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関東地方環境事務所

報道発表資料

2021年09月24日
  • 報道発表

塩原温泉・板室温泉地区(日光国立公園内)のゼロカーボンパークの登録について

令和3年9月24日(金)

環境省では、国立公園の脱炭素化に向けて、令和3年3月から、「ゼロカーボンパーク」の取組を始めています。

この度、日光国立公園内、栃木県那須塩原市に位置する塩原温泉・板室温泉地区が全国で3番目のゼロカーボンパークに登録されましたので、お知らせします。

塩原温泉、板室温泉地区では、ゼロカーボンパークとして、自然環境に配慮した脱炭素の取組、エリア全体の脱炭素化を進める取組、サステナブルな観光地づくり、国立公園利用者への普及啓発などに取り組んでいくこととしています。

関東地方環境事務所では、これらのゼロカーボンパークの取組を支援してまいります。

塩原温泉、板室温泉地区は、日光国立公園那須甲子・塩原地域内、栃木県那須塩原市に位置し、箒川沿いの美しい渓谷や、泉質豊富で良質な温泉を求めて、多くの利用者が訪れる地域です。令和元年12月3日には、那須塩原市は全国で12番目にゼロカーボンシティの表明を行い、脱炭素化やプラスチックごみの削減に積極的に取り組んでいるところです。また、市全体としても持続可能な観光を推進しており、本年度「日本版持続可能な観光ガイドライン」のモデル地区にも選定されています。

今般、ゼロカーボンパークとして登録されることとなった取組の概要は、以下のとおりです。

1. 温泉排熱の利用

板室温泉地区では、環境省によるワークショップの開催を通じ、地域関係者を主体とした温泉排熱の利用を検討。

2. 温泉供給設備の高効率化

塩原温泉地区及び板室温泉地区では、温泉供給設備の高効率化・CO2削減のための改修。

3. 地熱エネルギーへの理解醸成

塩原温泉地区では、地熱エネルギーについて考える会を通じて、環境と調和し地域に貢献する再生可能エネルギーへの理解を醸成。

4. グリーンスローモビリティの活用

塩原温泉地区では、本年11月に栃木県によりグリーンスローモビリティ(時速20km未満で公道を走る4人乗り以上の電動車)を用いた自動運転バスの実証実験が行われる。市はこれをもとに、CO2を削減する新たな交通手段を検討。

5. プラスチックごみ削減対策

塩原温泉地区では、地域関係者が主体となって、レジ袋の紙製品化の取組を検討。

6. 持続可能な観光地づくり

持続可能な観光地づくりのため、オーバーツーリズム対策、災害・感染症等危機管理対策、受入環境整備、環境保全など総合的な観光マネジメントに取り組む。

(参考)

○ゼロカーボンパークとは

ゼロカーボンパークとは、国立公園における電気自動車等の活用、国立公園に立地する利用施設における再生可能エネルギーの活用、地産地消等の取組を進めることで、国立公園の脱炭素化を目指すとともに、脱プラスチックも含めてサステナブルな観光地づくりを実現していくエリアです。

国立公園をカーボンニュートラルのショーケースとし、訪れる国内外の人たち脱炭素型の持続可能なライフスタイルを体験していただく場作りを目指しています。今年3月に、中部山岳国立公園の乗鞍高原エリア(長野県松本市)、6月には伊勢志摩国立公園の志摩市が、ゼロカーボンパークとして登録されています。

環境省HP:http://www..env.go.jp/nature/post_134.html

○支援の枠組み

環境省では、ゼロカーボンパークの実現に向けて、ゼロカーボンシティ支援に活用しているエネルギー対策特別会計予算及び自然公園等整備費等の既存予算をパッケージとして支援する他、関東地方環境事務所が那須塩原市と連携をとりながら伴走支援を行うこととしています。

■ 問い合わせ先
環境省関東地方環境事務所
日光国立公園管理事務所長:千田純子
那須管理官事務所:宮森由美子
電話番号(那須管理官事務所):0287-76-7512