アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
コントラストが美しい姪島(母島属島調査編1)
2023年08月16日
今回は属島巡視で母島列島の南島端に位置する姪島を訪れました。
母島属島は本島の中北部に分布する湿性高木林とは対照的でいずれの島も乾燥傾向が強く、姪島では台地上に乾性低木林が広く分布しています。
姪島は他の属島と同様切り立った海食崖によって囲まれており、入り江から入ったちょっとした谷地形を手がかりに上っていきます。
カヤックで上陸し、最初の崖を登る途中、カツオドリが抱卵していました。
調査のためとはいえ、野生動物の繁殖の障害とならないようにできるだけ刺激を与えないよう通行する必要があります。
台地の上まで登ると日本とは思えない風景が広がっていました。
外来種のアオノリュウゼツランが不思議な景観を作り出しています。
地の果てとも思えるようなこんな場所にも以前は人が住んでいたというから驚きです。
姪島はアオノリュウゼツランの侵入が顕著ですが、それにしてもこのリュウゼツランは何のために持ち込まれたのか。テキーラでも造っていたのか?などと思いましたが、牧柵代わりに使われていたのではないかと言われています。
起伏に富んだ地形を進むと赤土の丘陵地帯が所々あらわれます。
長い月日をかけて造られた自然の造形、表面はシャーベットのようになめらかでした。
この赤土は土壌に含まれる鉄やアルミニウムが酸化し赤みを帯びた「ラテライト」というもので熱帯・亜熱帯地方に特有の土壌です。
海、空、緑とのコントラストが非常に美しく、このようなフィールドに立つと探究心をかき立てられます。
道中の沢を進むとオガサワラカワラヒワが姿を見せてくれました。
本種は絶滅が危惧されており、母島列島では保全活動が盛んに行われています。
春から夏にかけて繁殖地となっている母島の属島では比較的よく目にすることができます。
特に今年は状況が良く他の属島も含めて全体的に目撃数が増加していました。
この調子で生息数が回復してくれると良いのですが。
道なき道を進みながら峠を越えやっと姪島の最高点に到達することができました。
ここの標高は112.7mほどですが、切り立った崖から島や太平洋を望む素晴らしい景色は非常に魅力的でいつまでも眺めていられそうです。
ざっくりとですが、母島属島巡視の様子を少しでも伝えられたでしょうか。
姪島山頂の三角点も確認
山頂から母島方面を望む
海と緑に赤土が映える“小笠原カラー”
母島属島は本島の中北部に分布する湿性高木林とは対照的でいずれの島も乾燥傾向が強く、姪島では台地上に乾性低木林が広く分布しています。
姪島は他の属島と同様切り立った海食崖によって囲まれており、入り江から入ったちょっとした谷地形を手がかりに上っていきます。
カヤックで上陸し、最初の崖を登る途中、カツオドリが抱卵していました。
調査のためとはいえ、野生動物の繁殖の障害とならないようにできるだけ刺激を与えないよう通行する必要があります。
台地の上まで登ると日本とは思えない風景が広がっていました。
外来種のアオノリュウゼツランが不思議な景観を作り出しています。
地の果てとも思えるようなこんな場所にも以前は人が住んでいたというから驚きです。
姪島はアオノリュウゼツランの侵入が顕著ですが、それにしてもこのリュウゼツランは何のために持ち込まれたのか。テキーラでも造っていたのか?などと思いましたが、牧柵代わりに使われていたのではないかと言われています。
起伏に富んだ地形を進むと赤土の丘陵地帯が所々あらわれます。
長い月日をかけて造られた自然の造形、表面はシャーベットのようになめらかでした。
この赤土は土壌に含まれる鉄やアルミニウムが酸化し赤みを帯びた「ラテライト」というもので熱帯・亜熱帯地方に特有の土壌です。
海、空、緑とのコントラストが非常に美しく、このようなフィールドに立つと探究心をかき立てられます。
道中の沢を進むとオガサワラカワラヒワが姿を見せてくれました。
本種は絶滅が危惧されており、母島列島では保全活動が盛んに行われています。
春から夏にかけて繁殖地となっている母島の属島では比較的よく目にすることができます。
特に今年は状況が良く他の属島も含めて全体的に目撃数が増加していました。
この調子で生息数が回復してくれると良いのですが。
道なき道を進みながら峠を越えやっと姪島の最高点に到達することができました。
ここの標高は112.7mほどですが、切り立った崖から島や太平洋を望む素晴らしい景色は非常に魅力的でいつまでも眺めていられそうです。
ざっくりとですが、母島属島巡視の様子を少しでも伝えられたでしょうか。
姪島山頂の三角点も確認
山頂から母島方面を望む
海と緑に赤土が映える“小笠原カラー”