報道発表資料
- 報道発表
(お知らせ)野生下で誕生したトキ同士の抱卵中止の確認等について
平成27年4月12日(日)
関東地方環境事務所
所長 上杉 哲郎
野生生物課長 荒牧 まりさ
(℡:048-600-0817)
佐渡自然保護官事務所
首席自然保護官 広野 行男
(℡:0259-22-3372)
4月10日に抱卵が確認されていた、野生下で誕生したトキ同士のペア1組で、抱卵中止を確認しましたので、以下のとおりお知らせします。 |
1 抱卵を確認したペアについて
(1)個体番号
No.146(2011年生まれ、オス) 及び No.163(2011年生まれ、メス)
(2)確認日
平成27年4月12日(日)
(3)場所
新潟県佐渡市
(4)経過
このペアは、4月8日に営巣を確認していた。
4月12日午前9時24分頃から10時頃にかけて、環境省職員が巣を観察したところ、巣上にNo.163(メス)が座り込む様子が確認されたことから、抱卵を開始したものと判断した。
4月10日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、10日の夕刻以降に産卵した可能性が高いと思われる。
2 抱卵中止を確認したペア
(1)個体番号
足環なし(オス) 及び No.A03(2013年生まれ、メス)
(2)確認日
平成27年4月12日(日)
(3)場所
新潟県佐渡市
(4)経過
このペアのうち、足環なし個体は2012年又は2014年の繁殖期に野生下で誕生した個体で、No.A03は2013年の繁殖期に、No.67(2009年生まれ、オス)とNo.80(2010年生まれ、メス)のペアから誕生した個体で、4月10日に抱卵を確認していた。
4月12日午前5時36分頃から6時55分頃にかけて、モニタリングチーム(市民ボランティア)が巣を観察したところ、巣が空いた状態が確認され、同8時1分頃から11時4分頃にかけて、環境省職員が同巣を再度観察した際にも同様の状態で、抱卵の継続が確認できなかったことから、抱卵を中止したものと判断した。
なお、卵の殻の回収は本日時点で実施しておらず、巣内の観察は困難であり、抱卵を中止した理由は不明である。
3 野生下のトキの営巣状況(まとめ)
(1)営巣・抱卵中
番号 生まれ年 性別 |
状況 |
---|---|
No.86 2009年 オス No.134 2011年 メス |
3月15日 スギで営巣を確認 3月22日 抱卵確認 (21日夕刻以降に産卵と推定) |
足環なし オス No.201 2012年 メス |
3月24日 スダジイで営巣・抱卵を確認 (観察経過から産卵時期の推定は困難) |
No.68 2010年 オス No.78 2010年 メス |
3月26日 クロマツで営巣・抱卵を確認 (25日夕刻以降に産卵と推定) |
No.67 2009年 オス No.80 2010年 メス |
3月23日 スギで営巣を確認 3月26日 抱卵確認 (25日夕刻以降に産卵と推定) |
No.33 2008年 オス No.38 2007年 メス |
3月19日 クロマツで営巣を確認 3月27日 抱卵確認 (26日夕刻以降に産卵と推定) |
No.71 2009年 オス No.79 2010年 メス |
3月24日 スダジイで営巣を確認 3月27日 抱卵確認 (26日夕刻以降に産卵と推定) |
No.137 2011年 オス No.194 2012年 メス |
3月19日 クロマツで営巣を確認 3月27日 抱卵確認 (26日夕刻以降に産卵と推定) |
No.98 2010年 オス No.156 2011年 メス |
3月23日 スギで営巣を確認 3月27日 抱卵確認 (24日夕刻以降に産卵と推定) |
足環なし オス No.127 2010年 メス |
3月28日 クロマツで営巣・抱卵を確認 (27日夕刻以降に産卵と推定) |
足環なし オス No.96 2010年 メス |
3月30日 クロマツで営巣・抱卵を確認 (29日夕刻以降に産卵と推定) |
No.08 2006年 オス No.25 2008年 メス |
3月30日 スギで営巣・抱卵を確認 (29日夕刻以降に産卵と推定) |
No.74 2009年 オス 足環なし メス |
3月26日 スギで営巣を確認 4月1日 抱卵確認 (29日夕刻以降に産卵と推定) |
No.92 2009年 オス No.200 2012年 メス |
4月2日 スギで営巣・抱卵を確認 (29日夕刻以降に産卵と推定) |
No.136 2009年 オス No.196 2012年 メス |
4月7日 スダジイで営巣・抱卵を確認 (5日夕刻以降に産卵と推定) |
No.A02 2013年 オス No.A01 2013年 メス |
4月10日 クロマツで営巣・抱卵を確認 (観察経過から産卵時期の推定は困難) |
No.146 2011年 オス No.163 2011年 メス |
4月8日 スギで営巣を確認 4月12日 抱卵確認 (10日夕刻以降に産卵と推定) |
(2)営巣中(抱卵未確認)
番号 生まれ年 性別 |
状況 |
---|---|
No.177 2012年 オス No.199 2012年 メス |
4月3日 サクラで営巣を確認 |
No.72 2009年 オス No.A04 2013年 メス |
4月3日 クロマツで営巣を確認 |
(3)営巣・抱卵中止
番号 生まれ年 性別 |
状況 |
---|---|
足環なし オス No.158 2010年 メス |
3月24 日 クロマツで営巣を確認 3月27日 営巣中止を確認 |
No.105 2010年 オス No.157 2010年 メス |
3月22日 スギで営巣・抱卵を確認 (観察経過から産卵時期の推定は困難) 3月27日 抱卵中止を確認 |
No.50 2007年 オス No.114 2011年 メス |
3月25日 スギで営巣・抱卵を確認 (22日夕刻以降に産卵と推定) 4月3日 抱卵中止を確認 |
No.107 2010年 オス No.95 2010年 メス |
3月26日 スギで営巣を確認 3月29日 抱卵確認 (27日夕刻以降に産卵と推定) 4月6日 抱卵中止を確認 |
No.91 2009年 オス No.154 2009年 メス |
4月2日 スギで営巣を確認 4月6日 抱卵確認 (5日夕刻以降に産卵と推定) 4月8日 抱卵中止を確認 (卵の殻1個分を回収) |
足環なし オス No.A03 2013年 メス |
3月27日 クロマツで営巣を確認 4月10日 抱卵確認 (9日夕刻以降に産卵と推定) 4月12日 抱卵中止を確認 |