ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年10月16日

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2020年10月16日【小笠原】森の中のマイマイ

小笠原国立公園 坂田彩

みなさんこんにちは。小笠原の坂田です。

海は温かいですが、風が冷たくなり,秋を感じるようになってきました。

台風が連れてくる恵みの雨で山の中はしっとり。キノコにとっては最高の時期ですね!!

▲休日に見つけたソライロタケ

さて、小笠原には固有のマイマイ(カタツムリ)がいますが、父島ではニューギニアヤリガタリクウズムシやネズミといった外来種によって、その生息地はごく限られた場所のみとなり、そこでも個体数が減少しています。

小笠原のマイマイたちを守る事業として、小笠原の世界遺産センターでは6種類のマイマイを飼育し、別の場所でも屋外飼育などを行い、個体群再生を進めている真っ最中!!

ということで、屋外の飼育場所として使われている施設に行って作業してきました。

▲マイマイの屋外飼育施設

森の中を歩いて行くと急に現れる屋外飼育施設。

"マイマイはどこにいるのかな~"ワクワクしますね♪

▲マイマイの個体確認中

何匹いるか?死んでいる個体はいないか?大人になっている個体はいないか?この中をくまなくチェックします!!

▲ふ化個体確認後、卵の回収・状態確認作業中

ちょっとの刺激で壊れてしまうから慎重に・・・・

ここにいたのはナンバンマイマイ科のアナカタマイマイ。

土の上や木の上で生活している半樹上性で、臍孔【さいこう】(マイマイの殻の裏にあるヘソのような穴)があり、少し平たいのが特徴の小笠原固有のマイマイです。

今回私たちが行ったのはマイマイの個体確認、エサの補充、ふ化個体の確認等の作業。

その他にもここでは、個体群再生に向けて多くの作業・調査が行われています。

小笠原が世界遺産に登録されることとなった理由の一つでもある固有のマイマイが父島でも身近に見られるようになれば良いなと願うばかりです。

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