2020年10月30日
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2020年10月30日北岳、白くなりました
南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華
みなさん、こんにちは。
南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
気温がぐっと低くなり、南アルプス山域も標3,000m級の山々は白くなっています。今年は秋が短く、あっという間に冬がきたような気がします。今回は10月下旬に行った広河原巡視のようすをお伝えします。
この日は秋晴れで、日が当たる場所ではフリースを着ていても暑いくらいでした。(ただ、日陰になると寒いです・・・)
大樺沢や八本歯のコル、バットレスも真っ白です。日が差して暖かく感じましたが、白い稜線部分を見ると、¨冬がやってきた!¨という気持ちになります。広河原の紅葉は南アルプス市内の紅葉スポットの中でも有名で、例年のこの時期は登山者だけでなく、紅葉狩りを楽しまれる方で賑わいます。このほかに広河原周辺では白鳳渓谷(野呂川)や夜叉神峠で紅葉狩りを楽しむことができます。巡視の日は少し時期が早く、はっきりとした色づきではなかったですが、上部は徐々に色づき始めていました。
暖かさと寒さが入り交じる中、ノコンギクが咲いていました。
ノコンギクは群落で咲いていることが多く、鮮やかな紫色がとても綺麗です。広河原で多く見られ、咲いているところによって濃い紫色や少し白っぽい色などさまざまです。他の植物は枯れて種子を付けているなか、まだまだ元気でした!ノコンギクのように寒さに負けず、頑張ろう!と思えました。
【おまけ】
広河原から見た北岳のほかに広河原へ向かう道中でも綺麗な景色を見ることができました♪
夜叉神ゲートから2つ目のトンネルの先にある¨御野立所¨。1957(昭和32)年7月、昭和天皇・皇后が野呂川林道を視察された際にご休憩された場所です。この場所では、南アルプスを代表する高峰、北岳と間ノ岳を望むことができます。青い空に白い山々。普段よりもいっそう、山が大きく感じられました。
こんにちは
秋晴れが気持ちいい小笠原です。(最高気温27度前後)
先日、小笠原高校で授業を行いました。
テーマは「世界自然遺産・兄島」
兄島は、父島のわずか500mほど北に位置する無人島で
その最大の特徴は、小笠原諸島最大の乾性低木林にあります。
そこには陸産貝類をはじめ多くの固有種が生息しています。
環境省では兄島で様々な保全対策を行っており、業務では最もよく行く島です。
(何回行ったかわからないくらい・・・)
しかし、実はほとんどの人は兄島に行く機会があまりないんです。
というのも、ほぼ全域が様々な保護地域に指定され、
遊歩道なども無く、入林には許可が必要だからです。(海岸部への上陸はOkay)
"近くて遠い島"といったところでしょうか。
そのなかで、小笠原高校の1年生は授業の一環として毎年兄島で実習を行います。
兄島は世界自然遺産の核心地域であり、様々な取り組みが行われているため
事前に関係機関から、兄島にまつわる様々な授業を受けるプログラムとなっています。
環境省からは、グリーンアノール対策を中心に
兄島の世界自然遺産の価値と、外来種から守る取り組みを紹介しました。
兄島の一体何がすごいのか?どうして多くの取り組みが行われているのか?
伝えたいことは色々ありますが、
一番はやっぱり自然に興味を持ってもらいたいということ。
授業を通して、実際に兄島に行った時に
"近くの島にこんなに自然が残っているんだ、"
"知らないところでこんなことが行われているんだなぁ"
"地元の素晴らしい自然に改めて気づいた!"
といったような、新しい発見につながってほしいと思います。
玉井