ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2019年11月

17件の記事があります。

2019年11月15日金時山山頂トイレ清掃を一斉に行いました!(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 箱根 池田興平

日増しに秋も深まり、朝夕では寒さも感じる頃となりました。

箱根では紅葉が美しい季節となっており、箱根の自然を満喫できる好条件な時期になっています。

そんな中、例年行っている金時山山頂トイレの一斉清掃を行いました。金時山山頂トイレは自然環境の保護と広域観光の促進を図るため、環境省が平成22年に整備を行いました。


【挨拶の様子】

今年の一斉清掃では南足柄市、箱根町、小山町、御殿場市、環境省で行いました。

今回は、外壁の汚れや周辺の雑草取りを行う「外回り」、トイレ内の便器や内壁の清掃を行う「トイレ内」、機械室やトイレ用の水タンクなどの清掃を行う「機械室」の3つの分担で一斉清掃を行いました。


【トイレ内清掃】

【機械室の清掃】

汚水処理方式のバイオトイレ(おがくず処理)なのでトイレの裏側には機械室があり、発酵槽に関わる機械等があります。電気は自家発電と太陽光発電で賄っています。

機械室では排気管から出たスス汚れが目立っていたので拭き掃除を中心に行いました。


【外回りの清掃】

普段から金時山山頂トイレに隣接している山小屋の方に掃除等の管理をして頂いていますが、普段行き届かない場所まで満遍なく綺麗にしました。

金時山を巡視していると登山者からは「山頂にトイレがあってとても助かっている」との声を頂くことがあります。金時山の標高は外輪山で最も高い1212mであり、山頂の環境下にバイオトイレを維持し続けることが可能なのは、山小屋の方達が日ごろから清掃等の管理をして頂いていることや、利用料金として皆様から100円のチップを頂き適宜、修繕費に充てるなど適正に管理をしていることから成り立っています。

  img_ikeda_191114_5.JPG

【金時山山頂トイレ】

今年も関係者が協力し清掃を行った結果、綺麗で快適な金時山山頂トイレを維持できました。

※トイレ利用時の方へ。便器内に落とし物をしてしまう事例がありました、発酵槽内に異物が混入してしまうとトイレの故障の原因に繋がるのでご利用の際はご注意ください。みなさまのご協力をよろしくお願いいたします。

最後に、晴れ渡った青空の山頂で富士山が綺麗に見えたので紹介します。

【金時山山頂からの富士山の眺望】

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2019年11月14日【那須】11/16(土)・17(日)は那須ビジ秋まつり2019!

日光国立公園 那須 菅野敬雅

こんにちは、日光国立公園 那須管理官事務所の菅野です。

今週末11/16(土)・17(日)に那須高原ビジターセンターでは毎年恒例の秋まつりが開催されます!!

今年のテーマは......"Discover 那須甲子"

木の実などを用いた「クラフト体験」に、「アルパカとのふれあい」、「ツリークライミング体験」などなど、様々な体験イベントが目白押しです!

さらに「ワクワクくじ」や「雑炊」「芋煮」のふるまいもあります♪

 

※日にちによってイベントが異なりますので下記チラシの内容をご確認ください。

▲那須ビジ秋まつり2019チラシ(クリックで拡大)

■那須ビジ秋まつり2019 概要■

場 所:那須高原ビジターセンター(那須町湯本207-2 殺生石から東に400m)

開催日:令和元年 11月16日(土)10:00~15:00

          17日(日)10:00~14:00

    (ビジターセンター開館時間は通常の8:30~17:30です)

参 加:予約不要/入場無料 どなたでも自由にご入場いただけます。

その他:駐車場の混雑が予想されますので、自家用車は可能な限り乗り合わせでお越しください。

詳しくは→http://www.nasuheiseinomori.go.jp/vc/event/akimaturi2019/

出展者の詳しい紹介は→https://www.facebook.com/nasuvisi/

もちろん那須管理官事務所からも出展します!その名も「外来生物バスターズ活動体験」

私たちが主催・協力している外来生物駆除活動について、体験ゲームを楽しみながら学べる内容になっています!

▼昨年までの様子はこちら

 

那須甲子の魅力を"再発見"できること間違いなしのイベントです!

ぜひお越しください!

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2019年11月13日北岳の登山者カウンター、撤去しました

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

11月中旬に登山者カウンターの撤去作業を行いました。登山者カウンターの設置は平成22年から毎年設置しており、広河原から北岳山頂に続く、大樺沢ルート、白根御池小屋ルートにどれくらいの人が利用しているのかを調べています。

△登山者カウンターを撤去している房村自然保護官

今年は153日間、設置していました。153日間のうち、晴天日はかなり少なかったように思えます。平日でも雨が降ったり止んだり、週末になれば台風や雨量規制により林道が通行止めになってしまったり。登山計画を立てていた方でも天候不良により断念された方も多いと思います。日照時間が短かったせいか、登山者カウンターにも不具合が多くありました。これからデータをまとめて集計しますが、今年は林道の通行規制が多かったため、大樺沢ルートも白根御池小屋ルート、両ルートで入山、下山ともに少ないかと予想しています。

雲が多く、暗くなってしまっていますが、奥に見えるのは北岳です。左俣ルートは真っ白になっています。八本歯のコルにも雪がしっかり付いているのが分かります。フリースを着ていても肌寒さを感じたくらいなので、稜線部はかなり気温が低くなっていることでしょう。

北岳山頂付近は冬らしさが感じられましたが、広河原山荘から少し歩いたところではまだ綺麗に紅葉していました。

昨年の今頃はほぼすべての木々が葉を落とし、森の中はかなり視界が良くなっていましたが、今年はまた葉がたくさんついていました。地面には落ち葉のじゅうたんが所々にありました♪

山梨県、長野県のマイカー、車両規制が終了、野呂川広河原インフォメーションセンターも閉所し、開山前の静かな南アルプスになりました。台風直後は野呂川の流水がコーヒー牛乳のように濁っていましたが、1ヶ月ほど経ち、ようやく透明な水になってきました。登山者カウンターの撤去も終わり、わたし自身、今シーズンの広河原へ足を運ぶのは最後になりました。徐々に白くなる白峰三山を下界から眺めようと思います。

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2019年11月13日新人アクティブレンジャーごあいさつと活動報告

秩父多摩甲斐国立公園 小林真弥美


みなさん、はじめまして。

私、この度11月1日から秩父多摩甲斐国立公園のアクティブレンジャーになりました、

小林真弥美(こばやしまねみ)と申します。

少し自己紹介をすると、

出身:京都

年齢:23

好きな動物:鳥

趣味:バードウォッチング、サックス、ギター

好きなもの:お菓子、漫才、邦ロック

こんな感じでしょうか?

以前は中古車売買の会社で働いていましたが、念願の自然に関わる仕事ができてとても嬉しい日々です。

秩父多摩甲斐国立公園に来たのはこれが人生初ですが、既に紅葉や多様な生物種の虜になってます。

早く一人前のアクティブレンジャーになって、この地域を盛り上げていきたい所存です。

さて!!

早速、就任2日目にして行われた「こどもパークレンジャー」についてご報告します!!

こどもパークレンジャーというイベントは、子ども達がパークレンジャー(海外のパークレンジャーと日本のレンジャーは少し違いますが)になりきって、生物調査をしよう!というものです。

▲アイスブレイクタイム

国立公園についていくつか問題を出して、クイズ番組みたいに選択肢の場所に移動して交流しました。

また、家から集合場所の御嶽駅に来るまでどのくらいかかったかを、30分、1時間、等と書かれた紙を地面に置いて、当てはまる場所に立つ、といった参加者の方同士も仲良くなれるような取り組みも行いました。

▲エビフライを探せ!?

「これを探してください」と任務を課せられたこどもたちが必死に地面の上を探します。

エビフライって何?

そう思いますよね。

これです。

本当にエビフライみたいじゃないですか?!

実はこれ、松ぼっくりなんです。

松ぼっくりの中にある種をリスちゃんが食べた跡なんです。

器用に食べますよね。

これがたくさん落ちている場所で見張っていると、リスちゃんに会える可能性が高いそうですよ。

次に!

命を運ぼう のコーナー。

ひっつき虫を軍手に集めて、ルーペで観察しました。

  

ひっつき虫にもいろんな種類があること、どんな動物につくのか、等、

楽しみながら学んでもらいました。

そこで!

つぎはこれを探してみて?のコーナー

これは一体何?から始まり、丸い部分に穴が開いてるものを探してもらいました。

  

「これは、あのカエデの木の種なんだよ」

「誰が食べてるでしょう??」

かなり分かりやすいヒントのもと、

ムササビのしわざだと答えが出ました。

ムササビは体が大きいけど細い枝の先にとまって、種をたぐり寄せて食べるそうです。

私たちは売られているものを買って、調理して食べますが、

自然界の生き物たちは、自分で獲りにいかないといけません。

そんな生き物たちが食べ物に困らず、住む場所も奪われないように、私たちが干渉しすぎないようにしていきたいですね。

今回のイベントを通して、子ども達、そして親御さん達が、

森との共生について考えて頂けたなら、このイベントは成功だったのではないかと思います。

自然の保護と利用、そのことについて知ってもらえるイベントを今後もやっていきたいと考えております。

みなさんもご都合が合えば是非ご参加ください!!

事務所スタッフ一同お待ちしております。

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2019年11月12日泉津海岸遊歩道 大島(伊豆諸島地域)

富士箱根伊豆国立公園 竹下実生

こんにちは。伊豆諸島管理官事務所の竹下です。

だんだんと気温が下がり、風が吹くと寒く感じるようになってきました。

さて、先週は「泉津海岸遊歩道」の巡視に行ってきました。

泉津海岸遊歩道は、大島の東に位置する泉津集落の二本松~行者トンネルまで、海岸沿いに続く5.5kmのコースです。今回は、二本松~行者トンネルの間にある東京都立大島公園からスタートし、泉津集落までの約2時間半~3時間程の道のりを歩きました。波の音を聴きながら歩く気持ちの良い道で、天気の良い日は海の向こうに房総半島を眺めることができます。

東京都立大島公園ハイキングコースマップより引用・改変した泉津海岸遊歩道コースマップ

▲今回のコース

東京都大島支庁ホームページ_東京都立大島公園ハイキングコースマップより引用・改変

http://www.soumu.metro.tokyo.jp/11osima/park/www/htdocs/nature/hiking.html

今回コースのスタート地点、大島公園までは元町港から車で約30分、あるいは岡田港・元町港から出ている路線バスで行くことができます。

大島公園入口付近にある椿資料館の脇から公園内の散策路に入り、「海岸遊歩道」の道標に沿って進むと、5分ほどで海岸遊歩道に突き当たります。

椿の花をモチーフにした大島公園バス停

▲大島公園バス停。ツバキの花がモチーフになっている。

大島公園内の散策路。「海岸遊歩道」の道標に従って進む

▲泉津海岸遊歩道へ続く、大島公園内の散策路。

林床に立っていたテンナンショウの仲間。茎の紫色、葉の緑色、実のオレンジ色が綺麗。

▲園内の散策路で見つけたテンナンショウの仲間。茎の紫、葉の緑、実のオレンジが綺麗。

海岸遊歩道に出てからしばらくは、海岸の内陸側に生育するヒメユズリハやヤブツバキなどの高木林の中を歩きます。林の梢には、ヒメユズリハの黒い実か、そこに付いている虫を食べに、シチトウメジロやカラ類の群れがやってきていました。賑やかに鳴きながら餌をついばんでは通り過ぎて行く群れを道ばたにしゃがんでゆっくり観察できました。

ヒメユズリハの黒い実あるいは、そこに付いた虫を食べにきたシチトウメジロ

▲ヒメユズリハの実を食べにきたシチトウメジロ

群れが通り過ぎた後、静かになった梢をふと見上げると、二羽のシチトウメジロが枝の上に残って、静かに寄り添っているのを見つけました。互いに羽繕いをしている姿が可愛らしく、幸せな気持ちになりました。

海岸遊歩道の全般を通して、メジロやカラ類の群れには頻繁に遭遇しました。双眼鏡やカメラを持って、小鳥の観察を楽しみながら歩くのも良さそうです。

ヒメユズリハの枝の上で寄り添う二羽のシチトウメジロ

▲ヒメユズリハの枝にとまるシチトウメジロ

林を抜けると、急に波の音が近くに聞こえ、歩道が海に近づきます。海沿いの歩道からは、透き通る海、水平線、遠くに見える房総半島など、すばらしい眺望を楽しむことができます。

休憩スポットからの眺め。青い海と空、水平線が見える。

▲水平線の見える休憩ポイント

歩道から見える海の景色。透き通る海。遠くに房総半島が見える。

▲海岸遊歩道からの景色

海岸遊歩道の笠松周辺では、貴重な海浜植生群落が残されていて、国の天然記念物にも指定されています。ここでは、林床を覆うオオシマハイネズの見事な群落や、イソギク、ツワブキなどの海岸植物を観察することができます。 海岸遊歩道は、海に近づいたり林の中に入ったり、海岸沿いの複雑な地形の上を、アップダウンを繰り返しながら続いていきます。

オオシマハイネズとイソギク

▲オオシマハイネズ(左)とイソギク(右)。イソギクはまだ開花していなかった。

ツワブキの花

▲ツワブキの花

終点付近の潮吹き崎では、泉津漁港の長閑な景色と富士山の姿を眺めることができます。

これから冬にかけて、イソギクやツワブキの開花シーズンが続きます。また、気温が低くて空気の澄んだ日が増えて、伊豆半島や房総半島、富士山がよく見えるようになってきました。泉津海岸遊歩道を楽しむにはちょうど良い季節ですので、みなさんもぜひ、歩きにきてください。

終点付近の潮吹き崎から見える景色。泉津漁港の長閑な景色と富士山。

▲泉津漁港と富士山。潮吹き崎からの景色。

【コースマップ】

東京都大島支庁ホームページ_都立大島公園ハイキングコースマップ

http://www.soumu.metro.tokyo.jp/11osima/park/www/htdocs/parkindex.html

伊豆大島ナビ_大島公園海岸遊歩道

https://www.oshima-navi.com/senzu/coastal_promenade.html

【アクセス情報】

大島バス

http://oshima-bus.com/rosen-bus.html

東海汽船

https://www.tokaikisen.co.jp/boarding/timetable/

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2019年11月08日子どもパークレンジャー『母島の夜の世界を覗くんジャー!!』開催

小笠原国立公園 和田慎一郎

内地はすっかり寒くなってきた頃でしょうか?

小笠原もだいぶ涼しくなってきましたが、島っ子たちはまだまだ元気に海で泳いでいます。

そんな暑さの残る1019日、母島でこどもパークレンジャーを開催しました。

昨年度の「こどもパークレンジャーin母島」は日中に活動しましたが、タイトルどおり今回は夜に開催し、

夜行性の昆虫など、普段あまり目にすることのない生き物を観察してもらいました。

かつて小笠原には多くの固有昆虫がいましたが、様々な原因により数を減らしています。

考えられる原因の中には、昆虫を食べてしまう外来トカゲのグリーンアノールの影響も少なくないと考えられています。しかし、グリーンアノールは主に昼間に活動するので、夜の虫たちはそれほど影響を受けていないはずです。そこで、外来種の影響で固有種が見られないと思っている子どもたちを夜の世界に誘おう!というのがこの企画。虫以外にも、涼しい夜に活発に動くカタツムリや寝ている鳥なんかも見られるかも?!そんな期待を胸に、29人のこどもパークレンジャーが集結してくれました!

場所は、母島の集落から都道を3kmほど南下したところに位置する「南崎」。

島の南端まで歩くことができ、観光だけでなく島民も釣りなどで利用する人気スポットです。

しかし遊歩道はもちろん、駐車場にすら街灯がない真っ暗闇。

そんな中で懐中電灯だけを頼りに生きものを見つけ出すのは至難の業でしょう。

そこで、光や匂いに集まる習性を利用したトラップを仕掛け、引き寄せられた虫たちを観察しました。

 光で虫たちを誘い込むライトトラップ。どんな虫が寄ってきたかな?(虫の先生が解説:左)

寄ってきた虫のほとんどは蛾の仲間でしたが、蛾だからといって侮るなかれ!小笠原で記録されている

約200種の蛾のうち、およそ20%は固有種とされています。今回観察できた蛾の中にもたくさんの

固有種がいました。他にもウスバカゲロウの仲間やカミキリの仲間、ゾウムシの仲間もやってきました。

それらをちょっとだけ捕まえて、ケースに入れてよく観察。

 クロシオノメイガ。地味だけど固有種です

 よーく観察して特徴をメモしよう!

 班で選んだイチオシの虫をみんなに紹介

蛾の仲間でも種類によって翅の形や模様が様々だったり、同じ種類でもオスとメスで触覚の形が違ったりと、子どもたちの鋭い観察眼に虫の先生も驚きを隠せないようでした。

他にも、探検中に懐中電灯を消して耳を澄ませてみたり、葉っぱの下から出てきたカタツムリを見つけたりと、夜の森の雰囲気を存分に味わいました。

 最後にみんなで記念撮影

暗い中での活動ということで、安全対策などこれまで以上に準備や注意を要するイベントでしたが、

ケガや事故もなく終了。レアな体験に子どもたちも大興奮でした。

これからも、小笠原の貴重な自然をもっと身近に感じてもらえるようなイベントを企画していきたいですね。

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2019年11月06日秋の荒川岳へ

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

10月初旬に23日の行程で荒川岳の防鹿柵撤去作業へ行ってきました。今回の作業で撮影した写真をみなさんにご紹介したいと思います。

初日は雨風が強く、荒川小屋までの予定を急遽、千枚小屋停滞に変更。小屋の中にいてもとても風が強く、お手洗いへ行くにもやっとの思い。夜になると風の強さは変わらないものの、雲が取れて満点の星空を見ることができました。ダウンとフリースを着込んで寒さ対策万全で挑みました。

星空の撮影において、標高が高い場所での撮影は大きなポイントになっているそうで、空気の量が多いと天体の光を弱めたり、大気の揺らぎによって細かい部分が見えなくなってしまうことがあるそうです。プロが撮影するような綺麗な星空ではないですが、個人的には頑張って撮影しました!寒い中頑張って撮影して良かったです!

翌日は早朝から晴天。千枚小屋では玄関口から出ると目の前に富士山が見えます。この日はこれまでに見たことがない雰囲気の富士山を見ることができました。これぞまさに、日が昇る瞬間!!

日が昇ってくると山梨県の河口湖や静岡県の沼津の街や港、東京都の伊豆大島まで見渡すことができました。晴天が続くという予報を見て、わくわくした気持ちで千枚小屋を出発。千枚岳、悪沢岳(東岳)、中岳を経由して、防鹿柵が設置されている西カール底と前岳南東斜面を目指します。

悪沢岳を通過し、ガレ場を経てコルまで一気に下ります。この長い道のりを登った先に中岳があります。参加者の中には「ここに釣り橋があれば標高を下げずに中岳まで行けるのに!」とおっしゃっていた方も。悪沢岳から170mほど下り、コルから110mほど登ります。これだけの距離を上り下りすることを考えると、釣り橋が欲しいと思っちゃいますよね...

それにしても迫力があります。南部エリアに登って思うことはひとつひとつの山がとても大きく、毎回圧倒されます。北アルプスや北部エリアに比べて、山小屋が少なかったり間隔が広かったり、登山口に辿り付くまでに一苦労してしまうほどですが、山そのものに南アルプスの魅力がぎっしり詰まっていて個人的には大好きな山域です。

コルから中岳までの登りはただ登っているだけでなく、振り返ると悪沢岳、左手には赤石岳を眺めながら歩くことができます。夏はたくさんの種類の高山植物が咲いています。秋は秋で山の斜面の紅葉がとても綺麗です。

ウラシマツツジが綺麗に紅葉していました。赤く染まったウラシマツツジと空の青さが映えますね。綺麗に色付く紅葉に見とれて何度も足を止めて写真を撮影していたせいか一向に進めませんでした。

11月4日で芦安-広河原のバスの運行が終了し、南アルプスの山々に静けさが戻ってきました。今年度は、悪天候の日が続き、閉山間際には台風19号により登山道や林道に大きな影響を受けました。通常であれば長野県側の戸台-歌宿のバスが11月中旬まで運行していますが、林道の通行止めにより運行をしておりません。登山の計画を立てられている方はご注意ください。来シーズンは天候に恵まれて、多くの方が南アルプスの山々へ来ていただきたいと思います。

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