2020年1月24日
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2020年01月24日三原山に雪が! 大島(伊豆諸島地域)
富士箱根伊豆国立公園 竹下実生
こんにちは。伊豆諸島管理官事務所の竹下です。
先週末、三原山に雪が降りました!!
▲山頂口から眺めた三原山
先週の土曜は気温が低く、大島にしてはかなり寒い日でした。
麓の市街地では雨が降っていましたが、土曜の夕方時点で山の斜面の高いところに少し雪が付いていました。
雨風が止んだ日曜、さっそく三原山へ出かけてみると、見たことのない景色が・・・!
黒い砂漠の上に、黒くゴツゴツした溶岩の上に、白い雪が降り積もっていました。
麓の市街地には積雪がなく、山の斜面の雪はほとんど溶けていたので、カルデラ内だけが雪のある世界になっていました。
▲三原山北側の溶岩流(手前)の上から眺めた櫛形山(左)、三原山中央火口丘(右)
▲1986年の割れ目噴火口から流れ出た溶岩流
歩道部分の積雪は5cm程度、凍結も無く、登山靴だけで快適に歩くことが出来ました。
雪を被った溶岩流は、遠くから見ると、粉糖のかかったチョコレートのようです。
▲お鉢巡りコース東側から眺めた中央火口(右側手前の白いもやは湯気)
中央火口を一周する歩道(お鉢巡りコース)には、所により吹きだまりができており、そのような場所では30cmほどの積雪がありました。凍結は無く、登山靴だけでも歩ける状態でしたが、足下はスパッツを付けるか長靴、雪の状態によっては軽アイゼン、手にはストックがあった方が歩きやすいかもしれません。(強風の場合は立ち入り禁止となっています。凍結時は滑落に注意が必要です。)
▲お鉢巡りコース上、三原新山東側から眺めた中央火口(積雪時)
▲お鉢巡りコース上、三原新山東側から眺めた中央火口(通常時:秋)
上の写真が積雪した時、下の写真が通常(秋)の中央火口です。
通常はダイナミックな火口の壁面がはっきり見えていて、壮大さや厳しさを感じるような景色ですが、白い雪が降り積もっただけで、なんとなく柔らかな優しい印象になるのはなぜでしょうか。
大島では積雪自体が珍しく、この日のような真っ白の雪景色は、雪の降った後数日間だけのものです。
見たことのない景色に興奮しつつ、雪の三原山を楽しみました。
【22日時点の道路状況】
山頂口から山頂までの舗装路(山頂遊歩道)の雪は無くなり、足下を気にせず山頂まで登れるようになっています。お鉢巡りコースや表砂漠では、ところにより30cmほどの積雪が残っています。特にお鉢巡りコースでは、晴れた日の日中に歩道が凍結することはまず無いと思いますが、早朝など気温の低い時に雪が固くなる可能性もあるので、足下に注意が必要です。
【伊豆大島への交通・観光情報】
伊豆大島観光協会http://www.izu-oshima.or.jp/
皆さんこんにちは。
佐渡自然保護官事務所の菅野です。
新しい年を迎えましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
▲大佐渡の山々も真っ白・・・というわけではありません
佐渡は日本海側の天気らしく曇りや雨の日が多いですが、雪はあまり降らない日が続いています。
雪道運転をしなくて済むことにホッとしつつも、一方で、あたり一面真っ白になった佐渡の雪景色はさぞかし美しいのだろうなぁ・・・と思いながらトキのモニタリングをしていると・・・
おや?
なにやら視界の端に色の違うトキが!見間違いでしょうか。
もう少し角度を変えて見てみましょう。
やはり、色が違うトキがいます!
左側のトキは明らかに喉元や背中の羽の色が黒っぽく見えますよね?
実は、この羽の色の変化は繁殖期に見られる特徴で、「繁殖できることをアピールするため」あるいは「巣で子育てをしている時に天敵に見つかりにくくするため」だと考えられています。
この色の変化はどのように起きているのかというと・・・
なんと、首まわりの皮膚からはがれ落ちる黒い物質を、水浴び後に背中などの羽に塗りつけているのです!
繁殖期に羽の色を変化させる鳥は他にもいますが、皮膚からはがれ落ちる物質を塗ることで色を変えるのは、世界中でトキだけです。
羽色変化が始まっているトキを観察することが日に日に増え、いよいよ繁殖期に入ってきていることを実感している今日この頃。
今年はどのペアがどこで巣を作るのか?これからのトキたちの行動を注意深く見守っていきたいと思います!