2016年7月11日
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2016年07月11日富士山 静岡県側も開山!
富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子
7月10日(日)、富士山の静岡県側(富士宮口・御殿場口・須走口)も開山しました。
開山に伴う準備のため、9日の夕方に富士山頂へ向かい、10日の開山日を山頂で迎えました。
前日(9日)の昼過ぎまで天候が悪かったせいか、御来光時の富士山頂は良い天気だったにもかかわらず、
例年よりも人が少なく静かに感じられました。
●富士山頂お鉢めぐりと山頂公衆トイレについて
今年は残雪が少なかったため、お鉢めぐりも全線開通しました。
剣ヶ峰下の一部に雪が残っていますが、通行に支障はないと思われますが、念の為、注意して通行願います。
(7月10日早朝の残雪状況)
10日にお鉢めぐりを巡視している際、歩道を示すロープを越えて、歩道外を利用する方が見受けられました。
歩道外を通行すると落石を引き起こす可能性がありますし、歩道外で休憩をすると落石に遭う可能性があります。
お鉢めぐりにかかわらず、規制外の場所を利用することは危険であるということを念頭に登山をしていただきたいと思います。
富士宮口登山道山頂近くにある富士山頂公衆トイレも、7月10日(日)4:00からオープンしました。
供用時間は7月10日~9月10日までは4:00~16:00、9月11日(日)は正午までの予定ですので、ご注意下さい。
(富士山頂公衆トイレ)
●ルールを守って楽しく登山
今年の開山前の準備中に、山頂で写真の石文字を発見しましたが、この行為は法律で禁止されています。
(7月1日撮影)
他にもゴミの放置や溶岩の持ち出しなど、マナーとして守るべき事や法律として禁止されていることがあります。
詳しくはこちらをご確認下さい。
http://www.fujisan-climb.jp/manner/index.html
(富士登山のルールとマナー)
自分も周りの人もみんなが楽しく過ごせるよう、心配りを忘れずに登山をしましょう。
(7月10日の御来光 4:25 富士山頂剣ヶ峰にて)
2016年07月11日現場のレンジャー・アクティブレンジャーが教える快適登山の極意 「ずらして快適富士登山!」
富士箱根伊豆国立公園 宍戸弘城
今夏の富士山も、1日に山梨県側の登山道が山開きし、10日には静岡県の登山道が山開きし、いよいよシーズン真っ盛りに突入します。吉田口六合目の安全指導センターでのカウントによると、6日までの登山者数が、昨年同時期に比べ6541人(131%)多かったそうです。
ズバリ、ポイントは「ずらし」にあります!
①時期をずらす
昨年、一昨年の登山者数が多かったベスト5です。赤字の日付が海の日~お盆の日になります。例年、お盆以降は登山者が減少傾向になります。
今年も海の日あたりは避けたほうがいいかもしれません。
②曜日をずらす
平日と休日の登山者比
曜日毎の登山者数平均
昨年度の平日と土日祝日の登山者数を比べると、土日祝日の登山者数は平日の2倍にもなります。
全曜日の中では、土曜日の登山者数が1番多くなります。
週末は避けたほうがよいですね。
③時間をずらす
各登山道8合目を通過する登山者数(中央値)
吉田ルートの八合目の登山者数に注目すると、時間によって、ピークが3つあることが分かります。日帰りの登山者は朝早くに出発、途中で山小屋に宿泊する登山者は夕方ごろ、御来光を目指す登山者の深夜のピークも確認できます。1泊2日の場合、お昼より前に出発して、早めに山小屋に着いてゆっくりするプランのほうが、混雑を避けられます。
(ただし、山小屋によっては早めにチェックインができないので、事前に山小屋に確認をお願いします!)
④ルートをずらす
例年、吉田ルートの登山者が最も多く、昨年は全体の6割近くの登山者が吉田ルートを登りました。ルート選びに関しては、各ルート毎に特徴や難易度が違いますので、ご自分の体力や目的に合うよう、じっくり検討して下さい。
⑤場所をずらす
多くの人が御来光を山頂から眺めます。しかし、じっと動かず御来光を待っている時間というのはとても寒く、結構大変です。そこで、御来光を山頂以外で見ることもオススメします。例えば山小屋から御来光を見る場合、ギリギリまで寝ていられますし、寒くなったらすぐ山小屋に入れます。また、陽が登ってから歩くほうが、安全で景色も楽しめます。
以上のずらしポイントふまえて登山計画を立てると、大分混雑の少ない、安全快適な富士登山が楽しめるはずです。
これから富士山に登ろうという方はぜひ「ずらし」を意識してみて下さい!
2016年07月11日深緑の自然観察会!
富士箱根伊豆国立公園 箱根 後藤香奈
蒸し暑い日が続きますね。
7月10日(日)に
「新緑の箱根湖畔 九頭龍の森で遊ぶ」自然観察会が開催されました。
■主催:自然に親しむ運動実行委員会
■開催担当:箱根自然環境事務所
親子向けとして開催された本観察会ですが、
お子さまから大人の方まで多くの皆様が参加してくださいました。
ご参加頂いた皆様、ありがとうございました!
前日まで雨が降り、開催が危ぶまれましたが
当日は晴天に恵まれ箱根ビジターセンターから九頭龍の森までは、
木陰の中を気持ちよく歩くことが出来ました。
6~7名の班ごとに、植物や昆虫、野鳥などのんびりと観察をして歩きました。
箱根九頭龍の森に到着した後は、
大人グループは園内散策で植物観察や九頭龍伝説のお話を、
子どもグループはトンボを捕まえたり、追いかけっこをしたり...
全体でカモフラージュゲーム・国立公園クイズも行いました。
(カモフラージュゲームの様子♪)
(国立公園クイズの様子♪)
大人も子どもも真剣にゲームを行う姿が見られました!
楽しんで頂けたようで、良かったです!
皆さまの次回の観察会参加も、心よりお待ちしております。
案内は箱根ビジターセンターのホームページをご確認ください!
みなさん、こんにちは。
暑い夏、節電のためにも食材を守るためにも、冷蔵庫の扉は「開けたら閉める」が
重要ですよね。
こちらの扉も「開けたら閉める」が重要です!
(標高2,900m付近にある「扉」。7月10日撮影)
実はこれ、荒川三山にある防鹿柵の扉です。(後ろに見えるのは赤石岳。)
荒川三山の中岳から荒川小屋へ向かう途中(前岳の直下付近)には、登山道が防鹿柵を横切る箇所が
あり、登山者の皆さんには この扉を開閉して防鹿柵を通過していただくようお願いしています。
*荒川岳の防鹿柵については 昨年の記事 にも載っていますので、よければご覧ください。
もしも、扉を閉め忘れるとどうなるか?
答えは...ニホンジカが防鹿柵の中に入って高山植物を食べてしまう可能性があるんです。
7月8~10日に行った防鹿柵の立ち上げ作業中には、ガスの中からニホンジカの鳴き声が聞こえました。
また、前岳の山頂をはじめ、あちこちで足跡や食痕が確認されています。そこかしこにシカの気配。
開けっ放しはキケン!
ですので、皆さん「扉は開けたら必ず閉める」ようにご協力をお願いします。
ちなみに「自分が開けていなくても開いていたら閉める」にもご協力をお願いしますね。
(防鹿柵内のお花畑。柵立ち上げ前に撮影。7月8日)
【 開花情報 】
イブキジャコウソウ、イワウメ、イワヒゲ、イワツメクサ、イワベンケイ、シコタンソウ、
チョウノスケソウ、ミヤマムラサキ、チングルマ、ムカゴトラノオ、ハクサンフウロ、
ミヤマクロユリ、ヨツバシオガマ、タカネヤハズハハコなど
千枚岳、荒川三山周辺では、他にもたくさんたくさん開花中です!
ハクサンイチゲは終わりかけ。シナノキンバイやミヤマダイコンソウは花びらの散った
ものを多く見かけました。
( 上:ミヤマムラサキ 7月9日撮影
下:タカネヤハズハハコ 7月10日撮影)
なお、荒川三山周辺の山小屋は、7月16日(土)から夏季営業が始まります。
今年も、今の自分にあった山を選んで十分に計画を練って準備をし、安全で
最高の山旅を楽しみましょう!