報道発表資料
- 報道発表
野生下のトキの今期最初のヒナ誕生等について
新潟県佐渡市において、野生下のトキ2ペアについて、今期最初のヒナが誕生しているのを確認しましたので、お知らせします。野生下でのヒナ誕生は11年連続となります。このうち1ペアは野生下で誕生したトキ同士のペアであり、野生下で誕生したトキ同士のペアからのヒナ誕生は7年連続となります。
1 ヒナ誕生を確認したペア
(1)個体番号
①No.385(4歳オス) 及び No.258(7歳メス)
※No.385:平成30年(2018年)野生復帰ステーション生まれ
第21回放鳥個体(令和元年(2019年)9月27日飛翔)
No.258:平成27年(2015年)多摩動物公園生まれ
第14回放鳥個体(平成28年(2016年)6月10日飛翔)
②足環なし(オス) 及び 足環なし(メス)
※いずれも足環のない野生下生まれのトキであるため、年齢等は不明です。
※放鳥トキは、足環の個体番号で個体識別できます。
野生下で誕生したトキは、一時捕獲して足環を装着した個体のみ個体識別できます。
野生下で誕生したトキの個体番号はアルファベット+2桁の数字です。
(2)確認日
令和4年4月25日(月)
(3)場 所
①新潟県佐渡市(新穂地区)
②新潟県佐渡市(佐和田地区)
(4)経 過
①のペアは、3月17日に営巣を、3月26日に抱卵を確認していました。
本日5時20分頃、モニタリングチーム(国指定鳥獣保護区管理員)が巣を観察したところ、親鳥がヒナに
給餌する様子を確認し、その際に巣上にヒナ1羽の姿を確認しました。
②のペアは、3月17日に営巣を、3月25日に抱卵を確認していました。
本日5時50分頃、モニタリングチーム(調査請負事業者職員)が巣を観察したところ、親鳥がヒナに給餌
する様子を確認し、その際に巣上にヒナ2羽の姿を確認しました。
2 野生下のトキの繁殖状況の概要
令和4年4月25日(月)までに確認されたペアの状況は以下のとおりです。
・育雛中のペア 2組(1組)
・抱卵中のペア 49組(15組)
・未抱卵のペア 5組(2組)
・営巣・抱卵を中止したペア 12組(3組)
※括弧内は野生下で誕生したトキ同士のペアの数
3 野生下のトキの2012年~2021年の繁殖結果及び2022年の繁殖状況
年 |
営巣 |
ふ化 |
巣立ち |
繁殖活動終了 |
||
ペア数 |
ペア数 |
ふ化羽数 |
ペア数 |
巣立ち羽数 |
||
2012 |
18 |
3 |
8 |
3 |
8 |
6/21 |
2013 |
24 |
5 |
14 |
2 |
4 |
7/5 |
2014 |
35 |
14 |
36 |
11 |
31 |
6/24 |
2015 |
38 |
12 |
21 |
8 |
16 |
6/19 |
2016 |
53 |
25 |
53 |
19 |
40 |
7/8 |
2017 |
65 |
36 |
92 |
31 |
77 |
7/19 |
2018 |
77 |
32 |
67 |
27 |
60 |
7/6 |
2019 |
99(120) |
37 |
84 |
33(40) |
76(95) |
7/16 |
2020 |
86(127) |
33 |
83 |
26(38) |
67(85) |
7/3 |
2021 |
103(147) |
26 |
59 |
20(34) |
44(76) |
6/28 |
2022 |
68 |
2 |
3 |
- |
- |
- |
※野生下のトキが増えたことにより、2019年以降は全てのペアを網羅したデータを得ることができないと考え
られます。このため、2022年の繁殖結果は、7月頃に速報値として実測値を公表し、10月頃に最終的な繁殖
結果として統計手法による推定値を公表する予定です。
※2019年以降の括弧内の数字は最終的な繁殖結果の推定値です。なお、ふ化ペア数及びふ化ヒナ数は、根拠
データが繁殖期モニタリングのみであるため、推定していません。
- ■ 問い合わせ先
- 関東地方環境事務所
野生生物課長 佐藤 大樹
(℡:048-600-0817)
佐渡自然保護官事務所
首席自然保護官 澤栗 浩明
(℡:0259-22-3372)