報道発表資料
- 報道発表
野生下で誕生したトキ同士のペアのヒナの巣立ち等について および トキ野生復帰ロードマップ2020の目標達成について
平成30年6月6日(水)
関東地方環境事務所
所 長 笠井 俊彦
野生生物課長 横田 寿男
(℡:048-600-0817)
佐渡自然保護官事務所
首席自然保護官 若松 徹
(℡:0259-22-3372)
新潟県佐渡市において、野生下で誕生したトキ同士のペアについて、今期初となるヒナの巣立ちを確認しましたのでお知らせします。野生下で誕生したトキ同士のペアによるヒナの巣立ちは、42年ぶりとなった平成28年以来、3年連続となります。
なお、本日時点での野生下のトキの営巣状況について、併せてお知らせします。
営巣が確認されているペアは、当ペアも含め全体で29組、そのうち13組で巣立ち、11組で育雛、4組で抱卵が確認されています。なお、野生生まれ同士のペアは、29組のうちの3組となります。
また、『トキ野生復帰ロードマップ2020』の目標である「2020年頃に佐渡島内での220羽のトキの定着」について、本日時点の推定で、佐渡島内でのトキの定着数が220羽を超えております。トキの野生復帰が順調に進んだことにより、2年前倒しで目標を達成しました。
1 巣立ちを確認したペアについて(野生下で誕生したトキ同士のペア)
(1)個体番号
No.A13(2014年生まれ、オス) 及び No.A11(2014年生まれ、メス)
(2)確認日
平成30年6月6日(水)
(3)場 所
新潟県佐渡市
(4)経 過
このペアは、4月2日にスダジイの樹上で営巣・抱卵を、5月10日にはヒナのふ化を確認していた。
ヒナの数は、5月10日時点で1羽、5月25日時点で3羽確認していた。
本日午前、環境省職員が巣の様子をモニタリングしたところ、2羽のヒナが巣内から巣外の近くの枝に
出て戻る様子が確認されたことから、2羽が巣立ちをしたと判断した。なお、残るヒナ1羽は巣内にお
り、今後、巣立ちを迎えることが期待される。
2 野生下のトキの営巣状況(まとめ)
(1)巣立ち
番号 生まれ年 性別 |
状 況 |
No.161 2011年 オス No.149 2012年 メス |
3月14日 スダジイで営巣を確認 3月22日 抱卵確認 (21日夕刻以降に産卵と推定) 4月24日 ヒナ1羽を確認 4月26日 ヒナ計2羽を確認 5月5日 ヒナ計3羽を確認 5月16日 ヒナ3羽に足環装着(No.B41,B42,B43) 5月28日 ヒナ2羽(No.B41,B42)の巣立ちを確認 6月2日 ヒナ1羽(No.B43)の巣立ちを確認 |
No.50 2007年 オス No.114 2011年 メス |
3月25日 スギで営巣・抱卵を確認 (24日夕刻以降に産卵と推定) 4月25日 ヒナ1羽を確認 4月28日 ヒナ計2羽を確認 5月16日 ヒナ2羽に足環装着(No.B44,B45) 5月28日 ヒナ1羽(No.B44)の巣立ちを確認 6月4日 ヒナ1羽(No.B45)の巣立ちを確認 |
No.172 2011年 オス 足環なし メス |
3月29日 スギで営巣・抱卵を確認 (26日夕刻以降に産卵と推定) 5月1日 ヒナ1羽を確認 5月9日 ヒナ計2羽を確認 5月11日 ヒナ計3羽を確認 5月28日 ヒナ1羽の巣立ちを確認 5月31日 ヒナ計2羽の巣立ちを確認 |
足環なし オス No.240 2014年 メス |
4月3日 スギで営巣・抱卵を確認 5月1日 ヒナ1羽を確認 5月17日 ヒナ計3羽を確認、ヒナ3羽に足環装着 (No.B47,B48,B49) 5月29日 ヒナ3羽(No.B47,B48,B49)の巣立ちを確認 |
足環なし オス No.227 2012年 メス |
4月5日 スダジイで営巣を確認 4月9日 抱卵確認 5月7日 ヒナ2羽を確認 5月31日 ヒナ1羽の巣立ちを確認 |
No.98 2010年 オス No.156 2011年 メス |
3月28日 スギで営巣を確認 3月30日 抱卵確認 (28日夕刻以降に産卵と推定) 4月29日 ヒナ1羽を確認 6月2日 ヒナ1羽の巣立ちを確認 |
No.91 2009年 オス No.181 2013年 メス |
3月29日 スギで営巣・抱卵を確認 (28日夕刻以降に産卵と推定) 4月26日 ヒナ1羽を確認 6月4日 ヒナ1羽の巣立ちを確認 |
No.107 2010年 オス No.154 2009年 メス |
3月28日 スギで営巣・抱卵を確認 (23日夕刻以降に産卵と推定) 4月27日 ヒナ1羽を確認 5月4日 ヒナ計2羽を確認 6月4日 ヒナ2羽の巣立ちを確認 |
No.67 2009年 オス No.95 2010年 メス |
4月5日 スギで営巣・抱卵を確認 5月4日 ヒナ1羽を確認 5月11日 ヒナ計2羽を確認 5月18日 ヒナ計3羽を確認 6月5日 ヒナ3羽の巣立ちを確認 |
No.257 2014年 オス No.230 2013年 メス |
4月6日 スギで営巣・抱卵を確認 5月4日 ヒナ1羽を確認 5月16日 ヒナ計2羽を確認 6月4日 ヒナ計3羽を確認 6月5日 ヒナ1羽の巣立ちを確認 |
足環なし オス No.201 2012年 メス |
3月27日 スダジイで営巣を確認 4月2日 抱卵確認 5月7日 ヒナ3羽を確認 6月6日 ヒナ3羽の巣立ちを確認 |
No.92 2009年 オス No.200 2012年 メス |
4月3日 スギで営巣・抱卵を確認 5月8日 ヒナ2羽を確認 5月23日 ヒナ2羽に足環装着(No.B55,B56) 6月6日 ヒナ2羽(No.B55,B56)の巣立ちを確認 |
No.A13 2014年 オス No.A11 2014年 メス |
4月2日 スダジイで営巣・抱卵を確認 5月10日 ヒナ1羽を確認 5月25日 ヒナ計3羽を確認 6月6日 ヒナ2羽の巣立ちを確認 |
(2)営巣中(育雛中)
番号 生まれ年 性別 |
状 況 |
足環なし オス No.A21 2014年 メス |
3月27日 スダジイで営巣を確認 4月2日 抱卵確認 5月1日 ヒナ1羽を確認 5月21日 ヒナ計2羽を確認 5月25日 ヒナ計3羽を確認 |
No.08 2006年 オス No.25 2008年 メス |
4月6日 スギで営巣・抱卵を確認 5月9日 ヒナ1羽を確認 5月23日 ヒナ計2羽を確認 5月29日 ヒナ計3羽を確認、ヒナ3羽に足環装着 |
No.177 2012年 オス No.199 2012年 メス |
4月11日 スギで営巣・抱卵を確認 5月9日 ヒナ1羽を確認 5月16日 ヒナ計2羽を確認 5月29日 ヒナ2羽に足環装着(No.B60,B61) |
No.250 2013年 オス 足環なし メス |
4月9日 スギで営巣・抱卵を確認 5月10日 ヒナ1羽を確認 5月30日 ヒナ1羽に足環装着(No.B62) |
No.212 2013年 オス No.237 2013年 メス |
5月14日 アカマツで営巣・ヒナ3羽を確認 5月22日 ヒナ3羽に足環装着(No.B52,B53,B54) |
No.255 2014年 オス No.232 2013年 メス |
4月6日 スギで営巣・抱卵を確認 5月15日 ヒナ1羽を確認 5月22日 ヒナ計2羽を確認、ヒナ2羽に足環装着 (No.B50,B51) |
No.74 2009年 オス 足環なし メス |
4月9日 スギで営巣を確認 4月16日 抱卵確認 5月17日 ヒナ1羽を確認 5月21日 ヒナ計2羽を確認 5月30日 ヒナ1羽に足環装着(No.B63) ヒナ1羽行方不明 |
No.211 2013年 オス No.A04 2013年 メス |
4月10日 スギで営巣・抱卵を確認 5月21日 ヒナ2羽を確認(31日に状況を確認) |
No.86 2009年 オス No.134 2011年 メス |
4月13日 スギで営巣を確認 4月17日 抱卵確認 5月21日 ヒナ1羽を確認 5月24日 ヒナ計2羽を確認 |
No.90 2009年 オス No.79 2010年 メス |
4月24日 スギで営巣・抱卵を確認 5月24日 ヒナ1羽を確認 |
未識別個体※ オス No.A47 2016年 メス |
5月30日 スギで営巣・ヒナ1羽を確認 6月6日 ヒナ計2羽を確認 |
(3)営巣中(抱卵中)
番号 生まれ年 性別 |
状 況 |
No.11 2006年 オス 足環なし メス |
5月15日 スギで営巣・抱卵を確認 |
No.23 2008年 オス No.26 2008年 メス |
4月6日 スギで営巣・抱卵を確認 4月26日 抱卵中止を確認 5月18日 再営巣・抱卵を確認 |
足環なし オス No.A10 2014年 メス |
5月25日 スダジイで営巣・抱卵を確認 5月28日 未識別のオスが足環なし、メスがNo.A10 |
No.267 2014年 オス No.313 2016年 メス |
5月14日 スギで営巣を確認 5月26日 抱卵確認 |
(4)営巣中(抱卵未確認)
番号 生まれ年 性別 |
状 況 |
No.248 2013年 オス No.259 2015年 メス |
5月31日 スギで営巣を確認 |
(5)営巣・抱卵・育雛中止
番号 生まれ年 性別 |
状 況 |
No.A32 2015年 オス No.234 2013年 メス |
4月1日 クロマツで営巣・抱卵を確認 4月2日 抱卵中止を確認 |
足環なし オス 足環なし メス |
3月26日 コナラで営巣・抱卵を確認 (22日夕刻以降に産卵と推定) 4月4日 抱卵中止を確認 |
No.209 2013年 オス No.A26 2015年 メス |
3月26日 スギで営巣・抱卵を確認 (23日夕刻以降に産卵と推定) 4月4日 抱卵中止を確認 |
No.251 2014年 オス No.277 2015年 メス |
3月28日 スギで営巣を確認 3月31日 抱卵確認 (29日夕刻以降に産卵と推定) 4月7日 抱卵中止を確認 |
足環なし オス No.182 2013年 メス |
3月30日 スギで営巣・抱卵を確認 (28日夕刻以降に産卵と推定) 4月8日 抱卵中止を確認 |
足環なし オス 足環なし メス |
3月16日 クロマツで営巣を確認 3月26日 抱卵確認 (22日夕刻以降に産卵と推定) 4月9日 抱卵中止を確認 |
No.A09 2014年 オス No.239 2014年 メス |
3月26日 クロマツで営巣・抱卵を確認 (22日夕刻以降に産卵と推定) 4月9日 抱卵中止を確認 |
足環なし オス No.A47 2016年 メス |
4月1日 ケヤキで営巣・抱卵を確認 4月9日 抱卵中止を確認 |
No.A18 2014年 オス No.148 2012年 メス |
4月6日 スギで営巣・抱卵を確認 4月9日 抱卵中止を確認 |
No.241 2012年 オス No.275 2015年 メス |
4月11日 卵殻回収 (11日以前に営巣・産卵と推定) |
足環なし オス No.287 2016年 メス |
4月5日 スダジイで営巣を確認 4月9日 抱卵確認 4月16日 抱卵中止を確認 |
No.252 2014年 オス No.218 2014年 メス |
4月13日 スギで営巣・抱卵を確認 4月16日 抱卵中止を確認 |
No.254 2014年 オス No.190 2010年 メス |
4月1日 スギで営巣を確認 4月19日 卵殻回収 (19日以前に産卵と推定) |
足環なし オス No.A14 2014年 メス |
4月2日 クロマツで営巣・抱卵を確認 4月20日 抱卵中止を確認 |
No.179 2012年 オス No.224 2012年 メス |
4月18日 スギで営巣・抱卵を確認 4月20日 抱卵中止を確認 |
No.11 2006年 オス 足環なし メス |
4月24日 卵殻回収 (24日以前に営巣・産卵と推定) |
No.294 2015年 オス No.273 2014年 メス |
4月17日 卵殻回収 (17日以前に営巣・産卵と推定) 4月24日 卵殻回収 (24日以前に再営巣・産卵と推定) |
足環なし オス 足環なし メス |
3月29日 タブノキで営巣・抱卵を確認 (22日夕刻以降に産卵と推定) 4月26日 抱卵中止を確認 |
No.263 2012年 オス No.A36 2016年 メス |
4月6日 スギで営巣・抱卵を確認 4月26日 抱卵中止を確認 |
No.33 2008年 オス No.38 2007年 メス |
3月26日 クロマツで営巣・抱卵を確認 (22日夕刻以降に産卵と推定) 4月9日 抱卵中止を確認 4月19日 再営巣・抱卵を確認 4月26日 抱卵中止を確認 |
No.68 2009年 オス No.78 2010年 メス |
3月26日 クロマツで営巣・抱卵を確認 (22日夕刻以降に産卵と推定) 4月9日 抱卵中止を確認 4月20日 再営巣・抱卵を確認 4月26日 抱卵中止を確認 |
No.A22 2014年 オス No.96 2010年 メス |
3月29日 クロマツで営巣を確認 4月2日 抱卵確認 4月9日 抱卵中止を確認 4月20日 再営巣・抱卵を確認 4月26日 抱卵中止を確認 |
No.85 2009年 オス No.93 2009年 メス |
4月2日 スギで営巣・抱卵を確認 4月7日 抱卵中止を確認 4月12日 再営巣・抱卵を確認 4月15日 抱卵中止を確認 4月23日 再営巣・抱卵を確認 4月26日 抱卵中止を確認 |
No.216 2013年 オス No.A44 2016年 メス |
4月9日 アカマツで営巣・抱卵を確認 4月27日 抱卵中止を確認 |
No.214 2013年 オス No.203 2013年 メス |
3月28日 スギで営巣を確認 3月30日 抱卵確認 (28日夕刻以降に産卵と推定) 4月4日 抱卵中止を確認 4月27日 卵殻回収 (27日以前に再営巣・産卵と推定) |
足環なし オス No.A10 2014年 メス |
4月5日 スダジイで営巣・抱卵を確認 5月1日 抱卵中止を確認 |
No.106 2010年 オス No.A62 2016年 メス |
3月29日 スギで営巣・抱卵を確認 (観察経過から産卵時期の推定は困難) 4月26日 ヒナ1羽を確認 5月2日 育雛中止を確認、ヒナ1羽行方不明 |
No.179 2012年 オス No.218 2014年 メス |
4月24日 スギで営巣を確認 5月3日 卵殻回収 (3日以前に産卵と推定) |
No.233 2013年 オス No.265 2014年 メス |
4月2日 スギで営巣・抱卵を確認 5月7日 抱卵中止を確認 |
No.87 2009年 オス No.97 2010年 メス |
4月16日 スギで営巣・抱卵を確認 5月8日 抱卵中止を確認 |
No.242 2012年 オス No.258 2015年 メス |
4月4日 トチノキで営巣を確認 5月14日 卵殻回収 (14日以前に産卵と推定) |
No.110 2010年 オス No.163 2011年 メス |
4月6日 スギで営巣・抱卵を確認 5月15日 抱卵中止を確認 |
No.143 2011年 オス No.A54 2016年 メス |
5月4日 スギで営巣を確認 5月16日 抱卵中止を確認 |
No.252 2014年 オス No.203 2013年 メス |
5月8日 スギで営巣・抱卵を確認 5月16日 抱卵中止を確認 |
No.81 2007年 オス No.66 2009年 メス |
3月27日 スギで営巣・抱卵を確認 (22日夕刻以降に産卵と推定) 4月26日 ヒナ1羽を確認 5月16日 ヒナ1羽に足環装着(No.B46) 5月17日 育雛中止を確認、ヒナ1羽(No.B46)の死亡を確認 |
No.136 2009年 オス 足環なし メス |
4月4日 スギで営巣を確認 4月6日 抱卵確認 5月14日 ヒナ1羽を確認 5月17日 育雛中止を確認、ヒナ1羽行方不明 |
No.204 2012年 オス No.120 2010年 メス |
4月8日 スギで営巣・抱卵を確認 4月24日 抱卵中止を確認 5月13日 再営巣・抱卵を確認 5月18日 抱卵中止を確認 |
No.205 2012年 オス No.192 2012年 メス |
4月27日 スギで営巣を確認 5月18日 卵殻回収 (18日以前に産卵と推定) |
足環なし オス 足環なし メス |
4月23日 コナラで営巣・抱卵を確認 5月21日 抱卵中止を確認 |
足環なし オス No.A03 2013年 メス |
4月23日 スギで営巣・抱卵を確認 5月21日 抱卵中止を確認 |
No.221 2014年 オス No.183 2013年 メス |
4月3日 スギで営巣・抱卵を確認 5月2日 ヒナ1羽を確認 5月14日 ヒナ計2羽を確認 5月22日 育雛中止を確認、ヒナ1羽の死亡を確認、ヒナ1羽行方不明 |
No.207 2013年 オス No.266 2014年 メス |
4月3日 スギで営巣・抱卵を確認 5月14日 ヒナ1羽を確認 5月22日 育雛中止を確認、ヒナ1羽行方不明 |
No.A59 2016年 オス No.311 2016年 メス |
4月26日 スギで営巣を確認 4月27日 抱卵確認 5月22日 抱卵中止を確認 |
足環なし オス No.287 2016年 メス |
5月7日 スダジイで営巣・抱卵を確認 5月25日 抱卵中止を確認 |
No.238 2014年 オス No.69 2009年 メス |
5月1日 スギで営巣・抱卵を確認 5月24日 抱卵中止を確認(29日に状況を確認) |
No.246 2013年 オス No.284 2015年 メス |
4月8日 スギで営巣・抱卵を確認 4月10日 抱卵中止を確認 4月21日 再営巣・抱卵を確認 5月29日 抱卵中止を確認 |
足環なし オス 足環なし メス |
4月26日 スギで営巣を確認 5月4日 抱卵確認 6月4日 抱卵中止を確認 |
※未識別個体:ペアでの営巣行動が明らかに観察されているものの、足環等の個体識別が困難であり、現状では個体が確定できないため「未識別個体」として記載しています。今後の観察によって、個体が識別された段階で個体の識別情報を追記していきます。
3 過年度の同時期との比較
営巣 |
中止 |
ふ化 |
巣立ち |
|||
ペア数 |
ペア数 |
ペア数 |
ふ化 羽数 |
ペア数 |
巣立ち 羽数 |
|
2012(6/7日時点) |
17(18) |
11(15) |
3(3) |
8(8) |
3(3) |
3(8) |
2013(6/4日時点) |
24(24) |
16(22) |
5(5) |
14(14) |
2(2) |
4(4) |
2014(6/6日時点) |
35(35) |
23(24) |
14(14) |
36(36) |
6(11) |
15(31) |
2015(6/9日時点) |
38(38) |
30(30) |
12(12) |
21(21) |
7(8) |
14(16) |
2016(6/7日時点) |
53(53) |
32(34) |
24(25) |
52(53) |
11(19) |
26(40) |
5(5) |
2(2) |
5(5) |
9(9) |
1(3) |
3(6) |
|
2017(6/9日時点) |
65(65) |
28(34) |
35(36) |
87(92) |
21(31) |
53(77) |
9(9) |
2(2) |
8(8) |
17(18) |
1(7) |
3(15) |
|
2018 |
76 |
47 |
29 |
60 |
13 |
26 |
12 |
9 |
2 |
6 |
1 |
2 |
※括弧内の数字は最終的な結果です。
※2016年以降の下段の数字は野生下で誕生したトキ同士のペアの繁殖結果です。
※ペア数には、営巣・抱卵等を中止したペア数も含んでいます。
4 トキ野生復帰ロードマップ2020の目標達成について
トキの野生復帰の取り組みは、「トキ保護増殖事業計画(平成16年農林水産省、国土交通省、環境省告示
第1号)」に基づく行程表として平成28年3月に策定された『トキ野生復帰ロードマップ2020』に記載され
た「2020年頃に佐渡島内での220羽のトキの定着」を目標として実施してきました。佐渡島内のトキの定着数
については、本日時点の推定で、前年同時期に放鳥したトキと巣立ちした幼鳥が定着数に加わったことにより
合計220羽を超えております。トキの野生復帰が順調に進んだことにより、2年前倒しで目標を達成しまし
た。
なお、目標を達成したところではありますが、引き続き、『トキ野生復帰ロードマップ2020』に基づき、
佐渡市民をはじめとする関係の皆さまとトキ野生復帰事業を順応的に展開していくとともに、新たなロード
マップの検討をトキ野生復帰検討会や人・トキの共生の島づくり協議会の場等を通じて開始していく所存で
す。
※トキの定着数
一年以上生存が確認されている放鳥トキ+一年以上生存が確認されている野生下生まれの足環装着トキ+野生生まれの足環のないトキ(推定数)
※平成30年4月1日現在の佐渡島内のトキ定着数 186羽
※直近で定着数が増加している要素
・第16回放鳥(2017.6.2~4)の放鳥トキ(19羽)のうち一年生存した個体(10羽)
・昨年野生下で巣立った(2017.5.17~6.6)野生生まれトキのうち足環装着した個体(22羽)のうち一年生
存した個体(22羽)
・昨年野生下で巣立った(2017.5.17~6.6)野生生まれトキのうち足環装着できなかった個体(24羽)のう
ち一年生存した個体(推定数未確定)
≪参考≫
(1)「トキ野生復帰ロードマップ2020」の位置づけと検討経緯
トキの野生復帰は、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」に基づく「トキ保護増殖事
業計画(平成16年農林水産省、国土交通省、環境省告示第1号)」に沿って進められており、2003年策定の
「環境再生ビジョン」で掲げた「2015年頃に小佐渡東部での60羽のトキの定着」の目標達成に向け、2013年
2 月に「トキ野生復帰ロードマップ」を策定し、事業を実施してきた。2014年6月時点のトキの定着羽数が75
羽となり、同ビジョンの目標が達成されたことから、これまでの取組評価に基づき2020年までの野生復帰の
方針を示すとともに、次期目標を達成するための工程表として、「トキ野生復帰ロードマップ2020」を策定
した。なお、同ロードマップについては、トキ野生復帰検討会での検討内容を踏まえ策定した。
(2)「トキ野生復帰ロードマップ2020」の主なポイント
①達成すべき目標について
2020年(平成32年)頃に佐渡島内に220羽のトキを定着させる。
※「220羽の定着」とは、220羽以上の個体が野生下で1年以上生存し、かつ、野生下で繁殖した個体を含む
個体群が形成されているものとする。
②定着の目標エリアについて
今後の個体数の増加に伴い、生息エリアの島内全域への拡散が想定されるため、定着の目標エリアは、佐渡
島全域とする。
③目標達成への主な取組み
ⅰ)毎年30ペア程度で繁殖に取り組み、全体で200羽程度の飼育個体群を維持
ⅱ)2020年までは年2回、最大40羽程度の放鳥を継続
ⅲ)野生下のトキに関する佐渡島内・本州での新たなモニタリング体制の検討・構築
ⅳ)採餌環境等の生息環境維持、農家やトキ関連活動団体への支援体制整備
ⅴ)観察施設等の整備や「トキと共生する佐渡」の情報発信による佐渡島内外への普及啓発
(3)参考資料(以下のURLよりそれぞれダウンロードして下さい。)
①トキ野生復帰ロードマップ2020
https://www.env.go.jp/press/files/jp/29616.pdf
②トキ野生復帰の取組み評価
https://www.env.go.jp/press/files/jp/29583.pdf
③トキ野生復帰検討会