報道発表資料
- 報道発表
令和元年夏期の富士山登山者数の中間発表(暫定値)について(お知らせ)
令和元年8月9日(金)
環境省 関東地方環境事務所
富士箱根伊豆国立公園管理事務所
所長 石川 拓哉 Tel:0460-84-6920
富士五湖国立公園管理官 齋藤 天道 Tel:0555-72-0353
沼津国立公園管理官 成田 智史 Tel:055-931-3261
環境省では、富士山の登山者数を把握するため、平成17年から各登山道の8合目付近に赤外線カウンターを設置して登山者数調査を実施しています。
富士山8合目における令和元年の開山日(※)から7月31日までの登山者数の合計(暫定値)は、約8万人でした。
なお、今シーズンの最終的な数値の発表は9月下旬を予定しています(閉山日[9月10日]までのデータ)。
(※)7月 1日:吉田ルート
7月10日:須走ルート、御殿場ルート、富士宮ルート
1.調査の背景
環境省では、富士山の登山者数の経年変化を把握し、国立公園の適正な利用の推進に資するため、平成17年から4つの登山道(吉田ルート、須走ルート、御殿場ルート、富士宮ルート)のそれぞれ8合目付近に赤外線カウンターを設置することにより、登山者数調査を実施しています。
なお、富士山の開山日については、平成26年に山梨県側(吉田ルート)が7月1日、静岡県側(須走ルート、御殿場ルート、富士宮ルート)が7月10日とされ、閉山日については平成28年から両県で9月10日に統一されています。
2.調査の結果
今年の開山日から7月31日までの登山者数の合計(暫定値)は、約8万人でした(前年比97.4%)。平成27年以降の登山者数の推移は以下のとおりです。
なお、集計に当たっては、カウンターが濃い霧に対して誤作動を起こす場合があることが確認されているため、カウント数の補正を行っています(「3.(4)カウンターの数値と補正を参照」)。
3.調査方法の概要
(1)カウンター設置位置
全ての登山道の登山者を把握するため、以下の通り、山小屋の協力を得てカウンターを4登山道のそれぞれ8合目付近に設置しました。
- 吉田ルート:太子舘
- 須走ルート:見晴館
- 御殿場ルート:砂走館(※1)
- 富士宮ルート:池田館(※2)
カウンター位置図は、富士箱根伊豆国立公園のホームページ(以下URL)で公開しています。
https://www.env.go.jp/park/fujihakone/data/files/counter.pdf
※1:御殿場ルートでは、平成28年まで赤岩八合館にカウンターを設置していましたが、霧の影響を受けやすい場所であったため、平成29年から砂走館へ設置場所を変更しています。
※2:富士宮ルートでは、平成30年から池田館付近で場所を微調整しています。
(2)計測機器について
設置したカウンターは、赤外線反射を利用してセンサーにより通過人数をカウントする仕組みです。日時、方向(上り下りを識別)が記録され、日ごとの登山者数等を把握することができます。
(3)データの欠測について
カウンターは、豪雨の発生や台風の接近時等における山小屋への一時的な撤去又は不具合等により、データが一部欠測する場合があります。今回の調査期間のデータ欠測はありませんでした。
(4)カウンターの数値と補正
濃い霧が発生した場合、カウンターが誤作動することが確認されています。そのため、1秒以内に連続カウントしている場合は、霧による誤作動とみなし排除するという補正を行っています。
4.その他
過去のデータ及び今回の調査期間の日別データについては、富士箱根伊豆国立公園のホームページ(以下URL)で公開しています。
http://www..env.go.jp/park/fujihakone/data/fuji_tozansha.html
中間発表は暫定値であり、9月10日の閉山日までの全体データの公表をもって確定値となります 。
(お願い)富士登山にあたって
富士山は標高3,776mの日本で最も高い山です。気候の変化が激しく夏でも氷点下になるなど気象条件は厳しいにも関わらず、軽装で登山をする方が多く見受けられます。富士山を登山される方は、現地の情報を十分に収集し、万全な装備で安全に留意して登山するようにお願いいたします。
なお、富士山における適正利用推進協議会(事務局:環境省・山梨県・静岡県)では、安全な富士登山の普及を図るため、富士登山に関する登山道の状況や基本的な装備、安全・リスク、規制・マナー、気象等のリアルタイム情報を取り入れた『富士登山オフィシャルサイト』を開設しています。
・富士登山オフィシャルサイト http://www.fujisan-climb.jp/