ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2021年10月

19件の記事があります。

2021年10月31日【小笠原】少し早めのハロウィンイベント!

小笠原国立公園 小笠原 鈴木尚之

こんにちは。小笠原の鈴木です。

最近、仕事終わりに釣り、土日も朝から釣りと魚釣りにハマっていて、魚を釣っているのか魚に釣られているのか分からなくなっています。

さて、今年も小笠原世界遺産センターにてハロウィンイベントを開催しました。

昨年に引き続き感染症対策として、おがさわら丸の出港中かつ、来館時間分散のため開催日を増やしての実施です。

ハロウィンが恒例イベントの小笠原父島。お菓子目当てに遺産センターに来たこども達を、トリック(いたずら)orトリート(お菓子)では無く、トリック(マイマイ探し)&トリート(お菓子)でお出迎えしました。

△クジを引くとマイマイのイラストが!

△遺産センター内に隠されたマイマイを捜索

△クジに書かれたマイマイの名前が言えたらお菓子をゲット!

イベント期間の半分は、台風接近と悪天候でしたが、台風影響の前後にはこども達が来館してくれました。

慣れないマイマイの名前を忘れないように何度も口にしながら受付に来る子や、友達のマイマイの名前は覚えているのに自分のマイマイの名前は忘れてもう一度見に行く子など、楽しそうにイベントに参加する姿が多く見られました。

相変わらず大勢が集まるイベントの開催は難しいですが、このような機会は一度きりのものです。

出来るだけ多くの機会を作れるように、工夫して開催していきたいと思います。

小笠原 鈴木

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2021年10月29日トキの成長を見守る

佐渡 菅野萌

皆さんこんにちは。

佐渡自然保護官事務所の菅野です。

朝晩はだいぶ冷え込むようになり、トキのモニタリングに出る際は防寒具が必要になってきました。

ひんやりと冷たい車のハンドルを握りつつ、モニタリングをしていると・・・

あ!トキを発見!

放鳥したトキや、野生下で誕生したトキの一部には足環がついているので、番号やカラーリングの色の組み合わせで個体番号を識別することができます。

一番左側のトキは・・・

今年野生下で生まれたNo.C55です!


No.C55は、No.254(オス)とNo.190(メス)から生まれた4羽のヒナのうち、一番体が小さかったトキです。

まだ巣内にいた頃の写真がこちら!

▲野生下トキの足環装着は巣内ビナ(18~25日齢程度)のうちにおこないます

この写真は5~6月に行われる足環装着の際に撮影した写真です。

ご覧の通り、ヒナの時期は嘴も短く、顔も黒っぽい色をしています。

そしてこちらが巣立ちを確認してから約一ヶ月後のNo.C55の様子です。

写真だとハッキリ見えないかもしれませんが、顔はオレンジ色になっています。

成長するにつれて顔の色が変化していくのです。

そして現在は、成鳥と同じくらい顔の色が赤に近づいています。

まだ巣にいる頃から成長を見守ってきたトキが立派に成長し、他のトキと共に過ごしている姿をみるととても嬉しい気持ちになります。

これから寒い冬がやってきますが、しっかりとエサを食べて元気に過ごして欲しいと思います。

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2021年10月27日プルースト効果と呼ぶそうです「伊豆半島から見る夕日」

富士箱根伊豆国立公園 下田 齋田滉大

みなさん、こんにちは。久方ぶりに袖を通したセーターの匂いに懐かしさを隠せない齋田です。

特定の香りを嗅いだときに遠い昔のような心もちがするのは、なんだか不思議な気分ですね。

この季節は、金木犀や古本等の匂いをきっかけに、いつかの思い出が蘇る方も多いのではないでしょうか。

さて、今回はそんな懐かしさを感じる伊豆半島の秋の景色をご紹介します。

秋の香りを共有することは難しそうなので、美しい景色から感じる懐かしさや伊豆半島の自然の魅力について、写真を通してお伝えできればうれしく思います。

*緊急事態宣言が解除されたため、伊豆半島で出会える昆虫シリーズは連載をお休みさせて頂きます

まず初めにご紹介するのは、大きな奇岩で有名な黄金崎より望む夕日です。

【黄金崎より望む夕日】

やわらなか西日を受けて黄金色に輝く岩肌が眩しい、西伊豆町宇久須の黄金崎。

安山岩が温泉水や地熱等によって変質したことで、このような黄金色の岩肌になったと言われています。

その美しさもさることながら、学術的にも非常に価値が高いらしく、昭和63年には「黄金崎のプロピライト」として静岡県の天然記念物に指定されました。

また、環境省の「富士山がある風景100選」に選定されており、富士山の展望地としても有名です。

この日は北の空が雲に覆われてしまい、残念ながら富士山を見ることはできませんでしたが、晴れた日には写真右上部に富士山を望むことができます。

さて、突然ですが、みなさんは岩の形が何かの生き物のように見えませんか?

面長な顔立ちに、ぴんと立った耳。立派なたてがみもあります。波に濡れた鼻先は柔らかそうです。

もうお分かりですね。この岩は動物の馬の形にそっくりなことから、「馬ロック」と呼ばれています。

私は岩のくぼみが大きな瞳のように見えるのですが、みなさんの目にはどのように映っているでしょうか?

黄金崎へは、修善寺駅よりバスで70分、黄金崎クリスタルパークにて降車後、徒歩15分で辿り着くことができます。

続いてご紹介するのは、伊豆半島を代表する夕日スポット、大田子海岸より望む夕日です。

【大田子海岸より望む夕日】

伊豆半島が誇る夕日の名所、西伊豆町田子の大田子海岸。日本夕日百選に選定されています。

海に浮かぶ大きな奇岩は、沖よりの左側から順に男島・女島(2つを合わせて田子島)、男島と女島の手前にそびえる怪獣のような岩はメガネッチョ(ゴジラ岩)と呼ばれています。

大田子海岸ではほぼ年間を通して夕日を楽しむことができますが、春分と秋分の頃には男島と女島の中央に太陽が沈み、幻想的な光景を見ることができます。中でも、メガネッチョの大穴に夕日が重なる構図は有名で、全国の夕日を集めたカレンダーや海をモチーフとした写真集等で使用されることが多いです。

うるんだ赤い硝子球のような夕日が海の果てに沈んでいく様子は、言葉では表現することのできないほどに情緒的ですね。

私はこの景色を眺めるたびに、子どもの頃に友達と自転車で遠出をしたときの思い出が蘇ります。

大田子海岸へは、修善寺駅よりバスで80分、大田子にて降車後、徒歩3分で辿り着くことができます。

伊豆半島から見る夕日はいかがでしたか?

懐古の情に浸りがちな秋の季節に、是非一度、伊豆半島の真っ赤な夕日を眺めにお越し下さい。

夕日のあたたかさや潮風のやわらかさ、波の音、浜辺の湿った匂いが、きっとみなさんを懐かしい気持ちにしてくれることと思います。

咳エチケットの徹底やソーシャルディスタンスの確保等の基本的な感染症対策に努めながら、伊豆半島の豊かな自然を存分に満喫しましょう!

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2021年10月26日秋の箱根白浜(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 山口光子

皆さん、こんにちは。

富士箱根伊豆国立公園管理事務所の山口です。

気温が下がり、秋晴れの青空が美しい季節になってきました。箱根事務所の直轄地「白浜」からは、芦ノ湖を挟んで対岸に、箱根のシンボル「駒ヶ岳」の素晴らしい景観が眺められます。

【白浜から見える駒ヶ岳】

この秋、白浜には可愛らしいピンクの花が咲いていました。その名は「ウナギツカミ」。タデ科イヌタデ属の1年草になります。

【ウナギツカミ】

かわいい花とはギャップのあるその名前に、なぜウナギツカミ??と不思議に思いませんか?面白い名前の由来は茎にあるこちらから。

【茎に並ぶトゲトゲ】

このトゲがあれば、ウナギも逃がさずつかめるかも?と、付いた名のようです。実際触ってみると、トゲがはっきりと感じられます。ざらついて衣服にも絡みつきます。もしこの植物に出会って触ってみようという時には、小さなお子さんは怪我をしないように、十分気をつけてください。

実はこの面白い名前だけは、以前植物に詳しいパークボランティアさんから教わっていました。どんな植物だろうと想像していましたが、白浜で出会った実物は、思った以上に可愛らしい花でした。ちなみに、近縁には「ドジョウツカミ」や「ウナギツカメズ」という種もあるそうです。またいつか出会ってみたいものです。

一方で、白浜には残念ながら、まだゴミを残して帰る人たちが少数ですが見られます。

【燃え残りの炭や木材】

このところ目立つのは、直置きの焚き火に加えて、焚き火台を持ち込んで行う焚き火です。箱根地域においては、国立公園であることを踏まえ、特定の場所を除き火気の使用は控えていただいており、白浜においては禁止されています。そして、燃え残りを放置するのはゴミの置き去りと同じ行為です。キャンプやアウトドアの遊びが流行している昨今、おしゃれな焚き火を楽しむ方が増えている様ですが、炭などの燃えかすを必ず持ち帰る習慣作りを提案します。アウトドアメーカーで片付けまでの普及啓発を促進してもらえないか、真剣に考えてしまいます。

芦ノ湖の水が澄んで、気持ちよく釣りを楽しむ人たちが増えるシーズンです。最近の白浜は、少しゴミが減ってきており、気のせいかもしれませんが、ハイカーや釣り人たちのマナー向上を感じています。先日は巡視の際に「ゴミを拾って帰りますよ」と話される方たちにお会いした、嬉しい出来事もありました。やはりきれいな浜の維持には、利用者一人一人の協力が欠かせません。

楽しく遊んだ後には、片付けまで率先して実施下さい。マナーを守って、美しい国立公園を大切に利用していきましょう。

【環境省で配布をしているパンフレットの抜粋】

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2021年10月25日【小笠原】-続-アサヒエビネの人工授粉

小笠原国立公園 玉井徹

小笠原固有のアサヒエビネ

先日、アサヒエビネの人工授粉を行いました。

【夏の妖精!?】

その後・・・

無事に受粉が成功しているか確認する為に再度巡視に行ってきました。

道中1時間半程歩きながら、内心ドキドキです

おやっ・・・!

ぷっくりと膨らんで結実が始まっているようです。

人工授粉成功です!

今回は、人工授粉を行った全ての花茎で成功していました。(感無量

【作業の際は、ラン科のウイルス感染を防ぐ為、個体毎に手袋を装着しています】

現在アサヒエビネは、野生下での自然結実が少なくなっています。

その要因は、ポリネーターと呼ばれる昆虫などの花粉媒介者にあるのではないかと推測されています。

そもそも、何の生き物がポリネーターとなっているのかわかっておらず、未だに謎が多く残されています。

そこで、アクティブ・レンジャーがポリネーターとなってアサヒエビネの手助けを行っているのです。

他にも実生の発生が少ないなどの課題があり、今回できた果実は熟した頃に再度訪れて種子を回収し、

専門家にお願いして原因解明のために研究してもらう予定です。

↓最後に、世界遺産センターからイベントのお知らせです。↓

今回は、世界自然遺産登録10周年を記念して行われたフォトコンテストの入賞作品の展示を行います。

小笠原の様々なシーンを切り取った、素敵な作品をぜひご覧下さい。

玉井

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2021年10月20日姥子を歩こう

富士箱根伊豆国立公園 箱根 高木俊哉

AR日記をご覧の皆さま、こんにちは。

箱根の高木です。

最近は繁殖期のシカの鳴き声を耳にすることが増えました。

どうやら、箱根事務所近くの仙石原などの地域から聞こえるようです。

さて、夏の間は富士山のことばかりでしたが、今回は箱根の姥子という地域を紹介したいと思います。

姥子(うばこ)は、当事務所の北側にあり、箱根ロープウェイ「姥子駅」や姥子温泉があるエリアとして知られています。

箱根の温泉と言えば、江戸時代初期から知られていた「箱根七湯」が有名です。姥子温泉も同時期からあったようですが、主要な街道から大きく外れていて訪れる人が少なく、そのためあまり親しまれることがなく、七湯には選ばれなかったようです。

姥子地図

▲周辺概略図(ピンクのエリアが姥子地域)

簡単ながら上の図のように姥子周辺の地図を作成してみました。

緑の線は、ハイキングコース(県の自然探勝歩道になっています)となっており、自然散策を楽しむことも出来ます。

※芦ノ湖から姥子までは通行可能ですが、姥子から大涌谷は火山活動の影響で通行不可となっています

コースは緑に包まれた日陰の道ですので、夏でも強烈な直射日光に見舞われることはありません。今の時期も涼しくてオススメです。

姥子コース

▲姥子付近のコース

ただし、坂道で石が滑りやすくゴツゴツしているため、足をひねったり転んでケガをしたりしてしまう可能性がありますので、サンダルや底の薄いシューズ等は避けましょう。

また、姥子駅周辺まで来ると富士山が見えることがあります。

姥子駅からの富士山

▲箱根ロープウェイ姥子駅周辺からの富士山(10月11日撮影)

ちょうど駅舎の間から富士山が見えていますね。

姥子駅周辺は、「富士山がある風景100選」にも選定されています。箱根の他にも色々な地域から選ばれていますので、詳しくはこちらからご覧下さい。

富士箱根伊豆国立公園「富士山がある風景100選」http://www.env.go.jp/park/fujihakone/topics/100.html

また、すぐ近くには船見岩という小高くなっているポイントがあり、こちらからは大涌谷を望むことも出来ます。

ロープウェイ大涌谷▲箱根ロープウェイ                 ▲船見岩からの大涌谷眺望

噴煙の状況や大涌谷駅に向かうロープウェイの様子が楽しめます。

大涌谷の方を見ると、手前には緑が広がっているのですが奥側噴煙の近くは木々が茶色く見えます。火山性ガスの影響で枯れていて、景観に独特の変化を与えてくれています。

また今の時期、周辺の植物はリンドウやヤマラッキョウなどを観察することが出来ますので、足下にも目を向けてみるのも楽しいです。

なお、大涌谷の様子は以下のリンクから画像で確認することが出来ます。

インターネット自然研究所「箱根・大涌谷」https://www.sizenken.biodic.go.jp/view_new.php?no=48

さて今回、姥子を歩くうちに「派手ではないものの、ゆっくりと自然散策や大涌谷などを楽しめる良いところ」という印象を持つようになりました。

また、地名について調べてみると「金太郎の眼の病気を山姥が温泉で治した場所」という金太郎伝説からついたものということがわかりました。

普段と違った目線でその土地について理解を深めてみることも新鮮ですので、是非皆さんも試してみて下さい。

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2021年10月19日【小笠原】はじめの一歩

小笠原国立公園 坂田彩

みなさんこんにちは。小笠原の坂田です。

いきなりですが、みなさんは初めて外の世界を見た時を覚えているでしょうか?

大半の方が赤ちゃんの時に初めて外の世界を見たので、覚えていないのではないでしょうか。

私も物心ついた時には外で遊んでいるのが当たり前だったので、考えたこともありませんでした!!

△乳房山遊歩道から見た南崎(初めて見る外の世界がこんなだったら良いですね~)

今回、小笠原世界遺産センターで約1年かけて育てられたオガサワラハンミョウ(以降、「ハンミョウ」) 達が、初めて外の世界へ出て行く瞬間に立ち会ってきました。

今年もこの季節がやってきましたね~

兄島へのハンミョウの移殖です!!

移殖の準備は前日のマーキング作業から始まります。

△個体にマーキングしている様子

移殖した裸地から別の場所に移動しているか、移殖された個体がどれくらい生きるのかなど、このマーキングでその後の動きをモニタリングしていきます。

移殖当日、専用ケースに入ったハンミョウ達は移殖場所まで人の手で大事に運ばれていきます。

△移動中の様子(なかなか険しい道をひたすら登っていきます)

裸地に着くと早速移殖の準備に取りかかります。

△移殖を待つオガサワラハンミョウ達

温度変化を低減させるためのクーラーボックス から出して地表に並べると"早く~!!"と言うかのように入れ物の中で飛び回るハンミョウ達!!

そしていざケースを開けて初めて外の世界へ!!

早々に飛びたつ子がいる一方、いざどうぞと言われると、動こうとしない子も・・・

さっきまであんなに活発だったのに大丈夫かな・・・?

"初めての外気を楽しんでいるのかも♪"

"少しビックリして体が固まっているのかも・・・"

自分がもし今まで見たことない世界にぽんっと飛び出したらこんな気持ちなのかな~と想像しながら最後の1匹がケースから出るまで見守りました。

△移殖後に外の世界を満喫中のオガサワラハンミョウ

今までとは違う広い世界へはじめの一歩!!

楽しいことも、大変なこともあると思いますが、ここでパートナーを見つけたこの子達から次世代の新たな命が生まれるのを楽しみにしたいと思います。

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2021年10月19日奥日光「秋」の魅力!!!

日光国立公園 日光 大森健男

皆様こんにちは!日光ARの大森です。奥日光での「今」をお知らせします。

 奥日光の湯元地区は温泉旅館やホテルなども数多く、首都圏を中心とした林間学校の宿泊地として利用されています。ここしばらくは新形コロナウイルスの影響もあり奥日光の木道などを歩く子どもたちの姿は見られませんでしたが、10月に入り湯元地区をはじめ奥日光各地では子どもたちの元気な声が響いています。

 「奥日光湯元地区での林間学校の子どもたち」

「湯ノ湖畔での紅葉を眺めながらの昼食 この浜では夜キャンプファイヤーも行われています。」

 この時期10月中旬ですと湯ノ湖畔ではナナカマドやオオカメノキなどが色付き、湖畔沿いの歩道の散策はとても気持ちがいいです。

 湯ノ湖は湖畔を一周する周回線歩道約3kmが整備されています。ゆっくりと歩いて1時間半ぐらいです。 冬鳥として訪れてきたカモたちや湖畔の色づいた木々を見ながらの散策はおすすめです。

「湯ノ湖周回線歩道・・北側は舗装となっていますが林内は木道や土の歩道ですので足下はしっかりと」

金精山と湯ノ湖畔

「湖畔の展望デッキより男体山の眺望」

「湯ノ湖畔(湯滝落口方面) オオカメノキも色付き」

 湯元から歩き出した子どもたちは湯ノ湖を経由し湯滝を下がり、戦場ヶ原へと向かいます。

 自然ガイドの説明を聞きながら、新たな発見やおどろきなど、奥日光のフィールドは子どもたちそれぞれが貴重な体験を得る場でもあります。

 この時期ですと、運が良ければ自然産卵をするホンマスやカワマスなどの姿を見ることがあります

「林間学校の子どもたち。」

 奥日光は自然観察などの他にいろいろなアクティビティなどの体験もできます。奥日光の魅力を体感するために、ガイドツアーなどに参加してみるのもいいかもしれません。

 日光の魅力を発信し、また訪れたくなる日光にしていくため日光地域の自然系のガイドさんが集まって3年前に日光自然ガイド協議会が設置されています。

○日光自然ガイド協議会 https://www.nikkoguide.jp/

 さて、このシーズンは朝夕の冷え込みが大きくなり、ぐんと冷え込むと奥日光の湿原では霜や氷の世界となります。

「霜が下りた朝 朝霧がたつ小田代原」

 朝早くの湿原は、絵画のようでとてもきれいです。また渡りの途中のいろいろな種類の野鳥が見られるのもこの時期の魅力です。ただし早朝の木道は、霜が下りたり敷板が凍っていたりしますので、スリップにはご注意ください

「霜が降りた木道。足下注意です」

 紅葉も徐々に華厳ノ滝やいろは坂方面に向かい、日光市内の東照宮近辺でも11月上旬頃あたりから見頃となってきます。標高差がある日光ではいろいろなところで紅葉が楽しめます。温かい服装で、日が暮れるのも早くなっていますので、時間にゆとりをもってお越しいただければと思います。温泉も楽しめますよ!

 なお、紅葉情報などは刻々と変わりますので、以下のHP等をご参考に願います。

○日光湯元ビジターセンター http://www.nikkoyumoto-vc.com/

○日光自然博物館  https://www.nikko-nsm.co.jp/

○日光市観光協会 http://www.nikko-kankou.org/

  

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2021年10月18日尾瀬の秋

尾瀬国立公園 前川公彦

みなさん、こんにちは。

檜枝岐自然保護官事務所の前川です。

10月に入り、尾瀬が色づき始めました。福島側から尾瀬に入る場合、一般車の入れる御池からのルートと御池からシャトルバスでしか入れない沼山峠からのルートの2つがあります。今回は御池から裏燧林道を通って尾瀬ヶ原(見晴)に至るルートで見つけた尾瀬の秋を紹介します。御池から裏燧林道を通って尾瀬ヶ原までは約9キロメートル、約4時間の道のりです。裏燧林道はその名の通り燧ヶ岳の裏側(北側)を通るルートで、林道とはいっても車の通れない登山道ですが、木道も設置されているので、その上を歩くことができます。林道はオオシラビソなどの針葉樹やブナなどの広葉樹の針広混交樹林内を歩くことになりますが、それほど密生していないので、明るい林内を快適に歩くことができます。

色とりどりの紅葉 ひときわ目立つ鮮やかな赤

 色とりどりの紅葉             ひときわ目立つ鮮やかな赤

さて、木道は晴れて乾燥している時には歩きやすいのですが、雨の後など濡れている時には大変滑りやすいので注意が必要です。私もこれまで何度か木道上で滑ったことがありますが、木道で滑って怪我をする人もいます。裏燧林道はいくつかの沢を越えて行きますが、大変太くて立派な木材を使用した贅沢な橋もかかっています。湿った岩や木の肌にはたくさんのミズゴケを見ることができ、尾瀬が多湿な場所であることを実感します。一見草原のように見える尾瀬ヶ原にはたくさんの池塘や小川が存在するだけではなく、一歩木道から外れればずぶずぶと靴が埋まってしまうような湿地になっています。まだ木道が作られていない頃に尾瀬の美しさに心を奪われた人たちは、腰まで泥に浸かって湿原を移動したと言われています。ミズバショウに代表されるように尾瀬のキーワードは沼、(高層)湿原、池塘といった水に関係するものです。尾瀬にはきっと日本人の心を潤してくれる「水分」が存在するのではないかと思います。

明るいブナ林を通る裏燧林道  堂々としたブナの巨木

 明るいブナ林を通る裏燧林道            堂々としたブナの巨木

小川にかかる木製の橋 岩の上に密生するミズゴケ

 小川にかかる木製の橋              岩の上に密生するコケ

尾瀬ヶ原に出ると視界が急に開け、一面の草紅葉が広がっています。草紅葉というのは草原に生える草類が赤や黄色に色づく様を言いますが、樹木の紅葉より少し早く出現するようです。イネ科植物では、葉の周辺部から紅葉が始まるので、色合いが複雑で地味な感じを受けますが、その分味わいがあるように感じます。

草紅葉の尾瀬ヶ原から至仏山を望む 逆光の中で黄金色に輝くイネ科植物

 草紅葉の尾瀬ヶ原から至仏山を望む      逆行の中で黄金色に輝くイネ科植物

早朝には霧で覆われていた尾瀬ヶ原も、午後になると傾いた太陽の下で草紅葉は黄金色に輝き、歩荷が一人静かに通り過ぎて行きました。

早朝の尾瀬ヶ原 尾瀬ヶ原を歩く歩荷

 早朝の尾瀬ヶ原                 尾瀬ヶ原を歩く歩荷

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2021年10月18日カウンターの住人

日光国立公園 日光 池田理恵

こんにちは。

日光国立公園管理事務所の池田です。

日光は紅葉の季節となり、戦場ヶ原や湯ノ湖畔を歩く人が増えてきました。

そこで、今回は利用者に関係する日光のアクティブレンジャーの仕事を紹介いたします。

登山道を歩いていると、歩道脇にこんな機械を見かけたことはありませんか?

これは設置した地点の前をどれくらいの人が、どちらの方向に行くのかを記録する機械です。日光ではこのカウンターを利用者数の把握のために、歩く人の多い戦場ヶ原の3箇所に設置しています。

設置から撤去、データ解析等、カウンターの業務はアクティブレンジャーの仕事です。毎年5月に設置し、11月までは毎月データを回収し、本格的に雪が降り始める12月に撤去します。1時間単位で記録されるので、何時に何人がどの方向に歩いて行ったのかが分かり、過去のデータと比較することでその年の利用傾向が見えてきます。

1日中作動しているので、たまに真夜中に1,2回カウントされている場合があります。これは動物だと思うのですが、カウンターにはカメラが付いてないので断定できません。真夜中に登山する人はなかなかいませんよね・・・?

ところで、設置しているカウンターに住んでいる生き物がいます。

それがこちら。

△9月7日撮影

殻が反時計回りに巻いているので、ヒダリマキマイマイだと思われます。

この個体は殻の大きさが1.5cm程なので、子どもなのでしょう。ヒダリマキマイマイは殻の大きさが3cmを超える種類なので、この子も成長したら立派なカタツムリになるに違いありません。写真の黒い部分はカウンターを入れているバッグで、折りたたんだくぼみについていました。

実は2ヶ月前にデータを回収したときにも似ているカタツムリがついていたので、近くの笹にくっつけたのですが、その1ヶ月後には何食わぬ顔で折り目に隠れていました。

△10月7日撮影

9月と10月の写真を比べてみると、少し大きくなったような気がします。いつまでカウンターに居候するつもりでしょうか。撤去する日まで見守ってみようと思います。

戦場ヶ原で上記のカウンターに出会ったら、立ち止まらず通り過ぎてくださいね。

昨年までの利用者数は環境省日光国立公園のWEBサイトに掲載しているので、興味があれば覗いてみてください。

環境省日光国立公園

<https://www.env.go.jp/park/nikko/data/index.html>

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