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関東地方環境事務所

報道発表資料

2016年04月19日
  • 報道発表

(定例発表)野生下のトキの営巣状況について

平成28年4月19日(火)

関東地方環境事務所

所 長    上杉 哲郎

野生生物課長 澤  邦之

(℡:048-600-0817)

佐渡自然保護官事務所

首席自然保護官 広野 行男

(℡:0259-22-3372)

本日時点での野生下のトキの営巣状況について、お知らせします。

営巣が確認されているペアは、全体で34組、そのうち1組で育雛、31組で抱卵が確認されています。

1 再抱卵を確認したペアについて

(1)個体番号

No.211(2013年生まれ オス) 及び 足環なし(メス)

(2)確認日

平成28年4月19日(火)

(3)場 所

新潟県佐渡市

(4)経 過

このペアは、4月12日に抱卵が確認された後、4月15日に抱卵中止を確認していた。

4月19日午前6時32分頃から6時43分頃にかけて環境省職員が巣を観察したところ、巣上に足環なし個体(メス)が座り込む様子が確認されたことから、抱卵を再開したものと判断した。

4月18日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、同日の夕刻以降に産卵した可能性が高いと思われる。

営巣場所は、4月12日に抱卵が確認された場所と同位置で、水田に隣接する杉林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

2 抱卵を確認したペアについて

(1)個体番号

No.169(2011年生まれ オス) 及び No.157(2010年生まれ メス)

(2)確認日

平成28年4月15日(金)

(3)場 所

新潟県佐渡市

(4)経 過

このペアは、4月13日に営巣を確認していた。

4月15日午後5時10分頃から5時33分頃にかけて、モニタリングチーム(調査請負事業者職員)が巣を観察したところ、巣上に1羽が座り込む様子が確認されたことから、抱卵を開始したものと判断した。

4月14日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、同日の夕刻以降に産卵した可能性が高いと思われる。

3 営巣・抱卵を確認したペアについて

(Ⅰ)

(1)個体番号

足環なし(オス) 及び No.148(2012年生まれ メス)

(2)確認日

平成28年4月18日(月)

(3)場 所

新潟県佐渡市

(4)経 過

これまでの観察経過から、4月中旬頃まで同ペアの特定ができていなかったが、営巣地付近にて2羽で行動する様子が観察されていたため、注意して観察を継続していた。

4月18日午前9時20分頃から9時50分頃にかけて、モニタリングチーム(新潟大学職員)が巣を観察したところ、スギの樹上に巣が造られ巣上に1羽が座り込む様子が確認されたことから、抱卵を開始したものと判断した。

4月16日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、同日の夕刻以降に産卵した可能性が高いと思われる。

営巣場所は、水田に隣接する杉林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

(Ⅱ)

(1)個体番号

No.106(2010年生まれ オス) 及び No.182(2013年生まれ メス)

(2)確認日

平成28年4月18日(月)

(3)場 所

新潟県佐渡市

(4)経 過

4月上旬頃から営巣地付近で同ペアとみられる個体が行動する様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。

4月18日午前9時55分頃から10時30分頃にかけて、モニタリングチーム(新潟大学職員)が巣を観察したところ、スギの樹上に巣が造られ巣上に1羽が座り込む様子が確認されたことから、抱卵を開始したものと判断した。

4月15日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、同日の夕刻以降に産卵した可能性が高いと思われる。

営巣場所は、水田に隣接する杉林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

(Ⅲ)

(1)個体番号

No.A09(2014年生まれ オス) 及び No.219(2014年生まれ メス)

(2)確認日

平成28年4月19日(火)

(3)場 所

新潟県佐渡市

(4)経 過

4月上旬頃から営巣地付近で同ペアとみられる個体が行動する様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。

4月19日午前9時26分頃から10時20分頃にかけて、モニタリングチーム(新潟大学職員)が巣を観察したところ、スギの樹上に巣が造られ巣上に1羽が座り込む様子が確認されたことから、抱卵を開始したものと判断した。

4月18日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、同日の夕刻以降に産卵した可能性が高いと思われる。

営巣場所は、水田に隣接する杉林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

4 営巣を確認したペアについて

(1)個体番号

足環なし(オス) 及び No.234(2013年生まれ メス)

(2)確認日

平成28年4月16日(土)

(3)場 所

新潟県佐渡市

(4)経 過

4月中旬頃にかけて営巣地付近で同ペアとみられる個体が行動する様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。

4月16日午前10時34分頃から11時4分頃にかけて環境省職員が巣を観察したところ、2羽で巣造りする様子が確認され、巣材がある程度積み重なっている状態とみられることから、営巣を開始したものと判断した。

営巣場所は、水田に隣接する杉林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

5 抱卵中止を確認したペアについて

(Ⅰ)

(1)個体番号

No.204(2013年生まれ オス) 及び No.224(2012年生まれ メス)

(2)確認日

平成28年4月18日(月)

(3)場 所

新潟県佐渡市

(4)経 過

このペアは、4月14日に営巣を確認していた。

4月17日午前5時25分頃から5時45分頃にかけて、モニタリングチーム(調査請負事業者職員)が巣を観察したところ、巣上に1羽が座り込む様子が確認されたことから、抱卵を開始したものと判断されたが、4月18日午前6時15分頃から6時53分頃にかけて、2羽が付近の水田で探餌する様子をモニタリングチーム(市民ボランティア)が確認し、9時39分頃から9時49分頃にかけて環境省職員が巣を観察したところ、巣が空いた状態となり抱卵の継続が確認できなかったことから、抱卵を中止したものと判断した。

なお、同日に巣の下を踏査したところ卵の殻等はなく、巣内の観察は困難であり、抱卵を中止した理由は不明である。

(Ⅱ)

(1)個体番号

No.136(2009年生まれ オス) 及び 足環なし(メス)

(2)確認日

平成28年4月18日(月)

(3)場 所

新潟県佐渡市

(4)経 過

このペアは、4月10日に抱卵を確認していた。

4月18日午前9時3分頃から9時13分頃にかけて、環境省職員が巣を観察したところ、巣が空いた状態となり抱卵の継続が確認できなかったことから、抱卵を中止したものと判断した。

なお、同日に巣の下を踏査したところ、卵の殻3個分を確認し回収したが、巣内の観察は困難であり、抱卵を中止した理由は不明である。 

6 野生下のトキの営巣状況(まとめ)

(1)営巣中(育雛中)

番号 生まれ年 性別

状 況

足環なし    オス

No.201 2012年 メス

3月17日 スダジイで営巣・抱卵を確認

(観察経過から産卵時期の推定は困難)

4月14日 ヒナ2羽を確認

(2)営巣中(抱卵中)

番号 生まれ年 性別

状 況

No.A02 2013年 オス

No.A01 2013年 メス

3月18日 アカマツで営巣を確認

3月20日 抱卵確認

(19日夕刻以降に産卵と推定)

No.143 2011年 オス

No.183 2013年 メス

3月18日 スギで営巣を確認

3月22日 抱卵確認

(19日夕刻以降に産卵と推定)

No.205 2012年 オス

No.192 2012年 メス

3月22日 スギで営巣を確認

3月23日 抱卵確認

(22日夕刻以降に産卵と推定)

No.68  2009年 オス

No.78  2010年 メス

3月18日 クロマツで営巣を確認

3月24日 抱卵確認

(22日夕刻以降に産卵と推定)

No.86  2009年 オス

No.134 2011年 メス

3月22日 スギで営巣を確認

3月25日 抱卵確認

(22日夕刻以降に産卵と推定)

No.33  2008年 オス

No.38  2007年 メス

3月17日 クロマツで営巣を確認

3月25日 抱卵確認

(24日夕刻以降に産卵と推定)

足環なし     オス

No.127 2011年 メス

3月24日 クロマツで営巣を確認

3月26日 抱卵確認

(25日夕刻以降に産卵と推定)

No.161 2013年 オス

No.149 2013年 メス

3月27日 スダジイで営巣・抱卵を確認

(25日夕刻以降に産卵と推定)

No.72  2009年 オス

足環なし     メス

3月24日 クロマツで営巣を確認

3月28日 抱卵確認

(25日夕刻以降に産卵と推定)

No.172 2011年 オス

No.202 2012年 メス

3月28日 スギで営巣・抱卵を確認

(観察経過から産卵時期の推定は困難)

No.110 2010年 オス

No.163 2011年 メス

3月29日 スギで営巣・抱卵を確認

     (28日夕刻以降に産卵と推定)

No.11  2006年 オス

No.03  2005年 メス

3月29日 スギで営巣・抱卵を確認

     (27日夕刻以降に産卵と推定)

No.107 2010年 オス

No.154 2009年 メス

3月30日 スギで営巣・抱卵を確認

     (29日夕刻以降に産卵と推定)

足環なし     オス

No.96  2011年 メス

3月31日 クロマツで営巣・抱卵を確認

     (26日夕刻以降に産卵と推定)

No.74  2009年 オス

足環なし     メス

3月14日 スギで営巣を確認

3月31日 抱卵確認

(29日夕刻以降に産卵と推定)

No.67  2009年 オス

No.95  2010年 メス

4月1日  スギで営巣・抱卵を確認

    (31日夕刻以降に産卵と推定)

No.177 2012年 オス

No.199 2012年 メス

4月4日  スギで営巣・抱卵を確認

    (3日夕刻以降に産卵と推定)

足環なし     オス

No.A21 2014年 メス

4月5日  スダジイで営巣を確認

4月6日  抱卵確認

(5日夕刻以降に産卵と推定)

足環なし     オス

No.A14 2014年 メス

4月7日  クロマツで営巣・抱卵を確認

    (5日夕刻以降に産卵と推定)

足環なし     オス

足環なし     メス

3月31日 スダジイで営巣・抱卵を確認

(4月8日に同ペアであることを確認)

     (観察経過から産卵時期の推定は困難)

No.187 2012年 オス

No.232 2013年 メス

4月8日  スギで営巣・抱卵を確認

(5日夕刻以降に産卵と推定)

No.84  2009年 オス

No.180 2013年 メス

3月29日 スギで営巣を確認

4月9日  抱卵確認

(8日夕刻以降に産卵と推定)

足環なし     オス

No.227 2012年 メス

3月31日 落葉広葉樹で営巣を確認(樹種不明)

4月11日 抱卵確認

(8日夕刻以降に産卵と推定)

No.91  2009年 オス

No.181 2013年 メス

4月8日 スギで営巣・抱卵を確認

(4月11日に同ペアであることを確認)

     (観察経過から産卵時期の推定は困難)

No.A13 2014年 オス

No.A04 2013年 メス

3月31日 スダジイで営巣を確認

4月13日 抱卵確認

(12日夕刻以降に産卵と推定)

No.135 2006年 オス

No.184 2013年 メス

4月15日 スギで営巣・抱卵を確認

(11日夕刻以降に産卵と推定)

No.169 2011年 オス

No.157 2010年 メス

4月13日 スギで営巣を確認

4月15日 抱卵確認

(14日夕刻以降に産卵と推定)

足環なし     オス

No.148 2012年 メス

4月18日 スギで営巣・抱卵を確認

(14日夕刻以降に産卵と推定)

No.106 2010年 オス

No.182 2013年 メス

4月18日 スギで営巣・抱卵を確認

(15日夕刻以降に産卵と推定)

No.211  2013年 オス

足環なし     メス

4月8日  スギで営巣を確認

4月12日 抱卵確認

(8日夕刻以降に産卵と推定)

4月15日 抱卵中止を確認

4月19日 再営巣・抱卵を確認

     (18日夕刻以降に産卵と推定) 

No.A09 2014年 オス

No.219 2014年 メス

4月19日 スギで営巣・抱卵を確認

(18日夕刻以降に産卵と推定)

(3)営巣中(抱卵未確認)

番号 生まれ年 性別

状 況

No.92  2009年 オス

No.200 2012年 メス

4月15日 スギで営巣を確認

足環なし     オス

No.234 2013年 メス

4月16日 スギで営巣を確認

(4)営巣・抱卵中止

番号 生まれ年 性別

状 況

No.23  2008年 オス

No.26  2008年 メス

3月16日 スギで営巣を確認

3月22日 抱卵確認

(20日夕刻以降に産卵と推定)

3月25日 抱卵中止を確認

No.08  2006年 オス

No.25  2008年 メス

3月29日 スギで営巣・抱卵を確認

(観察経過から産卵時期の推定は困難)

4月8日  抱卵中止を確認

(卵の殻1個分を回収)

No.98  2010年 オス

No.156 2011年 メス

3月10日 スギで営巣を確認

3月20日 抱卵確認

(19日夕刻以降に産卵と推定)

4月9日  抱卵中止を確認

     (卵の殻2個分及び割れた卵3個を回収)

No.138 2011年 オス

No.195 2012年 メス

4月4日  スギで営巣・抱卵を確認

(観察経過から産卵時期の推定は困難)

4月11日 抱卵中止を確認

     (卵の殻5個分を回収)

No.50  2007年 オス

No.114 2011年 メス

3月18日 スギで営巣を確認

3月20日 抱卵確認

(19日夕刻以降に産卵と推定)

4月13日 抱卵中止を確認

No.214 2013年 オス

No.203 2013年 メス

3月22日 スギで営巣を確認

3月28日 抱卵確認

(27日夕刻以降に産卵と推定)

4月15日 抱卵中止を確認

   (卵の殻2個分を回収)

No.136  2009年 オス

足環なし     メス

4月10日 スギで営巣・抱卵を確認

(8日夕刻以降に産卵と推定)

4月18日 抱卵中止を確認

     (卵の殻3個分を回収)

No.204 2013年 オス

No.224 2012年 メス

4月14日 イヌシデで営巣を確認

4月17日 抱卵確認

(14日夕刻以降に産卵と推定)

4月18日 抱卵中止を確認

7 2012年~2016年の繁殖結果・繁殖状況

営巣

ふ化

巣立ち

形成ペア数

ヒナをふ化

させたペア数

ふ化した

ヒナの羽数

巣立ちさせた

ペア数

巣立ちした

羽数

2012年

18

3

8

3

8

2013年

24

5

14

2

4

2014年

35

14

36

11

31

2015年

38

12

21

8

16

2016年

42※

1

2

※ 現時点までに形成されたペア42組のうち

・営巣中のペア34組(うち1組が育雛、31組が抱卵、2組が未抱卵)

・営巣・抱卵を中止したペア8組