関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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みなさん、こんにちは。6月24日から25日にかけて、北岳へキタダケソウの開花状況確認に行ってきました。キタダケソウは、世界でも北岳の山頂付近でしか見ることのできない希少な固有種です。例年6月中旬から7月上旬にかけて白い花を咲かせるのですが、今年は積雪が少なかったため開花が早く、すでに見頃は過ぎていました。八本歯のコルから北岳山荘へのトラバースルートの中ほどにはまだ花をつけている株がありましたが、よいモデルになってくれそうな瑞々しい花をつけた株は見つけられませんでした...。(キタダケソウ ちょっとくたびれた感じです。 6月24日撮影)さて、ここで登山者の皆さまにお願いです。熱心に高山植物の写真を撮られる方も多いかと思いますが、くれぐれも登山道から外れないようお願いします。この時期、あまり植物がないように見える場所もありますが、実は小さな芽生えがあったりします。登山道からはずれて、お花畑に踏み込むと、小さな芽生えは潰れて植物が失われてしまいます。そして地面がむき出しになると、土壌が流出し、まわりの高山植物にも悪影響を与えてしまうんです。今回の巡視では、残念ながら踏み込み跡が見られました。(赤矢印が踏み込み跡。登山道を外れ、キタダケソウの下まで続いています。)大切な高山植物を未来へ残すためには、皆様のご理解とご協力が必要です。どうぞよろしくお願いします。*そのほかの開花情報*北岳周辺では、ハクサンイチゲが見頃を迎えており、あちこちで楽しむことができます。八本歯のコル付近ではクロユリが、トラバースルートではミヤマオダマキやミヤマムラサキ、稜線ではチシマアマナ、ミネズオウ、イワウメ、オヤマノエンドウ、ミヤマシオガマなど多数の植物が開花しています。(お花畑の様子 6月25日撮影)*登山道情報*大樺沢から八本歯へ向かうルートは雪渓を登る必要があり、雪渓をトラバースする箇所もあります。また、落石も多く発生しています。雪渓に不慣れな方は、草すべりや右俣のルートを通行するようお願いします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、日光、尾瀬、秩父多摩甲斐、小笠原、富士箱根伊豆、南アルプス国立公園があります。
みなさん、こんにちは。
6月24日から25日にかけて、北岳へキタダケソウの開花状況確認に
行ってきました。
キタダケソウは、世界でも北岳の山頂付近でしか見ることのできない
希少な固有種です。例年6月中旬から7月上旬にかけて白い花を咲
かせるのですが、今年は積雪が少なかったため開花が早く、すでに
見頃は過ぎていました。
八本歯のコルから北岳山荘へのトラバースルートの中ほどには
まだ花をつけている株がありましたが、よいモデルになってくれ
そうな瑞々しい花をつけた株は見つけられませんでした...。
(キタダケソウ ちょっとくたびれた感じです。 6月24日撮影)
さて、ここで登山者の皆さまにお願いです。
熱心に高山植物の写真を撮られる方も多いかと思いますが、くれぐれも
登山道から外れないようお願いします。
この時期、あまり植物がないように見える場所もありますが、実は小さな
芽生えがあったりします。
登山道からはずれて、お花畑に踏み込むと、小さな芽生えは潰れて植物
が失われてしまいます。
そして地面がむき出しになると、土壌が流出し、まわりの高山植物にも
悪影響を与えてしまうんです。
今回の巡視では、残念ながら踏み込み跡が見られました。
(赤矢印が踏み込み跡。登山道を外れ、キタダケソウの下まで続いています。)
大切な高山植物を未来へ残すためには、皆様のご理解とご協力が
必要です。どうぞよろしくお願いします。
*そのほかの開花情報*
北岳周辺では、ハクサンイチゲが見頃を迎えており、あちこちで楽しむことができます。
八本歯のコル付近ではクロユリが、トラバースルートではミヤマオダマキやミヤマムラサキ、
稜線ではチシマアマナ、ミネズオウ、イワウメ、オヤマノエンドウ、ミヤマシオガマなど多数の
植物が開花しています。
(お花畑の様子 6月25日撮影)
*登山道情報*
大樺沢から八本歯へ向かうルートは雪渓を登る必要があり、雪渓をトラバースする箇所もあります。
また、落石も多く発生しています。雪渓に不慣れな方は、草すべりや右俣のルートを通行するようお願いします。