報道発表資料
- 報道発表
東京港青海ふ頭におけるヒアリの確認について(令和元年10月10日の続報)
令和元年10月21日(月)
<東京都同時発表>
れました。確認された個体(10月7日からの総計で、働きアリ約750個体、女王アリ約56個体、雄アリ2個体、幼虫約10個体)は既に殺虫処理を行っていますが、繁殖可能な有翅女王アリが周囲に飛翔した可能性があることから、一層の対応が必要な状況と認識しています。
10月21日にヒアリ対策関係閣僚会議が開催され、政府一丸となって当該港湾周辺における徹底した調査と確実な防除等により国内での定着を阻止することが確認されたことを受け、環境省としても、これまでの調査・防除体制を更に強化します。 平成29年6月の国内初確認以降、これまでのヒアリの確認事例は令和元年10月21日(月)現在で14都道府県、計45事例です。本件は45事例目の続報です。 |
1. 前回発表(10月10日)までの経緯
9/10 環境省が実施する全国港湾調査の東京港青海ふ頭での調査においてヒアリを確認し、駆除を実施
(令和元年9月12日報道発表)
10/7 環境省が実施するヒアリ確認地点周辺調査(東京港青海ふ頭)において、調査事業者がコンテナヤー
ドの舗装の継ぎ目の土が溜まった部分にヒアリと疑わしいアリ数十個体を目視で確認。継ぎ目の下部の
土中への出入りも確認。
関東地方環境事務所に通報するとともに、専門家による同定を実施。
当該アリについて、専門家がヒアリであることを確認。
10/9 専門家、調査事業者、東京都及び環境省の職員が現地を確認し、防除を実施。
防除は、専門家がコンクリート舗装の継ぎ目の土砂を掘り起こしながら確認した個体を殺虫。ヒアリ
の出入りが確認された箇所に殺虫剤(液剤)を集中的に散布・注入。周辺に殺虫餌を設置。
発見時を含め、働きアリ300個体以上、有翅女王アリ20個体、幼虫約10個体を確認。
2.前回発表(10月10日)以降の経緯
10/10 調査事業者及び環境省の職員が現地を調査し、新たに働きアリ300個体以上、有翅女王アリ20個体
(死骸含む)、有翅オスアリ1個体を確認。ヒアリが確認された箇所に殺虫剤(液剤)を集中的に散
布・注入。
10/11 専門家、東京都及び環境省の職員が現地を調査し、新たに働きアリ約50個体、有翅女王アリ1個体
及び死骸約15個体、有翅オスアリ1個体を確認。ヒアリが確認された箇所に殺虫剤(液剤)を集中
的に散布・注入。
10/17-18 専門家、調査事業者、東京都及び環境省の職員が現地を調査し、新たに働きアリ約100個体を確
認。ヒアリが確認された箇所に殺虫剤(液剤)を集中的に散布・注入。
3.今回のヒアリの確認状況について
追跡調査の結果、東京港青海ふ頭のコンテナヤードにおいては、地面に巣が形成されており、10月7日か
らの累計で働きアリ約750個体に加え、女王アリが50個体以上が発見されました。専門家からは以下のような
ことが指摘されています。
○繁殖可能な女王アリが飛び立ち、他の場所に広がった可能性が高いこと
○速やかに徹底した周辺調査と防除を行わなければ定着が危惧されること
4.今後の対応
10月21日にヒアリ対策関係閣僚会議を開催し、政府一丸となって当該港湾周辺に おける徹底した調査と
確実な防除を行うほか、本件を受けて全国的な取組状況についても再度確認、徹底を図ることにより、国内で
の定着を阻止することを確認しました。
関係閣僚会議において 今後の取組が別紙のとおり取りまとめられました。環境省としても、東京港におけ
るヒアリの確認状況を踏まえ、一層の対応が必要な状況と認識し、関係省庁や関係自治体とさらに連携を強化
して、確認地点の防除と周辺地域の調査、全国の港湾における水際対策の強化等を通じて定着防止に万全を期
してまいります。
4.疑わしいアリの発見時の対応について
疑わしいアリを発見された方は、以下に留意するようお願いします。
①多数の生きたアリ類の集団がいる(予想される)場合は、コンテナの扉を閉めて逃げ出さないよう静置してくださ その上で、関係機関に速やかに連絡し、取り扱いについて相談してください。 詳しくは、環境省の「ヒアリの防除に関する基本的考え方 Ver.2.0」のP.16~20を参照してください。 |
○ヒアリの詳しい特徴や注意事項、見つけたときや刺されてしまった場合の対処方法などについては下記を参照してください。 「特定外来生物ヒアリに関する情報」 https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/hiari.html ○ヒアリやアカカミアリと疑わしいアリを発見した場合や、ヒアリの特徴等一般的な問合せ、健康被害の問合せ等については、「ヒアリ相談ダイアル」を御利用ください。 ・受付曜日:10月21日から令和元年3月 土日祝を含む毎日 ・受付日時:午前9時から午後5時 ・ヒアリ相談ダイアル 0570-046-110 令和元年7月1日からはチャットボット(自動会話プログラム)による情報提供や相談受付等を行っています。以下のURLから、24時間、365日御利用いただけます。 「アリーのヒアリ相談チャットボット」 http://www..env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/05_contact/index.html |
○今回確認されたヒアリ(環境省撮影) ○今回確認された場所の状況(環境省撮影)
○今回ヒアリが発見された場所
環境省自然環境局 野生生物課 外来生物対策室 担 当 楊木 萌(内線7473) 関東地方環境事務所野生生物課 係 長 田原 亮 |
別紙 |
令和元年10月21日
ヒアリ対策関係閣僚会議申合せ
東京港青海ふ頭におけるヒアリ確認を受けた緊急対応について
ヒアリ対策については、平成29年6月の国内初確認、同年7月の関係閣僚会議も踏まえた関係省庁の連携により、水際での防除に取り組んできた。その結果、これまで40例以上の確認事例があったが、発見個体の殺虫処理と確認地点周辺地域における調査実施等により、国内定着を防いできたところである。
しかし、本年9~10月に東京港青海ふ頭において確認された巣からは、50個体以上の有翅女王アリが確認されたことから、専門家より、
・繁殖可能な女王アリが飛び立ち、他の場所に広がった可能性が高い
・速やかに徹底した周辺調査及び防除を行わなければ、定着が危惧される
ことが指摘されている。
こうした状況を受け、これまでの調査・防除体制を更に強化して、政府一丸となって当該港湾周辺における徹底した調査と確実な防除を行うほか、本件を受けて全国的な取組状況についても再度確認、徹底を図る(別紙「具体的な取組」参照)ことにより、国内での定着を阻止するものとする。
緊急対応の具体的な取組
【青海ふ頭及びその周辺における取組】
○調査及び防除の徹底
・有翅女王アリが確認された青海ふ頭コンテナヤード(47ha)においては、一般の立入りが禁止されたエリア
であることから、防除を最優先させ、延べ100名程度の人員を投入し、巣全体に作用する殺虫餌を面的(5~
10m間隔)かつ長期間(隔週3ヶ月以上)散布するとともに、並行して防除の効果を確認する調査を実施。
(環境省)
・周辺調査(公園、道路等)の調査方法を、目視中心から誘引剤(殺虫成分を含まない)を活用した方法に見直
すとともに、緑地帯等の未舗装地の中にもこれまで未調査の地点がないかどうか洗い出し、東京都等と連携し
て調査を実施。(環境省)
また、これまで主に調査対象としていた公有地に加えて、民有地についても、その所有者や管理者に対して、
東京都等と連携して調査への協力を依頼し、調査・防除を実施。(環境省)
・周辺調査の実施範囲について、従来の目安としている半径2kmにとらわれず、拡散・定着リスクについて専門
家の意見を聞きながらより広域に調査を実施。(環境省)
・東京都(港湾管理者)及び東京港埠頭株式会社に対し、ヒアリの調査・防除作業に関して十分な時間確保等が
行われるよう早急な協力を要請。(国土交通省(10月17日に実施済))
・東京都(港湾管理者)に対して、コンテナヤードにおける舗装の適切な修繕や点検、コンテナヤード周辺の土
砂等の撤去に関する依頼を再度周知徹底。(国土交通省(10月17日に実施済))
○正確な情報発信
・周辺の施設に対する注意喚起を行うとともに、今冬には港湾管理者等を対象とした講習会を開催。ヒアリと疑
われるアリを発見した場合の行政への連絡や防除への協力が確実に行われるよう、東京都等と連携して改めて
徹底。(環境省、国土交通省)
・東京都内の学校、幼稚園、保育園等に対し注意喚起を改めて実施。(文部科学省、厚生労働省、内閣府)
・東京都内の医療施設、消防本部に本事案についての情報提供と、ヒアリに刺された場合の留意事項を改めて周
知。(厚生労働省、消防庁)
・東京都等と連携して適確な情報発信を行い、ヒアリに対する正しい理解を広め、冷静な対処を求める。
(全省庁)
【全国の港湾、空港等における取組】
○調査及び防除の徹底
・全国の65港湾における従来の調査実施状況を点検。追加調査や薬剤散布による防除が必要な場合には11月ま
でに実施。(環境省)
・全国の65港湾の港湾管理者、港湾運送事業者等に対し、今後、実施されるヒアリの調査、防除作業等に対し
て十分な時間確保等が行われるよう早急な協力を要請。(国土交通省(10月17日に実施済))
・ヒアリ等の生息地及び生息が疑われる地域からの輸入コンテナ貨物の荷主等に対して、関係団体等を通じて、
ヒアリの混入防止及びヒアリと疑われるアリを発見した場合の行政への連絡を徹底。(環境省、国土交通省、
経済産業省、農林水産省、財務省)
・全国31空港における緊急点検を実施し、ヒアリと疑われるアリを発見した場合の行政への連絡と防除を徹
底。(国土交通省)
・植物防疫におけるヒアリ調査への協力の徹底。(農林水産省)
○正確な情報発信
・国民の皆様からヒアリに関する問合せを受け付けるヒアリ相談ダイヤルを10月21日から毎日開設(環境省)
・地方公共団体等と連携して適確な情報発信を行い、ヒアリに対する正しい理解を広め、国を挙げた定着防止の
取組に理解と協力を得る。(全省庁)