ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2008年8月 6日

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2008年08月06日自然と共生するために

小笠原国立公園 小笠原 沼田伸一

前回の問題の答えはお分かりですね。
答えは鯨類。イルカ・クジラです。
最近私も会いに行っていないので、近々行きたいです。
って、こんなこと言えるなんて小笠原ならではですね。

夏休みに入っている方々も増えてきて、小笠原に来島される人も増えてきました。
皆さん海へ山へと繰り出すかと思いますが、ひとつお願いがあります。

環境省では、貴重な動植物に恵まれた小笠原を後世に引き継ぐために必要な利用のための基本的なルールを、平成11年に東京都、小笠原村、有識者の方々のご協力を頂き、『小笠原を訪れるみんなのルール』として『小笠原カントリーコード』を定めました。

この小笠原の大自然を未来へ残すために、皆さんご協力お願い致します。

小笠原カントリーコード
~自然と共生するための10ヵ条~

1『貴重な小笠原を後世に引き継ぐ』
 貴重な動植物に恵まれた豊かな自然や、その中で育まれた独自の文化など小笠原の自然や文化について様々なことを学び、これらが後世に引き継がれるよう大切にします。

2『ゴミは絶対捨てずに、すべて持ち帰る』
 小笠原では、日頃から島内美化に努め、また、廃棄車両は島外に持ち出して処分しています。こうした島の人達の努力を見習い、ゴミの持ち帰り運動に協力します。

3『歩道をはずれて歩かない』
 歩道でない場所を歩くと、迷いやすいばかりか、植生を傷めることにもなります。歩道をはずれて歩かないようにします。道に不慣れな場合は地元のガイドさんなど地理に詳しい人と歩きます。

4『動植物を採らない、持ち込まない、持ち帰らない』
 海中も含め、自然の中で生きる多様な野生動植物は、小笠原固有の生態系の重要な構成員です。しかし中には繊細で傷つきやすく、過去に絶滅したり、現在、絶滅の危機に瀕している動植物など少なくありません。この貴重な生態系を保全するため、動植物は持ち込まず、持ち帰らず、野生動植物を採ったりしません。

5『動植物に気配りをしながらウォッチングを楽しむ』
 小笠原ではホエールウォッチング、バードウォッチングなど自然観察が盛んです。こうした楽しみ方が、いつまでも続けられるよう、出来る限り、動植物に影響を与えないような見方や楽しみ方を心がけます。

6『サンゴ礁等の特殊地形を壊さない』
 サンゴ礁などは小笠原の自然を語る大切な歴史の証人です。地形について学び、大切にします。

7『来島記念などの落書きをしない』
 小笠原では看板類が少なく、自然と一体となったすっきりとした景観が魅力の一つです。来島記念などの落書きは、この美しい景観を傷つけることになるので、絶対しません。

8『全島キャンプ禁止となっているので、キャンプはしない』
 小笠原では全島でキャンプが禁止されています。自身の生命は身体の安全はもとより、小笠原の美しい自然と静かな村民生活を守るためにも、宿泊には旅館や船を利用し、キャンプは絶対にしません。

9『移動は、できるだけ自分のエネルギーを使う』
 島内では、なるべく自転車に頼らず、できるだけ徒歩や自転車など自力移動を心がけ、のんびりと小笠原を楽しみます。

10『水を大切にし、トイレなど公共施設をきれいに使う』
 小笠原では水は大変貴重でかけがいのないものです。水は大切に使い無駄にしません。また、トイレをはじめ、公共施設の汚れや破損は、ちょっとした不注意が原因になります。後から使う人達が不快にならないよう一人ひとりが気をつけて使います。



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