ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

2021年1月

13件の記事があります。

2021年01月29日南アルプスを上から見ると・・・?①

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

今回は空から見た南アルプス山域の様子や見どころを紹介します。撮影時期が秋なので、樹木が紅葉している様子をお楽しみください。南アルプス国立公園の全体図とあわせてご覧ください。

【光岳・イザルガ岳】

静岡県川根本町、長野県飯田市にまたがり、南アルプス国立公園の最も南に位置する光岳(標高2,592メートル)。「ひかりだけ」と読みたくなりますが、読み方は「てかりだけ」です。日本百名山に選定されています。南アルプスの名だたる3000m級の高峰の山頂は、岩肌がむき出しで眺望が良いイメージがありますが、光岳の山頂はわずかに森林限界を超える程度で、ダケカンバなどに覆われています。

山頂を下った先にある『光岩』が太陽光で反射し、光って目立つことから光岳と呼ばれるようになったようです。その『光岩』がこちら!

石灰岩から成る光岩は高さ約50メートル。周辺では氷河時代の遺存種であるチョウノスケソウやミヤマアケボノソウ、高山チョウが生息・生育しています。

イザルガ岳はセンジヶ原(1枚目写真 イザルガ岳と光岳小屋の間付近)の分岐から往復15分ほど歩くと着きます。ロケーションが良く、ライチョウの生息地の世界的南限になっています。

センジヶ原には南アルプス国立公園でも珍しい木道が整備されています。

△センジヶ原            △構造土(アースハンモック)

この木道の両脇の草原は構造土(アースハンモック)と呼ばれ、植生に覆われていない部分が先に凍結し、植生がある部分を押し上げてできた地形です。周辺にはイネ科植物やコケ類が被覆し、上部が全く植生に覆われていない「冷凍ハゲ」が分布しています。

光岳をさらに南下すると、大無間山や十枚山などを含む奥大井県立自然公園や大井川源流部原生自然環境保全地域があります。原生自然環境保全地域は国内で5箇所しかなく、本州には大井川源流部原生自然環境保全地域のみです。

光岳やイザルガ岳は登山口および山頂までのアクセスが容易ではないため、他の山に比べ登山者は少ないです。静かな山歩きができる上に、希少な動植物や氷河地形を楽しむことができます。見どころがたくさんなのでじっくり時間をかけて歩きたいものです。

次回は茶臼岳・上河内岳について、お伝えします。

ページ先頭へ↑

2021年01月27日山頂にある公衆トイレ

富士箱根伊豆国立公園 箱根 高木俊哉

AR日記をご覧の皆さま、こんにちは。

箱根事務所の高木です。

今年度の冬は箱根地域や富士山ではほとんど降雪がありませんでしたが、

投稿している現在では、やっと先週末の天候により富士山の裾まで積雪が見られています。

箱根地域からは雲が覆い被さってなかなかその姿を写真に捉えることが出来ていませんので、

12月の少ない雪模様の様子を掲載させて頂きます。

明神ヶ岳からの富士山眺望

▲明神ヶ岳からの富士山眺望 手前中央は金時山 撮影日:12月15日

さて、画像の手前には金時山が見えていますが、その山頂に公衆トイレがあるのはご存じでしょうか(写真では見えていませんが...)。

先日、その金時山山頂トイレを関係機関の方々と協力して一斉に清掃を行いましたので、今回はその様子をお伝えします。

金時山は箱根地域でも特に人気が高く登山者の多い山ですが、金時山山頂トイレとは、自然環境の保全と適正利用の推進を図るため、平成22年に環境省が金時山の山頂に整備を行った施設です。

金時山山頂トイレ

▲金時山山頂トイレ

施設の管理は南足柄市・箱根町・小山町・御殿場市・環境省の5機関共同で行っており、

今回の清掃も5機関共同で行いました(感染症対策のため、例年より人数を減らして「密回避」で行いました)。

普段は清掃できないような外壁の拭き掃除から機械室やドアに至るまで満遍なく清掃を行いましたが、隣接している山小屋の方に日常の清掃をして頂いているため、便器等は山頂のトイレとは思えないほどピカピカしています。

トイレ内の様子

▲トイレ内の様子

外壁の汚れや周辺の雑草取りを行う「外回り」、トイレ内の便器や内壁の清掃を行う「トイレ内」、機械室やトイレ用の水タンクなどの清掃を行う「機械室」、と分担して清掃等を行うことで効率的にトイレの美化向上を図ることが出来ました。

なお、当トイレはバイオトイレであり通常の水洗トイレとは使用方法が異なるため、使用の際にはトイレ入口等にある張り紙をよく読んでお使いください。

例えば、上記のトイレ内便器(左の画像)の通り、便器内で分かれる構造になっていて奥側に液体が入ると故障等の原因になってしまいます。

※トイレの裏側には機械室があり、発酵槽に関わる(おがくず処理)機械等が稼働しています。

この金時山の山頂の環境下にありながらバイオトイレの維持が成り立っているのは、日常の清掃等の維持管理作業にご協力頂けていることや、利用者の方から使用時に100円のチップにご協力頂けているからであり、周辺の環境保全にもつなげることが出来ています。

今回も関係者が協力して清掃を行うことが出来ましたので、引き続き快適なトイレの維持管理に努めていければと思います。

ページ先頭へ↑

2021年01月22日伊豆半島のジオサイトを紹介します! 第1弾

富士箱根伊豆国立公園 下田 齋田滉大

みなさん、こんにちは。外出自粛期間中は撮りためた生き物の写真や図鑑を眺めてやり過ごす齋田です。

特定の時期に特定の場所でしか出会うことができない種類の生き物が多くいますが、今はぐっと我慢です。

さて、みなさんがご自宅で過ごすことの多いこんな時こそ日記を読んで頂くチャンスだと思い、当面の間は「富士箱根伊豆国立公園伊豆半島地域で見られるジオサイト(ジオスポット)」を特集します!

記念すべき第1回目は、前回の日記に取り上げた「環境配慮型ツアーの実証実験」にてコースの経由地点として立ち寄った「弓ヶ浜」と「中木の柱状節理」について、その見どころを解説します。

■弓ヶ浜 (静岡県南伊豆町)

その名の通り、美しい弧を描く弓ヶ浜。海岸線の長さはなんと1,000m!シロナガスクジラ約35頭分です。

この白砂の海岸は、河口から海へと流れ込んだ砂粒が海流によって押し戻され、帯状に堆積することで形成されたと言われています。

このような地形は砂嘴(さし)と呼ばれ、伊豆半島北西部の御浜岬や大瀬崎などでも見られます。

【静岡県南伊豆町 弓ヶ浜】

写真は昨年の6月上旬に撮影した弓ヶ浜。例年であれば、梅雨入り前最後の海を楽しもうと観光客がこぞって押し寄せる時期ですが、ご覧の通り人の気配はほとんどありませんでした。

そんなこともあってか、ここ弓ヶ浜では3年ぶりにアカウミガメの産卵が確認されました。生き物好きの私としては大変嬉しい出来事ではありましたが、豊かな自然の保護と利用はトレードオフであることを見せつけられたようで、複雑な心境でした。

■中木の柱状節理 (静岡県南伊豆町)

スノーケル・ダイビングスポットとして有名な「ヒリゾ浜」への渡し船の発着点として知られる中木海岸。

崖沿いを這うように整備された遊歩道を南へ進むと、なんとも不思議な光景を目にすることができます。

【静岡県南伊豆町 中木の柱状節理】

ハチの巣のように規則的に並ぶ5角形や6角形の奇妙な岩は「柱状節理」と呼ばれ、海底火山の噴出物を貫いて上昇した「火山の根」とマグマが冷えて固まる際に形成されたものと言われています。

写真で見るとサイズ感がややわかりづらいかと思いますが、この多角形の外接円の直径は大人の肩幅ほどもあり、その圧倒的なスケールに感動させられます。自然界で最も大きなハニカム構造なのではないでしょうか?

今回の日記では、富士箱根伊豆国立公園伊豆半島地域で見られるジオサイト、「弓ヶ浜」と「中木の柱状節理」についてご紹介しました。

ジオサイトの多くは、見学者の知識量によって見え方や感じ方が大きく変化しますので、みなさんがいつか伊豆半島に訪れる際の一つの参考になれば嬉しいです。

次回は、「しましま模様」と「ハートの地形」が特徴のジオサイトを解説します。お楽しみに!

※外出の際には、咳エチケットの徹底やソーシャルディスタンスの確保等の基本的な感染症対策に努めましょう。また、都道府県内の移動においても、各自治体のガイドライン等によく目を通し、責任ある行動を心掛けましょう。

ページ先頭へ↑

2021年01月21日夜叉神峠、高谷山へ巡視に行ってきました

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

1月中旬に夜叉神峠と高谷山へ巡視に行きましたので、その様子をお伝えします。夜叉神峠がゴールの巡視が多いですが、今回は足を伸ばして高谷山まで。この日は快晴!まさに巡視日和でした♪

夜叉神峠までの間、カラマツやヒノキ、ミズナラなど登山口から山頂までの約300メートルの標高差の中で数多くの種類の樹木を楽しむことができます。山頂まで15分ほどの登山道では櫛形山方面からひょっこり富士山が現れます。

夜叉神峠では¨白峰三山は見えるけど、富士山が見えない¨と思われがちですが、富士山の9、8合目あたりまで望むことができます。例年では、見えている部分は積雪で白くなりますが、青々していました。

夜叉神峠に着くと、白峰三山がお出迎え。いつ見てもやはりお美しいです・・!!

わたし独自の定点から撮影した1ヶ月前の白峰三山と比較してみました。右から北岳、間ノ岳、農鳥岳です。白さが一目瞭然!北岳山頂付近やところどころ沢筋がうっすら白くなっており、着実に積雪量は増えているようです。

夜叉神峠をあとにし、高谷山へ。登山道に1本線になっている足跡が。よく見ると、登山道についていた足跡はヒトではなく、キツネでした。


キツネの足跡の上をニホンジカが横切っていたり、テンのような小動物の足跡があったり。利用者が多く、賑やかな登山道でした。

南アルプス国立公園のエリアは高谷山までですが、南へ続く登山道の先は『南アルプス巨摩自然公園』という県立公園になります。(南アルプス巨摩自然公園を含む、山梨県の自然公園についてはこちら!)

夜叉神峠で下山される方が多いですが、高谷山方面では白峰三山に加え、栗沢山などの早川尾根方面や甲斐駒ヶ岳を望むことができます。夜叉神峠よりも登山者が少ない分、まったり存分に南アルプスを楽しめます。夜叉神峠から20分ほど歩いたところにあるので、少し足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

この時期の夜叉神峠、高谷山までの登山道は凍結の可能性があるため、軽アイゼンの携帯をおすすめします。また、マスク着用、手指の消毒、ソーシャルディスタンスの確保等の基本的な感染症対策に努めるようお願いします。

ページ先頭へ↑

2021年01月20日【那須】 「箱庭山岳は絶景の嵐!」 付録(那須のネコ)

日光国立公園 那須 善養寺聡彦

みなさま、こんにちは。 日光国立公園 那須管理官事務所の善養寺聡彦です。

前回と前々回で、那須の最も基本的な登山ルートである、

ロープウェイ山頂駅発の茶臼岳・朝日岳登頂・茶臼岳周回線 を紹介しました。

今回はさらに、その周辺のある風景について、ディープな探索を紹介します。

なお、今回使用している写真はほとんど雪のない季節のものですが、

現在那須連山は積雪が有り、風がとても強いため、

冬山装備をしっかりした熟練した登山者でなければ登山はお勧めできません。

ロープウェイを使わずに、茶臼岳や朝日岳その他各登山コースを歩く場合、

ロープウェイ山麓駅からさらに登った先の、峠の茶屋登山口から登ります。

ここには駐車場が有り、車でここまで来て、登山を楽しむことができます。

登山道は茶臼岳の山肌を登りあげて、峰の茶屋跡避難小屋に続きます。

登山口付近は低木に覆われていますが、しだいに樹木の背丈は低くなり、

やがてまばらな草本類だけになって行きます。

森林が無くなるあたりで見上げると、茶臼岳の溶岩ドームが見えます。

ここからはこんな姿の山が見えます。

これは何でしょう?

猫耳です。

(私は最初にそう感じて、それ以外には見えなくなりました。)

向かって左側が、「ライトイヤー」。

向かって右側が、「レフトイヤー」。

(勝手に命名しました。この1年の間に、那須では「スナネコ」が人気になりました。

そのちょっと離れた左右の耳の位置関係に通じるところがある?)

さてこの猫耳、これまでに紹介してきた茶臼岳の溶岩ドームそのものなのですが、

全く形が違って見えています。

山は見る場所によって形が変わるものですが、この変わり様には驚きです。

「あの猫耳を近くで確認したい❤」と思い、

茶臼岳の巡視のたびにどの部分が猫耳なのかを探していました。

ところがこれが難物で、茶臼岳頂上を目指して登る途中では見当たりません。

茶臼岳頂上で見渡してもよく分かりません。

茶臼岳の頂上付近は少し移動するだけで風景が激変します。

10m先は別世界! 絶景の嵐なのです!!

それでも何とか猫耳を探します。

頂上からお釜(火口)を回って周回路に入ると、猫耳があるはずの直下を通りますが、

そこから見上げた光景はこうです。

これは確かにとんがっています。

ライトイヤーではないでしょうか。

しかしずいぶん荒々しいお耳です。

レフトイヤーはどこでしょうか?

・・・・・・・。

どうやら直下の歩道からはレフトイヤーは見えないようです。

では、他のピークから望むことができるでしょうか。

ありました!

隣の朝日岳から茶臼岳がよく見えます。

さらに拡大!

猫耳の位置が確認できました。

猫耳は溶岩ドームの中でも堅い溶岩の塊が残ったもののようです。

もっと近くで見たい!!

茶臼岳の頂上付近から見えないのか?

茶臼巡視のたびに気をつけて探していたところ、ようやく発見!!!

これがライトイヤーの先端です。

手前の山肌に隠れて、先端だけが見えています。

これは望遠レンズで撮影しています。

歩いていると他の溶岩と区別がつかず、気がつきません。

うーん、これだととても耳には見えません。

しかし、猫耳を近くで確認することができました。

残るはレフトイヤー。

これは来シーズンの宿題になりました。

ページ先頭へ↑

2021年01月19日芦ノ湖水鳥調査(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 山口光子

皆さん、こんにちは。

富士箱根伊豆国立公園管理事務所の山口です。

2021年が始まりました。仕事始めには、箱根周辺でフクロウに出会いました。

今年は福がありそうです。

観察されたフクロウ

 

そんな1月上旬、日本野鳥の会神奈川支部の芦ノ湖水鳥調査に同行してきました。

貸し切りボートに船頭さんを含めて4名での調査実施です(密は回避!)

この調査は、昭和45年から、50年以上継続されている「環境省全国ガンカモ一斉調査」の一環として、日本野鳥の会神奈川支部の皆さんが毎年1月に実施しています。

過去のAR日記での調査報告⇒アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]_芦ノ湖水鳥調査(箱根地域) (env.go.jp)

芦ノ湖での調査自体は約40年の蓄積データがありますが、残念なことに近年水鳥の数は減少しています。1980年代には1000羽を超えるマガモの群れが観察されたり、オシドリの繁殖も見られたことがある芦ノ湖ですが、今はこの時期200羽前後の水鳥しかカウントされません。再び水鳥の数が増えるために、何かできることはないか、考えてしまいます。

ガンカモ類の生息調査 | 生物多様性センター(環境省 自然環境局) (biodic.go.jp)

 40羽ほどのマガモの群れ

水面を走るように飛び立つカンムリカイツブリ

今いる水鳥たちが、より愛おしく感じられます。今年もよく来てくれました!!

同じ日の午後、芦ノ湖から少し離れた「イタリ池」でも水鳥調査を実施しました。この調査は池を所有するゴルフ場「箱根カントリー倶楽部」様にご協力頂いています。

調査風景

※「イタリ池」は普段は会員以外入ることができない、ゴルフ場敷地内の池です。

過去のイタリ池観察会実施風景⇒アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]_冬鳥観察会inイタリ池(箱根地域) (env.go.jp)

現時点では、水鳥たちの生息数変移の要因は、はっきりと分かっていません。この調査を長く続けていくことで、後々わかってくることがたくさんあると考えており、調査の継続が重要です。毎年調査を実施されている日本野鳥の会神奈川支部の皆様、ありがとうございました。

今年の調査では、水鳥以外にもハヤブサに出会いました。

水鳥にアタックする姿が見られました。

水鳥は減少傾向にあるものの、箱根の野鳥は想像以上に豊富なようです。

箱根のある神奈川県には、現在新型コロナウイルス拡散防止の為に緊急事態宣言が発令されています。不要不急の外出を自粛して頂く時期ですが、幸い冬はバードウォッチングに最適な季節です。ご自宅の窓の外や近所の公園で、鳥たちを探してみてはいかがでしょうか。思いがけない出会いがあるかもしれません。再び安心して箱根を訪問できる日が来るまで、ご自宅にてAR日記で国立公園の一部風景をお楽しみください。本年も富士箱根伊豆国立公園をよろしくお願いします。

※現在箱根ビジターセンターは臨時休館中です。詳細についてはHPをご確認下さい。

http://hakonevc.sunnyday.jp/index.html

ページ先頭へ↑

2021年01月15日今年の『富士山』は白くない!?

富士箱根伊豆国立公園 沼津 山田優子

みなさま、こんにちは。沼津管理官事務所の山田です。

2021年がスタートして半月が過ぎました。お正月太りが未だに解消されず何とかしなくてはと思っていますが、冬は新作スイーツの誘惑が多く困ります。おいしい物にはかないません。

さて、昨年末ニュースなどで何度か取り上げられていましたが、年明けも引き続き富士山の積雪が少なく、今年は静岡県側から雪化粧の富士山がなかなか見られません。今週は最強寒波が猛威を振るい各地で大雪を降らせました。沼津管内では富士宮の田貫湖が結氷したり、裾野市の十里木や伊豆の天城山では積雪がありました。そんな翌日伊豆半島西側の海岸線から今日こそ真っ白な富士山を見られるか!?と巡視に出掛けましたが、白くない?かすかに雪は積もっていますが、あきらかに少ないです。昨年末から朝早い時間は少し積もっていても日中には山肌が見えるくらい雪は溶けてしまい、夕方には夏の富士山かと思うほどです。

2020.1.9(恋人岬にて撮影) 】


2021.1.13(恋人岬にて撮影) 】

同じ時期の2枚目の写真を比べると、今年の写真は山頂の辺りも山肌が見えるのが分かります。気象データで過去の気温を調べると昨年は暖冬でしたが、今年は例年並みです。暖冬の昨年でも雪化粧しているので原因は気温ではなさそうです。静岡県の富士山周辺(御殿場、富士、富士宮市(白糸))の12月の降水量を見ると記録的に少なく中でも富士宮(白糸)観測地点では平年比8%とほとんど雨が降っていないことになります。富士山での観測はされていないので麓の降水量ですが、雪のない富士山を見ると昨年末からの雨量が少なく冠雪に影響していそうです。


2021.1.14 (沼津合同庁舎より撮影) 】

巡視の翌日、沼津管理官事務所がある合同庁舎より富士山を見ると更に雪が溶けていました。手前の愛鷹山で麓の辺りは見えませんが山頂辺りに雪は肉眼で確認出来ません。帰宅時に別の場所から見ると麓の雪もほとんど確認出来ませんでした。富士山に降った雨や雪は、どのくらいで湧き水になるのでしょうか?諸説ありますが数年~15年くらいと言われています。いつかの湧き水が気になります。今年の富士山が真っ白に雪化粧する日がいつになるのか見守りたいと思います。

おまけ

恋人岬では土肥桜が咲き始めています。現在三分咲きくらいです。

菜の花に混じってひまわりも咲いていました。

しばらく自粛生活が続きなかなか出掛けられませんが、日記を見て季節や自然を感じてもらえるよう今年も沼津管理官事務所管内の情報を発信していきますのでよろしくお願いいたします。

ページ先頭へ↑

2021年01月15日【那須】センサーカメラが捉えた動物たちのすがた

日光国立公園 那須 菅野敬雅

こんにちは、日光国立公園 那須管理官事務所の菅野です。

昨冬は少雪のため冬のアクティビティがほとんどできませんでしたが、今冬ようやくスノーシューデビューすることができてウキウキです。

▲冬のセンサーカメラのデータ回収はスノーシューで!

さて、今回は那須平成の森で実施している中型・大型哺乳類調査のお話の第4回目。

センサーカメラが捉えた、動物たちの興味深いすがたをご紹介します。

1.じゃれあうタヌキ

2匹のタヌキが向かい合ってフェイントのような動きを見せています。

遊んでいるところでしょうか?

2.キツネの帰り道

2019年の1月15日から7月18日まで、計26回も同じような経路をたどるキツネがいました。

5月5日の写真のように、ノウサギと思われる獲物を咥えていることも度々ありました!

3.ニホンジカの決闘

2頭のオスのニホンジカが激しく押し合っています!

押し合いはカメラが捉えただけでも10分間以上続きました。

この決闘の撮影日は2月。一般にニホンジカの繁殖期は9月下旬から11月とされていますが、オスたちの縄張り争いは真冬になっても続くのでしょうか...?

4.うとうとするニホンジカ

春の朝の木漏れ日の中、座り込んでうとうとしているニホンジカの様子です。

人間と同じように頭を重たそうにしている様がほほえましいです。

◎過去の日記はこちら

第1回:平成の森に生息している哺乳類たち

第2回:何頭いるかな?

第3回:増えすぎて困っています。

ページ先頭へ↑

2021年01月14日令和2年度、アクティブ・レンジャー写真展の写真紹介!

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

1月7日から28日まで、山梨県甲府市にあるアウトドアショップ、OUTING PRODUCTS ELKにて、奥多摩、富士五湖、南アルプスの3事務所合同アクティブ・レンジャー写真展が開催されています。詳しくは富士五湖 小西ARの「アクティブレンジャー写真展、3国立公園合同で開催中です!」をご覧ください。

今回は私が今年度のアクティブ・レンジャー写真展で展示している2枚の写真の紹介をしたいと思います。

◆ ハイ、チーズ!!

撮影場所:北岳 撮影日 :2019/8/4

北岳、間ノ岳、農鳥岳から成る白峰三山は南アルプス山域の中でも特に、ライチョウの個体数の減少が著しいため、個体数回復を目的に、平成27 年(2015 年)から令和元年(2019 年)までの5年間にわたり、孵化したライチョウの家族を高山帯に設置したケージを用いて、悪天候と捕食者から守るケージ保護法を用いた域内保全を実施しました。(令和2年以降は捕食者対策のみ実施)

このライチョウはケージ保護されていた母ライチョウです。海外ではライチョウが狩猟対象のため、人を見ると逃げてしまうようですが、日本では古くから神の鳥として崇められ、捕獲や触れることすら禁止されています。そのため、¨人間から攻撃されることはない¨と分かっているせいか、一定の距離を保てば逃げることはあまりないです。一定の距離を保ちながら、望遠レンズで連写しました。カメラ目線で首を傾けてポーズを取ってくれた(?)姿はまさにモデルのよう。私自身、何度見ても「かわいい~」と思ってしまいます。

◆ 南アルプスの隠れた魅力

撮影場所:荒川岳(前岳・中岳分岐より荒川小屋方面に40分ほど下った場所)

撮影日 :2019/10/5

日本列島ができる遙か昔、南アルプスの山々は海底にありました。約2千万年前に日本列島の原型となる島がユーラシア大陸から分裂。その後、フィリピン海プレートの運動、古伊豆小笠原諸島をはじめとする島々が激突。南アルプスの原型が隆起を始めました。南アルプスの山々に大きな変化を与えたのが、3百万年から10万年前に伊豆ヶ島が衝突したことで、隆起が急速に進み、その速さは1年間に約4mm!現在もそのスピードを維持しています。隆起のほかに氷河が現在のカール(圏谷)やモレーンなどが作られました。世界最速級で隆起し続けている南アルプスですが、山全体の崩壊スピードもかなり速いです。南アルプスは降雨が多く、地形が流水によって削られやすく、その結果出来る特徴的な地形が、この写真のV字谷です。希少な動植物や高山が連なる南アルプスですが、長い歴史があってつくられた山域で、知れば知るほど奥深く、「もっと知りたい!」と興味をそそられます。

参考:山と渓谷 特集「南アルプス」

被写体は小赤石岳と大聖寺平。黄色や白色のお花畑と違って地味な色が多いですが、山そのものが大きく見えます。雑誌などではお花畑と小赤石岳が取り上げられていますが、私は紅葉の時期のこの構図もお気に入りです。

アクティブ・レンジャー写真展では、文字の見やすさなどを考慮して30文字程度の説明文がありますが、写真への想いやエピソードを30文字に集約するのは難しいです。この日記を通して、想いやエピソードを知っていただけると嬉しいです。そして、ぜひ会場へ足を運んでいただけると嬉しいです♪みなさんのお越しをお待ちしています。

ページ先頭へ↑

2021年01月08日アクティブレンジャー写真展、3国立公園合同で開催中です!

富士箱根伊豆国立公園 小西 美緒

明けましておめでとうございます。富士五湖の小西です。
2020年は世界的に大変な1年でしたが、2021年は全ての人にとって明るい1年になりますように。

先月までの富士山は雪が少なく黒々としていて、あまり冬らしい姿ではありませんでしたが(気温は十分すぎるほど寒かったです!)、ようやく年末の雪でいつもの姿になりました。やはり雪のついた富士山は美しいですね。

黒々とした富士山(2020年12月27日)       ようやく冬らしい装いに(2020年12月31日)*

(*インターネット自然研究所(富士山北麓フラックス観測サイト)映像を使用)

さて、アクティブレンジャー写真展開催のお知らせです。

下記の通り絶賛開催中です。

<開催期間>2021年1月7日 ~ 1月28日 11:00~20:00/土・日・祝日~19:00(火曜 定休)
<場  所>OUTING PRODUCTS ELK(山梨県甲府市徳行4-13-9)
 写真展の詳細についてはこちら

ELKでの写真展の様子

通常、写真展は関東地方環境事務所管内の13事務所がそれぞれ主催して1年かけて巡回していますが、今回は奥多摩、南アルプス、富士五湖の3事務所合同での開催です!

共通点は何かわかりますか?

ヒントは、、、、、「桃」「ぶどう」「ワイン」

3国立公園の位置図(これもヒントです)

答えは「山梨県です」!

秩父多摩甲斐国立公園、南アルプス国立公園、富士箱根伊豆国立公園は国立公園の一部が山梨県内に位置しているんです。

3事務所合同開催のきっかけは、今回の開催会場である甲府市内のアウトドアショップ「OUTING PRODUCTS ELK」さんが、環境省の「国立・国定公園への誘客の推進事業費及び国立・国定公園、温泉地でのワーケーションの推進事業費補助金」を活用して3国立公園を拠点とした事業を実施されることになったことでした。

せっかく山梨県内の3国立公園をPRしてくださるのであれば、我々環境省も3事務所合同でやってみてはどうかということで、初の試みとして実施することとなりました!

通常の業務は、どうしても国立公園単位になってしまいがちなので、こうやって公園の垣根を越えた試みをできたことは大きな収穫です。

今回は写真にプラスして、3国立公園の特別展示も行っています。

奥多摩、南アルプス、富士五湖事務所の特別展示

2枚の写真だけでは伝えきれない現場アクティブレンジャーのお気に入りの場所や生きもの、文化、また抱える問題点など、それぞれ3名のアクティブレンジャーが普段「知ってもらいたい!」と思っていることを形にしてみました。

展示物作成中も他公園の知らなかった情報はワクワクしました

各アクティブレンジャーの「見て欲しい!伝えたい!」ポイントは、、、、、、

【奥多摩自然保護官事務所:小林アクティブレンジャー】



秩父多摩甲斐国立公園は東京都・埼玉県・山梨県・長野県で構成されている、全国で5番目に大きい国立公園です。稜線を歩くと県境で植生が明らかに違っていたり、公園の代名詞と言える渓谷も、地質の違いにより西側はなめらか、東側はごつごつ、と表情が全然違います。そんな"違い"を知って「行きたい!」と思っていただければ幸いです。

【南アルプス自然保護官事務所:本堂アクティブレンジャー】



南アルプス国立公園は3,000m級の山々が連なる山岳公園です。登山をしなければ足を運ぶことができない場所が多いですが、この写真展を通して、南アルプスの豊かな自然や希少な生きもの、地質や信仰文化を知っていただき、南アルプスに興味を持っていただけると嬉しいです。

【富士五湖管理官事務所:小西アクティブレンジャー】



富士山は素晴らしい山です。ただ、多くの人が訪れる富士山だからこそ抱える問題もあります。普段の写真展ではなかなか伝えられない負の部分もお伝えすることで、一人一人が「日本の宝」をどうしていきたいか、そして守っていくために「できること」を考えるきっかけになると嬉しいです。

*写真展のアンケートにご記入いただいた方にはノベルティをお渡ししています!(かなりレアなノベルティも!)

この他にもエコバッグ、カレンダーもあります!(数に限りがあります)

そして今回はさらにELKさんからのお声がけでトークイベントを実施することとなりました。日本のトレイルランナーの第一人者である山本健一氏と環境省レンジャーが「山梨の国立公園」について語ります!

コロナ禍ですので、対策を万全にした上でごく少数にて開催します。(状況によっては中止する場合もございます)

日時 :1月28日(木)19~20時
場所 :OUTING PRODUCTS ELK(山梨県甲府市徳行4-13-9)
定員 :15名(山梨県在住者のみ)
申込 :ELK店頭、電話055-222-1991、 メール elk@elkinc.co.jp 
HP  :https://www.elkinc.co.jp/

詳細については、主催であるOUTING PRODUCTS ELKにお問合せください。

コロナ禍で外出も簡単ではない状況ではありますが、お近くにお越しの際はぜひELKに足をお運びください。
(緊急事態宣言対象地域の皆さまは、宣言に則ったご対応をお願いいたします)

ページ先頭へ↑

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

ページ先頭へ