻以降に産卵と推定)

足環なし    オス

No.201 2012年 メス

3月24日 スダジイで営巣・抱卵を確認

(観察経過から産卵時期の推定は困難)

No.68  2010年 オス

No.78  2010年 メス

3月26日 クロマツで営巣・抱卵を確認

(25日夕刻以降に産卵と推定)

No.67  2009年 オス

No.80  2010年 メス

3月23日 スギで営巣を確認

3月26日 抱卵確認

(25日夕刻以降に産卵と推定)

No.33  2008年 オス

No.38  2007年 メス

3月19日 クロマツで営巣を確認

3月27日 抱卵確認

(26日夕刻以降に産卵と推定)

No.71  2009年 オス

No.79  2010年 メス

3月24日 スダジイで営巣を確認

3月27日 抱卵確認

(26日夕刻以降に産卵と推定)

No.98  2010年 オス

No.156 2011年 メス

3月23日 スギで営巣を確認

3月27日 抱卵確認

(24日夕刻以降に産卵と推定)

No.08  2006年 オス

No.25  2008年 メス

3月30日 スギで営巣・抱卵を確認

(29日夕刻以降に産卵と推定)

No.74  2009年 オス

足環なし     メス

3月26日 スギで営巣を確認

4月1日  抱卵確認

(29日夕刻以降に産卵と推定)

No.92  2009年 オス

No.200  2012年 メス

4月2日  スギで営巣・抱卵を確認

(29日夕刻以降に産卵と推定)

No.136 2009年 オス

No.196  2012年 メス

4月7日  スダジイで営巣・抱卵を確認

(5日夕刻以降に産卵と推定)

No.A02 2013年 オス

No.A01 2013年 メス

4月10日 クロマツで営巣・抱卵を確認

(観察経過から産卵時期の推定は困難)

No.146 2011年 オス

No.163  2011年 メス

4月8日  スギで営巣を確認

4月12日 抱卵確認

(10日夕刻以降に産卵と推定)

No.177 2012年 オス

No.199  2012年 メス

4月3日  サクラで営巣を確認

4月13日 抱卵確認

(10日夕刻以降に産卵と推定)

No.161 2011年 オス

No.149  2012年 メス

4月13日 スダジイで営巣・抱卵を確認

(12日夕刻以降に産卵と推定)

No.143 2011年 オス

No.183  2013年 メス

4月13日 スギで営巣・抱卵を確認

(10日夕刻以降に産卵と推定)

No.85 2009年 オス

No.93  2009年 メス

4月14日 スギで営巣・抱卵を確認

(13日夕刻以降に産卵と推定)

(2)営巣中(抱卵未確認)

番号 生まれ年 性別

状況

No.72 2009年 オス

No.A04 2013年 メス

4月3日  クロマツで営巣を確認

(3)営巣・抱卵中止

番号 生まれ年 性別

状況

足環なし    オス

No.158 2010年 メス

3月24 日 クロマツで営巣を確認

3月27日 営巣中止を確認

No.105 2010年 オス

No.157 2010年 メス

3月22日 スギで営巣・抱卵を確認

     (観察経過から産卵時期の推定は困難)

3月27日 抱卵中止を確認

No.50  2007年 オス

No.114 2011年 メス

3月25日 スギで営巣・抱卵を確認

(22日夕刻以降に産卵と推定)

4月3日  抱卵中止を確認

No.107 2010年 オス

No.95  2010年 メス

3月26日 スギで営巣を確認

3月29日 抱卵確認

(27日夕刻以降に産卵と推定)

4月6日  抱卵中止を確認

No.91  2009年 オス

No.154  2009年 メス

4月2日  スギで営巣を確認

4月6日  抱卵確認

(5日夕刻以降に産卵と推定)

4月8日  抱卵中止を確認

     (卵の殻1個分を回収)

足環なし    オス

No.A03 2013年 メス

3月27日 クロマツで営巣を確認

4月10日 抱卵確認

(9日夕刻以降に産卵と推定)

4月12日 抱卵中止を確認

No.137 2011年 オス

No.194 2012年 メス

3月19日 クロマツで営巣を確認

3月27日 抱卵確認

(26日夕刻以降に産卵と推定)

4月13日 抱卵中止を確認

足環なし    オス

No.127 2010年 メス

3月28日 クロマツで営巣・抱卵を確認

(27日夕刻以降に産卵と推定)

4月13日 抱卵中止を確認

足環なし    オス

No.96  2010年 メス

3月30日 クロマツで営巣・抱卵を確認

(29日夕刻以降に産卵と推定)

4月13日 抱卵中止を確認