報道発表資料
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平成23年度那須岳峠の茶屋登山口における利用者数調査結果について(お知らせ)
環境省では、那須岳への主要な登山ルートである峠の茶屋登山口において、5月から11月まで赤外線カウンターを設置して利用者数調査を実施しています。今般、平成23年度の調査結果がまとまりましたのでお知らせします。
今年5月から11月までの間に、峠の茶屋登山口の利用者数は、入山者が約3万4千人、下山者が約4万6千人であり、昨年度に比較すると入山者・下山者数ともに減少しましたが、秋の紅葉シーズンにかけて回復の傾向が見られました。
1.調査の背景
日光国立公園那須地区の茶臼岳(1,915m)を中心とする那須連山は、登山利用が多く、中でも茶臼岳は今でも噴煙をあげる荒々しい火山景観や山頂からの展望が人気であり、山頂付近までロープウェイが整備されており手軽に登山を楽しめることが特徴です。近年のロープウェイ利用者数は年間約30~40万人で、那須岳(茶臼岳)の登山利用の大半を占めていますが、ロープウェイを利用していない登山者数はこれまで把握されていませんでした。
このため、環境省では、平成22年度から、那須岳への登山者数を把握し、国立公園の適正利用の推進に資するため、5月から11月までの期間、那須岳の主要な登山ルートである峠の茶屋登山口に赤外線カウンターを設置し、利用者数を調査しています。
2.登山者カウンターの概要
設置したカウンターは、赤外線反射を利用してセンサーにより通過人数をカウントする仕組みです。日時、方向(上り下りを識別)が記録され、登山者数を把握することができます。
3.今年度の設置期間
平成23年4月30日から11月30日まで
4.今年度の調査結果
(1)月別利用者数(計測値)
平成23年度の月別の計測値及び昨年度同時期との比較結果は以下のとおりであり、今年度の峠の茶屋登山口における入山者数は計34,273人、下山者は計46,172人でした。
なお、計測値については、5.のとおり補正を行いました。
表:平成22・23年度月別利用者数(計測値)
(2)月別利用者の推移と前年度との比較
月別利用者数は、昨年度、今年度ともに紅葉時期の10月が最も多くなっています。(図1)
また、7月までは利用者数が前年度に比べて約半数と少ない状況でしたが、秋の紅葉シーズンにかけて徐々に回復する傾向が見られました。(図2)
図1:月別利用者数の推移
図2:月別利用者数の前年度比率
(3)入山者及び下山者の比率
今年度、昨年度ともに入山者数より下山者数の方が多くなっています(平成23年度で約1万2千人)。この傾向は、入山時(上り)にロープウェイを利用し、下山時に登山口を利用する登山者が、入山時に登山口を利用し、下山時にロープウェイを利用する登山者よりも多いためと考えられます。
図3:平成22・23年度の入山者・下山者比率
5.計測値の補正について
悪天候時の濃霧などの要因により赤外線が反応して1秒以内に多数カウントしている場合や、夜間何らかの要因で多数カウントしている場合は、誤作動と考えられることから計測値の補正を行いました。
- ■ 問い合わせ先
- 環境省那須自然保護官事務所 担当:柘植(つげ)・鈴木
電話:0287-76-7512 ファックス:0287-76-7513