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関東地方環境事務所

報道発表資料

2022年04月25日
  • 報道発表

野生下のトキの今期最初のヒナ誕生等について

 新潟県佐渡市において、野生下のトキ2ペアについて、今期最初のヒナが誕生しているのを確認しましたので、お知らせします。野生下でのヒナ誕生は11年連続となります。このうち1ペアは野生下で誕生したトキ同士のペアであり、野生下で誕生したトキ同士のペアからのヒナ誕生は7年連続となります。

1 ヒナ誕生を確認したペア

(1)個体番号

  ①No.385(4歳オス) 及び No.258(7歳メス)

   ※No.385:平成30年(2018年)野生復帰ステーション生まれ

    第21回放鳥個体(令和元年(2019年)9月27日飛翔)

    No.258:平成27年(2015年)多摩動物公園生まれ

    第14回放鳥個体(平成28年(2016年)6月10日飛翔)

  ②足環なし(オス) 及び 足環なし(メス)

   ※いずれも足環のない野生下生まれのトキであるため、年齢等は不明です。

※放鳥トキは、足環の個体番号で個体識別できます。

 野生下で誕生したトキは、一時捕獲して足環を装着した個体のみ個体識別できます。

 野生下で誕生したトキの個体番号はアルファベット+2桁の数字です。

(2)確認日

 令和4年4月25日(月)

(3)場 所

 ①新潟県佐渡市(新穂地区)

 ②新潟県佐渡市(佐和田地区)

(4)経 過

  ①のペアは、3月17日に営巣を、3月26日に抱卵を確認していました。

  本日5時20分頃、モニタリングチーム(国指定鳥獣保護区管理員)が巣を観察したところ、親鳥がヒナに

 給餌する様子を確認し、その際に巣上にヒナ1羽の姿を確認しました。

  ②のペアは、3月17日に営巣を、3月25日に抱卵を確認していました。

  本日5時50分頃、モニタリングチーム(調査請負事業者職員)が巣を観察したところ、親鳥がヒナに給餌

 する様子を確認し、その際に巣上にヒナ2羽の姿を確認しました。

 

2 野生下のトキの繁殖状況の概要

令和4年4月25日(月)までに確認されたペアの状況は以下のとおりです。

・育雛中のペア 2組(1組)

・抱卵中のペア 49組(15組)

・未抱卵のペア 5組(2組)

・営巣・抱卵を中止したペア 12組(3組)

※括弧内は野生下で誕生したトキ同士のペアの数

3 野生下のトキの2012年~2021年の繁殖結果及び2022年の繁殖状況

営巣

ふ化

巣立ち

繁殖活動終了

ペア数

ペア数

ふ化羽数

ペア数

巣立ち羽数

2012

18

3

8

3

8

6/21

2013

24

5

14

2

4

7/5

2014

35

14

36

11

31

6/24

2015

38

12

21

8

16

6/19

2016

53

25

53

19

40

7/8

2017

65

36

92

31

77

7/19

2018

77

32

67

27

60

7/6

2019

99(120)

37

84

33(40)

76(95)

7/16

2020

86(127)

33

83

26(38)

67(85)

7/3

2021

103(147)

26

59

20(34)

44(76)

6/28

2022

68

2

3

-

-

-

※野生下のトキが増えたことにより、2019年以降は全てのペアを網羅したデータを得ることができないと考え

 られます。このため、2022年の繁殖結果は、7月頃に速報値として実測値を公表し、10月頃に最終的な繁殖 

 結果として統計手法による推定値を公表する予定です。

※2019年以降の括弧内の数字は最終的な繁殖結果の推定値です。なお、ふ化ペア数及びふ化ヒナ数は、根拠

 データが繁殖期モニタリングのみであるため、推定していません。

■ 問い合わせ先
関東地方環境事務所
野生生物課長 佐藤 大樹
(℡:048-600-0817)
佐渡自然保護官事務所
首席自然保護官 澤栗 浩明
(℡:0259-22-3372)