2018年9月26日
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2018年09月26日ねぐら出一斉カウント
佐渡 原奈緒子
みなさんこんにちは、佐渡の原です。
すっかり秋めいて刈田や黄金色の絨毯の中に群れるトキを見かけるようになりました。
▲佐渡市畑野地区にて農道やあぜで採餌するトキ3羽
先日、トキが群れる季節恒例の「ねぐら出一斉カウント調査」を行いました。
ねぐら出一斉カウント調査とはその名の通り、複数あるトキのねぐら出にそれぞれ人を配置して、生息している羽数を一斉に数える調査です。
トキのモニタリングは環境省、新潟大学、地域のボランティアの方々が協力して放鳥が始まった2008年からほぼ毎日行われています。通常のモニタリングでも早朝のねぐら出数のカウント調査は行いますが、2015年からは1年に2回佐渡全島内のねぐら出羽数を同時にカウントし、個体数の把握に役立てています。今回の調査では合計19箇所から310羽のねぐら出を確認しました。
▲高台からトキのねぐら出を観察する様子
各ねぐらの近くには担当のスタッフやボランティアが配置されますが、全体の様子を把握するために、高台にも配置します。ねぐら出の無線連絡がはいると望遠鏡を使って羽数カウントの補助やねぐら出したトキがどちらの方向に飛んでいくのかを観察します。
▲佐渡市両津地区にてねぐら出するトキ1羽
トキは群れてねぐらをとる習性があり、多いときは1つの林から100羽以上もねぐら出をした記録があります。臆病な性格でもあり、林の外からは見えない場所にいることが多いですが、ねぐら出するタイミングはまず耳で確認できます。
林の中から「コッココッ」、「ココッ」と話声が聞こえてきます。トキはおしゃべりな鳥で状況によって様々な鳴き声を使い分けますが、この時の声は一緒に出るタイミングを相談している様に聞こえます。その後に「クワーッ、クワーッ」、「クワークワーッ」と猫とニワトリとカラスを混ぜ合わせたような声で鳴きながらねぐら出していきます。臆病なわりにはとっても目立つ行動をする所が面白い鳥だなと思います。
ねぐら出が終わるとえさ場に降りたトキを探して、足環の判読による個体識別を行います。
下の写真のように、高台からねぐら出するトキを追いかけて観察をしていると、トキが降下した田んぼを特定することはできますが、さすがに距離があるため、足環の判読はほとんどできません。
▲ねぐら出した後に近くの田んぼ(江)に降りた様子(赤矢印:トキ、黄色矢印:サギ)
田んぼの場所をモニタリングチームに無線連絡をして、近くにいる人が現場に向かいます。車の中から望遠鏡でのぞくとトキに足環が付いていることがわかります。
▲何色の足環がついているか見えますか?
▲さらにアップにして見てみましょう
モニタリングではトキの足環の一覧表になっている識別表を使って、個体を特定しています。写真の個体の左はピンク・赤・ピンクのNo.223、右は白・赤・白のNo.127とわかります。この足環の判読やねぐら出カウントによるデータの積み重ねにより、現在は353羽(佐渡島内351羽、本州2羽)の生息が確認されています。その内の257羽には足環が装着されています。すごいのは足環のある個体はどこにいるかほぼすべて追えているということです!! 10年前の2008年9月25日に佐渡で放鳥が始まりました。この10年でトキの数は順調に増えており、佐渡における生息場所も範囲を広げています。これからの10年はどんな年になっていくでしょうか。人とトキが共生してける社会の実現のお手伝いが少しでもできるように引き続きモニタリングを通して観察していきたいと思います。
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こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。
先日9月12日に箱根ビジターセンターの特別イベント「芦ノ湖ハイク&クリーン」が開催されました。
↑チラシ
この活動は箱根ビジターセンターを運営しております(一財)自然公園財団箱根支部、箱根マウンテンリッパー様、湖尻観光協会様で構成されている「芦ノ湖ハイク&クリーン実行委員会」が企画されたものです。当所にもお誘いがありましたので、参加してきました。
↑活動の様子。
湖尻地区に面している芦ノ湖の湖岸沿いを中心に落ちているゴミや打ち上げられたゴミを回収しながら自然観察をする活動です。しかし、様々なゴミが打ち上げられているのに驚きました。
↑釣り糸などの釣り具関係
釣りの最中、どうしても切れて無くなってしまいますが、絡まって使えなくなってしまった釣り糸などは持ち帰るようにしましょう。その他にもルアーや芦ノ湖では禁止されているプラスティック製ワームなども回収しました。
↑発泡スチロール
劣化に合わせて波の影響で粉砕していました。全て手で取り除くのは困難でやむを得ず土ごと回収しました。
↑湖際より拾い上げたゴミ
サンダル、ビン、ペットボトルのキャップ、飲み物のフタ、あめ玉の袋
いわゆるうっかり落としてしまう「うっかりゴミ」も混ざっています。
出来るだけ鞄にしまったり、決められた場所へ捨てるようにしましょう。
参加者6名、約4時間の活動で軽トラック1杯分のゴミを回収することが出来ました。
少人数でもこんなに回収が出来るので、大人数だとより沢山のゴミが回収できるかと思います。
また、皆さまが「ゴミを持ち帰る」という気持ちがとても大事です。ゴミ箱がないからその場所に置いてくる(捨ててくる)のはやめましょう。
次回は12月に開催されるそうです。詳細は箱根ビジターセンターにお問い合わせください。
http://hakonevc.sunnyday.jp/index.html
少しでも綺麗になって箱根に生息する動植物が気持ちよく過ごせますように・・・。