2014年9月24日
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2014年09月24日前を向いて歩こう
尾瀬国立公園 服部 恵子
尾瀬ではすでに秋の陽気で、
9月18日の尾瀬ヶ原の気温は日中でも10℃前後でした。
湿原は早くも草紅葉(くさもみじ)の見頃を迎えています。
そんな草紅葉に見とれてよそ見をしたり、
おしゃべりに夢中になって歩いたりすると、
ふとした瞬間に木道を踏み外してしまうことがあります。
そして、時に大怪我につながることがあります。
尾瀬では1基あたり幅50㎝、長さ4m程の木道が連なっています。
木道と木道の間にはつなぎ目があり、
コンクリートのように平らではありません。
湿原の上にあるがゆえに傾いていることもあります。
何かを見る時は立ち止まって、歩くときは前を向いて歩きましょう。
環境省も木道を整備しており、
巡視の際には木道を見ながら歩いていることも多いのですが、
実は木道を見ながら歩いているといろいろな生き物に出会います。
普通に歩いているとすぐに草の中に逃げ込んでしまうカナヘビ。
そっと近づけばこんな風に写真を撮ることができます。
気付かなければ踏み潰してしまいそうなコウガイビル。
ヒルという名前ですが血はすいませんし、
血を吸うヒルとは無縁の扁形動物です。
下を向いて歩くのも楽しみ方の1つとして提案したいと思います。
尾瀬国立公園というと湿原のイメージが強いですが、国立公園の大半は森林が占めており、国立公園の北側には三条の滝を始め6つの滝があります。
そのうちの1つ、竜の門の滝に行って来ました。
竜の門の滝の登山口は、途中まで会津駒ヶ岳への車道を上がっていきます。
車でほぼ滝の入口付近まで登れてしまうので、時々散歩がてら見に来る方もいるようです。
登山口付近にはカメバヒキオコシ(写真左上)、サラシナショウマ(写真右上)、ゲンノショウコ(写真左下)、ホツヅジ(写真右下)などが咲いていました。
階段状に整備された登山道を10分ほど登っていくと、竜の門の滝の展望台に到着です。
朝に雨が降っていたお陰か、水量の多い迫力のある滝を見ることができました。
思いの外登山口から簡単に着いてしまったので、歩くのが好きな方は、一番下の駐車場に車を置いて車道を歩いて行くのがよいかもしれません。
滝を見て爽やかな気分で下山してきた私ですが、最後にとても残念なものを見つけてしまいました。
入口の木の陰に隠すように置かれていたゴミ袋です。
ゴミ袋の中身は、コンビニのおにぎりとパンの袋、空のペットボトル。周囲には空き缶も散乱していました。
自然の中に来て、自然を汚して帰るのはマナー違反です。
ゴミは必ず持ち帰って頂くようお願いします。