羽田ミヤコタナゴ生息地保護区「ミヤコタナゴの部屋」


羽田ミヤコタナゴ生息地保護区の概要

 
設定年月日
区域面積
 うち管理区域
 平成6年12月26日
 60.6ha
 12.8ha

 羽田はんだミヤコタナゴ生息地保護区は、栃木県有数のハクチョウ飛来地としても知られる農業用貯水池の羽田沼(約4ha)、そこから流下する農業用水路(750m)及びその周辺の農地(水田など)等からなります。羽田沼の水源は湧水であり、また、水路の最下流部は伏流していることから、完全な閉鎖性水域です。

 関東地方の多くの地域でそうであったように、羽田でもミヤコタナゴ(オシャラクブナと呼ばれていましたが)はごく普通の魚でした。そのようななか、羽田の水路でミヤコタナゴが「発見」されたのは、昭和63年でした。
 ミヤコタナゴとマツカサガイの極めて高密度の生息が確認されたことから重要な生息地であると認められた羽田は、平成6年12月、生息地保護区に指定されました。これは、種の保存法の平成5年4月施行以来、初の生息地保護区指定でした。

 生息地保護区指定を受け、地元では地権者を中心とした「羽田ミヤコタナゴ保存会」が結成されました。羽田ミヤコタナゴ保存会は、環境省と栃木県から生息地保護区の管理業務(巡視、清掃等)を受託し、行っています。
 また、生息地保護区指定以降、栃木県は保護増殖事業(環境省からの委託事業)として、水産試験場での飼育、外来魚駆除、生息状況調査、さらに様々な調査研究等を行っています。

生息地保護区とは
 種の保存法(正式名称:絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律)に基づき、国内希少野生動物種の保存のために指定される区域です。対象種が動物の場合には「生息地保護区」、植物の場合には「生育地保護区」と呼ばれています。

第36条第1項 環境大臣が国内希少野生動植物種の保存のため必要があると認めるときは、その個体の生息地又は生育地及びこれらと一体的にその保護を図る必要がある区域であって、その個体の分布状況及び生態その他その個体の生息又は生育の状況を勘案してその国内希少野生動植物種の保存のため重要と認める区域を、生息地等保護区として指定することができる。

 生息地等保護区は、その区域の中で特に重要な区域である管理地区と、それ以外の監視地区に区分されます。
 管理地区内で、工作物の設置、土地の形質変更等の行為を行う場合は、環境大臣の許可が必要です。また、管理地区の区域のうち特にその保護を図る必要があると認める場所は、立入制限地区に指定されることもあります。監視地区は、生息地等保護区の区域で管理地区の区域に属さない部分の区域のことです。監視地区で、工作物の設置、土地の形質変更等の行為を行う場合は、環境大臣に届出が必要です。




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