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関東地方環境事務所

報道発表資料

2015年05月25日
  • 報道発表

(お知らせ)野生下のトキの今期最初の巣立ち及び営巣状況等について

平成27年5月25日(月)
関東地方環境事務所
所長 上杉 哲郎
野生生物課長 荒牧 まりさ
(TEL:048-600-0817)
佐渡自然保護官事務所
首席自然保護官 広野 行男
(TEL:0259-22-3372)

新潟県佐渡市において、4月28日にヒナを確認していた野生下のトキのペアにおいて、今期最初の巣立ちを確認しました。
本日時点での野生下のトキの営巣状況について、併せてお知らせします。
1組のペアで巣立ちとなり、営巣が確認されているペアは12組、そのうち8組で育雛、4組で抱卵が確認されています。

1 巣立ちを確認したペア

(1)個体番号

 足環なし(オス) 及び No.201(2012年生まれ、メス)

(2)確認日

 平成27年5月25日(月)

(3)場所

 新潟県佐渡市

(4)経過

 4月28日にヒナ1羽の姿を確認し、5月8日にヒナへの足環装着(No.A23)を実施していた。
 5月25日午前7時24分頃に、環境省職員が巣の観察したところ、ヒナが巣の近くの枝に両脚で留まる様子が確認されたことから、巣立ちをしたと判断した。
 5月23日に観察を行った際は、巣立ちは確認されていなかったことから、それ以降に巣立ちした可能性が高いと思われる。

2 ヒナを確認したペア

(1)個体番号

 足環なし(オス) 及び No.127(2011年生まれ、メス)

(2)確認日

 平成27年5月24日(日)

(3)場所

 新潟県佐渡市

(4)経過

 このペアは、4月22日に営巣・抱卵が確認されていた。
5月24日午前7時56分頃に、モニタリングチーム(調査請負事業者職員)が巣の観察をしたところ、巣上にヒナ1羽の姿を確認し、その直後に親鳥1羽がヒナに餌を与える様子を確認した。
 前日に観察を行った際は、ヒナの姿は確認されていなかったことから、それ以降にふ化した可能性が高いと思われる。

3 野生下のトキの営巣状況(まとめ)

(1)巣立ち
番号生まれ年性別状況
足環なし オス 3月24日 スダジイで営巣・抱卵を確認
(観察経過から産卵時期の推定は困難)
4月28日 ヒナ1羽を確認
5月8日  ヒナ1羽に足環装着(No.A23)
5月25日 ヒナ1羽(No.A23)の巣立ちを確認
No.201 2012年 メス

(2)営巣中(育雛中)
番号生まれ年性別状況
No.67 2009年 オス 3月23日 スギで営巣を確認
3月26日 抱卵確認
(25日夕刻以降に産卵と推定)
4月24日 ヒナ1羽を確認
4月29日 ヒナ計2羽を確認
5月12日 ヒナ2羽に足環装着(No.A26,No.A27)
No.80 2010年 メス
No.86 2009年 オス 3月15日 スギで営巣を確認
3月22日 抱卵確認
     (21日夕刻以降に産卵と推定)
4月24日 給餌行動を確認
4月26日 ヒナ1羽を確認
5月5日 ヒナ計2羽を確認
5月12日 ヒナ2羽に足環装着(No.A24,No.A25)
No.134 2011年 メス
No.68 2009年 オス 3月26日 クロマツで営巣・抱卵を確認
(25日夕刻以降に産卵と推定)
4月25日 給餌行動を確認
4月27日 ヒナ2羽を確認
5月14日 ヒナ計3羽を確認
No.78 2010年 メス
No.33 2008年 オス 3月19日 クロマツで営巣を確認
3月27日 抱卵確認
(26日夕刻以降に産卵と推定)
4月26日 ヒナ1羽を確認
4月30日 ヒナ計2羽を確認
No.38 2007年 メス
No.74 2009年 オス 3月26日 スギで営巣を確認
4月1日 抱卵確認
(29日夕刻以降に産卵と推定)
4月27日 給餌行動を確認
5月1日 ヒナ1羽を確認
5月5日 ヒナ計2羽を確認
5月13日 ヒナ計4羽を確認、ヒナ4羽に足環装着(No.A28,No.A29,No.A30,No.A31)
足環なし メス
No.98 2010年 オス 3月23日 スギで営巣を確認
3月27日 抱卵確認
(24日夕刻以降に産卵と推定)
4月29日 ヒナ1羽を確認
5月18日 ヒナ1羽に足環装着(No.A32)
No.156 2011年 メス
No.161 2011年 オス 4月13日 スダジイで営巣・抱卵を確認
(12日夕刻以降に産卵と推定)
5月15日 ヒナ1羽を確認
No.149 2012年 メス
足環なし オス 4月22日 クロマツで営巣・抱卵を確認
(16日夕刻以降に産卵と推定)
5月24日 ヒナ1羽を確認
No.127 2011年 メス

(3)営巣中(抱卵中)
番号生まれ年性別状況
No.11 2006年 オス 4月16日 スギで営巣・抱卵を確認
(14日夕刻以降に産卵と推定)
No.03 2005年 メス
No.138 2011年 オス 4月16日 スギで営巣・抱卵を確認
(15日夕刻以降に産卵と推定)
No.195 2012年 メス
No.107 2010年 オス 3月26日 スギで営巣を確認
3月29日 抱卵確認
(27日夕刻以降に産卵と推定)
4月6日 抱卵中止を確認
5月5日 スギで再営巣・抱卵を確認
(4日夕刻以降に産卵と推定)
No.95 2010年 メス
No.71 2009年 オス 3月24日 スダジイで営巣を確認
3月27日 抱卵確認
(26日夕刻以降に産卵と推定)
4月29日 給餌行動を確認
5月4日 ヒナ1羽の死亡を確認
5月5日 育雛中止を確認
5月19日 再営巣・抱卵を確認(樹種不明)
(17日夕刻以降に産卵と推定)
No.79 2010年 メス
(4)営巣・抱卵・育雛中止

 5月22日(金)の発表時と内容の変更がないため、省略します。

4 2012年~2015年の繁殖結果・繁殖状況

営巣ふ化巣立ち
形成ペア数ヒナをふ化させたペア数ふ化した
ヒナの羽数
巣立ちさせた
ペア数
巣立ちした
羽数
2012年 18 3 8 3 8
2013年 24 5 14 2 4
2014年 35 14 36 11 31
2015年 38 11 19 1 1
  • ※ 今期形成されたペア38組のうち
    • ・巣立ちさせたペア1組
    • ・営巣中のペア12組(うち8組が育雛、4組が抱卵)
    • ・営巣、抱卵・育雛を中止したペア25組