ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2016年5月

17件の記事があります。

2016年05月16日国立公園・野生生物フォトコレクションin父島

小笠原国立公園 田谷以生

こんにちは。

小笠原はゴールデンウィーク中たくさんの観光客の方々でとてもにぎわっていました。

連休も終わってしまいましたが、皆さんいかがおすごしですか?

小笠原村母島からスタートした国立公園・野生生物フォトコレクションが、

ついに父島にやってきました!!!!


始まってから1週間も経ってしまってからのお知らせになってしまいました。

5月病でしょうか、休みぼけでしょうか。。。

ともあれ、あと2週間は開催しておりますので、父島にお越しの際はぜひお立ち寄りください。

開催日時:平成28年5月10日(火) から 5月30日(月)
開催場所:小笠原ビジターセンター

ステキな写真が待っていますので、ご来場をお待ちしております。

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2016年05月13日5月の佐渡

佐渡 近藤陽子

 皆様、こんにちは。


<飛翔するNo.135:2016年4月5日撮影>


 気が付けば山を覆っていた雪は溶け、水田には稲が植えられ、新緑のまぶしい季節になりました。

 佐渡ではトキの繁殖期真只中。5月10日には今期初となるトキのヒナへの個体識別のための足環装着も行われました。


<今期初、足環を装着されたNo.A33:2016年5月10日撮影>

 繁殖期のモニタリングは通常のモニタリングと異なります。
 普段のモニタリングでは、どこにどの番号のトキがいて、何をしていたかを確認します。
 繁殖期のモニタリングでは、どのトキとどのトキがペアか、そのペアがどこに巣を作っているのか、そのペアにヒナは生まれたのか、そのペアのヒナは何羽いるのか、といったペアごとの詳細を確認するモニタリングになります。
 
 2016年5月13日(金)現在、確認されている営巣中のペア数は27。日ごとに変わる全てのペアの状況を把握するのはなかなか大変です。

 しかし、こうして多くのペアからヒナが誕生し、そのヒナが成長していく姿を観察できることは大きな喜びです。

 モニタリングを行う中で、ふ化しても弱って死んでしまったり、ある程度成長しても天敵に襲われてしまったりと、トキたちが自然の中で生きることの厳しさを目の当たりにします。それでも、多くのヒナは巣立ち、成長し、逞しく生き抜いていきます。 


<巣立ちしたヒナ2羽:2015年5月28日撮影>


<巣立ちしたヒナ1羽:2015年5月25日撮影>


<巣立ちしたヒナ1羽と親鳥2羽:2015年6月1日撮影>


 佐渡の自然と佐渡の人によってトキは約150羽まで増えました。

 今年も多くのヒナが巣立ち、1年後も2年度もたくましく生きる姿が観察できることを願い、今日もモニタリングに励みます。


<飛翔する2015年生まれのNoA32:2016年3月10日撮影>

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2016年05月12日焼印押してきました

南アルプス国立公園 大石佳織

みなさん、こんにちは。

5月8日(日)は芦安地区のお祭「芦安新緑・やまぶき祭」でした。
お天気にも恵まれ、たくさんの方が来てくださって大盛況でした。
(会場の様子)


南アルプス自然保護官事務所のブースでは、今年も焼印コースターを配布しました。

来てくださった皆さま、ありがとうございました!
(今年も真剣に焼きを入れる仁田自然保護官)



さて、今年の焼印は4種類の絵柄を用意したわけですが、一番人気は「ヤマトイワナ」でした。
(「ヤマトイワナ」の焼印コースター。右は「南アルプス国立公園シンボルマーク」)

「かわいい」「かっこいい」とお子さんから年配の方まで、皆さんに好評でした。

ヤマトイワナはイワナの日本固有亜種で、中部地方の太平洋側などのごく限られた地域に生息
する魚です。南アルプスでは、野呂川流域などに分布していることが確認されています。
また、南アルプス市や早川漁業協同組合では、ヤマトイワナが絶滅しないように保護を呼び
かけています。詳細はコチラ(南アルプス市ホームページ)

私は実物を見たことがないのですが、ニッコウイワナよりかなり体色が黒っぽいようですね。
写真をみると体格も心なしかがっちりしているように見えます。

ある地域に昔からいる生きものが、人間活動が原因でその地域から姿を消してしまうことが
ないように、自然と向き合っていかなければならないなとヤマトイワナの焼印コースターを
眺めながら考えさせられました。

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2016年05月11日ミズバショウ見頃

尾瀬国立公園 柳澤美果子

こんにちは。

あいにくのお天気でしたが、尾瀬ヶ原まで巡視に行って来ました。


鳩待峠~山ノ鼻間の木道上の雪はすべて消えていました。
とはいえ、雨などで濡れている木道はとても滑りやすいので、引き続きお気をつけ下さい。


そして、尾瀬ヶ原ではミズバショウが見頃を迎えています!やはり例年より一ヶ月近く早いようです。

ミズバショウに会いに尾瀬行きを予定されている方、お急ぎください!
いつもの見頃の時期には、巨大化した葉っぱしか残っていないかも・・。


テンマ沢


研究見本園


下の大堀川



ミズバショウの隣にはリュウキンカ

林内にもお花が咲いています。



エンレイソウ
目立ちませんがこれも立派な花です。
林内にたくさん咲いています。


ミネザクラ
尾瀬では5月が桜の見頃。

いよいよ、尾瀬も色鮮やかな季節になりました♪

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2016年05月11日田代山・帝釈山のいま

尾瀬国立公園 野原英廣

皆さんこんにちは

檜枝岐村ではエゾハルゼミも鳴き始め、植物だけではなく
昆虫たちも動き出したところでしょうか。

さて
尾瀬国立公園と言えば
尾瀬ヶ原や至仏山、燧ヶ岳や尾瀬沼など
いわゆる尾瀬の核心部のイメージが強いかと思いますが、
尾瀬国立公園には会津駒ヶ岳や田代・帝釈山など
魅力的な場所はまだまだあります!

先日は田代・帝釈山を巡視してきました。

帝釈山山頂の写真
会津駒ヶ岳をはじめとした会津の山々
その奥には越後の山々が望めます。

そして、その反対側を向けば男体山や日光白根山などの日光の山や


この写真では雲が多くて見えませんが、那須の山々も望めます
(この写真で言うと左端)


そして眼下には檜枝岐村も見られます。

今回は檜枝岐村から林道内に入った所から登り始めたのですが

改めて歩いてきた距離を感じると、よくここまで来られたと言ったところです・・・。



もちろん、至仏山や燧ヶ岳の眺めも良いです。


こちらは標高1,926mにあります田代山山頂の田代湿原

よく写真を御覧下さい。
湿原一面に黒いブツブツがあるのが分かりますでしょうか?
実はほぼワタスゲなのです!
今年も沢山咲き誇って欲しいものです。


なお5月11日現在
檜枝岐村から帝釈山の登山口(馬坂峠)に続く川俣檜枝岐林道と
舘岩村から田代山の登山口(猿倉)に続く栗山舘岩線は
冬期通行止めとなっておりますので、田代・帝釈山へ行かれる方は
規制区域を登山口まで徒歩で行くことになりますのでお気をつけ下さい。

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2016年05月10日着任のご挨拶

日光国立公園 太田祐司

はじめまして

4月1日より日光自然環境事務所にアクティブレンジャーとして着任しました太田祐司と申します。

アクティブの名にはちょっと似合わないオジイチャンARです。

若手ARには無い?感性で、日光国立公園の自然について情報発信をしていきたいと思います。

私の今年度の主要な業務の一つが、全国的にも課題となっているシカ対策です。

戦場ヶ原地域は延長約17kmのシカの侵入防止柵で囲われ、湿原植生等を守っています。

写真のように柵の内外では明らかに植生の違いがわかるようなシカによる生態系被害が発生しています。











柵の左側(内側)と右側(外側)の植生の違いに注目!

少し前の話(4月中旬~下旬)になってしまいますが、奥日光でのシカ対策として、栃木県林業センター・日光地域シカ対策共同体により実施されたモバイルカリング(射手を乗せた車両で走行し、シカ発見時に停止して射撃を行う)に参加しました。

中禅寺湖の北西部の山中を走る市道1002号線の弓張峠~千手が浜間(約4.8km)を閉鎖して、16時から日の入りまで作業が行われました。









先行するのが射手の乗った車両 後続のトラックは捕獲個体の回収車両

周囲のカラマツ人工林はほとんど下草が無く、幹にはシカの食害から樹木を守る保護テープが巻かれており、ちょっと変わった風景です。











カラマツに巻かれた保護テープ

折り返し地点で、サンショウウオの卵があるよと教えられ、山際の水たまりをみると・・・白い卵嚢がありました。クロサンショウウオのようです。












クロサンショウウオの卵嚢

まだ、冬枯れの奥日光でしたが、春が近づいて来ているのを告げています。

この日の作業ではシカの発見はありましたが、発砲には至らずこの日は捕獲できずに終了でした。

シカ対策の困難さを感じた1日でした。

平成28年春のモバイルカリングは4月22日で終了しました。

5日間で9頭捕獲しました。栃木県林業センターの研究員の方の考察では、

・今春は捕獲効率(頭/時間)0.85で、昨春4.5より大きく減

・出没数が昨春より少なく、かつ発砲前に逃走する個体が多い傾向

・積雪や季節移動との関連について今後解析が必要

今後も、奥日光の自然生態系を守る業務に努力して行きたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

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2016年05月09日燧ヶ岳登山道情報

尾瀬国立公園 野原英廣

皆さんこんにちは。

尾瀬を代表する山である至仏山と双璧をなす燧ヶ岳の登山道情報です。


見晴地区と燧ヶ岳を結ぶ「見晴新道」は平成25年の台風などの影響により

現在通行禁止となっております。

また、沼尻平と燧ヶ岳を結ぶ「ナデッ窪」も残雪の影響により

通行禁止となっておりますので御注意下さい。

沼尻の標識


ナデッ窪(沼尻側)

ナデッ窪(燧ヶ岳8合目)



うっすらと雪が積もった大江湿原で発見しました。

シカの足跡

ミズバショウの葉はまだ小さいし

シカが食べるような植物はまだないはずですが

ちょっとドキッとしますね。


終盤は天候に恵まれたゴールデンウィークでしたが

尾瀬の花々はこれからが本番ですので

是非お越し下さい。

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