関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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みなさん、こんにちは。
南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
みなさんは『南アルプスの山』と聞いてどんなことを思い浮かべますか?「アクセスが悪い」、「歩行時間が長い」、「登山初心者向けの山がない」などが挙げられると思います。確かに、マイカー規制がゆえに、時間に縛られた登山になってしまいますし、山小屋や山頂に着くまでの歩行時間がルートによっては日帰りでは難しいところもあります。そのため、気軽に登ることはできず、重装備になりがちかと思います。
南アルプスに登りたいけど、重装備はまだ持てない!日帰りでバスの時間にも追われない登山がしたい!今年こそ南アルプスデビューしたい!そんなあなたにぜひ、ご紹介したい山があります!
△栗沢山頂上から見る甲斐駒ヶ岳
長衛小屋から約2時間。標高2,714mの栗沢山です。北沢峠の標高が約2,000mなので、標高差は700mほどになります。栗沢山は早川尾根の最北端にあり、甲斐駒ヶ岳(東駒ヶ岳)の真正面に位置しています。山頂からは写真のようなとてもかっこいい甲斐駒ヶ岳を見ることができます。
△栗沢山山頂から見る仙丈ヶ岳
甲斐駒ヶ岳のほかにも仙丈ヶ岳や北岳、鳳凰三山やアサヨ峰などを見ることができます。360度展望を楽しむことができるので、「次はあの山に登りたい!」と目標とする山も決めることもできますね。アサヨ峰は早川尾根の中で1番標高が高い山で山梨百名山および日本三百名山に選ばれています。体力に自信がある方はアサヨ峰まで足を伸ばしてみるのもいいかもしれません。
栗沢山への主な登山口は長衛小屋から栗沢山山頂直登コースと仙水峠経由コースの2つに分かれます。
△栗沢山直登コースの樹林帯
栗沢山山頂直登コースは樹林帯を進みます。森林限界が高いので、頂上付近になるまでひたすら樹林帯の中を歩きます。視界が開けてくるとハイマツ帯、岩場になります。岩場と言っても高度感があるわけではなく、マークもきちんとあるのでご心配なさらず。北岳や仙丈ヶ岳を横目に爽快な稜線歩きを味わえます。
仙水峠経由コースは樹林帯をしばらく歩くと無数の岩石が現れます。
△仙水峠下にある無数の岩
この岩石は岩塊流(がんかいりゅう)と呼ばれ、氷期に凍結破砕作用で生産された岩屑が斜面下方へ移動し、後に細粒が流水によって除去されたために生じた地形のことをいいます。仙水峠は日本を代表する岩塊流の1つです。南アルプスでは仙水峠のほかに、早川尾根上にある白鳳峠でも同じような地形を見られます。
どちらのルートも変化に富んでおり、さまざまな景色を楽しむことができます。周回コースにすると両方のルートを楽しむことができるのでオススメです!日帰りにこだわらず、下山後は山小屋に宿泊して北沢峠周辺のコケなどを楽しむのもいいですね♪
山登り初心者の方、南アルプス主峰を制覇したけど栗沢山は登ってないというあなた!これからの紅葉の季節をこの栗沢山に登ってみてはいかがでしょうか?
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、日光、尾瀬、秩父多摩甲斐、小笠原、富士箱根伊豆、南アルプス国立公園があります。
みなさん、こんにちは。
南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
みなさんは『南アルプスの山』と聞いてどんなことを思い浮かべますか?「アクセスが悪い」、「歩行時間が長い」、「登山初心者向けの山がない」などが挙げられると思います。確かに、マイカー規制がゆえに、時間に縛られた登山になってしまいますし、山小屋や山頂に着くまでの歩行時間がルートによっては日帰りでは難しいところもあります。そのため、気軽に登ることはできず、重装備になりがちかと思います。
南アルプスに登りたいけど、重装備はまだ持てない!日帰りでバスの時間にも追われない登山がしたい!今年こそ南アルプスデビューしたい!そんなあなたにぜひ、ご紹介したい山があります!
△栗沢山頂上から見る甲斐駒ヶ岳
長衛小屋から約2時間。標高2,714mの栗沢山です。北沢峠の標高が約2,000mなので、標高差は700mほどになります。栗沢山は早川尾根の最北端にあり、甲斐駒ヶ岳(東駒ヶ岳)の真正面に位置しています。山頂からは写真のようなとてもかっこいい甲斐駒ヶ岳を見ることができます。
△栗沢山山頂から見る仙丈ヶ岳
甲斐駒ヶ岳のほかにも仙丈ヶ岳や北岳、鳳凰三山やアサヨ峰などを見ることができます。360度展望を楽しむことができるので、「次はあの山に登りたい!」と目標とする山も決めることもできますね。アサヨ峰は早川尾根の中で1番標高が高い山で山梨百名山および日本三百名山に選ばれています。体力に自信がある方はアサヨ峰まで足を伸ばしてみるのもいいかもしれません。
栗沢山への主な登山口は長衛小屋から栗沢山山頂直登コースと仙水峠経由コースの2つに分かれます。
△栗沢山直登コースの樹林帯
栗沢山山頂直登コースは樹林帯を進みます。森林限界が高いので、頂上付近になるまでひたすら樹林帯の中を歩きます。視界が開けてくるとハイマツ帯、岩場になります。岩場と言っても高度感があるわけではなく、マークもきちんとあるのでご心配なさらず。北岳や仙丈ヶ岳を横目に爽快な稜線歩きを味わえます。
仙水峠経由コースは樹林帯をしばらく歩くと無数の岩石が現れます。
△仙水峠下にある無数の岩
この岩石は岩塊流(がんかいりゅう)と呼ばれ、氷期に凍結破砕作用で生産された岩屑が斜面下方へ移動し、後に細粒が流水によって除去されたために生じた地形のことをいいます。仙水峠は日本を代表する岩塊流の1つです。南アルプスでは仙水峠のほかに、早川尾根上にある白鳳峠でも同じような地形を見られます。
どちらのルートも変化に富んでおり、さまざまな景色を楽しむことができます。周回コースにすると両方のルートを楽しむことができるのでオススメです!日帰りにこだわらず、下山後は山小屋に宿泊して北沢峠周辺のコケなどを楽しむのもいいですね♪
山登り初心者の方、南アルプス主峰を制覇したけど栗沢山は登ってないというあなた!これからの紅葉の季節をこの栗沢山に登ってみてはいかがでしょうか?