2013年8月29日
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2013年08月29日夏から秋へ
尾瀬国立公園 服部 恵子
尾瀬の短い夏が終わりに近づき、
数週間前からすでに秋の気配が感じられます。
晴れた日の日中の気温は20℃近く、朝晩は10~15℃ぐらいまで冷え込みます。
湿原は少しずつオレンジ色に色づいてきました。
9月の中旬には草紅葉が見頃を迎えそうです。
尾瀬ヶ原で見かけるキリギリスも緑色の個体ばかりだったものが、
今は茶色い個体がほとんどです。
こちらの写真はキリギリスの交尾中の写真です。
左がメスで右の仰向けになっている個体がオスです。
オスが精球という白い物質をメスに渡すと、
そこから精子が放出されてメスの受精嚢に入ります。
その後、残った精球はメスが食べて卵を産むための栄養にするのだそうです。
富士見峠からアヤメ平へ向かう登山道の脇には、
尾瀬の花期終盤を飾るオヤマリンドウが開花していました。
マルハナバチが、狭い花の開口部を一生懸命こじ開けている姿が可愛らしかったです。
檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。
尾瀬の湿原の花リレーももう終盤にさしかかり、草紅葉へのカウントダウンがはじまりました。
そんな中、気持ちよ~く湿原を歩いていると、こんな光景をよく目にします。
これは、ミズバショウの果実をツキノワグマが食べた跡です。
座って食べるので、ミズバショウの葉っぱはぺしゃんこです。
早朝には木道に糞が落ちていることもあり、ミズバショウの種が一杯含まれているのを見ることが出来ます。
クマはミズバショウの果実が大好きなんですね。
まさに食欲の秋。私と通じるものを感じます!!
さてこのクマ、薄暗い時間帯から活動を始めます。
日が短くなってきましたので、クマ鈴は必ず携帯をお願いします。
今年は食欲の秋らしく、ブナの実が豊作とのこと。
ブナの実が多い年はオコジョがよく見られるそうです。
ちなみにオコジョはクマ鈴の音が好きだとか・・・!?
クマ鈴を携帯していると、もしかしたらオコジョに遭遇できるかもしれません!!