ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年2月25日

2件の記事があります。

2020年02月25日檜枝岐小学生からの冬尾瀬インタビュー!

尾瀬国立公園 檜枝岐 細川有希

こんにちは。檜枝岐自然保護官事務所の細川です。

あっという間に2月も中旬に入り、お正月気分も過ぎ去ってしまいました。

2月に入ったというのに豪雪地帯として有名な檜枝岐村は例年より雪が少なく先月と変わっていない状況です・・・

遅霜で花が枯れてしまうこともですが、ニホンジカが日光から尾瀬に移動する時期も早まってしまうので食害が心配です。

【令和2年2月事務所裏】

【平成31年1月事務所裏】

先日、檜枝岐小学校の3,4年生たちが事務所に訪れて冬の尾瀬の状況についてインタビュー行いました!

事務所に子どもたちが来ると普段2人事務所の寂しい雰囲気が一変して華やかな雰囲気になり活気が出た気分になりますね・・・

子どもたちは最初にしっかりあいさつをして、考えてきた質問を緊張しながらも尋ねてきました。

【インタビューの様子】

山の中にあるピンクテープは何ですか?

冬の間雪で木道が見えなくなってしまうから迷わないように冬の自然界にはないような色で目印を付けているんだよ。

花はなんで枯れないんですか?

雪が降る前に種を落としておいて冬の間に栄養を吸収し、雪が溶けた春に芽吹くからだよ。だけど、雪が早くに溶けてしまうと霜が下りて枯れてしまうかもしれないんだ。

他にも、尾瀬はどうやってできたの?冬に人は尾瀬で何をするの?などなど少し難しい質問もありましたが絵や写真を使ってなんとか答えました。

【事務所裏によく現れるカモシカの足跡】

やはり子どもたちは常識にとらわれない純粋な思考を持ち、それに比べると自分の想像力が常識の枠にはまっていることに気付かされます。

慣れ始めると次第に新鮮な気持ちは薄れていってしまいますが、新しい情報を求め続けることで自由な想像力を持ち続けられると思っています。

私達にとってもとても良い体験になりました。

インタビューから良い発表ができることを願います。

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2020年02月25日冬芽を観察してみよう!

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

山や森の中を歩いているといろんな種類の樹木が生えていますよね。樹木の枝の先端を気にしたことはありますか?この時期は落葉し、枝の先が丸見え!今回は、枝の先にある¨冬芽¨に注目してみようと思います!

冬芽と新芽、どう違うんだろうと思って調べたところ、新芽は新しく生えてきた芽・・・そのままですね。冬芽は夏の終わりから秋にかけてできるもので、休眠・越冬して春に伸びて葉や花になる芽のことをいいます。「冬」という文字が入りますが、夏頃から見られることに驚きです!観察した冬芽を紹介したいと思います。

【アズキナシ】

アズキナシは葉の上に小さな白い花を咲かせます。葉の上に咲くので、残念ながらあまり目立ちません。冬芽は長卵形で赤っぽく先が尖っています。

【イタヤカエデ】

雨宿りできるくらいに葉が繁り、板でふいた屋根のように見えることからイタヤカエデと名付けられました。冬芽には毛がなく、褐色です。形は小さく豆のように見えます。

【カジカエデ】

カジノキに似ていることが由来になっています。卵のような形をしていて先が少し尖っています。下から包まれている感じもしますが、それと同時にごつごつ感もありますね。

【ブナ】

漢字で書くと「橅」。役に立たないことから、きへんの横に無という字がきています。なんとも失礼な!冬芽は細長く赤っぽいです。今回観察した冬芽の中で1番ユニークな形でした。

【リョウブ】

リョウブは毎年5月に開催されるやまぶき祭りの焼き印コースターの木材として使われています。断面がツヤツヤしていて個人的に大好きな樹木です。他の冬芽のように包まれている感じがなく、むき出し感満載です!

木によってこんなに形が違うことに驚きです。似ているように見えますが、よ~く観察してみると面白いですね!冬芽の他にも葉痕(ようこん)と呼ばれる、葉が落ちた後の模様もいろんな形があって面白そうです。

夜叉神峠の登山道には名称が書いているプレートがつけられている樹木があります。

  

そのため、樹木を学びながら歩くことができます。夜叉神峠は1年を通して登ることができるので、冬芽だけでなく新芽の観察や若葉も楽しむことができますよ♪身近すぎて観察する機会がなかなかないと思いますが、これを機にまったり冬芽観察をしてみてはいかがでしょうか?

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