ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2021年11月

9件の記事があります。

2021年11月30日一足はやいクリスマスツリー?「下田市白浜 ○○○の里」

富士箱根伊豆国立公園 下田 齋田滉大

みなさん、こんにちは。プレゼントは貰うよりも贈る方が楽しく感じる齋田です。

プレゼントを選んで当日に渡すまで、相手が喜ぶ顔を想像するとわくわくして仕方がありません。

さて、今回の日記では、海辺に広がるクリスマスツリーをご紹介します。

ツリーが見られるのは、伊豆半島を代表とするビーチ「白浜大浜海水浴場」のすぐそばにある海岸です。

夏は磯遊びを行う地元の子どもたちで賑わいますが、寒い冬にはツリー目当てに多くの観光客が訪れます。

冬の下田を観光したことのある方はすでにピンときているかもしれませんが、しばらくお付き合い下さい。

冬の伊豆半島の海辺でどのようなツリーが見られると思いますか?

ヒトデやウニのトップスターではありません。ヒントは温暖な伊豆半島ならではの、あの植物です。

昔は万病の妙薬とされ、「医者いらず」と呼ばれていました。なんと刺身でも食べることが出来ます。

植物好きのみなさんはもうお分かりでしょうか?

今回ご紹介するクリスマスツリーの正体はこちらです!!

【キダチアロエ(下田市白浜アロエの里)】

青い海を背景に真っ赤にそびえ立つおよそ3万株のクリスマスツリー。もとい、キダチアロエ。

アロエの花をこの日記で初めて見たという方は、そのビジュアルにびっくりしたのではないでしょうか?

一つの花茎だけでもインパクトがあるキダチアロエがこれほどまでに群生する様子は、まさに圧巻ですね。

都会の街中に輝くイルミネーションを観に行くことも素敵なクリスマスの過ごし方ですが、伊豆半島で大自然からのプレゼントを探してみるのも楽しいかもしれません。

下田市白浜アロエの里では、12月上旬から1月下旬頃にキダチアロエの花が見頃のピークを迎えます。

気になるアクセスですが、伊豆急下田駅からバスに乗り、わずか20分程で辿り着く事が出来ます。

秘境にある絶景スポットが多い伊豆半島の中では抜群のアクセスの良さですね。

撮影機材を担いだ気合いを入れての見学はもちろん、空いた時間のちょっとした散策にもおすすめです!

今年の冬は伊豆半島の下田に真っ赤なツリーを眺めに来てはいかがでしょうか?

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2021年11月29日いざ!制札(せいさつ)再設置へ!

佐渡 菅野萌

皆さんこんにちは。

佐渡自然保護官事務所の菅野です。

少し前になりますが、国指定鳥獣保護区の制札の再設置を行ったので、その作業のことを日記に書きたいと思います!

佐渡には6か所の県指定鳥獣保護区と1か所の国指定鳥獣保護区があり、佐渡自然保護官事務所は国指定小佐渡東部鳥獣保護区を管轄しています。

鳥獣保護区内では狩猟が規制されており、鳥獣保護区であることを示す制札(看板)がいくつも設置されています。

▲この赤い看板を見たことがある方もいるのではないでしょうか

ところが、設置してから何年も経った制札は、錆や強風の影響を受けて倒れてしまうことがあります。

今年は3基の制札が倒れてしまったので、まとめて再設置に行きました。

まずは事前準備。

事務所の敷地内などで大小さまざまな大きさの石を拾い集めます。

一体何のために石を用意するのでしょうか?その答えはあとで分かります。

今回は、新しい制札を少しでも長持ちさせるために、錆びやすい箇所に錆止め剤を塗るという一手間もかけました。

▲一番錆びやすいのは、土中に埋まる部分と、ネジが接する部分です

錆止め加工が終了したら、制札を組み立てて事前準備完了!次は現地での作業です。

スコップなどを使い、制札がもともと設置されていた場所を掘り返します。


支柱が埋められる深さまで穴を掘れたら、制札の支柱を立て、周りに石と土を入れて丁寧に地盤を固めていきます。

この地盤固めのために様々な大きさの石が必要だったのです!

▲大きい石と小さい石を隙間無く詰めていきます

最後に、大きな木槌で地面を叩き、地面を固め終わったら終了です!

この日は職員4名で半日がかりの作業でしたが、無事3基分の再設置が終了しました!

しっかり建てることができたと思うので、この状態が維持されれば良いと思います。

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2021年11月19日奥日光ライトアップ

日光国立公園 日光 大森健男

 皆様こんにちは!日光国立公園ARの大森です。

 11月も後半となり、赤や黄色に色づいていた奥日光の木々は落ち葉となり、木の枝にはサルたちが食べ物を探してぶら下がっている光景がよく見られるようになりました。

 このところの寒さで、土の歩道は凍結したり解けたりして、歩きにくくなっています。

 特に戦場ヶ原と湯滝をつなぐ歩道(迂回路)は気温が上がってくる昼近くには、グチャグチャの状況となりますので、足ごしらえはしっかり準備してお越しください。

 また夕暮れが早くなっていますので、歩道歩きはご注意を!

 

 土の道は{どろどろ」ですべります!            子どもたちは林間学校で元気いっぱい。

 紅葉が終わったこの時期、恒例となっている「ライトアップ奥日光」が始まっています。

 これは紅葉の後の奥日光を楽しんでもらい地域の活性化に繋げることを目的に地域の方々が中心となって、3年前から開催されているものです。

 中禅寺湖畔の遊覧船乗り場や桟橋から歌が浜方面、さらには中禅寺湖周回線歩道沿いの英国大使館別荘記念公園やイタリア大使館別荘記念公園などで夕刻から19時まで建物や歩道などがライトアップされています。

 中禅寺湖周回線歩道は照明で湖畔沿いを歩けます。     英国大使館別荘記念公園

 少し寂しくなる時期ですが、光に映し出された建造物を見ると別世界にいるような不思議な気分となります。またライトアップ前の夕暮れ時は、日光白根山や社山などの山並みと湖畔に映る夕焼けも見事です。

 ぜひ、この時期の景色を中禅湖畔でお楽しみください。

 

  イタリア大使館別荘記念公園                   桟橋越しの男体山           

      

  立木観音もライトアップされ幻想的    一部電源には電気自動車が力を発揮

 奥日光ライトアップは今月23日までです。華厳の滝も映し出されていますのでお見逃しなく。

 なお中禅寺湖畔のイルミネーションは年内いっぱい見られます。

 また、この時期は標高が高い奥日光では星空がきれいです。ライトアップを楽しんで、そして星空を楽しんで、その後、暖かい温泉で暖まるのも良いかもしれません!

 まもなく雪の季節となりますが、このような奥日光には十分な装備と暖かい服装で、時間に余裕をもってお越しいただければと思います。

 華厳の滝も光の中に勇壮な姿が見られます!

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2021年11月19日秋恒例・トキのねぐら出一斉カウント調査

佐渡 右田京子

みなさん、こんにちは。

佐渡自然保護官事務所の右田です。

佐渡では、秋の終わりが近づいています。山々の頂上付近はすっかり紅葉が終わってしまい、あわてて裾野の紅葉狩りを楽しんでいる今日この頃です。

【観察棟からの景色:秋が訪れた野生復帰ステーション】

秋から冬にかけてのこの時期、トキたちは集団で行動しています。たくさんのトキが集って餌をついばむ姿はなんとも愛らしく、また複数のトキが飛翔した時に目の前に広がる「とき色」はとても綺麗です。

【集団で行動するトキ】

毎年、トキが大きな群れを形成する9月と11月に、佐渡島内のトキのねぐら出一斉カウント調査を行っています。

現在、佐渡島内の野生下のトキの推定個体数は480羽程度です。足環のない個体(野生生まれ)も含めトキの個体数は、2008年の第1回放鳥から順調に増加しており、全てのトキの生存状況を把握することが難しくなってきています。うれしい悲鳴です。

そこで、トキの個体数を把握するために、2015年よりトキのねぐら出一斉カウント調査を実施しています。佐渡島内各地のトキの集団ねぐらが見える位置に、観察者を配し、無線で連携しながら一斉にねぐら出する個体数を数えます。その合計数を調べ、個体数の把握に役立てると共に、今後のトキ野生復帰の取組を検討する際の重要な情報として活用しています。 

【モニタリングセット】

記録用紙・地図 : それぞれが観察地点に行き、結果を記録します

ヘッドライト : 日の出前からスタンバイするため手元を照らします。

無線機 : 各地の観察者とねぐら出の羽数や方向を共有し連携します。

双眼鏡・スコープ : ねぐら出の確認やねぐら出後の識別をします。

トキの生息数が順調に増えている背景には、地域の方々の様々な努力やご協力があります。そして、ねぐら出一斉カウントもまた、職員だけでは実施できないため、地域のボラティアの方々に支えられています。

11月9日~11日の3日間、悪天候の中ではありましたが、のべ71人で佐渡島内53地点について調査を行いました。

夜明け前の暗いうちから、各持ち場に到着した観察者のみなさんから「こちら○○、××ねぐらにスタンバイしました。」との無線が入り始めます。辺りがうっすら明るくなる頃になると「××ねぐらから△△羽出ました!北に向かいました。」などの無線が続々と入り、とても賑やかになります。無線のやり取りで貴重な情報だけでなく、ワクワク感も共有されていきます。ねぐら出が終わった後も、さらに、飛翔方向の無線を頼りにトキたちが降り立った場所へ向かい個体識別を行うことがあります。

【集団で採餌するトキ】

◆ボランティアNさんの声

2回目の参加です。毎日の観察は無理ですが、1日だけ早起きしてお役に立てるので、この調査が楽しみです。

今回私の場所はねぐら出ゼロでしたが、「いないことがわかった」のも成果です。

◆ボランティアOさんの声

ねぐら出カウント5年になります。今回、初日はいつもの場所、2日目が初めての場所でした。初日の場所は私がウォーキングをしていて見付けたねぐらです。今回は荒天で車の窓を開けての観察は大変でしたが、元気に飛んで行くトキ達を見ると幸せな気分になれますね♪朝焼けと共に出た大きな二重の虹にも感動しました。

◆今回の結果

ねぐら出が確認されたねぐら数は29か所でしたが、合計羽数は423羽となり、9月時点の推定生存個体数の9割弱のトキが確認できました。一つのねぐらからねぐら出した最も多い個体数は60羽だったそうです。

トキも人も集まって和気あいあいと!この時期ならではの醍醐味です。

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2021年11月18日紅葉と白糸の滝

富士箱根伊豆国立公園 沼津 刑部美鈴

こんにちは!沼津管理官事務所の刑部です。

秋も深まり紅葉が各地で見頃を迎えておりますが、皆様の家の近くの公園や山、身近な場所も紅葉しているでしょうか?

本日は紅葉真っ盛りの白糸の滝をご紹介しようと思います。

白糸の滝は静岡県富士宮市にあり世界文化遺産、そして国の天然記念物に指定されています。

以前私の日記でもその成り立ちや見所をご紹介いたしました。

冬の西臼塚と白糸の滝

今回は紅葉のシーズンということで、紅葉と富士山の見られる展望台をご紹介します。

最近は富士山にも雪がかぶり白くなった山頂を眺めることができるようになりましたね。

▲白糸の滝と紅葉 富士山は見えませんでした

この日はあいにく富士山に雲がかかっており全貌を拝めませんでしたので、富士山が写真に入っておりませんが、晴れた日には右上のあたりに富士山がそびえ、白糸の滝と紅葉の写真をばっちりとカメラに収める事ができます。

▲赤丸の部分が紹介した展望台 富士宮市のHPより

こちらは階段下の展望台から。滝がより近くに感じられます。富士山の雪解け水がわき出して流れている滝のため、迫力があるというよりも白糸という言葉がぴったりくるような繊細な美しさがあります。

富士山を信仰していた富士講の開祖といわれている長谷川角行がここで修行をしていた事から、白糸の滝では信者の修行などが行われていたそうで、歴史的にも白糸の滝が重要なものである事がうかがえます。

白糸の滝から約1キロ程の所に、白糸自然公園がありこちらも富士山を眺めながらのんびりするのには最適な場所です。

白糸自然公園は「富士山がある風景100選」にも選ばれています。


▲白糸自然公園 富士山を見ながらのんびりお弁当を食べたりするのもいいですね!

芸術の秋、食欲の秋、いろいろな秋の楽しみ方がありますが、自然に触れて秋を感じるのはいかがでしょうか。

2021年も気づけばあと一ヶ月ほどで終わりで、皆様の生活の中に色々な変化もあったかと思います。あっという間に過ぎていく日々の生活の中で、ちょっと一息つける場所や時間の一つにしてみてください。

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2021年11月17日箱根ビジターセンターでAR写真展開催中(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 山口光子

皆さん、こんにちは。

富士箱根伊豆国立公園管理事務所の山口です。

現在箱根ビジターセンター内にて、「環境省 アクティブ・レンジャー写真展 

‐アクティブ・レンジャーが見つめる世界‐」を開催中です。

期間は10月30日(土)より11月28日(日)までとなります。

【2021年AR写真展告知ポスター】

日光や南アルプス、さらには小笠原諸島までを含む関東地方の

アクティブ・レンジャー(AR)が、写真を通して国立公園内や

国指定鳥獣保護区の雄大な自然や動植物を紹介しています。

【展示会場の様子1】 

【展示会場の様子2 会場外の景観も美しいです】 

会場を覗いていると、箱根の自然情報や他の国立公園の情報も新たに得られ、

楽しそうに写真を眺めるお客様の声が聞こえてきます。

「今度はこの公園も訪れよう!」とパンフレットを手に取る方も多いです。

仙石原のススキ草原や大涌谷観光など、箱根の湖尻地区周辺を訪れた際には、

箱根ビジターセンターへ是非お立ち寄り下さい。

天気が良ければ箱根ビジターセンター周辺の散策もおすすめです。

紅葉や生きものたちとの思わぬ出会いがあるかもしれません。

箱根ビジターセンターHP⇒http://hakonevc.sunnyday.jp/

【箱根ビジターセンター駐車場から見える外輪山の風景】

【周辺で出会えるかもしれないツチグリという菌類(キノコ)】

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2021年11月17日少し早い大掃除『東海自然歩道』

富士箱根伊豆国立公園 沼津 山田優子

みなさま、こんにちは。沼津管理官事務所の山田です。

ここ数日快晴のお天気が続いています。毎日富士山がとてもキレイです。今年も残り2ヶ月を切りました。年末が近くなってくると忙しくなり気持ちが焦ってきます。私は毎年大掃除を日中の気温の高いこの時期に全て終わらせてしまいます。カーテンの洗濯も空気が乾燥しているのでよく乾きますし、動きやすくおすすめです。掃除した後の状態を年末まで持続出来るようにがんばります。

さて、今回は落葉の進んだ東海自然歩道を大掃除してきたので、その様子を紹介したいと思います。

「東海自然歩道」は、東京高尾山から大阪箕面を結ぶ全長約1,700kmの長距離歩道です。日本の美しい自然や貴重な文化財を守り、多くの人々が足で歩いて自然の魅力にふれる健全なレクリエーションと情操教育の場として、昭和45年から整備されてきました。

今回はその中で、富士宮市北部にある静岡県と山梨県の県境根原入口からA沢貯水池までの区間の標識や木橋を1日かけて掃除しました。


▼国土地理院地図引用

まずは案内看板です。かなり汚れています。現在地やコース、周辺の情報などが書いてあり重要な看板です。看板に付着した土を水拭きで丁寧に落としていきます。土が落ちたら乾拭きで仕上げます。

看板の汚れは土や蜘蛛の巣がほとんどなので、掃除の時は箒と水と雑巾を持参します。

before】

  ↓

after】

見違える程キレイになりました。同じ要領で矢羽根看板や案内柱も拭いていきます。

次は木橋の落ち葉を掃除していきます。落ち葉に隠れた木橋が傷んでいないかなど、箒で落ち葉を掃き同時に確認して行きます。

before】

 ↓

after】

この時期は、落ち葉を掃いても1週間もしないうちにまた木橋が落ち葉でいっぱいになってしまいますが、木橋の状態を確認するためにも必要な作業です。歩道に落ちている枝なども乾燥していて、踏んだ時に折れて飛んでくることがありますので、歩きながら出来るだけ歩道脇によけていきます。その他にも歩道上に倒木があれば切断し安全に通れるようにします。1日掛けてかなり歩きやすい歩道になりましたが、自然の中にある歩道なので、これからも定期的に安全確認をしていきたいと思います。落葉の進む秋から冬は植物は少ないですが、遮るものが少なく歩道上から四季の中で一番富士山がよく見え、雪化粧した富士山が目の前に見えたときは何度見ても目を奪われます。


【 歩道上から見える富士山(A沢貯水池周辺にて撮影)】

紅葉の時期の山は、落葉で歩道の踏み跡が分かりにくく道迷いしやすくなります。何度も行っている山でも地図やGPSなどを持参して下さい。標高の低い山はまだ紅葉が楽しめそうですが、日が短く太陽が沈むと急に冷えてきます。無理のない行程で計画し楽しんで下さい。

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2021年11月11日天然のドライフラワー

南アルプス国立公園 南アルプス 本堂舞華

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

多くの方がご存じかと思いますが、南アルプス国立公園にはたくさんの種類の高山植物が咲きます。ピンクや黄色、白など色も形もさまざまです。綺麗に咲く高山植物もいいですが、花が終わると、花が落ちたり、来年に向けて実を付けたりします。その姿はまさに天然のドライフラワーです♪

左は「日本のエーデルワイス」とも呼ばれるミネウスユキソウ。葉はうっすら白く、薄雪が積もっているようにも見えるのが特徴的です。タイツリオウギは、実を見てお気づきの方もいらっしゃると思いますが、見ての通り、「鯛釣り」のように見えることが名前の由来です。実の形通りにクリーム色の花を付けます。花といっても、タイツリオウギはマメ科に属しており、マメ科の実はライチョウの大好物です♪どちらも秋頃の稜線を彩る花です。

今年度のアクティブ・レンジャー日記でもご紹介したミヤマムラサキ。可愛らしい水色の花びらが疲れを癒やしてくれます。今年も北岳や荒川岳で見つけることができました。同じ場所で撮影された個体ですが、開花の時期と面影があるような、ないような・・。きっと今頃は雪の下でしょうか。来年もこの場所でミヤマムラサキを見られることを期待しています。

早いもので11月3日をもって、芦安・奈良田-広河原の交通機関の運行が終了しました。昨年度はコロナウイルスの影響で南アルプス山域はほぼ閉山状態、今年度はそれぞれの施設や山小屋で対策を行ってきました。みなさんのご理解・ご協力のおかげで大きな事故や感染者なく、シーズンを終えることができました。来年度はどのような社会情勢になっているのか全く予想が付かないですが、多くの皆さんに南アルプスを楽しんでいただきたいと思います。

最後に・・白鳳渓谷の紅葉です。芦安-広河原間で紅葉が綺麗に見る事ができるおすすめの場所と自負しているお気に入りの場所です。晴れの日もいいですが、ガスが漂う紅葉も好きです。来年の紅葉の時期、ぜひ注目していただきたいスポットの1つです!


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2021年11月04日尾瀬の冬支度

尾瀬国立公園 檜枝岐 前川公彦

みなさん、こんにちは。

檜枝岐自然保護官事務所の前川です。

前回、尾瀬の秋を紹介したばかりですが、尾瀬の冬の訪れは急でした。

地元檜枝岐では、先週の荒天で「山は雪だな」と話していたのですが、実際裏燧林道に行ってみると重い雪が積もっていました。この時期の木道ではスリップの可能性があります。特に木道上の雪が溶けた上にうっすらと積雪があったり、前の人の足跡に水分が滲んできているような状態は本当に滑りやすいです。経験のある方に聞いても、万全な対策は難しく、やはり最後は自分で滑らないように気を付けて歩くしかないということでした。いつものように裏燧大橋を通ろうとすると、両端の手すりが積雪対策のために取り外されており、少し怖い思いをしながら何とか渡り終えました。今の雪は半分みぞれ状態で、頭上の木からは時折、大量の水分を含んだ雪の塊の直撃を受けることがあるので注意が必要です。

初雪に覆われた裏燧林道 手すりが撤去された裏燧大橋

 初雪に覆われた裏燧林道  手すりが撤去された裏燧大橋

標高約1500mの御池から裏燧林道を通って、標高約1400mの見晴に出ると積雪量はかなり減り、草紅葉が表面に出ている状態になりました。この寒い中でもボランティアガイドによる自然観察会が開催され、数人の熱心な参加者がガイドの説明に聞き入っていました。翌朝は良く晴れましたので、スリップの起こりやすい木道上の除雪作業を行ってから桟木(サンギ)打ちを行いました。「桟木」というのは一般には屋根に瓦を引っかけるために使われている細長い木材のことを言いますが、尾瀬で桟木といえば木道でのスリップ防止のために設置する細長い木材を指します。写真で黒い木道に設置されている黄茶色の細長い木片が桟木です。歩行者は木道上でスリップしても、桟木に靴底が引っかかって止まるので、転倒などの事故の発生を減らすことができます。

ボランティアの自然解説に聞き入る参加者 木道上に等間隔に設置された桟木

ボランティアの自然解説に聞き入る参加者 木道上に等間隔に設置された桟木

桟木打ちが終わってから、来たのと同じ裏燧林道を引き返して御池に戻りました。天気が一転して晴天が広がり、気持ち良く裏燧林道を歩くことができました。樹木に積もった雪が落ち、雪の白さと空の青さの間で緑が映えています。小さな池塘では結氷が始まり、細かな氷片が水面を覆っていました。感触を確かめたくて、思わず水面に触れてしまいました。

白と青と緑と 細かな氷片に覆われた小さな池塘

白と青と緑と  細かな氷片に覆われた小さな池塘

尾瀬ではほとんどの山小屋が10月中に営業を終えます。今年開所した環境省の尾瀬沼新ビジターセンターも10月末で業務を終了しますので、施設の管理運営を委託している尾瀬保護財団や業者の方と閉所作業の準備を行ってきました。最初に手がけたのは、現在ビジターセンター職員の宿泊施設として利用されている旧ビジターセンターの雪囲いです。積雪の圧力で窓ガラスなどが破損しないように、窓枠周辺を木の板で囲みました。次に沼の湖岸に設置してある展望デッキは転落防止用の柱やロープを外して、積雪時の破損を防ぎました。最後に新ビジターセンターの正面を除いて雪囲いを行い、3~4mにもなる積雪から建物を守るための補強柱を立てていきました。乾燥や雪の圧力で曲がったりしている雪囲い板もありますので、どうしてもうまく入らない場合はノコなどで加工しました。これで本日の作業は終了しました。本日で閉所作業を終えた尾瀬沼ヒュッテの方達が目の前を通り過ぎ、「ご苦労さん」、「お世話になりました」、「来年もよろしく」とお互いに声を掛け合いました。

閉所作業を終えた旧ビジターセンター 柱やロープを外した展望デッキ

 閉所作業を終えた旧ビジターセンター  柱やロープを外した展望デッキ

閉所作業中の新ビジターセンター正面 閉所作業を終えた尾瀬沼ヒュッテ

 閉所作業中の新ビジターセンター正面  閉所作業を終えた尾瀬沼ヒュッテ

このように尾瀬では冬を迎える準備が着々と進められていますが、標高1660mの尾瀬沼と比べると檜枝岐事務所の標高は930mですので、本格的な冬の訪れはもう少し先のようです。

事務所の窓から見える風景 

事務所の窓から見える風景

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