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【お知らせ】「平成20年度 容器包装3R推進環境大臣賞」の決定および表彰について
2009.02.25 関東地方環境事務所
環境省では、容器包装廃棄物の3R推進に資する活動の奨励・普及を図るため、平成18年度に「容器包装3R推進環境大臣賞」を設け、平成18年度、平成19年度と表彰を行いました。本年度も引き続き、7月1日(火)~8月29日(金)まで一般募集を行ったところ、合計30件(地域の連携・協働部門11件、小売店部門8件、製品部門11件)の御応募をいただきました。
「平成20年度 容器包装3R推進環境大臣賞 審査委員会」(委員長:安井至国際連合大学名誉副学長・東京大学名誉教授)において審査した結果に基づき、環境大臣が各部門の最優秀賞、優秀賞、奨励賞を決定しました。
各部門の最優秀賞受賞団体に対しては、平成21年1月15日(木)に東京都内で開催した「容器包装3R推進全国大会」において、表彰状の授与が行われたところですが、この度関東地方優秀賞、奨励賞受賞団体について関東地方環境事務所長から下記のとおり表彰状の授与を行いました。
1. 受賞団体、企業及びその取組概要と受賞理由
<地域の連携・協働部門奨励賞>
山梨県ノーレジ袋推進連絡協議会
(取組名)
ノーレジ袋の推進
(取組概要)
同協議会は平成19年8月31日に発足、レジ袋削減の意識啓発活動を実施。
レジ袋の無料配布中止(有料化)を実施することが最も効果的であるとの判断から、県内全域でのレジ袋無料配布中止を目指して参加事業者を公募し、平成20年6月に、同協議会、事業者、市民団体、商工団体、市町村、県による協定を締結。協定参加者全体でのマイバッグ等持参率は83.7%(20年7月現在)、レジ袋の削減を通じた容器包装廃棄物のリデュースに大きな成果を上げた。
(受賞理由)
- ◎レジ袋無料配布中止を推進するため、同協議会が中心となり、事業者、市民団体に加え、県と市町村が協定締結に参加して、全県的な取組を行った初の事例として高く評価する。
- ◎他の地方自治体でも同様の取組を実施するなど、波及効果も大きい。今後、同様の取組が全国に広がることを期待する。
- ◎協定を締結する事業者の一部はレジ袋の全廃や使用済みレジ袋の回収を行うなど、様々な取組を展開している。

金子会長(右)に表彰状授与

山梨県ノーレジ袋推進連絡協議会のメンバーのみなさん(中央は金子会長)
<小売店部門優秀賞>
株式会社ローソン
(取組名)
“ケータイバッグ運動”の推進によるレジ袋の削減
(取組概要)
環境省と「環境保全に向けた取り組みに関する協定」を締結、2007年3月より、顧客と一緒にできる環境保全運動「ケータイバッグ運動」をスタート、無償配布をメインに、デザイン・仕様を公開して、全国から賛同企業・団体を募って普及・拡大に取り組んでいる。<目標>[1]ケータイバッグ250万枚配布、[2]1店舗当たりのレジ袋使用重量2008年度 600kg(2005年度比 20%減)
<内容>[1]ケータイバッグ配布の推進(2008年7月末まで合計140万枚)、自治体との包括協定の締結、[2]協力企業・団体による作成・配布(合計約60万枚)
(受賞理由)
- ◎コンビニ業界ではレジ袋の無料配布中止は難しいとする中、マイバッグ(コンビニエコバッグ)の無料配布、レジ袋の使用辞退者に対するポイント進呈など、様々な取組を継続して実施している点は高く評価される。
- ◎1店舗当たりのレジ袋使用料を2005年度の20%削減という環境省と締結した自主協定の達成に向けて、着実に成果をあげている。

阿部宗広 関東地方環境事務所長からローソン(株)篠崎良夫執行役員CSR推進ステーションディレクターに表彰状授与。
<小売店部門奨励賞>
株式会社松屋フーズ
(取組名)
リユース箸(エコ箸)の全店舗での導入による割り箸の撤廃
(取組概要)
全国697店舗(平成20年7月現在)で使われる月1,000万膳の割り箸について、ごみの減量、CO2削減等の観点から、再生箸への切り替えが急務と判断
安全性の確保や顧客の反応など4店舗による実験導入の結果を踏まえ、店内にポスターを貼るなどのPRに努めた後、2008年5月、697店全てでリユース箸の導入を実施。年間1億2千万膳、530トンのごみを削減。
(受賞理由)
- ◎フードチェーンとしては他社に先駆けて全店でリユース箸を導入することで、ごみの発生抑制(リデュース)とともに、若年層に環境問題を意識させる契機となった点が評価できる。
- ◎店舗から回収したリユース箸を市民団体を通じてイベント等で再利用する実験を行う等、取組の広がりを期待。

株式会社松屋フーズの緑川源治代表取締役副社長に表彰状授与。
<製品部門優秀賞>
東洋製罐株式会社
(取組名)
さらに地球環境に優しい缶「陰圧軽量TULC(タルク)190g缶」
(取組概要)
本製品は「缶の胴部の厚みを薄くすることが可能なTULC(タルク)の成形技術」と「優れた真円度を実現し、陰圧缶に必要なパネリング強度(缶胴の内側への変形に対する強度)の確保ができる、缶胴に接合部を必要としないTULCの成形方法の組み合わせにより、現行のTULCに比べて6%、従来の溶接缶に比べて13%の軽量化(リデュース)を達成。従来のTULCと同様に[1]成形行程上での二酸化炭素排出量の削減、[2]水は使用しない、[3]固形廃棄物量の大幅削減、等の環境保全上の効果が得られる。
(受賞理由)
- ◎本件は従来のTULC(タルク)缶に比べて6%、従来の溶接缶に比べて13%軽量化し、限界とされていたレベルを再度ブレークスルーしたことが高く評価される。
- ◎缶は生産量が多いため軽量化に伴う鉄の削減量は大きく、製品や資源ごみの輸送に伴うCO2削減効果も大きい。
- ◎2008年8月より大手飲料メーカーの製品として導入、海外でも導入予定。また、小規模CDM事業に承認されているなど、広く普及が進みつつあるあることも高く評価できる。

東洋製罐株式会社開発本部メタル容器開発部の青柳光彦主任に表彰状授与。