関東地域のアイコン

関東地方環境事務所

報道発表資料

2015年10月19日
  • 報道発表

(お知らせ)放鳥トキの保護・収容について

平成27年10月17日(土)

関東地方環境事務所
所長  上杉 哲郎
野生生物課長 荒牧 まりさ
(℡:048-600-0817)

佐渡自然保護官事務所
首席自然保護官 広野 行男  
(℡:0259-22-3372)

 平成27年10月17日(土)午前10時22分頃、放鳥トキ1羽を保護し、野生復帰ステーションに収容しましたので、お知らせします。
 この個体は、平成26年9月26日に新潟県佐渡市で放鳥(第11回)されたNo.194(2012年生まれ)です。
 放鳥トキの保護・収容を行ったのは、今回で3例目です。

1.保護・収容した個体

 No.194(2012年出雲市トキ分散飼育センター生まれ、3歳メス、第11回放鳥)

2.保護・収容した場所・状況等

(1)保護・収容した場所

 新潟県佐渡市真野地区(周囲に集落及び雑木林が見られる水田内)

(2)保護・収容の状況

 10月16日(金)午後6時頃、地域住民が同地区の水田内に同個体がいるのを目撃していた。17日朝、同じ地域住民が前日と同じ位置に同個体がいるのを確認し、同日7時30分頃に新潟大学元職員に連絡を行った。連絡を受け同個体を観察したところ、ほとんど動かない状態であったことから、モニタリングチーム(新潟大学職員)に通報を行った。同大学職員からの連絡を受け、同10時15分頃、環境省職員及び佐渡トキ保護センター職員等が現場に到着した。同個体が脚を痛めほとんど動けない状態となっていることが確認されたことから、同個体を保護し、野生復帰ステーションに収容した。
 なお、同個体については、9月21日午前7時10分頃から8時10分頃にかけて、モニタリングチーム(調査請負事業者職員)が観察を行ったところ、右脚の足関節が腫れている様子が観察されていた。

3.個体の処置状況及び今後の対応

 診察を行ったところ、右脚の足関節等が腫れ、装着されていた3つのカラーリングが食い込んでいる状態となっていた。カラーリングを外したうえで、傷口の消毒、抗生物質の投与(注射)、強制給餌を行い、同ステーション内の収容ケージに収容した。
 なお、鳥インフルエンザ簡易検査の結果は陰性であった。
 同個体については、当面の間、同ステーションにおいて経過観察を行う。

(参考1)放鳥トキのこれまでの保護・収容例

 【1例目】

  •   ・保護・収容日...平成24年1月9日
  •   ・個体番号...No.18(第2回放鳥個体、7歳、メス)
  •   ・保護した場所...佐渡市新穂地区

 【2例目】

  •   ・保護・収容日...平成24年1月14日
  •   ・個体番号...No.27(第2回放鳥個体、4歳、メス)
  •   ・保護した場所...佐渡市新穂地区

(参考2)野生下のトキの生存状況

  放鳥数              のべ215羽

   生存数               117羽

   行方不明扱い              18羽

   死亡扱い                61羽

   死亡(死体確認)            16羽

   保護・収容               3羽(今回の保護・収容個体を含む)

   野生下生まれ(2012~2015年生まれ) 42羽

                     計159羽