関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、日光、尾瀬、秩父多摩甲斐、小笠原、富士箱根伊豆、南アルプス国立公園があります。
さて、春を迎えて新年度が始まりましたね。
春は社会人にとって異動の時期でもありますが、シカにとっても“いどう”の時期です。とはいっても、もちろん異動ではなく、季節的な“移動”です。
季節移動を含めシカの土地利用頻度の状況を把握するため、昨年度に引き続き、赤外線センサーカメラを設置してきました。昨年度は、北上する春の戻りジカの動きが早かった傾向があったので、今年度はそれを逃すまいと早めに設置してきました。
奥日光はまだ冬景色ですが、だいぶ積雪量が減ったように思います。冬に備えて南下する季節移動の時期は、雪上に多数の足跡が見られたのですが、今回の設置時には雪面に足跡はほとんど見られませんでした。代わりに山の南側斜面や尾根などの雪のないところでは、糞や足跡など痕跡が確認でき、そのような場所で5頭のシカを目視しました。シカも春を迎えて動き始めているのかもしれませんね。
まるで日光の桜の北上とともに、奥日光でシカも北上中です。
今後も、カメラ調査で引き続きシカの動向を探りたいと思います。