2015年3月13日
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2015年03月13日平成26年度尾瀬国立公園協議会
尾瀬国立公園 服部 恵子
3月10日'火)に尾瀬国立公園協議会が開催されました。
事務局を含めて、出席者は総勢31名です。
国や都道府県、市町村、土地所有者さん、山小屋さん、ガイドさん、自然保護団体、学者さん、
尾瀬国立公園には非常に多くの方が携わっていることを実感しました。
協議会の中では、
尾瀬沼ビジターセンターの再整備計画についてや
東京電力さんと尾瀬保護財団さんのホームページの改定について、
入山口の利用分散化を図るための事業の実施状況および計画などが話し合われました。
関係者が多い分、色々な人の思いや考えが交錯して複雑な部分は難点ですが、
まさに『みんなの尾瀬を みんなで守り、みんなで楽しむ』
という尾瀬のスローガンに即した集まりのように思います。
登山者の皆様もご協力をお願いいたします。
写真は、3月5日(木)の鳩待峠へと続く戸倉ゲートの状況です。
今年は雪が多く、山小屋さん達は除雪に大忙しです。
10日から降り続いた雪で、すっかり冬に戻ってしまった檜枝岐村です。
とはいえ、不思議なもので、また雪が降ると何だか落ち着いたりもして・・・。
雪国の人達は昔からこんな気分で毎年春を迎えてきたのかもしれないと思うと、何だか感慨深いです。
さて、この時期に事務所の対岸に毎年訪れるお客様がいます。
天然記念物のカモシカです。
降雪が落ち着いて少し春らしくなってきた頃に、山から下りてきた姿を見ることができます。
この日は美味しそうに新芽をモグモグ。
そしてお腹いっぱいになったのか寝そべっていました。
こうしてのんびりと4時間ほど滞在して立ち去っていきました。
カモシカは好奇心が旺盛らしく、人間を見に来ることもあるそうです。
このカモシカも、食事のついでに、せわしなく働いている人間を観察しに来たのかもしれません。
カモシカは『シカ』とついていますが、分類上は『ウシ』の仲間です。
言われてみれば、このゆったりとした姿は、シカよりも放牧されている牛に近いような・・・気もします。
そんなカモシカですが、ニホンジカと食性が被ることもあり、ニホンジカの急激な増加によって生息域が追いやられていると聞きます。
あと1~2ヶ月もすれば、越冬の為に移動していたニホンジカの群れが檜枝岐にも帰ってくるでしょう。
ニホンジカに負けずに、来年もこの場所に姿を見せに来て欲しいですね。