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関東地方環境事務所

報道発表資料

2022年04月21日
  • 報道発表

群馬/尾瀬かたしなエリア(尾瀬国立公園内)のゼロカーボンパークの登録について

令和4年4月21日(木)

環境省では、国立公園の脱炭素化に向けて、令和3年3月から、「ゼロカーボンパーク」の取組を始めています。

この度、尾瀬国立公園内、群馬県片品村に位置する群馬/尾瀬かたしなエリアが全国で7番目のゼロカーボンパークに登録されましたので、お知らせします。

群馬/尾瀬かたしなエリアでは、ゼロカーボンパークとして、自然環境に配慮した脱炭素の取組、エリア全体の脱炭素化を進める取組、サステナブルな観光地づくり、国立公園利用者への普及啓発などに取り組んでいくこととしています。

関東地方環境事務所では、これらのゼロカーボンパークの取組を支援してまいります。

群馬/尾瀬かたしなエリアは、尾瀬国立公園の南西部に位置し、日本百名山である至仏山や、日本最大の山地湿原である尾瀬ヶ原を有しています。その壮大な湿原景観やそこに生育する湿原植生、高山植物等を楽しみに多くの利用者が訪れる地域です。過去に幾度も開発の危機にさらされてきましたが、多くの人々の努力によって今日でも貴重な自然が保たれており、日本の「自然保護運動の原点」とも呼ばれています。片品村は、令和4年2月にゼロカーボンシティの表明を行い、脱炭素化やプラスチックごみの削減に積極的に取り組んでいるところです。

今般、ゼロカーボンパークとして登録されることとなった取組の概要は、以下のとおりです。

1. サステナブルツーリズム×ゼロカーボン観光の推進

・民間事業者、尾瀬戸倉観光協会、尾瀬認定ガイド協働による「尾瀬サステナブルツーリズム」、地元NPOと民間事業者の連携によるE-bike周遊ツーリズムを展開。

・「自然保護運動の原点」である尾瀬国立公園を次世代に継承するごみの持ち帰り運動、ありがとう尾瀬清掃活動を継続的に実施。

・有料ごみ袋を削減するためのマイバック活用推進、アウトドアメーカーとのコラボによるマイボトル活用を予定。

2. 脱炭素に向けた再エネの導入と省エネ推進

・入山拠点である鳩待山荘をリニューアルし、上質化事業による再生可能エネルギー導入と電化を促進。

・山小屋(山ノ鼻地区)における高効率給湯器やLED照明など、省エネ省CO2機器を導入。

・片品村内では、IUターンの若者や子育て世代を対象にした移住定住促進住宅を推進。再生可能エネルギーと蓄電池の導入を予定。

3. 適切な森林管理等、CO2固定吸収量の確保

・民間事業者と連携し、尾瀬ヶ原湿原を保護する木道材に地元尾瀬戸倉山林(FSC認証)のカラマツ材を活用。森林吸収によるCO2固定、地産地消による輸送コスト低減を推進。

・尾瀬高校や地元民間企業が連携したCO2固定に寄与する大清水湿原の回復作業「尾瀬の水芭蕉プロジェクト」を展開。

(参考)

○ゼロカーボンパークとは

ゼロカーボンパークとは、国立公園における電気自動車等の活用、国立公園に立地する利用施設における再生可能エネルギーの活用、地産地消等の取組を進めることで、国立公園の脱炭素化を目指すとともに、脱プラスチックも含めてサステナブルな観光地づくりを実現していくエリアです。

国立公園をカーボンニュートラルのショーケースとし、訪れる国内外の人たちに脱炭素型の持続可能なライフスタイルを体験していただく場作りを目指しています。

環境省HP:http://www..env.go.jp/nature/post_134.html

■ 問い合わせ先
環境省関東地方環境事務所
国立公園課長:植竹 朋子
国立公園保護管理企画官:青柳 信太
片品自然保護官:服部 優樹
電話番号(片品自然保護官事務所):0278-58-9145